もう10月になるっていうのに、まだブドウの収穫をしている。
一度雨が降ると、その分の水分を蒸発させなくてはいけない。
でも日曜日は日曜日、休日だ。
来週の雨予報を心配されるが
季節労働者にもオーナーにも家族がいる。
休日は休日、家族で過ごすことにした。
9月の最終日、我が結婚記念日である。
19年前に結婚式を挙げた。
私たちは当時も賃貸でヴィンチ村の自治体地区に住んでいた。
無宗教の私たちは、自治体に申請することで
自治体が誓約の場を提供してくれる。
4択あった。
ヴィンチ村にあるレオナルド・ダ・ヴォンチのメインミュージアムか
ミュージアムから数歩離れた古い図書館か
村から1km程離れたオリーブに囲まれたダ・ヴィンチの生家か
村長さんの部屋と呼んでいたが、役所の客間(?)から一つ選べた。
私たちは迷うことなくダ・ヴィンチの生家を選択。
ダ・ヴィンチの生家の誓約の場は、入り口の暖炉のある部屋だ。
村長さんとアシスタント(?秘書か?)は暖炉の前に立ち
婿と花嫁と両方の仲人、4人は村長さんに向かって立つ。
人は並んだが、肝心な指輪が届かない。
フィレンツェ在住のジュエリー作家Yuko Inagawaさんが
到着していない。どうする、どうすると待ち時間
しとしとと霧雨が降る中、タバコをくわえたw
ジュエリー作家は、近所のヴィラで行われていた挙式パーティに
間違えて参加していたw
「あれ?マキがいない。」
当時の村長さん、現在少年の同級生のおじいちゃんは優しく
「待ちましょう。」と言ってくれた。
やっと到着したジュエリー作家と指輪は
花嫁登場よりも拍手喝采だったなぁ。
「わーい、来た来た!」
早速始まった婚姻誓約の儀式。
サポートするだぁ責任だぁなんだの読んでる内に涙が溢れ出た。
こんな私でも一人前に誓うことなんてできるんだ
シンプルなことだった。
それと、亡き母に知らせたい一心だったのも覚えている。
式に私の親族は誰もいない。
シングルの友や友カップル、仲人そして仲人のパートナー
夫の大家族がそれでも一人欠けて
総勢15人いるかいないかの小さな輪の中で
しかも今やダ・ヴィンチ死後500年の生家で
Cà del Boscoの発泡酒をシュッポーン、シュワシュワシュワワー
と、私の溢れる涙のように、床へこぼれ落ちた!
「うわぁ、管理人さんモップモップ!」
当時の管理人のおっさんがまたへんてこりんなおっさんだったが
そのあと、一緒に乾杯した。
おっさん耳元で何やら囁いていったが、覚えていない。
ひぃーとゾクゾクした記憶は脳裏に焼きついている。
そんな小雨の中の溢れ出た花嫁だった私は今
月日の流れと人生のパートナーと馴合い
ぎゃぁぎゃぁと少年とじゃれ合い
厳しい暮らしの中、割と好きなことをして
開き直りの早い年齢に突入し
一人で旅立つことも試みたりして
それでも家族を愛し、まだまだ一番に家族を想い
家の中でバラバラなことをしていても家族といることに安堵し
反抗されても(!)健康食品とエコな暮らしを提案し続け
家族分のお弁当をつくり(夕飯の残りw)
労働後皿洗いもご飯作りも積極的にこなし(アペリ後生き返る)
安価にゲットして喜んだ布でチクチクと
夫婦お揃い(2着分できたから!)の作業ズボンをつくり
申し分ない小雨の中の元花嫁ではないかっ!
しかし、小雨の中の元婿は、年々男更年期なのだろうか
鬱のような表情を見せ、私と少年を困らせる。
鬱になることが一番体を壊しそうなのになぁ。
そんなときは、お肉を食べる!
記念日イヴにはイノシシの煮込み。
当日は、オリーブの炭火焼き超レアTボーンステーキ。
農主のボトルでも一本開けて乾杯しようじゃないか。
気分まで酔わせてくれるサンジョベーゼで。
宣誓した19年前の結婚した今日に
何を祝うと言えば、やはり健康と平和と幸せだ。
夫が好きなBob
Marley。
夫が好きなDjもBobの曲をよく使う。
この曲を聴くと、ちょっとタイムスリップした気分にさせる。
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