大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:オリーブ OLIVI > 剪定 Potatura

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オリーブの剪定は2月3月が最適だ。

しかし、トスカーナは
3月終わりから4月の始め頃に起こりやすい
夜の冷たい霜がオリーブ畑を覆うと
弱いオリーブは生気を失う。

ブドウも樹液の流動がはじまって
芽吹いたブドウたちは凍って枯れてしまう。
今年もハラハラした。

そういうことがあるから
大きい枝はできたら一番最後に剪定する。
小さい枝の剪定は
とっとと終わらせる。
切り口の大きさで負傷の度合いがかわる。

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一昨年の剪定は
その前のオリーブの収穫で
私は二の腕あたりを痛めていたので
剪定を覚えてくれない夫にケンカしーしー
エネルギーをすいとる枝を除去する剪定を
中心にやってもらって
本格的な剪定はしなかった。

それでも毎年剪定しているので
時にはいい。

しかし、次の年は大変だ。
枝は固くなるし太くなる。
その枝にエネルギーが集中して
実をたくさんつけてほしい枝は
元気がなくなる。

とにかく日に当たらないと
葉っぱも生まれなければ実も生まれない。

調度いい場所にある枝は維持したいじゃないか。

今年は、今まで未熟な私の
残しまくった枝たちを
整理する剪定を中心にやった。

いやいやその前の管理主の
残した枝も整理したい。

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オリーブの剪定にはいくつか法則がある。
私も経験を積んでみいだしてきたことだ。

基本中の基本は
オリーブの樹形が
幹が1Mぐらいの高さまであって
そして3本か4本の主軸に分かれていて
その主軸1本ずつが円錐状になっていること。

イタリアでは
Vaso Policonicoヴァーゾ ポリコーニコとよばれる
イタリア中心部では最もメジャーな樹形だ。

私は、この樹形を説明するプロの剪定士も
一番最適な樹形だと思っている。
きっと土地や気候に合うのだろう。

手で持つ振動機の半手摘みの収穫がしやすいし
日にも全体的に当たりやすい。

樹形の中心部は空洞で内側からも日が当たる。
個別円錐状の主軸からは
5~7本の第二の枝が生えている。

剪定の狙いは
とにかく日当たりをよくすること
収穫が速くできる形
おいしい実がたくさんつくように
エネルギーをそっちに集中させてあげること
なのだ。

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樹形は、いたってシンプルだし
分かりやすい。
剪定では、どれを剪定するかだ。

基本中の基本はわかった。
次に追っていく法則は

主軸が高くなりすぎないこと
円錐状を小さめにおさえること
第二の枝を長くさせないこと

上の方はそういうわけで
細くなっているのが円錐だ。
上の方は日がよく当たるので
良い枝やエネルギーをすいとる枝が生えやすい。
それを処理していく。

第二の枝の先になるのが実のなる枝だ。
その実のなる枝は柔らかくてクルンとしてて
垂れ下がる感じのグループの枝が
良い実がなる枝。

その実のなるグループの枝から
ちょっと長めに元気の良い
また似たようなグループ枝が生えている。
将来それを使うこともあるし
じつはその枝がエネルギーに満ちていて
長さによってはその枝も剪定する。

直立した新枝の除去はもちろん
主軸や第二の枝の付け根の周りをスッキリさせていく。

内側へ向かっている枝
上へ向かっている枝も。

私は今回
全体の樹形と円錐と円錐の空間
第二の枝の数と長さ
そのエネルギーに満ちた枝の選択
をパキパキ判断していったら
だいぶ速くできるようになった。

そう、もうひとつの法則は
新しい枝ばかり残さないということ。
オリーブの実は、ブドウと違って
1年目の枝にできるのではなく
2~3年経った残した枝に実がつく。
消耗した枝は除去した方がいいけれど
時間を気にするなら
グループの枝を数年後にバッサリの方が
速く剪定できるかもしれない。

