この畑はOrticaオルティーカ(イラクサ)とオリーブが共存している。
オリーブがイラクサを上から守り、イラクサがオリーブを下から守る。
この畑に着くと、そーっと歩きたくなる。
光がチラチラと注がれ、妖精たちがかくれんぼうをしているような。
妖精たち、少しの辛抱。森のリフォームをするよ。
終わったらキレイに片付けるから。
リフォームが終わったら、枝から枝へ、もっと自由に飛べるよ。光と風とともに。
この間まで120本のオリーブ畑の管理だったところが、また80本増え、200本を私一人で剪定しなくてはいけない。さらなるお声もかかっている。
畑の主が老いると、管理しきれない。体力的に、経済的に。
剪定料、剪定後の片付け料、肥料料、草刈料、治療・予防料、収穫料、搾油料・・・。
オリーブ畑の管理とは、これ↑全部をやって、常に良質生産可能な生きているオリーブ畑を保つ、ということである。放ったらかしのオリーブ畑をいつか売ろうとしたときには、オリーブ畑として価値がなくなり売れなくなってしまうのである。すぐに売らないのは、きっと息子たちに残したいのであろう。老後しばらくは、畑があるのとないとでは、生きがいも違うかもしれない。
現在200本の剪定を一人でするにあたって、バイオダイナミック農法のカレンダーに沿ってやることが不可能になった。
だから畑をBioとBiodinamicoで分けることにした。ブドウ農園さんもそのように分けて作業をしている。
そこで私は、このイラクサがオリーブを守っていることを信じて、この時期にやることにしたのである。
またバイオダイナミックの剪定期に入ったら、さらなるケアの必要な畑に対応したいと思う。
葉を見ると、生き生きしている。
イラクサも生き生きしている。
踏まれても切られても丈夫な草。
刈られた後も大地の栄養となるイラクサ。
どの畑にも蒔きたいぐらい。
でもね、リフォーム中、イラクサ怒って私をチクチク刺したわ。
こんなこと我慢・我慢。彼らの方が大迷惑よね。
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カテゴリー【オリーブ】
『オリーブの収穫』2015 ←畑の管理の話が。
『オリーブの収穫 Raccoltadelle Olive 2016 その2』←ここの畑です。
『日本人女剪定士Corsodi Agriformazione』←剪定士を生んだ講座。
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