大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

October 2019

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私と少年は、瀬戸内海に浮かぶ小豆島をめがけた。
私たちは荷物が多い。
ワイン&オリーブオイル会用の荷物が減っても
その隙間を縫うようにお土産が増えていく。
だから最小限の移動手段をいつも考えていた。
岡山駅から一本で行けるバスが出てる新岡山港から
小豆島行のフェリーに乗ることにした。
あれほどフェリーに乗る楽しさを覚えたことはないだろう。
少年も私もはしゃぎまくった。座っていられない。
いつか訪れてみたかった念願の瀬戸内海だ。
まさしくもイメージ通り、海も島々もブルーのグラデーションが
私の視界に広がる。
何度もシャッターを切ったがどれも同じだろう。
ブルーのグラデーションが美しくて
それをカメラに仕舞い込もうとしていたかもしれない。
しかし我に戻って、海の風に身を任せることにした。
あぁ、この景色が毎日見渡せるところに住んでみたいなぁ。

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私は、瀬戸内芸術祭の混雑を避けて小豆島入りしたはずだった。
のんびりだろう島の本当の顔を見てみたかったからである。
しかしそれでも観光客はすでにいた。梅雨の平日でも。
観光客は、どうやら中国人のようである。
フェリーで見かけた日本人らしき人は、小豆島に帰る住人のようで
ポツンと一人で座り、居眠りをしている。
島といっても交通手段がないと移動が難しそうな大きさだ。
トスカーナのエルバ島を想像しながら計画することにした。

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島では大浴場がある国民宿舎に宿泊することにした。
芸術祭の混雑は避けられても、サービスは芸術祭期間のみという
国民宿舎の送迎サービスでは
途中まで地元バスに早速乗らなくてはいけない。
イタリアだったら停留所のアナウンスは無い。
ん十年前、イタリアに一人で初めて到着した日
若き時代の怖いもの知らず精神 «できる!やる!»
言葉もわからないのにバスに乗っちゃって
ぜーんぜん違うところに行っちゃった痛い思い出がある。
だからバスに乗るのは慎重にそして緊張する。
しかしここは我が国ニッポン。言語が通じる。
っもうこれだけで旅はかなり余裕が出る。
時間と場所を確認しまくり、コレだろうバスに乗り込んだ。
観光客慣れしたオリーブバスは
やっぱり停留所ごとにアナウンスしてくれた。ほっ。
こういった島でネットだけで乗り切ることは不可能である。
指定された停留所で降りたら
宿舎に電話で一報しなくてはならない。
旅をするのに、通話ができる携帯電話を持ってて本当に良かった。
電話が可能なだけで客としての信頼度もぐんと増すのである。

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どんなに想像してもブルーのグラデーションイメージしか出てこない。
不便度や便利度、本当の観光ポイントなどの詳細は
やっぱり現地に出向かないとわからないのが旅である。
ハプニングだってつきもので、そこに行けてない可能性だってある。
だから宿舎の予約は素泊まりにしてあった。
食事は、現地の様子で決めたかった。
少年の口の好みに合わなかったら食事が勿体無い
プラス、2度食事のことを考えなくてはいけない。
あぁ、私一人だったらどんなに楽だったことか・・・。(!)
しかし、島と言えども海鮮ばかりではない。
小豆島は、オリーブ牛、オリーブ豚、オリーブ麺とか・・
いろいろ工夫された特産がある。
そして、交通が不便で、夜な夜な歩き回れる所に宿舎はないし
一日の旅の疲れを癒やす大浴場の後とお食事タイムまでの間
地元ビールと地元つまみでのアペリの後、もう動けないw
結局のところ、国民宿舎の食事を毎日予約することになった。
少年もほんのちょっと我が家スタイルの時間が過ごせ
そしてお食事もご飯お代わりジュース飲み放題に大満足していた。
それと男湯一人で泳ぎ放題の大浴場からは少年の鼻歌まで聞こえたw
私が風呂上がり食事の前のビール選びに花を咲かせていることに
宿舎の受付の男性も気がついたようだ。
私に寄ってきて、自分好みのビールを説明してくれた。
翌日、ビールの感想を伝えると次のアドバイスをしてくれる!
小豆島の特産を使って小豆島で造られているまめまめビール。
とっても独特な味がした醤油のもろみを使った黒ビール
受付人オススメの柑橘系の赤いビール
こんなところにも?!米麹とお米を使った金ビール
次はこれが飲みやすいよとアドバイス付の柑橘系すっきりビール
クラフトビールの楽しいところは、バリエーションではないだろうか。
日々の楽しみが増えた。

