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今日は七夕だった。

これもSNSで思い起こされた。

近頃どうも時間ばかりが過ぎ、気がついてみると6月は終わり
7月に入り、一昨年のことばかり思い出して
先のことはみえないまま、今日を過ごし明日を迎えている
そんな近頃の日々の暮らしにふと気がついた。


夫は7日間仕事している風で自分のことでいっぱいだし
少年は、リモートスクールのときにできた勉友と離れ
夏休みの夏友の中のチャリ友、しかも遠距離体力派に所属し
(ロックダウンで太って体力なくなっちゃった友が続出だそう)
毎日チャリで数あるヴィンチの丘を制覇することに力を入れ
チャリ友が集まらない日は退屈そうに
気が抜けたように一日中ゴロゴロダラダラして
出かける日も家にいる日も、私の声は右から左・・・

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それでは七夕でも・・と思ったときには、誰も家にいなかった。

この日、そうだ、母の命日だった。

私の人生で、母が生きていた時間と
母が死んじゃってイタリアにきた時間の方が長くなっちゃって
母の容姿とかだんだん薄れてきて
私の中の思い出は、母の姿が登場するというより
日常的な出来事の自分を中心に描いた心の内の思い出
それは鮮明というより、フェードがかった
完成されない記憶を繋ぎ合わせているようだった。


この完成されない記憶は、どこか今の日常と似ているぐらい
ボヤボヤした日々の暮らしなのである。

もしかすると、今の世の中がそうなのかもしれない。

コロナのせいで、季節のイベントはどれもこれも中止となり
例年だと今頃ヴィンチを囲む村々はイベントだらけで活気に溢れていた。
イベントに行かなくたって
情報が入ってくるだけで活気を感じていたのだな
と、今更ながらに気がついた。
人が集まる社会から個人で行動する社会になっちゃって
個人の力で動けない場合のそれが
今の私なのかもしれない。

この夏にやってみようかなと思うことやはじめてみようかなということが
なんとなく手がつけられず、時間ばかりが過ぎていって
幸い家族がいるから焦ることはないんだけど
気落ちしちゃってる自分に気がついた。

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私は、聖ヨハネの日のハーブをドライにして
もうしばらく私に香りづけさせ、あの日を思い出したい。
いつもいるテーブルの上に置いて
いつでも目を向けられて
座るとポワンと香りが漂ってくる。
ほんの少しの頭痛ぐらい、この香りで癒やされるのだ。
癒やされている間に、もっともっといろんなことを思い出したい。
もっともっと自分をみつめたい。

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すると、友たちが集まってきた。
友たちと和食風料理を持ち寄り、テーブルを囲んだ。
白ワインを持ち手がないグラスで日本酒風に乾杯した。
私は、とろけるようなものが食べたかった。
噛みしめるより、ムニャムニャと飲み込むような。
茄子の蒸し焼きと豆乳からつくる自家製豆腐の冷奴
胡瓜の冷や汁の胡麻和えそうめん
今の私の気持ちを表したメニューである。

お肉を食い千切る気分ではないのだ。
だから、夫がいない日に女子だけで集まった。
いつも一緒家族だけど、最近バラバラのこの機に丁度いい。
時に自分の好きなものをつくって食べて話すことは
なんだか刺激的でいいじゃないか。
またやろう。

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私の願いはあるようでないけれど
繋ぎ合わせた不完成な記憶と明日の自分へ
今日という天の川を渡ろう
と、独り心におもふ七夕でありました。



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