それと、完璧は求めない。
届かないところは諦める。

完璧にできてなくても
オリーブは葉から栄養を送り込んでいる。

いっぱい剪定しちゃったけれど
10~20%の剪定で十分なのだ。

剪定をすればするほど
どんどんエネルギーに満ちた直立した新枝が生まれ
次の剪定がまた大変なことになる。
彼らの葉っぱのなければいけない量って
じつはあるのではないかとおもう。
そりゃそうだ
彼らの呼吸と栄養素、糧となる葉だ。

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今回私が使った道具は
腰に、剪定ハサミと折り畳み式小さなノコギリ
私のは調節はできないけど1M以上の長いノコギリ
少し太い枝が切れるテコバサミ
電動チェンソー
木に登るだけの二段ベットで使うような短いハシゴ
登る時に便利な枝がないときは
面倒だけど長いハシゴ
長いハシゴのときは必ず木に縛って。

皮の軍手
メガネ
帽子
先が少し固くて底がしっかり刻みのある靴
(木に登る時安全)
日焼け止め(日に向かって剪定をしている)
毎日シャワーを浴びる
(木屑をあびたり、木を抱きつきながら剪定をしている)

絶対にオリーブの剪定で
怪我をしたくない。
これでもかというぐらい慎重にやっている。
オリーブの剪定の事故を度々耳にする。

それでもやっぱり
私は、オリーブの剪定が好きみたいだ。

私より何倍も大きい樹。
剪定をはじめるときはため息つくんだけど
やりだすと止まらない。
中途半端もイヤできっちりやっちゃう。

剪定後収穫まで
芽吹いてきて成長している姿を
観察してるのが好きなのだ。

前のオリーブの収穫が豊作だったので
今年は少ないだろう。

でも、その次の豊作のために私は
空間つくりと
エネルギーを集中させるための道しるべを
つくるのである。

なんかどこか私たちの生活と似ている感が
私には親近感がある。
大変とリスク付きなんか
まさしく生活そのものなのだ。




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家人が腕に傷をつくった。

薪をこしらえていた。

駐車場の方から声がする。
私は、冗談かと思って
とりあえず、はいはい、と
サンダルを履いて外に出た。

傷口をおさえながら
「救急車を呼べ!」という。
私もポタポタ落ちてる血を見ながら
動揺して、まず何をするべきか
あたふたしながらにも考えた。
いや、あたふた考えながら
動いていたとおもう。

まずは清潔そうな薄い布だ!
タオルじゃない
手拭いとかガーゼなみの薄い布だ。
前に、野菜を洗った時にふく用の布を
用意していたのを思い出した。
長さ的にちょうどいいのはアレしかない。

そのいらない布で繕ったいわゆる布巾で
傷口をおさえ、心臓に近い腕の当りを
ぎゅっと縛った。

そして、118番をよんだ。
(イタリアの救急車を呼ぶ番号)
意外とすぐに繋がらなかった。
スマフォも暗証コードを外してからの
操作だった。

3回ぐらい試してから
ようやく繋がった。
しかし、こっちは慌てているが
向こうは落ち着いている。
あえてなのか。

住所を告げ、道端で待機していることを告げた。
対応してくれた女性は
SMSで応急措置のメッセージを
送るから、それに従えという。
え、え、え。

通話中にメッセージが送られてくるが
通話中にスマフォのメッセージを読んで
応急措置をしている時間と余裕と気分はない。

あたふたしている様子がわかったのであろう。
電話の女性は、説明しはじめた。

「どの辺を怪我しましたか」
腕でも、手の方。
「手はくっついていますか?」
へ? くっついてるよー!
「意識はありますか?」
あるある、でも、めちゃ絶望してる!
「腕を心臓から遠い位地に上げて
横にしてあげてください」

女性がアドバイスするたびに
私は声を張り上げて
そこにいる人たちにも聞こえるように繰り返した。

通りがかりの隣人も一緒にあたふたして
気持ち的に助けてくれたし
たまたまシャワーを浴びていた
我が思春期青少年も
あたふた父のために
椅子を持ってきてくれたりと
半べその母に寄り添ってくれた。