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それにしても私たちはツイていない。
晴れが多いと言われる瀬戸内に来ているのに雨の毎日。
梅雨だから仕方がない。
雨に濡れてもへっちゃらな格好をして
ジャブジャブ雨の中を歩いた。
そんな雨の小豆島では、蔵めぐりがよいかもしれない。
国民宿舎の無料送迎で最寄り停留所まで連れて行ってもらい
その停留所からバスに乗って行きたいゾーンの入り口で降り
私たちの探索が始まるのである。
オリーブオイルソムリエの友が小豆島へ行くなら是非ココへ!
と薦めてくれた蔵が二つある。
いっぱい軒並ぶ中、そこへどうしても行きたい。

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ひしおの郷さとと呼ばれる塩を加えて発酵させた塩蔵品
醤油や佃煮工場が軒を連ねた一帯があり
建築も明治時代スタイルを残し現役に活躍している。
その一角の裏道に森國酒造がある。
小豆島の米と湧き水を使った島唯一の地酒だそうだ。
これは話を聞いてみたい。
メールでアポをとり、伺うことにした。
酒造の主は、女性であった。
今思うと、私と同じくらいかそうたいして歳の差はないように思う。
森國酒造の歴史、米と湧き水と酒造りの誇り
杜氏とうじや蔵人くらびとなど酒造職人の確保
同じ県でも島民出身ではない地元との交錯
などなど話は尽きずなんだか前から知っている人のようにも思えた。
女将は「どうそ試飲をしていってください」とバーに案内して下さった。
築80年の元佃煮工場を、そこにあった古資材を残しながら
現代風にリノベーションした島とは思えない素敵なバーで
次から次へいろんな種類のお酒を試飲させて頂いた。
どうせならどれもこれもゆっくり試飲したい。
カフェのメニューを注文し超豪華なアペリティフとなった。
このお酒に合う料理を・・と瞑想が広がる。
試飲をしていると、どうしても買いたくなる。
イタリアへ重いのに二本、小豆島の米と水で造られた純米酒と
アルコール度数8度米のモストのような生酒風吟醸酒をチョイス。
雨さえ降ってなかったら、地酒森國酒造さんの後
小豆島の百選級の棚田を見に行きたかった。
そして湧き水も掬って飲んでみたかった。

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近くの山から湯気が立ってるような近い空の大粒の雨の中
バスを待った。小学校が終わった時間のようだ。
黄色い帽子を被った子どもたちがバス停にやってきた。
子どもたちは、観光客に警戒していた。
「お母さん、写真撮るのやめなよ。」と少年も言う。
きっと今までに何かあったのかもしれない。
バスの中は、半分は観光客であった。
子どもたちや地元民の座るところがない。
とても申し訳ない気持ちになった。
芸術祭が始まる頃は、もう夏休みだ。
それまで島の観光とは縁のない子どもたちは辛抱を強いられる。
バスを降りて、そこから歩いた。
二本あった傘の内、百均の二百円傘は壊れ
コンビニで買った超軽量の小さな折りたたみ傘で歩いていると
後ろからクラクションがなった。
あぁこんな細い道を横並びで歩いているからだ・・と
申し訳なく振り向くと、車の中から透明傘を差し出すおばちゃんと
後部座席から覗き込んでいる子どもがいる。
「ホラ、この傘使って!」
「えっ、ど、どうしてですかっ!!」
後ろから車が来ている。
「ありがとうございます!!!」
傘を受け取って、行ってしまった・・・。
私と少年は呆気にとられた。
その透明傘は次に困った人へ渡そうと旅の間大事に使うことにした。
大人の私だって急な親切に驚いたのだから
大人に近づく少年はもっと驚いたようだ。
「なんで傘くれたの?」
親切、知らない人から知らない人へ、旅の話をしながら
次へ歩いた。
つづく。


