大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:ブドウ UVA > 収穫 Vendemmia

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私にはたくさんの友がいる。
会わないけれど、心は繋がっている。
会わないけれど、会ったときはまるで
昨日もしくは一週間ぐらいしか経っていない
そんな気持ちで久しぶりなのに
久しぶりに感じない。

来月30歳になるという
シチリアからトスカーナに引っ越して3ヶ月
パレルモ近郊ど田舎育ちのシングル女子と
仕事をした。

今の若い子たちは、人種差別があまりない。
きっと学校では普通に
様々な人種が通っていたに違いない。

だから、へたによそよそしい大人より
若い子たちの方が私は
話しやすかったりする。

話をしているとやっぱり若く
彼女たちの今とこれからを想像して
ワクワクするし楽しくなる。

とりあえず人生のアドバイスをするが
ひとそれぞれの運命を追いながらの人生だ
アドバイスなんかじゃない
結局は、私をなんとなく見て知ってもらって
印象に残ってくれたら嬉しいとおもう。

友だちがまだいない、ということだった。

だから、友だちの話をした。

友だちって
会わなくても友だちでいられることが
友だちだよ。

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ある食品会社の仕事が一段落したが
また近々一緒に仕事がしたい
ということだった。

私はあまりグループに馴染めてないかな
と、思っていたけど
自分をもっていておどおどしてないところは
誰かがやっぱりみつけてくれていた。

彼女たちは、とにかくおしゃべりで
私とは正反対だ。
私だって話すときは話すけれど
私は、時を待つ。急がない。
なんせ、仕事中ですもの。

出荷が終わって穏やかな時間、そうやって
シチリアシングル女子と語り合ったり
はたまた長年のベテランと話す間があった。

性格の明るいベテランは、私たちの会話に
「何話してたの~」私も入れて~
みたいに入ってきた。

ベテランなのに
ピリピリしてないところが好き。
同じ歳で
一人息子がいるところなんかも同じ。

息子さんは18歳で
高校5年生で最後の年だ。

ベテランの息子さんと一度だけ
ちらっとお会いしたことがある。
素直そうな青年だ。
あの時確かに
わーと私を見ていたのは覚えている。

帰宅後、息子さんはお母さんに
「あの人と一緒に仕事してるの?」
と聞いてきたそうだ。
「そうだよ。」
「へぇ、かわいい人だね!」www
「あの方ね、普段話さないんだけど
話すときは、正しいこと言うのよ。」
...なんていう会話をしてくれてたのだ。
嬉しい!

という話をしながら、私が口をあけるときは
人が話を聞いてくれるときだよ
という話をした。
「確かに、あなたは人の話よく聞いてる。」

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静かに働く私になったのは
今にはじまったことではない。

イタリア語ができるできない
もあるかもしれないけれど

誰もいない大地でブドウやオリーブ
空や虫と共にした空間の心地よさを
知ったからかもしれない。

ううん、それだけじゃない。
もともとは、日本で体験したことだ。

学生を卒業して、初めて入社した
横浜の木工会社の影響が大きい。

その木工会社には
聴覚障害者が数人働いていた。

彼らは、聴こえないし
自分の声が聴こえないから
声にして話さない。

彼らと話すときは
私も声にして話さなかった。
目だけでもしくはジェスチャーだけで
遠くからも合図し合ったり
あるときは笑い合ったりもした。

目が合うと、いつもにっこりしてくれた。

怒ることもあるだろう
でも怒鳴ることはできない。

ちょっと通じ合えないとき
寂しそうな顔をして諦める様子だった。

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私は当時21歳だった。

私は、彼らと一緒に仕事ができたことが
一生の宝となった。

言葉を大切にしようとおもった。

どんな人とでも言葉と目で会話をしよう
とおもった。

話を聞こうとおもった。

考えようとおもった。

答えようとおもった。

にっこりしようとおもった。

静かに生きようとおもった。

全部表現できなくたって
普段の姿勢で表現できたらいいのではないか
とおもった。

きっと彼らは
私がこんなにも刺さった出会いだとは
思ってもいないかもしれない。

私は、わざわざ出会う人ごとに
この体験を語ろうとはおもわない。

私は、彼らのような姿勢と私にできること
両方を表現できたらとおもいながら
個人や団体と接しているのだ。

それと
私は、今この仕事のやり方で生活をする
と決めた意志が、どんな環境でも
おどおどさせないのかもしれない。

それと
人生の経験を積んできた
年齢というのもあるのかな。

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息子関係の話をしているとき
未成年の思春期時代って
なんにも怖くなくって
未来のことなんかちっとも想像できなくって
今が楽しくって、親が守ってくれてて
先進国の人だったらみんなそうだとおもう。

