Potaturaポタトゥーラは、剪定の意。

Olivoオリーヴォは、1本のオリーブの木。Ulivoウリーヴォともいう。
複数で、
Oliviオリーヴィ=Uliviウリーヴィとなる。

ちなみに、Olivaオリーヴァは、オリーブの実のこと。複数で、Oliveオリーヴェとなる。


立春の土用は、冬から春へ向けての18日間をいうそうで、不安定な天候を繰り返しながら少しづつ季節が変わっていくとのこと。

土用の頃は、雨が降りやすく湿気が体の中にまでたまるそうだ・・。(マクロビオティック)

ここイタリアでも日本の四季と同様のことが窺える。


Potatura dell'Olivoポタトゥーラ デッロリーヴォ=オリーブの木の剪定は、そんな土用の頃(2月~3)がベストだそうだ。

元々オリーブの生まれ育った土地は、温暖な地中海性気候。

寒さに弱い植物だから、冬まっしぐらの頃より春の走りの土用の頃から、ぼちぼち始まるトスカーナのオリーブの木の剪定。

春を待ち望む芽たちが目覚める前に、リンパの流動の道標をつくるのが、剪定かもしれない。

しかし、この2月の雨続きには、参った。・・・滅入った。

合間を縫って、剪定の”気”に入るが、なかなか天候が許さない。

3月の今も雨で悩む。夜降って翌日晴れても、樹は濡れている。


オリーブの木にも、過去・現在・未来はあるが、ブドウの木とはまた違う。
(ブログ『ブドウの木の剪定Potatura delle Viti)

実をつけ果てた枝、実が成る枝、この枝から実をつけさせようと意図して残す未来の枝。


オリーブの木の場合、一本一本の細い枝が下へ伸びていき、たいてい2年目以降からの部に実が成る。

先っぽの葉がくっついている部分が2年目だったら、今年以降実が成る。落葉した部分にも芽が生まれると、そこからだって実が成る。

葉と枝の間にある芽は、実かもしれないし、枝かもしれない、あるいは眠り続ける怠け者かもしれない・・そうだ。
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まず、Polloneポッローネ(根の辺りから出る若枝)を剪定。

私は、農業講座の講師の教えに従い、この時期に剪定。

オリーブの木の剪定は、いろいろ考え方や方法があり、農園・剪定士に依っては、かなり違ってくる。

Polloneポッローネを残すといつの日か木になる。

そう、オリーブの木を放ったらかしにしておくと、オリーブの森ができあがる。

そのPolloneポッローネは、オリーブの木の状態や空間をみて、独り立ちさせることがある。
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オリーブの木の剪定は、上から始めるのがコツだそうだ。

Succhioneスッキオーネという若枝は、幹や枝のアチコチから生まれ上へ上へと伸び、栄養素を吸い取ってしまう若枝。その若僧の枝を剪定する。

幹の天辺のSucchioneスッキオーネを短めに残し、リンパの方向を位置づける。

Succhioneスッキオーネも2年目には実をつける。

状況(形や空間)をみて、ある若僧を残し、実の成る一人前に育てあげることもある。
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幹の辺りの空間は風通しが良くなるように。

夏のオリーブの木の下は、調度良いパラソルとなる。まさに地中海のイメージではなかろうか。


オリーブの葉は、たくさんの光を浴びて、オイルとなる実の葉緑素をつくる。葉が残るように剪定する。

たまにバッサリ剪定されている木を見かけることがあるであろう。病気になった木などの治療剪定であろうかと思う。


私は、剪定の”気”が、芽の目覚める前に完了できることを祈る。
今月の
Luna DiscendenteDSCN1902 picasa ldルーナ ディシェンデンテは31630日の15日間。(バイオダイナミック)


そして、この滅入る雨続きの湿気と暖冬で、オリーブに対敵の虫たちがぬくぬくと眠っているのではないかと心配である・・・・・・・・・。