前の景色が、黄色く・・もっと黄色く・・私に魅せる。
日がない日は
白く冷たく、寄り添うように彼らは上を見ている。
白と黄と黒と。
日がある日
少年と黄色い樹を見に行こうと、落ち葉の上を歩いた。
一日目、失敗。
日は、雲に隠されてしまった。
二日目、よし、今だ!
すると、大地と同じ色の服を着た農夫が現れ
喋り込んでしまった。
老いたブドウ畑を新しくするのだそうだ。
どうりで。
まだブドウの剪定にはまだ早い。
あそこも向こうも、新しくするよ。
そっか。景色が変わっちゃうなぁ。
と、心の中でつぶやいた。
少年がこちらを見つめている。
私の誘いに付き合ってくれた少年との約束を守らなきゃ。
ボク、黄色い樹の下に着いたら帰るよ、宿題あるから。
二人で黄色の中を歩こうと、毎日見計らっていた。
少年は、この輝くような黄を見て何を感じただろう。
私は、昔から何故か黄色が好きだった。
でも今は、何故黄色が好きなのか
わかったような気がする。
生まれる黄色
生きる黄色
漲る黄色
輝く黄色
熟れる黄色
老いる黄色
褪せる黄色
透ける黄色
還る黄色
蘇る黄色
黄色とは、人生まるごとだったのである。
人生まるごとに登場するホルモン色って
黄色だけではないだろうか。
変化をして黄色くなるのも、私には人生まるごとであり
生まれたときだけ黄色も、人生まるごとである。
晩秋、ヴィンチの丘は黄に溢れ、包まれ
弱くなった日の光でも、十分に輝き
それは大地の一生を眺めているようで
私もいろいろと考えてしまう時期なのである。
一年を振り返ってみたり
生活を見直してみたり
今後にときめいてみたり。
私にとって黄は
感じる色であり
呼び起こす色であり
そして、静寂を与える色なのである。
この世から黄をなくして何を語るだろう。
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