118番とそんなやりとりをしている間に
隣町の救急車が来た。
5分ぐらいだったのではないだろうか。
山奥に暮らさない理由は
バス停もそうだけど
こんな理由もあったからだ。

救急隊員の女性が応急処置をしている間
怪我した本人は
翌日の仕事のキャンセルの連絡をしとけ
と言った。

みんなが
そんなこともうちょっと後で考えよ
という顔をしあって私をみた。

後から別の車で現れたお医者さんが
様態を診て、いろいろ書きながら
最寄りの救急病院の空きを確認している。

救急のお医者さんもやたら落ち着いて、本人を慰めていた。
怪我しちまったことはもう仕方がない
少しだけ生活が変わるだけだ
と、言いながら書き終えた後、私をみた。

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あれから、一ヶ月以上時は過ぎ...
やっとリハビリがはじまった。

お医者さんが言ってた生活が変わる
という言葉が
何度も私の中でぐるぐるした。

怪我の本人は
もらったりひろったりして集めていた
丸太を、自分で長さを
調節したり割ったりして
今年の、ガスも薪も暖房の高騰に
節約をしようとしていた。

薪支度がどちらかというと
彼の趣味だった。
木を切って火を起こす
暖にすることも食にすることも
彼なりのこだわりまで生まれたほどだ。

でもここ最近仕事で忙しく
なかなか薪支度ができず
ゆっくり日曜日はゴロゴロということもなかった。
田舎生活のゴロゴロ日は
雨の日ぐらいだ。
雨の日は自由が奪われた感じで
逆にイライラする。

そんな雨の日のような生活が
怪我してからはじまったのだった。

お医者さんが言ってたように
生活が変わるをわりきればいいんじゃない?
生活を変えればいいんだ。

そう気がつくのは本人ではなく私だから
そう簡単にいろんなことが開き直れない。

私は、家族のサポーターは
ポジティブでいようとおもった。

薪がないのなら、GPLガスだけど
全室完備の床暖房をつけよう。
数日は暖炉も点けられるけど
掃除が大変だ
これから一人で動かなくてはいけない私には
これ以上やることを増やしてはいけない。
こういう時にお金を使って楽を買うのだ。
そう決めると、床暖房の快適感が異常に増した。
あったかーい!最高!

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私は、家族のドライバー化した。
普段は、息子の様々なことの送り迎えを
私がご飯作っている間に夫が行くというのが常だった。

ポンコツ車だけど
私が運転できる車があってよかった
と、そんなことだけでも嬉しくおもう。

鬱気味の家人を外に連れて行こう。
二人で水汲みに行く。
片っぽの手が使えることはなんでもやってもらいましょ。
水汲みも普段は夫ひとりの仕事だった。
たまには夫婦でいいじゃない。

それにしても、ドライバーしたり買い物に行ったりと
外出することが増え、家のこともほぼ全部私がやって
仕事に行って、畑仕事して
今まで役割を分け合っていたことが
どんなに助かっていたか...
二人三脚ってこういうことかな
と見つめ直した。

私の二回に渡った卵巣嚢腫の手術で
入院してる時や療養してる時
家人たちへの負担は大きかっただろうな
と振り返ってみたり思い出してみたり。

事故は起こしちゃいけないことだけれども
人生の中の運命のメッセージだ
と言い聞かせてみたり。

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私は、オリーブの剪定をはじめた。
今年は、管理している畑をひとつ
やめることにした。
私の生活が変わってきたこともあるし
そういうわけで、夫が枝の片づけをしてくれていた。

このタイミングで
オリーブの森とよんでいた畑とはさよならだ。

森のような畑は、大きなオリーブの木がひしめきあっていて
地面に近い方は日当たりが悪い。

良い草が生えやすいから、木の栄養や
草によっては病気の予防にもなる。

しかし、日が当たらないので
下の方に枝が生えてこない
上の方にばかり実のなる枝がなりやすい。
しかも、私の前に剪定していた方が
上ばかり残していたので、上の方の剪定がやたら多かった。