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田舎とは、都会から離れた土地とか故郷とかいう意味の他に

人気が少なく田畑の多い所なんていう意味もある。ワオ

都会は人工の街だが、田舎は人工の自然だったりもする。

どちらも人の手は必要だと思う。

田舎は人気が少ないのではなく

人工の畑を人口密度の低い土地を利用しているだけだと思う。

都会は人だけで足りるビジネスが成り立ち

田舎は自然を活用した私たちの根本的な糧をつくる。

都会が窮屈だなぁと引き上げてくる人だっていれば

田舎は何も無いじゃないかと都会に繰り出す人もいる。

私は両方体験し、田舎暮らしを選んだ。


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私と少年は、東京から夜行バスで瀬戸内へ向かうことにした。

夜行バスを使うのは久々である。

昔、フィレンツェからバルセロナへ向かう夜行バスに乗ったことがある。

夜行用でもなければ長距離用でもなさそうな

市内を走るフツーのバスぐらい窮屈だったことを覚えている。

それでも昔も現在も

夜行バスが一番節約できる移動手段のようだ。

新幹線は、何泊もできそうなほどの料金であった。

格安飛行機案も薦められたが、空港からの移動が悩ましかった。

夜行電車は、東欧を周ったときのよい思い出がある。

しかし、日本での夜行電車は、利用者がいないのか

無いか高いかの情報で止まってしまった。

日本の長距離移動手段に夜行バスを選んだ理由は

一泊分の宿泊費が節約できるからと

近頃の夜行バスは快適なつくりになっていると聞いたからである。

値段も格安飛行機よりちょい安か同じぐらいだけど

行きたい主要駅の近くに到着することも決め手となった。


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行きは残念ながら、決断が遅く4列シートの車内トイレ無し

と割とフツーの長距離バスであった。

が、リクライニングはかなり可能で、ゆったりシートと呼べたと思う。

しかし、アニマル少年が横にピッタリいることが欠点であった。

だから少年と4列シートは不向きという結果が出た。

夜行バスのデメリットは

車窓がカーテンでずっと閉められていて、開けてはいけない。

だから、ニッポン列島を横断しているのに

暗くても風景が見れず、どこに来たのか

地図と頭で理解しないとわからないのである。

11時間も13時間も乗っていたら

ヨーロッパから日本行きの飛行機と同じである。

車内にトイレが無いから、2時間毎にサービスエリアで休憩した。

そこで、トイレに行きつつ、ドリンクを調達しに店に入って

そこにある物産やお土産でなんとなく土地がわかったりする程度。

運転手は二人いて、ドライバーともカーテンで仕切られる。

2回目からのサービスエリア到着時のアナウンスはない。

睡眠しているお客様を尊重しているようだ。

乗客は気がついたら降りる、という設定である。


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帰りの夜行バスは、3列シートで車内トイレ付を早めにチョイス。

列ごとに独立しており、通路は一本広く一本狭くなっていて

独立していても二人組と一人で分けられる。

そしてカーテンで仕切りをし個室空間を味わえる。

さらにアイマスクや車内スリッパまでもプレゼントしてくれる。

トイレは、階段降りて地下風に設置。

だから荷物置き場を占領する形になるので

荷物の大きさに制限がある。バスを待っている時

どこにオフィスがあってどこから現れたかわからない

バスを案内しに来たおばちゃんから

「アナタの荷物入れさせてくれないかもよ」なんて言われ焦った。

「案内に書いてあったでしょ、送らなきゃいけないかもよ」マジ?!

