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この日もシニョーレラジオとともに朝食をとった。
「今日はどんなところに行きたい?」
「なんかおもしろそうな岩があるようですけど
どんなところですかねぇ。」
あるある!と、B&B滞在者がトレッキングしたときの旅行記録を
こんな立派な本に印刷してわざわざご親切に送ってくれたんだよ
と、私たちにみせながら行き方など教えてくれた。
よし、そこへ行ってみよう。
水のあるところや、岩場ってひんやりと涼しい。
暑いときには是非ともそんな岩にへばりつきたいじゃないか。

「それともう一つ、昨日言ってたお二人がよく行く
近所のサラミ屋さんってどこでしたっけ?詳しく教えて下さい。」
「あぁ、すぐそこだよ。」
シニョーレは簡単そうにいうけれど、土地勘のない私たちには
すぐそこでも見逃してしまう。
昨日と同じように簡素に説明をしてもらった。
わかった?と夫に確認し、そして少年にも確認した。
「すぐそこだって。」 ・・・。

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クーラーボックス用に凍らせてもらった保冷剤を受け取って
たっぷり調達してあるフルーツの今日の分だけを持って
今日も賑やかに出発した。

なんだ、すぐそこにあった。
村によくあるごくフツーの小さなAlimentareアリメンターレ(食料品店)
で、素通りしちゃって昨日は見逃していたのだ。
でもSalumeriaサルメリーア(サラミ店)て横に書いてあったw

小さいお店なので、一人か二人まで入店できて
それ以上は外で待つ。
もちろんマスクを鼻までして、手を消毒する。
もうイタリアだったら常識となった小さな個人店への入店スタイル。

家に置いてきちゃっても引き戻さなくてもいいように
車の中にマスクは常備してある。
ほとんど田舎の住人や田舎の旅は、店に入るときだけマスクを使う。

マスクの欠点は、顔の表情がよくわかんないのもそうだけど
何言ってんのかよく聞き取れないのがとっても困る。
そうでなくても、口を見ながら言語を聞き取りをしている
私のような移民なんかは。
は?とか、スンマセンもう一度言ってくださいと言って
マスクのせいにして聞き直す。
二度目になると、ついにはマスク浮かせて大声になるw

入店して、すぐに気がついたのが、とっても清潔だったこと。
自分チでサラミ作ってるなってすぐにわかった。
自分のサラミという作品を素敵にみせるのではなく
保存料を入れない分、清潔に保管しながら展示するのだ。

マスク越しに説明してくれた。熱い眼差し付きで!
「マルケ州の特産てどれですか?」
一番の特産はCiauscoloチャウスコロという名のサラミ。
トスカーナ州だったらFinocchionaフィノッキオーナという
フェンネルの種が入ったブタの柔らかいサラミに一見似た
でもシンプルにフェンネルが入っていないブニョブニョサラミであった。
もしくはSalsicciaサルシッチャ(生でもイケる腸詰めソーセージ)の
中身をすくって生で食べる感じかしら。
私はCrostiniクロスティーニ(小さめ薄切りにしたパンの上に
ペーストとか柔らかく炒めた野菜とかチーズをのっけて食べるアレ)
をすぐに想像した。うーん、ゴックン!
軽く焼いたアツアツのパンにのせて食べるか
チャウスコロも一緒にジュッと温めて食べたら美味しそう!

次!
Lonzaロンツァというブタちゃんの首の筋肉をサラミにしたもの。
CoppaコッパとかCapocolloカポコッロとか別名もある。
そして、マルケ州とは限らないようだ。
なんか私たちには珍しいので、それもいっちゃおう。

決め手に!
Rovetanoロヴェターノという名のブタちゃんのレバーをつかったサラミ。
レバー好きにはたまらない!
「まぁ、食べてみなよ。」と
私たちが返事する前にはもう、一切れ差し出していた。
朝から味見しちゃうかw
うわー、激ウマ!!! コレ日本語で表現したい!けど
Wow!! Bobobo...Bonissimo!!! という感じであろうか。
「名前の由来は?」
「ボクたちがつけた。」 え?それだけw

