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ヴィンチの丘の日陰に、Melissaメリッサ(レモンバーム)が
いたるところに生息している。
ここに移住した頃は、レモンバームの効能も知らなかった。
今は亡き知人がヴィンチのレモンバームの存在を教えてくれた。
そして今日、レモンバームの収穫をして一年前を思い出している。
ところが今日の収穫の思い出のレモンバームは
じつはアップルミントのようだ。
すごく、すごく似ている。
違いを調べてみると
レモンバームは、葉の先端が二等辺三角形のオニギリ型で
アップルミントは、卵型に近い楕円形で産毛がある
一目瞭然で違いがわかるというのである。

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去年の今頃、私は千葉県南房総市の園芸用の植物園で
住み込みアルバイトを体験させてもらっていた。
6月のヒマワリ繁盛期の傍ら
複種のミントやゼラニウム等のハーブチームに配属され
平成の若者たちと一緒にワイワイ畑の中でミントを束ねた。
そこで扱ったアップルミントとヴィンチの思い込んでたレモンバームは
同じであることに気がついたのである。お、これは!

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ミント系は露地栽培が適しているそうで
田んぼの近くに畑があった。
6月の梅雨の時期、モサモサと成長が盛んだった。
まっすぐに伸びるよう8x8cm(ぐらい)穴のネットが
地面から20cmぐらいのところに張ってあった。
ミントを切る長さはだいたい30~50cmぐらい。
長さや大きさの注文があるのだそう。
ハサミは、ブドウの芽掻き作業用のハサミと同じで
小型で先が尖っている。
平成生まれの私の先輩たち(!)は
シャキシャキと素早く数えながら切っていた。
昭和生まれの新人(私)は、まとめ切りとなることが多く
あとで数えるやり方を覚えてしまった。
彼らは、数えなくても、束の大きさで何本かわかるそうだ。
日々同じ作業をやっていると、体が覚えてくるのだろう。
私も最後の方、どうにか束の大きさがわかるようになってきた。

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ビンとまっすぐなものを
茎が太いものを
虫に食われていないものを
シミのないものを
ミントの先が緑色のものを
莟がないものを
いくつかそう注意事項があった。
園芸用ミント系は、先っぽが命なのである。
どんなに気をつけていても
葉に穴があいていたりシミがあったりするのが出てくる。
作業場に戻ったら、一旦水につけて
冷蔵庫に入れてシャキーンとさせる。
そして検品しながら注文用に束ねていくのである。
新人は、上の5段ぐらいを残して下の葉をシュルーと削ぎ取る係。
なぜ、そんなに削ぎ落としてしまうかというと
収穫からお客様の手に渡ってそれから数日保たなければいけない。
下の葉っぱからどんどん劣化し黄色くなっていくので
そうならないよう出荷の時点でとっちゃうのだそうだ。なるほど!
しかし、葉っぱ削ぎ落とし作業、超眠くなっちゃうんだよなぁ。
娘のような新人ちゃんとふわわわ~とあくび合戦であった。
マスク必要だよねw な~んて!

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その眠たくなる削ぎ取り作業中、ある程度大中小に分け
先輩たちにバトンタッチ。
彼らがさらに最終検品し、数かず分束ね長さをジョッキリ切り揃え
再び水に戻し、冷蔵庫でまた保管し
出荷日、透明の袋に詰めて行き先シール貼り付けて
見届けるのである。

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ゼラニウムは、水に濡れると葉にシミがつくのでハウス栽培。
雨の日の収穫には、私たちはレインコート
花に傘を当てて濡れないようにする。
ゼラニウムは、葉が命。咲き始めた花の部分はポキッともぎ取る。
花びらが散って葉につくと、花びらの水分で葉にシミがつくのだそう。
それは知らなかった!
雨や風に打たれながら生きている植物たちは
劣化していくことは当たり前のしくみで
四季を追いながら土に還っていき、自身を次世の肥やしとし
新しく生まれ育つの繰り返しなのだ。
そんなこと誰もがわかっちゃいるけど
花びらの水分で葉が染みて劣化させて次があることまでは
なかなか思い出すこともしなければ考えることもないであろう。
昭和の新人であろうが、平成の子たちが静かに教えてくれることは
どれもが勉強になって、年齢なんて関係ないと思った。

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私はヴィンチのMelissaアップルミント(?!)を
あのときのように収穫し、葉は削ぎ取らず束ね
家の中の邪魔にならないところに干した。
保存用にドライにしてお茶にしよう。
一週間ほどでドライになるようなことが書いてある。
私はもうしばらく干し続け、もっともっとカリカリにした。

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鎮静作用があるのかな
ハーブティー飲んだら、あぁうとうと眠くなってきた!
朝に飲むものではなさそうだ。


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