ドライバーらしき二人の内、一人が予約リストチェック

一人が荷物を入れてくれたのだが

きっと私みたいによく読まないお客様がいるのであろう

「大丈夫ですよ」とホイホイ積んでくれた。・・よかった・・


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我が母子は、岡山に到着した。初めて訪れる。

岡山には、フィレンツェの日本語補習授業校で

出会ったママ友がいる。

そのママ友が日本人会の冊子アルノで

岡山を紹介していたことから、訪ねてみようと思った。

子どもの年齢やクラスが違うのに、役員を機に親しくなって

その後もお互いの活動に応援し合えるほど気の合う仲となった。

そして彼女は、農主のビオディナミワインファンでもある。

だから私の観光以外にも

素敵なワイン&オリーブオイル会を催して下さった。

顔の広いママ友のお人柄はきっと今も昔も変わらないのであろう。

たくさんのご友人さまたちが足を運んで下さった。

次から次へと参加希望が名乗り出、会場を借りたほどであった。

地元の仲良しの同級生と娘さん、少年の先輩である息子さんも

総出で支度をし、会を盛り上げようと努めてくれた。


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ママ友の実家をお借りして

会用の例のリコッタチーズをつくることになった。

岡山駅からローカル線に乗り、30分ぐらいのところで降りた。

岡山駅から数駅ですでに景色は、田んぼが広がる田舎であった。

ママ友が育ったところはのどか~なところで

駅も無人のような映画にでも出てきそうなところであった。

もうしばらくぼーっと瞑想にふけっててもいいぐらいであった。

ママ友が自転車で迎えに来てくれた。

田舎だから駅から遠いことを想像していたが

おしゃべりしている時間もないくらいとても駅に近く

便利で静かなところに家があった。

ママ友がいつか制服を着てこの駅を使ってたんだろうな

なんてことを想像したりした。

私も田舎の住宅地に住んでいたから、その似たような風景から

私の思春期時代なんかも思い出していた。


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なんだか外国に旅しているぐらい遠くに来ている感じがしたが