今日のピクニックのパニーニは最高だな。
一つ覚えておきたいパニーニ調達節約スタイルは
パンを食べれる分かたまりで買って
サラミなどはスライスしてもらって
現地で自分でパニーニをつくることである。
パンを切る食事用ナイフを持参すればいいだけである。
それが面倒ならちょっと高くつくけど
お店でパンをスライスしてもらって
好みのサラミをサンドしてもらうのである。
節約一家なのに、サラミに見惚れてこの節約スタイル忘れてた!
それでもいっぱいサラミが詰まってたので高くついてないな。

こちらのサラミ屋さんの自家製サラミ、どこで乾燥させてるかって
ただの地下室とか倉庫や冷蔵庫ではない
なんと、洞窟で乾燥させているのだそうだ!
見せてもらいたかったけど、欲を押し付けることは控えた。
暗~い洞窟にぶら下がっているサラミを想像した。
想像するだけでもワクワクさせてくれるサラミたち。
今日のランチを楽しみにさせてくれるサラミたちw

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ワクワクサラミだけでエネルギー使っちゃったぐらいで
お店出たときが別世界?現実に戻った感覚だったw

さて、またヒマワリ畑や麦畑、山的丘をいくつも超えて
グーグルマップの、ときに枯れ声を耳にしながら
目的地のle gole dell' Infernaccioレゴーレデッリィンフェルナッチョ
(国立公園の山Monti Sibilliniモンティ・シビッリーニ内)
という名の峡谷に300Mまで近づいた。

ん?こんなところで駐車が始まってる。
進むたびに駐車の列が。
諦めと決断を早くして、空いてるところにとっとと駐車した。
正解。その先はもう駐車するところは無かった。

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そうか、今日は土曜日だ。
カップルや子供連れの家族で賑わっていた。

なんてスリリング風で演出風な岩なんだ。
上から湧き水が滴れている。
そのしぶきが自然のシャワーとなって
子どもたちをキャーキャーいわせていた。私も!
少年は、無言を保ってささっと通り抜けていったw
かわいそうに。もっと自由に表現すればいいのに
思春期って大変!

もう、すぐそこが峡谷だった。
歩いて辿り着き発見するタイプではなかった。
だからお年寄りでも小さな子連れも楽しめる
ちょっとした避暑の一日にはもってこいの地ではないだろうか。
それでもって、行く価値はある。
よかった、計画してたバジリカータの峡谷に行けなかったから。

ちょっと歩いて軽くトレッキングともいえないハイキングをして
ボリューム満点の朝食を消費しないと
待望のランチが食べられない!
行けども行けども川沿いを歩いた。
ところどころチラチラ見える山岳がカッコイイ!
もちろん頂上へ向かう道標はあるが
いや、今回はやめとこ、と家族全員一致した。怠け者w

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小川のせせらぎ、山と山に挟まれた岩の冷たさ
今にも声を発しそうな緑たち、ときにふぅっと突き抜ける風
そうそう、キンキンに冷えたビールじゃなくってキンキンの川の水
木陰になってて、三人が座れる特等席のような場所を探して
ワクワクサラミのパニーニをひろげた。
私たちが歩き回ったのはそして珍道中に欠かせないことは
そう、ランチ用の特等席探しなように思う。
最高においしいじゃないか。
フルーツは水に浸けて洗って冷やして。
水も冷やしとけ。
足も冷やしとこ。

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宿で昨日と今日の残りでアペリして
シニョーレが今日も電話してくれたSmerilloズメリッロ
ただ一軒あるPizzeriaピッツェリアで夕食をした。
そう、今日は土曜の夜よ、人がいっぱいいた!
80%が外のテーブルで食べている。

若者のグループが多かった。
一人、こちらを見てペコっとお辞儀して挨拶をする青年がいる。
誰だ?! この地で。
考えに考えて思い出したのが
昨晩のズメリッロのレストランでサービスしてくれた青年だ。
マスクで顔はちっとも覚えてないけれど
シャイでオドオドしたオーラともさっとした黒髪で思い出した!
あらアナタね、チャオ!

複数家族が集まったグループもあった。
地域の人だけが寄り合って支え合っている雰囲気。
余所者は私たちだけだったように思う。
みんなすんごい楽しそうで盛り上がってて幸せそうだった。
アフターロックダウンの鬱憤は、こう夜空へ笑い声となって消えていく。
しかも、何個もある内の山的丘の天辺で。




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