ある人は、あの時に戻りたいと言う。
ある時私も
同じことを言っていたような気がする。

でも今は、戻りたいとはもうおもわない。
うっとり思い出して楽しむのがいいな。
だって
こんな大変な人生がまっているんですもの。

戻らない代わりに
一日一日を大切にしようとおもった。

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今年は、ブドウの収穫が手伝えなかった。

収穫前に摘みに行ったブドウたちは
元気なヤツとそうでないヤツがいた。

変な気候だったけれども
がんばってるヤツはすぐわかる。
味を濃厚にして、輝いていた。

彼女たちをみて、また勇気がでた。




今日のTrailer





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フシギだなぁ
雨が降らないのに、それでもこんなに潤った果実が毎年なる。

8月の終わり頃
家族付き合いの農家の
ブドウの収穫Vendemmiaを
家族で手伝った。

私たち大人は、BIOワインが欲しかったり
自家製Prosciutto(生ハム)が欲しい
ほぼ物々交換だ。
それと、Vendemmia終了の食事会にも興味がある!
思春期青少年はお小遣いをいただいた。

私たちは8月の最週末の午前中だけ手伝った。
その頃、これから雨予報が出てるくらいだったので
めっちゃ湿気がすごかった。

朝はヒンヤリしてるんだけど
しばらくして太陽が湿気のモヤモヤの向こうにいると
やたらと暑い。

我が青少年は、農家の家族の同い年の息子さんのグループで
のんびり賑やかに収穫をしていたようだ。

息子さんは農業高校を選択して
将来、ブドウ農家を目指している。
学校がお休みの日には、剪定やいろんな作業を
少しずつ手伝ってくれるそうだ。スバラシイね。

反抗期とか思春期がないのではないかというぐらい
落ち着いていて社交的でしっかりしている。
お父さんの影響が強く
お父さんの言うことをきちんときいてそうだ。スバラシイ。

そんな息子さんと我が青少年がご一緒させていただくことになって
正反対の二人はさぞかし影響しあって
むしろ楽しそうにみえた。
我が青少年からは愚痴ひとつ無かった。

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私はうってかわって
パキスタン人のグループに混ざって
アジアにでも旅行しているかのように
ずっとパキスタン語を聴きながら収穫していた。

「アナタたち、何人なんですか?」
「パキスタンだよ。君は?」
「日本人です。」
「マジ?!  ボクら、日本に行きたい!」
イタリア人も何人も、みんな日本に行きたいって
いつものことなんだけど
彼らは、滞在許可書ビザについて問いてくる。
「ビザ?ビザって要らないんじゃないの?」
と答えてみたはいいものの、家で調べてみると
パキスタンに行く日本人も
日本に来るパキスタン人も
ビザが必要だっていうことを初めて知った。

彼らはインド人に似ていて
私には、どこの国の人かわからない。
「アナタたちインド人と似てるんだけど
決定的に違うところって何??」
「彼ら(インド人)は彼らの宗教で服装が違う。
ボクらは、イスラムかカトリックでイスラムが多い。
でも、カトリックと仲がいい。争うことはない。」
なるほど!服装ね。

ブドウの収穫には、このパキスタン人半分
ワイシャツに長ズボンだ。
我が夫もこのスタイルが一番涼しいと言っているので
夫の姿がいっぱいいるようで焦ったw

とにかく彼ら全員長袖だ。
何度もブログでレポっているように
暑い国の人ほど、暑そうに長袖を着込んでいる。
直射日光が一番暑いという彼らの理屈である。

それに関しては、私も賛成!
海に行ってもそうだし、肌に直射日光はとにかく熱い。
長時間耐えられない。

それにしても湿気にモヤモヤ太陽なので暑い!
熱中症までいかないけど、だんだん動きが鈍くなるように重くなる。
みんな汗だくでびっしょりだ。

がしかし、イタリア語が話せる一人のパキスタン人は
「疲れた?」と私に聞く。
「え。疲れてないの?」
「まだ大丈夫。」などと言う。
マジかよ。やっぱ暑い国の人って体のメカニズムが違うんじゃないの?!