などなど、私もはしごを使って
はしごからチェンソーをつかうこともしばしあった。
枝に足をかけたり、均等を保つのが難しい。

チェンソーは、小枝だったら簡単だけど
小枝にチェンソーを使うことはあまりない。
ノコギリでゴキゴキやりたくないから
チェンソーを使う。

太い枝は下の部分に切れ目をつけてから上から切る。
チェンソーが切れ目に挟まれてしまうこともあるし
切り終えてからチェンソーや枝や体を
安全に維持する力も必要だ。

チェンソーは
農業士養成講座では習わなかった。
夫から学んだ。
夫は、庭師や植木師、材木関係者から学んだ。

マキタの電動チェンソーを使っているが
その説明書にも、作業は胴から顔の位置ぐらいまでとある。
その他いろいろ安全な方法が書いてあるが
チェンソーについてで
木の切り方、テクニックは書いていない。

長い枝は、短くしてから剪定したい部分を切る
などと書いていない。

あるとき、10㎝ぐらいの太さで1m以上の長さの枝を
剪定したかった。

本当だったら、枝を少しずつ切っていって軽くしてから
切りたい部分を切るのが正解であろう。
しかし、短くするにははしごを寄せなければいけなかった。
でもはしごをかけるちょうどいい枝がない。
そんなシチュエーションなんていくらでもある。

無理して、根元から切ってしまったら...
切れたけど危なかった。

重い枝は、私の足に落ちてきたのだ。
チェンソーを持っている
はしごの上で逃げ場がない。
重い枝が落ちたのを確認して
止まったチェンソーもわざと落として
手を自由にして
ゆっくりはしごから降りた。

靴は、安全靴ではなかったが
先が固めのトレッキングシューズだった。
その固さが守ってくれて
そのときは物凄く痛かったけど
異常なく済んだのだった。

今年も、別の畑の剪定で
チェンソーは使っている。
家人は、今はトラウマみたいで
私に使うなと言うが
やっぱりチェンソーで切った方が
速くて疲れないのである。

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家人2の思春期青少年は
家族あたふた中、誕生日だった。
16歳になった。

学校でもスポーツでもプライベートでも
いろいろあって毎日毎日忙しそうだ。
ひきこもりたいけどひきこもれない。
私はそのドライバーなのである。

現在スクーターの免許の勉強中。
車の免許は自分で取ってくれ。
ヴィンチの墓地の駐車場で母と実習中転んで
ナイキのズボンに穴があく。
やれやれ。

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今日の一曲






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春らしい陽気になって、20度をも越える日が続く。

ブログを振り返っても二月は雨と湿気で
ぐちゃぐちゃの大地の上で作業をしていたことが
なんだか懐かしい。

それにうってかわって三月は
雨がちっとも降らずにカラカラだ。

雨が降らないことで、さらに気温は上昇するんだそうだ。
ニュースで、深刻そうに眉間にシワをよせて話す農家たち。

ヴィンチの役場のお知らせがフェイスブックでまわってきた。
乾燥しているので、畑で火は炊かないでください、と。
たいていは5月以降に禁止されるが、このように状況に応じて特例される。
いちいちSNSをチェックするのは面倒だが
役場などのお知らせは便利なことが多い。

そのカラカラ気候でブドウの枝もパリパリで外皮が剥けてしまう。
芽が膨らんできてるけど、今週の雨予報まで急がないことにした。

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オリーブの剪定もあともうちょっと。

エニマル夫の調子を見計らってムチを打つwので
週一の短時間に確実な枝を指示しなくてはいけない。

エニマル夫が剪定を覚えないのではなく(たぶん)
剪定をする人の性格が違うというだけで
全員が同じ剪定をすることはない。

私が予想する空間や未来と別の人が想像することが違うのだ。

だからいちいち私に確認したりするから
面倒だしイライラするけれど
ある意味私へのリスペクトだと思うようにして
ぐっと辛抱。体が動かないのは辛い。

エニマルも短時間の剪定の後はぐったりだ。
それを毎年私一人でやってたんだぞ!
その後夕飯の支度までしてんだぞ!

