イタリアの四季は完成した。近年、四季のパズルに欠けてたような。
私は嬉しい。
寒の美しさ、寒の厳しさ、寒で生まれ変わるもの。
寒くてそれはそれで文句は言いたくなるけれど、寒さをしのぐことを忘れてた、私たち生物たち。
暖かい春よ、首を長くして待っている。
ヴィンチの我が家の暖は、薪つくりから始まる暖炉生活。
市街のMetanoメターノ(メタンガス)ではなく、田舎特有のGPL(プロパンガス)宅配ガスは高価な暖。
一刻も早くMetanoが通ることを祈るが、ここはイタリア。お金もなければ時間もかかる。
辛抱するのみ。
辛抱している間に人生だって終わってしまう。
だから工夫して生きていく。
辛抱に感けている内に小さな幸せだって生まれる。辛抱を家族で分け合い、小さな喜びを家族とつかみ合う。
薪は夏に、良い場所の良い樹を選んで購入する年もある。
シーズン中の薪消費量は、50quintaliクインターリ(キンタル5000kg)くらい。
主アルジのストレス発散とか趣味と化している薪つくり。
ガスを使っていれば気が付かないコト。
主の時間が家の暖をつくる。
キチンと並んで我が家の暖を待つ薪たち。
少年も暖をつくる心を学ぶ。
着火の元は、オリーブオイルのフィルターで漉した時のコットン。
ガラス張りの暖炉は、モーターで温風を送り出す。
そのガラス拭きは3~4日に一度する。洗剤なんか使わない。そこにある灰で磨く。ピッカピカに我が家も照らす。
昨年の冬も今年の冬も来年の冬も、主の時間でこうして暖が出来上がる。
ありがとう、薪の主よ。
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