彼らは、5リットル入りの水タンクで全員分を持ってくる。
で、使い捨てのプラスチックコップではなく
なんかそのへんはとってもエコロジーで
アルミやましてや陶器の取っ手付きのカップを持参するのである。
朝はそれでチャイを飲んでいるようであった。

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それと、もうひとつ気になったことは
よくタバコを吸うのである。
んで、ゴホゴホ咳をしていたりする。
「タバコ吸い過ぎなんじゃないの?」と言うと
わかっているようで返事をしないで、私をギロッとニヤッと見る。

タバコを吸わない人もなんかタバコをつくるような仕草をしているので
それは何かと聞くと、自家製チューインガムだ、という。
タバコがチューインガムになったような
草がネバエバした丸まったものだった。
「お前もいるか?」いらないよ、絶対。

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で、あまりにもパキスタン語でずっと話してるから
声を掛け合ってる様子のとき、その言葉を真似をしてみた。
みんな笑ってる。
やっべ。「もしかして変なこと言っちゃったの、私?」
「いやいや、みんなブラボー、ガンバレ!という意味だよ。」ほっ。
変なこと言わせないでね!

あるとき、彼らはスマフォを取り出してブドウの写真を撮りだした。
ブドウと自撮りまでしている。
そのブドウは、Uva da tavolaと一般的に呼ぶ
ワイン用ではなく食卓で食べる大きめの粒の白いブドウだった。
「え、もしかしてパキスタンにはブドウないの?」
「いや、あるんだけど、こう大きい粒のブドウはないんだ。」
へーそうなんだ。みんな嬉しそうに写真や動画を撮って味見をしている。

イタリア語もままならないパキスタン人たちは、異国で
暑いブドウの収穫でもこうやって発見のあるいいことがあった。
私は彼らと数時間いて、私までパキスタン人になりかけた。
彼らが休憩で集合してると、こっちが異国にいるようで
トスカーナとはおもえない空間であった。
帰る時、彼らはそれでも日陰に寄って並んで
私たちに手を振っていた。とにかく異様な風景だった。

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ブドウは、干ばつで小粒な品種やブドウもあったが
らしく成ってらしく熟れているブドウがほとんどだ。
果肉がいっぱいある食卓用のブドウも好きだけど
これがワインに変わるんだと想像しながら食べる
ワイン用のブドウも大好き。
特にVinsanto用だったり甘めの白ワイン用のSan Colombanoという品種は
食卓用の大きい粒のブドウにに続いてよく出てくるブドウだ。
私たちはこれだけで十分。

暑くて大変なんだけど
やっぱりブドウの収穫は私は好きだ。

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9月に入って日中の気温も落ち着いたし朝なんかひんやりだ。
この湿気と暑さにオリーブミバエの心配もしたけれど
5月からの夏と干ばつで、ヴィンチの丘にはミバエの姿はない。
オリーブの実も小粒に育ったようにみえるけど
もしかするとあと数回9月中に雨が降れば
ぷっくり膨らむかもしれない。
木にもよるけど、オリーブは豊作だとおもう。

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9月に入り、夏の名残な初秋、ヴェン友が集まる農園の
ブドウの収穫Vendemmiaヴェンデンミアがはじまった。

前回のブログ

現在のイタリアで主な収穫就労の一部をレポったように
個人を雇ってくれる農園てこの辺では少なくなってきた中
ここの農園は、そういうわけで個人の雇用を支えてくれている。

しかし、農園が私たち個人の就労を応援してくれても
スタートする日にちがはじまる1週間前まで発表できない
そんな中、フリーでやる気があって気が利いて作業の速い人材て
そうなかなか見つからない。

女性は見つかりやすいが、なにしろ男性が見つからない。
そりゃそうだろう。タイミングよくこの時期にフリーなヤツ
もしいたら、イタリア社会事情だ。
逆に若者がいないこともイタリア社会事情だけど。