ママ友の実家にお邪魔すると

やはりどの家庭にもある生活空間は

生活に溢れていて温かみがある。

お母様もお父様もママ友もイケ青年も

その生活空間の中の自分の場所に立って、私たちを迎えてくれた。

お母様がランチをご用意して下さった。

いつもブログを読んで下さってるということで

私の嗜好をご存知で、話が弾んだ。


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岡山では、後楽園と倉敷を観光した。

後楽園は、ママ友とお母様が声を揃えて薦めてくれた場所である。

路面電車で旭川を渡った先に後楽園がある。

ママ友と体験入学中の学校帰りのイケ青年(息子)と待ち合わせ

午後たっぷりと日本名園の後楽園に時を任せた。

贅沢なほどの広大な敷地は

どこを歩いても、ビューポイントに立ち止まっても

癒やしの設計が施されていることが素晴らしい。

まず走ることを忘れる。邪念が消える。

昔だって癒やしが必要だから設けられた訳で

現代の今日、この癒やしは必要不可欠なのではないであろうか。

イタリアにも美しい庭園が数ある。

庭を日々美しく保つには、実は容易ではない。

それは人の手と腕で造られ、守られていく。

暮らしの中の人々のストレスは

ここでも人の造り出す業となって癒やされるのである。

園芸のアルバイトの時そんなことに気がついた。


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我が母子は、倉敷の美観地区を散策した。

ここはCinecittàチネチッタ(映画撮影所)か。

まるでタイムスリップしたかのように

柳が揺れ水面に街を映し出す堀割りの静かな川が流れていた。

白壁やなまこ壁、瓦屋根や蔵そして見事な植木

ジャパニーズスタイルの建築様式が立ち並ぶ中

擬洋風建築的に大原美術館や

アイビースクエア(倉敷紡績所跡)などスポットにある。

この地区一の実業家大原一族抜きには倉敷は語れない。

国指定重要文化財の大原家の本邸を訪れた。

大原家の社会貢献思想では

ゲニウス・ロキという土地の魂と表現し

「その地の気候風土の中で住む人の精神性・価値観が

堆積したもの、つまり、それぞれの土地に魂があり

それが産業や文化を形作っていく」という。


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私たちは、高いところに行って倉敷の町並みを眺めてみようと

阿智神社を訪れた。

山頂にある神社は、倉敷を見守るように鎮座していた。

そこでは黄色いだるまちゃんが金運アンド幸運ということで

私の好きな色、黄色いだるまに祈りを込めた。

神社から降りて、小腹と喉を潤わせるために

高価なおやつ、冷えた岡山特産白桃を味わった。

1個七百円。宝のような白桃・・次は白桃の収穫に出向くぞよ。


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田舎と街とレトロが交錯する岡山。

観光というより住んでみたくなった温かみのあるところだった。

いつかまたその空気を吸いに訪れたいと思う。



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山のミルクをリコッタに Ricotta fai da te

田舎暮らしは地元民と行動する Stagione del mio giardino

1ページのあとがき sono in un giornalino



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「今日はどこの畑を収穫するの?」
「みんな、ついて来てくれ。一緒に行かないとわからないと思う。」
集合して、ゾロゾロと私たち収穫仲間は
オリーブ畑を横切り、急坂を渡り、オリーブ畑に沿って歩き・・・
すると目の前に現れた小さなブドウ畑の向こうには
レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさと
ヴィンチ村の教会と城の二つの塔が聳え立っていた。
上り始めた朝日は、まだ大地の全てに行き渡らない光が
葉を通して差し込み、そのコントラストは
昔と変わらないであろう光景に、仲間はうっとりした。

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こんな歴史あるところで、そして巨匠のふるさとの土地で
イタリア文化のブドウの収穫ができることは、素晴らしいことだ。
何年この地で生きても、素晴らしいことは身に沁みたい。
収穫スタイルが変化していく中で
インターナショナルな仲間たちと暮らす土地の収穫を
手作業で、疲労を分かち合いながら協力しながらできることは
実は大切なことで、収穫し終えた達成感は大きかった。
私は、記憶を記録として文章にも写真にも残して置きたいと
日々小さなカメラを腰に着けて持ち歩いているのだが
風景ばかりじゃない、彼らの作業風景やスナップなんかも撮る。
ここはイタリア。
私がそんな素敵な瞬間を撮っていることをみんなが喜んでくれる。
収穫終了後、グループチャットにアルバムを送ってあげた。
小さなカメラだから、シャッタースピードや露出操作している間に
シャッターチャンスを失うことが多いんだけど
それでも仕事中のポートレートというのは
実は、誰もが自分を見てみたい心で嬉しいのである。

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二人モロッコ人がいる。
彼らは義理の兄弟である。
兄と妹でイタリアに渡り、家族のご縁で結婚したのか
妹がそのもう一人と結婚し
妹の兄と夫二人はここの農園の補助をしている。
痩せた兄の小さな顔には、深いシワがいくつもあり
まるで樹の年輪のように物語っているように見えて仕方がない。
彼の写真を撮らせてもらうと
ここはどこ?イタリアではない。
まさしくもモロッコなのである。
表情というのは、生きた幼少時代青春時代で構成されるようだ。
何か我が少年もニッポン男児にはなりきれない表情を見せる。