お互いに辛抱&ぐったりしているところに
オリーブの管理の依頼が入ってきた。

数年前に私たちは見に行っていて断った畑の主だそうだ。
なぜ、今ごろ...

「君たちの畑っぷりをみてどうしても君たちがいい」
とのことだった。
..........。

いろいろ畑を見てきたのですぐに思い出せない。
土地名を言われてもよくわかんない。

でも断ったのであれば、理由はひとつふたつ

剪定を毎年していないから
背が伸びすぎて低くする大きな剪定をしなくてはいけにこと

剪定を毎年していないから
いっぱい剪定しなくてはいけないこと

剪定をいっぱいしなくてはいけないということは
リンパの流れの行き先が不安定になるので
実をならせることに集中できず
さらに子分のような枝を生やせてエネルギーの放出に1年
実のなる枝になるには2年3年かかるので
すぐには美味しいオリーブが確保できない
ただただ我々の労力だけの数年
ということで断ったのだと思う、絶対。

管理の依頼はたいていが生産と引き換えに労力は無償だ。

剪定、剪定後の片付け処理、寄生虫ミバエ対策
草刈り、収穫、搾油費を全部畑の主が負担して
オリーブオイルをつくる一般人ていない。

労力のところを自分でやらないと&できないと
自作オリーブオイルとはものすごいコスト高となるのである。

私が農園であればヴィンチ中のオリーブ畑を管理しまくって
信頼してもらえるオリーブオイルを市場に出せるだろうが
やっぱりぶち当たる問題は、労力と設備費と税金なのである。

残念ながら、オリーブオイル文化の国イタリアは
オリーブオイルだけでの農業では採算が合わないのが現状だ。
たいていは、ワインを造ったり飲食&民泊業もして
副業的にオリーブを片手間に育てているという形だ。

だから私は、それがかなっている農園さんの一部を
日本の親愛なる友たちやこのブログを通じて
信頼してくださっているみなさまに向けて
オリーブオイルの監修という見張りにまわって
透明性のある私流オリーブオイルを生産しているのだ。

実際に私が管理して手掛けているのは自分用である。
自分のオリーブオイルぐらいは労力を奉仕して
常にオリーブと共に生きたいのと
オリーブ情報がリアルタイムにあることで
監修の目線と同時進行させることができると私はおもっている。
ただただ見張る人だけにはなりたくない。

だから私は、手掛ける畑を拡大することはないだろう。

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私はホルモンが老朽してしまったようだ。
女性はサイクルやホルモンが変化すると
こんなにも体力や体調が崩れることに驚いた。
今までと違う!
ことが節々にあって、それを受け入れられずに落ち込む。
どの時代のどの女性がこの状況を迎えて
静かに耐えているのかと思うと
刻々と人の一生の内の一部のその期間を味わっているようで
ただただ子の成長だけで自分の老いに気がつくだけではなく
自分の体が知らせる、なんだかはじめて経験しているかのようで
そこでまた驚き、落ち込むのだ。

その変化した体と一生の一部に合わせて
生活も一変したい。

思うようにいかないのが、また落ち込みの原因なのだが
やっぱり、芽生えたり花が咲き乱れる春は
エネルギーがみなぎっている。

がんばろう。

静かにエネルギッシュな自然たちだけが
私への励みである。

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三月の最終週末サマータイムになり
また慣れた感覚と体は、ボケなくてはならない。

サマータイムで体調を崩す人が多いので
無くす傾向にあったのだが
エネルギー節約のサマータイム効果は絶大だそうで
今...いま...この時世、エネルギー不足のイタリアには
サマータイムは外せないそうだ。

というわけで、日が長くなると一日が終わらないということは
太陽と共に暮らせず、気がつけばもう8時(午後)??と
ずっと作業をしていることもあるのである...
エニマル家族だから。

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私が監修しましたオリーブオイルの再注文が可能となりました。