女性はブドウを収穫してればいいだけだけど
男性は、収穫されたブドウが入った重たいバケツを
列から列へ移動させたり(Passa Secchi)
トラクターの収穫用カートにブドウを放り込む(Svota Secchi)
ができる機転の利いた力持ちが最低3~4人
9人グループの内半分は男性がいると
女性は楽に速やかに収穫ができる。

でも機転の利いた力持ち男性がいないと
女性だってPassa Secchiをやらなきゃいけない。
それがいつも大地を歩き回っている私
だったりすることもあるのである。

いつもお日様の下で作業をしている
ここ数年毎年欠かさずブドウの収穫をしている
もっと力を要するオリーブの剪定と収穫をしている
そんなわたしとブドウの収穫だけやる人
今年はじめてという人では、体力や持久力
やはり差がでるのである。

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炎天下に汗だくになってフラフラしている仲間がいる。
私は、あの日よりも今日はまだ涼しい方だとおもっていたし
水筒を持ち歩いてしょっちゅう水を飲んでいるし
直射日光とならないよう、長袖もしくはアームカバー、長ズボン
首に手ぬぐい、通気性のある帽子、と全身覆っている。

「今年はマキの真似してみたわ!」と
タイツを切って作ったというアームカバーをしてきた人がいるw
「でもさ、冬用のタイツだと暑くない?」
そうなんだよ、とすぐ外していたw

今年はマキの真似しよう!と
オーナーが小型の水筒をみんなに配給していた。
エコ的にコップ代わりでもあって、作業中の水分補給に使って
とオーナーも炎天下のVendemmiaに申し訳なさそうだ。

だから時間帯も一日ではなく
朝の7時から10時ごろ休憩おやつタイムをがっつりとって
昼過ぎの13時に終了という時間割だった。

でもそれが習慣化した頃
逆に毎日6時間は生活リズムが壊れ、私は不満だった。
気温が下がった頃、自分の体調を言ったら
オーナーは受け付けてくれて、翌日は見直してくれた。

だって、13時に終わらなかったら30分越すこともある。
間食をしない私としては結構辛いものがあった。
仲間は、ランチ並みのボリューム満点おやつだw
それができないんだよなぁ、ランチが待っているとおもうと。

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去年のメンバーの半分は職が見つかり収穫はパス。
いつものメンバーは、やぁやぁやぁとハグった。

コメスタ~イ?(元気だった?)
ベーネ..マ..インソンマ..(元気だよ、けどいろいろあってね..)
ケスチェッソ..?(なんかあったの?)
と、話がはじまるわけだ。

今ままでの出来事を語ることによって
それがテーマとなって議論が展開していく。
ブドウ棚の向こうの列からだって大声で自分の意見を主張
大討論になることもあれば
ウチの場合はね、と解決策を報告しあって
なるほど!と合点することだってある。

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よーく見渡してみると、女性陣はみんなママだ。
5・7歳の子どもがいるママ
思春期真っ只中14歳息子のママ=わたし
ちょい落ち着きはじめた17歳息子のママ
親に感謝しはじめた20歳息子のママ
娘が21歳でママとなった超若ババママ

だから子ども相談&コンサルトがブドウ畑に広がる。
ママが一人で悩むより、様々な職種や生活スタイルのママたち
できたら先輩ママたちの意見は、核心をついている。

彼女たちが悩んだこと、見たこと聞いたこと
乗り越えてきたこと、きっとこれに関しては
イタリア社会事情ではない、国境など無い
ヒトのホルモンの成長であることがうかがえる。

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Vendemmia中のある日、イタリア全国の学校が
長い長い夏休みに終止符をつけて、ようやく始業した。

「今日から学校はじまるね!」
「たぁしかに、早朝からたくさんの家庭の電気が点いてたわ。」
「出発する前に、写真撮ってきたよ。」
「ずいぶんママ心だねぇ。」

5年制専門高校初日の思春期青少年に親バカ振り
気になって仕方ないことが仲間にバレてしまった。
だから毎日「どうだった?」と聞いてくれる。
口数少ない思春期青少年の一言や様子を言うだけで
ママたちは、あーだこーだと解説してくれたw

