大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

février 2016

二月の満月、少年は満9歳になった。

一年の間のボクが生まれた日。

少年は、9年目のボクが生まれた日に『時間』を望んだ。

この『時間』とは、少年がプログラムした父と母と共にする時間であった。

「ボクたちの村、VINCIヴィンチに行こう!

家から村まで・・そして村中を散歩した。

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その後、マウンテンバイクでブドウ畑をクロス。

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夜、母と一緒に床に着く。少年の頭を手櫛のように撫でる。

少年は、うとうと寝入る。

彼の『時間』は過ぎていく。

今日こそ一日が短く感じたのではなかろうか。

9年の人生を追う少年は、『大切な時間』の意義がわかったかもしれない。

いや、知っていたのかもしれない。大人の私が忘れていたのかもしれない。

私も少年と新たに『時間』を学んだ。

ありがとう、少年。
おめでとう、少年。

イタリアは・・・トスカーナは(にしておこう)、暖冬。

3月8日のFesta della donnaフェスタ デッラ ドンナ(女子の日とでも呼ぼうか)の頃、Mimosaミモーザ(ミモザ。黄色い小さなボンボンの花がつく樹)が満開となり、季節を感じるはずなのに、1月にはあちらこちらで見かけられた。2月半ばの今、枯れがちのMimosa


ブドウの木は、12月に落葉が完了する。

地下の根がエネルギーを蓄え、地上の木は休眠する。(ブログ『ブドウの木の紅葉』にて。)

そんな12月の半ば頃から、ぼちぼちと剪定が始まる。

イタリア語で剪定をPotaturaポタトゥーラという。ブドウの木をViteヴィーテ、複数はVitiヴィーティという。

バイオダイナミック農法だとLuna Discendenteルーナ ディシェンデンテDSCN1902 picasa ld(28日間のサイクルをする回帰運動中、天体の赤道から見て月が秋分点側の約14日間)に剪定を行う。なぜなら、この期間は地下にエネルギーが集中するようで、地上で行われている剪定による傷の影響が少ないからだそうだ。

しかし、大きな農園では、1ヶ月中約2週間ポッキリの期間なぞ従ってはいられない。人間の予定でザックザック剪定していく。そして病気になったら薬で治す。経済のサイクルとでもいいたい。


ブドウの木も私たちの体のようにリンパが流れている。

木がカーブしたところや先端にリンパが溜まりやすいようで、元気な枝が生まれやすい。

全体を元気にさせるには、リンパの溜まりやすい所を、スムーズに通るようにしてあげる。

ブドウの木は、上へ上へ伸びる性質があるので、枝を支える3本のひもの一番下(H.6080cm)に合わせるように調整する。(この低い形は、トスカーナに多い形だそうだ。)

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昨年ブドウを実らせた枝、今年ブドウを実らせる枝、来年ブドウを実らせるだろうつぼみ、そして再来年ブドウを実らせるかもしれないつぼみを見定めていく。

私は、この過去・現在・未来を考えながら進めていく剪定は好きだ。どこか人生と似ているような。

弱ってきた木からヒョッコリ生まれてきた枝を親にして、長老を剪定する。


剪定は、常に枝を更新し、病気になりにくい位置や形に仕上げるためにする。

枝と枝が近過ぎると、枝・葉・実が込み合って、空気の通りが悪くなる。

一本の枝から2房実が成る。できたら一本の木には、8~10房の実が成るようにする。

しかし、どのつぼみからも芽が出るわけではではない。

芽が出てきたら、今度は間引き作業をして、実が育ちやすい環境をつくってあげるのである。


ブドウの木は、必ず接木をされた苗木を植えつける。根の部分からも次第に芽が出て成長してしまう。長い枝となり、本来のブドウの木の邪魔となる。それも私たちの手で切り除いていく。


生まれたての枝の間引き作業の時は、ポキポキと手で折れるほど柔らかいが、実をつけ一仕事終えた枝は固い。

スイス製のFelcoフェルコというメーカーのハサミでも、私の握力では長く続かない。手が痛くなる。

今回はラッキーにも電動のハサミをお借りすることができた。多少重いが、力を入れないで切れると、私の手は長続きする。

剪定で起こりやすい上腕腱鞘炎にも気を付けなくてはいけない。

そこでバイオダイナミック農法に従ってやると、Luna Ascendenteルーナ アシェンデンテ(前述のLuna Discendenteルーナ ディシェンデンテの反対で、月が春分点側の約14日間)では、別の作業となり腕が休まる。自然のサイクルで体も労わりたい。


春の陽気に近づく芽の出る23週間前、ブドウの木は、リンパの流動が活発となり、溢れんばかりの樹液が流れ出す。

これをPiantoピアント(植物の意は「樹液の滴」だが、「涙/泣くこと」が本来の意)とイタリア語で呼ぶ。

私もそんなことを知るまで、そんなタイミングに近づいて観察することもなかったが、剪定を習って身近となり観察してみると、本当に涙を流しているようにポタポタと垂れている。

春を喜んでいるような。


樹液の流動が活発となり、樹体が潤った頃、キュッキュッと滑らかなカーブをつくりながらひもに縛りつけ固定する作業が始まる。これをLegaturaレガトゥーラ(縛ること)という。

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