トスカーナ州独特の品種のオリーブオイルは
味がはっきりして濃厚なのに喉ごしがとてもいいです。
...とコメントも同様にいただいております。

それは、無農薬の純粋なオリーブの味に
じつはオリーブオイルの味の超決め手となる搾油所を
私のこだわりで厳選させていただき
そこでの凄腕搾油技術の結果なのです。

味がしっかりした濃厚なこちらのオリーブオイル
ポリフェノールが1100mg/kgもあるそうです。
数字が出てきたとき、頷いてしまいました。

はじめてこのブログを見てくださっている方も
こちらのオリーブオイルに是非出会ってほしいです。
このオリーブオイルと出会うということは
私(セミ生産者)と出会うということなのです。

このオリーブオイルの監修をしようと思ったのは
日本にいる友たちに、私が学んだ美味しくできる方法で
そしてここの搾油所で搾油したオリーブオイルを
届けたかったことがはじまりです。

私は、農園を開業する力がありませんでしたが
私の気持ちを応援してくださる農園さんと
インポーターさんに出会い、その彼らの支えの元
監修という形で私のオリーブオイルを
日本に送り出すことができました。

どうぞよろしくお願いします。





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今年は腕を痛めたから、指示をするだけと決めていたのに
下の方の剪定はハサミと電動チェンソーで
上の方でも長いノコギリでゴキゴキと
やっぱり体が黙っていられない。

腕の力をかなり必要としていた長いハサミ
Svettatoreと呼ばれる下の方で引いて切る
はしごを使わずに大地から剪定する道具が
一番腕に負担がかかっていることがわかって
これ以上ひどくなると治りにくいから我慢。

それとCesoie da troncaramiと呼ばれる太枝切ハサミも
そうとう腕の力が必要みたいなのでやめておこう。。

筋が切れたような痛みからはじまり
今は落ち着いても、横になっているとき
痛くない位置に腕を置かないと寝られない。
寝返りも同様、そしてだんだんしびれたり痛くなって
体勢のつくり直し。だから寝返りをずっと朝方していて
そのせいか、睡眠を完結しないまま起きる感じでスッキリしない。

近々エコグラフィ検査をしてもらう予定だが
治る道のりは長いらしい。。噂で充満しているw
休息が一番とはいえ。。

この症状は、オリーブの収穫が終わってから
数週間してからはじまった。
収穫の間、ずっと収穫振動機を持ってやっていたのが原因だと思う。
無理せずに交代しながらやるべきだった。

DSCN1800

もうひとつ、剪定時に支障がでる箇所とは、利き肘。
上腕腱鞘炎とかいう炎症だとおもう。
イタリア語ではEpicondiliteと呼ばれるそうだ。

剪定ハサミでずっと、どちらかというと慣れない私なんかに
すぐ炎症がおこるみたいだ。
農業を始めた頃、鍛えられていないホヤホヤの腕と手は
農業の厳しさを思い知る。

そこで道具を増やしていったり
できるところとできないところを判断したり
休み休みやるように気がつくのである。

この上腕腱鞘炎のときは、ホームドクターに
2回ほど抗生物質の注射を打ってもらったんだ。
冷たいモノがジワーと肘から浸透していくのを体で覚えている。

いまだに痛くなりそうな予兆があるときは
トラウマに反応して、体も気持ちもやりたがらない。
もう懲り懲りである。

剪定するみなさま、無理のないように。
はしごからも落ちないよう、道具で怪我をしないよう
安全第一で前もって注意をしながら動いてくださいね。

DSCN1807

さて。

ブドウの枝縛りの合間をぬって毎週日曜日だけ
オリーブの剪定を夫婦でマイペースにやっている。

できる日数や時間が限られているので
基本中の基本だけをどんどんやっている。

その基本中の基本とは
まずSpollonareと呼ばれるピンピン直立した徒長枝を
除去する作業である。

冬の剪定で真剣にやって、8月にも軽くやる人がいる。
私は、冬の剪定のときのみ。刺激を減らしたいから。

イタリアでは、その直立した徒長枝を2種類でしか呼ばない。
地面際から生えているものをPollone(ひこばえ)
幹や主軸から生えているものをSucchione(徒長枝)
といい、とっても覚えやすい。