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仲間は多国籍で、あんまりイタリア語が話せないモロッコ人
超超フリーダムなアルゼンチン人
イタリアより断然アモーレ文化、キューバ人ママが三人!
あれ?よくみるとイタリア人アナタとアナタ?
そして、カメラ好きニッポン人ワタシ

このキューバちゃんたち、とってもキュート。
ブドウ畑で歌うの。
一人が歌いはじめると三人あっちこっちで歌ってる。
どちらかというと調子がゆっくりでロマンティックな歌。
聴いてる方は微笑むしかない。暑いのに心が温まる。

私たちはね、いっつも家族と一緒なの。いっつも。
日曜日には親戚もみーんなでご飯食べるの。
近所の人もみんな仲良し。
みんなで助け合って生きてるの。

海が近くにあってさ。自然がいっぱいあってさ。
いつでも太陽が輝いてるの。
自然が好きでカメラが好きなマキは
絶対にキューバが好きだと思うよ。私もそうおもう!

仕事さえあったら、私たちはキューバにいたい。
ママやパパの近くにいたい。
キューバに帰りたい。私の国キューバ。
Mi corazonミコラソン(私のハート)

ナショナリズムなんていう社会的な言葉が似合わない
ただただ本能的に愛の国なんだということが伝わる。
家族愛、親子愛、友達愛、男女愛、母国愛...
イタリア語でアモーレ、スペイン語はアモールだ。



なるべくオリジナルを選んだが
2021年夏、こちらのremixが流行っていた


私たちは、きっとお腹が空きはじまる頃
食べ物の話で盛り上がる。

イタリアは現在、Sushi屋がいっぱいあるから
たっくさんの人がSushiを食べたことがある。
しかし、アレンジされたSushiだからロール系のSushiの話題は
返答できないが、Sushiコピーに負けないヒュージョン系
ベジタリアン対応野菜寿司をアピールする。 なるほどー!

野菜の美味しいイタリアは、夏の野菜寿司と白ワインで
アペリティフなんか最高だよ、と。
醤油やワサビはいらない、辛口オリーブオイルと塩があれば
イタリアの食材で十分さ! なるほどー!

アルゼンチンがキューバ料理にバナナフライがあると言い出した!
すると、バナナフライは1週間に1回は食べたいと
キューバちゃんたちが口々に言う。

私は黄色いバナナを想像したがそうではなく
フライ用の緑色のバナナがあって
フライにするとポテトみたいなんだという。 へぇ、食べてみたい!

今度さ、みんなで各国の料理を持ち寄ろう!マジで。
そうだ、そうだ!楽しそう。

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こちらのブドウ畑は、ヴィンチのどこの畑と同様に
Sangiovese(早熟品種で赤ワイン用の黒いブドウ)が
春のたった二日の夜の氷点下で芽が焼けてしまった。

しかし、それ以外の品種はがんばって実っていたが
こちらの農園も芽掻き作業Scacchiaturaをやらなかったので
実が小さかったり、病気になってたり
干ばつで果肉が干されていたり、なんか今一だった。

Merlot(赤ワイン用の黒いブドウ)と
TrebbianoやMalvasia Biancaなどの
白ワイン用の白いブドウ(そう呼ぶ)は
とっても健康にたわわに育っていた。

全体的に量は少ない。
ロックダウンで景気は良くなかった。
私たちに支払う資金や経費のためにキャッシュが欲しい。
今年のブドウはほとんど農協(みたいな。
Cantinaと呼ばれるところで、フレッシュ果実か発酵後のワインを
各農園から買って、ミックスさせて
大量にワインを生産させるところ。
ブドウの質は気にしない。でも一応カテゴリー的に
ビオ(有機栽培)かどうかは分かれるそうだ。)に売るという。
そっか。

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雨が降った。
あともうちょいだったけど終わらなかった。
6時間労働だったからだ。
30度以下の日は8時間労働にしないと
なかなか終わらない。
みんなの1日2時間の差は大きいのだ。

我が家の周りの農園は、収穫していた。
Vendemmiatriceという収穫マシーンも遅くまで稼働させていた。

しかし、雨が降ったことで果肉は膨らみ
水分が増えるがアルコール度数となる糖値が下がる。
農園のボトル用ワインだったら何日か乾かしてから
また収穫するだろう、しかし
出来はどうでも果汁を売るなら量が多い方がいい。

