冬休みのある晴れた日。
年が明けた翌日かな。
あの日、静かな日だった。
風も無く、日が低く傾きながら差していた。
日が私たちを呼ぶ。
羽子板ならぬバトミントンでもするか。
羽を飛ばしてみると、やや風があることに気がつく。
親子は、お互いに息を切らせながら、続かないバトミントンを
空を見上げながら大地を駆けながら羽を追った。
さらに日が傾き、今にも今日が終わりそうだった。
いつもの、あのアグリトゥリーズモの丘まで散歩しよう。
少年は始めたばかりのサッカークラブのせいか
サッカーボールを蹴りながら散歩した。
でも雨の中の晴れだから、大地はぬかる。
少年は、ぬかる大地にかまわぬショートゴム靴で
クロスカントリー。
泥まみれの動物少年の姿を見ながら散歩をする。
いつまでこんな光景が続くのかな・・・と
近そうな未来と遠くなりそうな距離が
私の脳裏だけではない体全身にかすみ
少年と風景を眺めた。
手が届きそうで、遠くに行く。
この言葉が出てきたとき、胸が熱くなってしまった。
キーボードを打ちながら
ぐぅっと目頭や鼻まで熱く上昇してきた。
最近、息子をもつ家族と会うと
あまりの成長振りに言葉を失ってしまう。
青年となってゆく彼らを見ながら
我が少年を被せて想像してしまう。
いつか少年は青年となり、自らの道へ羽ばたいていく。
そんなことわかっているし、自分だってそうしてきたけど
親はこんな気持ちで子を眺めていたと想うと
そして今やっとわかるなんて
人生の中の発見の一つであるような気がする。
子を産み、成長していくって
自分の発見、未来の発見、過去の発見のよう。
自分だけではない人生の発見。
彼らの歩みが私の歩みを再発見することもある。
少年との散歩は
今後変化があるような気がしてならない。
一月七日は、七草粥ならぬ七草パスタ。
Trassaco ・ Borragine ・ Bietola ・ Rapa
Cipollina ・ Rucola ・ Erba Cipollina
タンポポ、ボラジ、ビエトラ、カラシナ、ネギ、ルーコラ、ニラ。
遅摘みのパンチのあるオリーブオイルをた~っぷりかけて。
今年も大地に感謝しながら歩めますように。
*関連記事はこちら↓*
『時間』
Grazie di aver visitato!
最後まで拝読していただきまして
ありがとうございました。