樹形を変えようとかこっちが弱ってきてるから
徒長枝を主軸にしようという計画がない限り
地面際は全部除去。

幹の回りも全部除去。

3~4本に分かれている主軸の内側にあるのも全部除去。
特に大きくて太いのは絶対。
ミニミニは時間があれば除去するけど絶対ほどではない。

DSCN1774

オリーブの剪定は上から始めていくのが基本。

なぜなら、日当たりが見えてくることで
下の方の剪定の必要性がわかるからである。

それと、上の方は実のなる条件がいいので実がなりやすい。
つまり、実のなる枝をたくさん残しておくと
エネルギーが上ばっかりに集中してしまう。

上の方の剪定の量で下の方の剪定の量が決まったりもする。
剪定の量はだいたい10%を目処に。
かける時間は1本15分と言われているけれど。。。

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イタリア中部やトスカーナ州は
Vaso Policonicoという樹形が主流だ。
(Poliが複数ということで、Conoはジェラートのコーンのことだ!)

1本の幹に3~4本の主軸をつくって
その1本の主軸が円錐形となるように仕上げていく樹形である。

この樹形が一番日に当たりやすく風通しがよく
台風なんかにもわりと持ちこたえているようだ。
手で摘むこともできるし、でっかい振動機で実を振り落としたり
機械化も可能ということで、この辺の地域は推薦している。

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そういうわけで形は円錐なので上の方をきれいにしていこう。

モサモサ生えてきた中から1本Tiraggioを決める。
このTiraggioを残す意味は、リンパの流れを促すためである。
大きめが無ければ小さいのをいくつかでもいい、と私は思っている。
とっても大きいのがあれば
横からでてる下へカールした枝や上を短くして
目的はリンパの流動だけで、実がならないようにさせること。

そして主軸には5~6本の第二枝を残す程度に。
その本数は上から下まんべんなくなるように。
上の方に第二枝が集中していると下の方が成長しない。

というわけで、オリーブの剪定の基本中の基本とは
Spollonareという徒長枝の除去作業と
上部を整理する、ということなのである。

私は下の方で、長くなりすぎた第二枝を
短くする作業なんかをやっているが
夫がいちいち除去する枝の指示を待ってるから進まないw

一人でやると辛いけど、夫はエニマル化してて
疲れた風は見せないので、あれもこれもやってもらおっと!



私が監修しましたオリーブオイルの再購入が可能となりました!

トスカーナ州独特の品種のオリーブオイルは
味がはっきりして濃厚なのに喉ごしがとてもいいです。
...とコメントも同様にいただいております。

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数字が出てきたとき、頷いてしまいました。

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再購入そして次年度もどうぞ引き続きよろしくお願いします。



ご購入してくださったみなさま、ありがとうございました。

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EVOオイルとは Olivo Extra Vergine di Oliva
オリーブに光を差し込んだ Potatura degli Olivi 2021 vol.3
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オリーブの剪定終了、目指せ!パスクワ(2021年は4月の4日)

よかった...がんばった...おわった...

私は、目標をもってやる気満々なのに
ネガティブな夫は、パスクワの日もやっていいよとか
でもパスクワは雨だ..だのやる気が失せるようなことをいう。

4月の初め頃までに終わらせたいのは
オリーブだって目覚めて芽を噴き出す頃が
4月の1週目2週目なのである。

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2014年に巨大な雹と竜巻の被害を受けて
何年も心(オリーブの)を癒すのに時間がかかったオリーブたちは
2020年、なんか奇跡が起きたのかというぐらいの豊作だった。