芽が出てから収穫までずっとハラハラして
ずっと気候に影響されながら成長していくのである。
生産者はいろんなことを見極めて
決断していかなかくてはならない。

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気候変動もそうだけど、ロックダウンも痛かった。
EUのどの国からも一番強制化しているといわれるイタリアは
コロナ免疫済み&ワクチン接種済み&コロナ陰性証明である
グリーンパスでどこまで経済を左右できるのか
コンサートなどのエンタメに出演しているアーティストたちは
グリーンパスに感謝しまくっている。

我らが収穫仲間もワクチンに関しては二極に分かれる。
いろんな説があって、どれもどっちも信じたいし
どれもどっちもあっているとおもう。

マッタレッラ大頭領が辛そうな表情でおっしゃっていたように
Solidalieta'(連帯意識)とかCivile(市民的)なことなんだ、と。
Solidalieta'という言葉が出てくるとキリスト教という
イタリア文化の概念が作用していると思った。


どんどん秋になっていく。
光は弱くなって、真夏の猛暑が懐かしい。



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晩夏に摘む果実と友情 Vendemmia 2020 vol.2 e più
ブドウ畑のエスパニョール Vendemmia 2019 vol.3
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一家のブドウの収穫は、数年振りだ。

長老がこの世を去った
その次の長が交通事故で車椅子だ。
新世代へ後継ぎした息子は、派遣グループに依頼していた。

こういった収穫などを専門とする派遣グループは
たいてい外国人が多い。
アフリカ系、パキスタン系、トルコ系、アルバニア系

我が家の隣のブドウ畑はパキスタン系の方たちが集まっていた。
ボスらしき男性がコットンのワンピっぽい長いシャツ
クルタを着ていたので、インド系かパキスタン系と察した。

向こうの畑では、かたやVendemmiatriceという収穫マシーンで
かたやアフリカ系のグループはマシーンで収穫できない畑を
手摘みしていた。遠目でもよくわかる。
去年手伝ったところだ。

その派遣グループをCooperativaと呼ぶ。
翻訳機能だと協同組合と出てくるのだが、ちょいと違う。
Adeccoのような職業斡旋会社でも派遣システムだが
あくまでも職業斡旋を趣旨としているので
いつの日か人材を募集している会社が雇う形となる。はずだ。

この手のCooperativaは、会社として運営されて
仕事の依頼があったら、出動するタイプなので
職業斡旋の目的ではない。

畑作業の場合は
土地の大きさヘクタールで料金設定されていることが多いため
大人数でやってきて、超スピードで
短時間で終わらせて儲けを出す仕組みとなっている。

南イタリアのトマトの収穫なんかもその手の仕組みなのだが
欠点と難点は、安く引き受けるので仕事は頻繁にあるのだが
実際に作業をしている作業員の収入は低賃金で
ボスががっぽり懐に入れているのかどうかしらないけど
ボスは作業をせず、指示と営業のみ。

早く終了させることで儲かるのだから
炎天下だろうが過酷だろうがとにかく収穫量。
犠牲者が出てやっと労働基準法に沿っているのか
チェックがはいり、暴露される。

人間味がわりとあって労働基準法に従うようにしてるのは
イタリア系の派遣会社。
それでも文句はいっぱい聞いているのでなんともいえないが
外国人が運営するCooperativaより
当然イタリア語でコミュニケーションがとれる分
イタリアらしくのんきさもあるw

そして、ヘクタール計算より時間計算が多いので
人数や時間が指定可能である。
料金も外国人経営より高いので
仕事の依頼は農作業よりも能力やスキルを要する内容が多い。

農園の話だと、若者がブドウの収穫をしなくなったのも
外国人派遣を呼ばなくてはいけない理由だそう...。

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というわけで、この一家の2021年のブドウの収穫は
春のたった二日の大寒波で、ブドウの芽が焼けてしまって
ブドウが少ないということで
再びファミリーで収穫することにしたのだ。

