20年以上前、フィレンツェに初々しく滞在していた頃、早速、Vinciヴィンチ村の外れにあるレオナルド・ダ・ヴィンチの生家を見学したく、一人でフィレンツェから電車とバスを使って訪れた。
短距離のハイキングコースを歩けばいいものの、きっと・・・道に迷うと思ったのかそれとも一人で畑道は怖いと思ったのか、アスファルトの車道を辿って行くことにした。
車道もオリーブの木々を分けていく。
見渡す限り、オリーブ。
オリーブの坂道は、どこまでも続く。・・・ような気がした。
時間に制限は無い。休憩することにした。
そこ、オリーブの木の下で。
ヴィンチを囲む街々や畑が一望できる。
あの時も6月だった。
ヴィンチの丘・・オリーブの丘を通る風は心地良かった。
当時、自分がヴィンチの丘の大きなオリーブの木がある家に住むなんて思いもしなかった。でも、この心地良さは、そう簡単には見つからないと予感した。
あ~~~気持ちがいい。昼寝までした。
今、ヴィンチの丘の大きなオリーブの木の下にいる。
あの時と同じ6月。あの時だって暑かった。でも日陰にいると、このサラサラした空気はあえて気持ちがいい。
風が通る度に、枝が動く。影が動く。
日がチラチラとこぼれ注ぎ、チカチカと輝く。動く影も輝いて見える。
逆光から見るオリーブは、私を見ているようだ。
このオリーブの木は、私の一番すぐ近くにいる。
毎日観察して、毎日撫でる。雨が降った後もオリーブに会いに行く。
このオリーブの木は、どの畑の中でも一番元気で一番実をつける。
5月の開花中、急に熱い日差しに照らされても、彼らの吐息は樹を潤した。
こんな帽子被っちゃって。
私のオリーブ。
このオリーブが元気だから私も元気になる。
こんなオリーブの木の下で、私とオリーブは気が一つになる感じがした。
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