果実もゴロゴロ生んだし、新枝もニョキニョキ生んだ。
エネルギーを使い果たしたようなオリーブたちは
消耗させた枝もパラパラ出した。

豊作の次の年は不作だ。
しかもこんなにエネルギー使い果たしたんだったら尚更だ。
それからその前の年、2019年は
収穫しても時間の無駄なぐらい不作だった。
極度な隔年性という性質になっちゃったみたい。
だから、剪定は控えめにした。

それにしても、新枝はたくさん生まれたが
実のなる枝はあまりなかった。
ただただ、彼らの有り余ったエネルギーを放出させている
つまりリンパの流れの調整を自力でやっているようだった
と、私は勝手に解釈し、そんなに手を付けたくなかった。

そこに生まれてきたからには意味があると想っている。
オリーブというのは自生できる植物である。
しかし、収穫しやすくするために
そして、無駄なエネルギーを使わせないように
旨みのある濃厚な果実に成長させるために
私たちは剪定という技術で調整するのである。

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住宅街にあるヒトの魂がいるようなもしくは
栄養価のある野草たちのエキスが飛び散っているのか
日陰でも病気ひとつしないで
隔年性がない毎年実のつく森のようなオリーブ畑を管理している。

管理を任せられてもう何年も経った。
ネガティブな夫のせいで
今一つ勇気が出なかったことを今年はしてみたい。
わざと夫のせいにして、口を出すな!とみせつけたいぞww

それは、上部に実のなる枝が集中しているので
減らして、樹形を整えようと思うのである。

上部の実のなる枝を減らすということは
つまり...実がしばらくの間減るということである。
だから夫にいつもチクチク言われていた。
収穫量は安定していたのだが。

しかし、その剪定をすることで、果実に旨みが集中することと
上部をスッキリさせることで、光が入ること
きっとこれから下部から実のなる枝が生まれるだろう期待。

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それと、もう一つ気が付いたことがある。
リンパの流れを促すために、天辺に枝を残すのだが
その枝を実のなる枝にすると、天辺にエネルギーが集中して
実がつこうつこうとして、下の方がお粗末になるのである。
これではいけない。
天辺に残すのは、小さいのでもピョロンでもなんでもいい。
天辺に実をつけさせてはいけないということがわかった。

主軸にきっちり縛りつけたはしごに上って
チェンソーで剪定する。
最後バリッと剥けるように折れるので
2回に分けて剪定する。
チェンソーの持つ位置は、胸辺りから顔ぐらいまで。
動ける範囲は案外少ないけど
やってみると、マジ危ない。無理はしない。

チェンソーが止まらず勝手に動き出したら...とか
チェンソーが枝に挟まって抜けずに折れて目に入った...とか
切り終わった勢いではしごから落ちてチェンソーで腕切断...とか
いろいろ怖いシーンを妄想して、体が熱くなり手に汗握ったw

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この日、6月の初夏のような気温で
ノコギリ作業は暑い中のランニングのようでゼーゼーした。
このまま急に心臓が止まったらどうしよう...とか
心臓が止まるときは苦しむのか...とか
オリーブの森で助けに来てくれる人はいるのだろうか...とか
ノコギリでも怖い妄想をしながらゴキゴキひいた。

初夏のような気温は、樹液の流動を活発にさせたのか
オリーブの枝は湿っていて、ノコギリに木くずがいっぱいついて
切りにくかった。自分勝手にイラつき、ため息をついた。

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切り落とした途端、光がわーっと差し込んだ。

3~4本の主軸がある内
1本の主軸に対して、1枝剪定することにした。

そして、Succhione
スッキオーネという固く長く元気のある新枝は
エネルギー吸い取っちゃうのでそれは取り除いて
下部はいじらないようにした。
ちょっと太めの枝の傷口への負担を
そういう配慮でも軽減することができる。

剪定の今回のテーマを決めて進めたことで早くできた。

今年不作だろうオリーブの木は
来年、樹形を整える剪定をしたいと思う。

オリーブの剪定は終えたが
初夏のような陽気から一変して冬に戻ったように寒い。
氷点下の夜は小さなブドウを凍らせ被害を出した。
オリーブは、芽はでてきてるけど...
もう気が気でしょうがない。


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