彼ら代々が暮らす4軒入ってる家は
丘の天辺にあり、彼らの丘を囲むように
ブドウ畑は鎮座する。どちらかというと
丘の下らへんにあるのかな。

あの日、冷気だった靄は静かに
このブドウ畑を包んだのだった。

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こんなに少ない収穫ははじめてだ、と嘆く。
しかも、小さい果実ばかりだ。
そして、干ばつだから、果汁は少ない。

後継ぎの息子は、別で働いている。
時間もなければ、前年度はコロナで流通が不通だったので
収入も少なく、作業員を雇うことも控え
春夏の作業をしてないという。

私は、後継ぎ息子の叔父である
ビジネスよりパッションが熱い畑を
手伝っていたので、違いがなんとなくわかる。
諦めなかった農主のブドウは
畑の位置もあるけれど
豊満なブドウが実っている。

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この日、雨まで降ってきた。
オリーブの木の下で雨宿りをした。

思い出は、一家のランチだったんだけど
車椅子の長が絶好調ではないこと
一家は全員グリーンパス取得済みだけれど
これっぽちの収穫は祝い事ではないからか
みんなそれぞれ自分チでとることになった。

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農主のブドウの収穫もいよいよはじまる。
私は別でブドウの収穫だ。

ブドウが無くなっちゃう前に食べる用に摘みに行った。

Sangiovese(早熟品種・黒いブドウ)
良さそうなのを選んだつもりが、干された果肉が裏に隠れてた。

Canaiolo(遅熟品種・黒いブドウ)
寒波の後に芽が出てきたので、とても美味しそうに育っている。

Trebbiano(白いブドウ)
ごっそり生まれてたわわになっている。

SanColonbano(白いブドウ)
赤い茎にピンク混じりの果実。

Vermentino(白いブドウ)
まだ緑っぽい色だけど、食べてみると
プチ感も酸味もちょうどよい。

Malvasia Bianca(白いブドウ)
農主が新ブドウ畑に植えた期待のブドウ。
ちょっと遠かったので今日は摘まなかったけど
Defogliatura(果実の周りの葉の除去作業)のとき
わーっとなるほど長いブドウ。
二週間前はもうちょいだったけど熟れたかな。

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Canaioloカナイオーロ
Schiacciata con l'uva(ブドウ入り甘党スキアッチャータ)を
はじめて自分で作ってみた!

スキアッチャータとほぼ同じ作り方に砂糖を二振り
間にブドウを散りばめて砂糖を二振り
生地を閉じてブドウを散りばめ砂糖を二振り

砂糖がたっぷりだから発酵を手伝って膨らむ膨らむ。
こんなに簡単だったんだ。
また作ろっと!



☆こちらの記事もどうぞ☆
ブドウの収穫 その1 Vendemmia 2016
一家のブドウの収穫 Vendemmia 2017 ③
生気が凍った il gelo ad Aprile



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虫がわらってるようにみえた。
無表情でせせらわらっているように感じた。

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三軒目の農園でブドウの収穫(Vendemmiaヴェンデンミア)が
ついに初秋二度目の雨降りの前に終了した。

こんな私でも文句をいっぱい言った。
雨で一年間の苦労が台無しになっちゃうよ。
週末だってブドウを摘んだ。

雨のあとは湿気が残り、陽が出ると虫が飛び回る。
曇ると蚊が日中でも近寄ってくる。

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世の中にはいろんな人がいるもんだ。
いろんな人がいるから似た者同士をみつけることができたり
注意をしながら生きたり
じつは様々なことができるんじゃないかと思う。

固定観念に縛られないよう柔軟に受け入れて
逸れないように自分の意志を固めていく。
間違っていることに気がついたらフレキシブルに受け止めるべきだし
意見を交換しあって気がついていくものだ。

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日曜日のヴェンデミアで、農園の主宅でお昼をご馳走になった。

近所付き合いが深いこともあって、突然なのに我が思春期少年も
誘ってくださった。あっという間に現れた。
一応、クールに照れながら挨拶をして着席した。

主の奥様と息子さんが、じーっと私と少年を見つめている。
「すんっごいソックリ。」奥様がぽろっというと
横にいる息子さんがうんうんと頷いた。

私に似てるのか...。
きっと顔だけではない。何かオーラも似ているはずだ。
とりあえず「輪郭はお父さんだよね。」と私は付け加えた。
何が似ているんだろう...。

ご馳走になっている間、終了するまで
席を立たず座っていてくれただけでも安心した。
主の家族はみんなどっかへいってしまった。
主のおばあちゃんとソファーに座って何か話をしていた。
そういうときは、優しい少年にみえる。

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思春期少年とぶつかることがしばしある。
ぶつかるといっても、お互いが一方的なようにみえるけど。

一度言われたら覚えろとこっちは思うがそこは家族
甘えてスルーになってしまうことが日々の暮らしの欠点のように思う。

どこで覚えてくるのか乱暴な汚い言葉をお経のように羅列する。
そうだ。私の躾だと思っている命令は
それもお経なのかもしれない。

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近頃そういうわけでうるせーやつらがブドウ畑にも家にもいて
ふと思い出した。「うる星やつら」w
イタリアだとLamùで知られている。

イタリアでも'70年代'80年代の日本のアニメは
現在40代50代のイタリア国民は
ほぼリアルタイムで釘付けになっていた。

それが相重なってニッポン好きがイタリアにはいっぱいいて
どの日本人とでも話があったりするのである。

残念なのは主題歌が日本語のオリジナルではなく
子どもたちが覚えやすく歌えやすいイタリア語で
イタリアンミュージックになっちゃているので、鼻歌しても通じない。
アニメのタイトルも違ってたりするので
こっちが首を傾げることが多々ある。

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これは一部。ググったときにでてきたのを画面コピーしたもの。

話はとんだが、農園の主には息子と娘がいる。

息子は以前、今の仕事に就く前
一年のブドウの作業も手伝って収穫にも精を出してくれていた。
トラクターも運転できるし、力仕事のSvotasecchiズヴォタセッキ
(摘んだブドウが入ったバケツをトラクターに移す作業)もやっていた。

しかし、息子だからお給料制ではなかったようだ。
必要なときに与えてたそうなんだ。

だんだん友たちが自立していくにつれて
なんかおかしいことに気づいた。

まず自分がやりたいことではなかったこと。
社会経験をしたくなったこと。
お給料が欲しかったこと。
自立したくなったこと。

彼は車関係が好きだったので車の販売員になった。
もう農園は手伝っていない。

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娘が今回のヴェンデミアに顔を出した。
前にもいた。前は私は2・3日手伝っただけだったので
全てをよく知らないけれど、私と列を組んだ時
彼女は指を鋏で切った。軍手をしていなかった。

今回は、軍手をしていた。
そして、トラクターを運転して、女子なのにSvotasecchiまでした。
しかし、来たり来なかったりで当てにならなかった。

勉強も完了させることができなかったそうだ。
農園とは別の仕事も親戚のコネで働かせてもらっていたそうだが
辞めちゃったそうだ。

驚くほど社交的に成長して、体格もよく美人な彼女は
まだやりたいことがみつからないのであろう。

彼女だって、農園には全く興味がない。

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いつも世話になっている(?)世話をしている
長老がブドウ畑を歩く農園の農主も年金者だ。

あんなに継承を心配していたところが
ひょっこり娘さんが現れ、農園を手伝い始めた。
農主だって40歳後半になって農園を引き継ぎはじめ
今は娘さんが農主と同じく気が変わって受け継ごうとしている。

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私が思春期少年とぶつかるにあたって
まずは自分の好きなことはなにか、優先順位と選択の意志を
言葉少なく教えていこうと想った。

相談する人が身近にいなくても
なんとなく身近な人たちが
遠回しに教えてくれているような気がする。

人と触れ合うことが少ない環境だからこそ
人の行動や言葉がよくみえるしよくよめる。

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ブドウの隙間に小さなトカゲがこっちをみてた。
逃げずにこっちをみてた。
そして後ろ向きになって、まだブドウの隙間に残ってた。
私がちょん切らないことがわかるんだ。
ニヤっとわらったように感じた。

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言葉少なくBisteccaビステッカ(Tボーンステーキ)を口にした日
その日に思い出した20周年結婚記念日であった。
結婚記念日のおかげで美味しい夕食だった。
Dolceドルチェ(お菓子、デザート)まで買ってきた。
ヴェン友オススメのPasticceriaパスティッチェリーア(お菓子屋さん)で。


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