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彼らはイスラム教徒である。
だからイスラム教の教えに従って
ここイタリアだが、毎日を生きている。
私たち収穫仲間は、興味津々に
彼らにイスラム教徒の日々を聞く。
仲間は、一夫多妻(max.4人)について、一番反応する。
彼ら義理兄弟は一人で十分と嘆いていることもあって
一人妻のようである。
誰もが複数を持つようではない。
どうやら経済的なこともかなり関係しているようだ。
夫が家計の負担を負い、妻は家事が仕事のようである。
外に出て他の男性の目に晒すことも控えているようで
妻は、ある意味閉じこもり生活を送っている風に
自由に生きている我々からすると、かなり不自由に感じる。
仲間のアルバニア婦人が
「例えばさ、バレンタインデーとか奥さんにプレゼントとかするの?」
「おーするよ、ちゃんとに。小麦粉とかさ。」とモロッコ人。
?????
「美味しいお菓子とかパンとか作ってもらうんだ。」
えっ、それ自分のためじゃんw
というわけで、妻の役割は疲れた夫に
毎日美味しい御馳走をつくることで
夫婦の釣り合いをとっているようなのである。

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最終日、人手不足のため、アルバニア婦人の友が手伝いに来た。
その友は、イスラム教徒であった。
婦人は、カトリック。
そちらの家庭も一夫一妻のようで
妻がこうやって外に出向きオープンである。
アルバニアも歴史深い国だが、社会が安定してきたのは
ここ10年なのではないかと思う。
その歴史の中でもオスマン帝国時代
イスラム系トルコ人の影響で、半民衆はイスラム教徒で
残りはキリスト教徒なのだそうだ。
半々に二つの宗教を持つ国だが、婦人に聞くと
両立できているということである。
それでは世の中の宗教の争いは一体何なのであろう?

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最近、イタリアでも無宗教が多くなってきたように見受けるが
私も典型的無宗教である。
宗教の教えに従うことは
自分を抑えてでも果たさなくてはいけないこともあるだろうから
私は、ある意味、信者は強い意志のある人間だと思う。
彼らを見ているとすごく意見がはっきりしている。

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そんなこんなで多国籍多言語多宗教が混じ合う
我が収穫仲間とのブドウの収穫も一ヶ月かけて
途中アルバニア婦人のお誕生日でワールドに乾杯し
ここレオナルド・ダ・ヴィンチの生誕の地で終了した。
ただこの土地は、緑に囲まれているので
日当たりや水捌けが十分ではないことから
ブドウの成長期にやる作業がたくさんあることがわかった。
オーナーも賃貸の土地なだけに
日々学んでいる。
濃霧に覆われたヴィンチのブドウ畑はしっとりと
傾く光と朝の冷たい空気は、秋の訪れをひしひし感じる。
取り残されたブドウは森の動物たちに
地面の野草は、私が摘んで帰ろうと思う。

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農主はもうSvinaturaズヴィナトゥーラ(圧搾)が終わる頃であった。



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オーナーと栽培や作業の話をしていた。

「もっと芽掻き作業をした方がいいと思う。」

「ある程度はさせるがA(農主)ほど金は使えない。」

それを言われたら何も言えない。

「でもさ、Aにはないことがうちにはある。」

それは興味ある!「何、何?」

「うちのブドウ畑は彩色豊かだ。」

「え?どういう意味?」

「見てごらんよ。」

と、オーナーは収穫チームを指しながら両手を広げる。

「そうだね!Aのところにはないや!Aのところは老人ばっかりだw」

オーナーがしつこくテキパキグループを呼ばない理由がそこにある。

オーナーは、特に職に困ってる人を

地元民問わず移民も受け入れる。

このブドウの収穫に来ている仲間は

まさしくも彩色豊かで多国籍である。

モロッコ人、アルゼンチン人、キューバ人

アルバニア人、日本人、イタリア人。

イタリア人が黙ってしまうほど、多国言語が飛び交う。


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その中でも共通言語を持つアルゼンチン人とキューバ人は

スペイン語で何やら会話をしている。

イタリア語となかなか似てるから、一瞬わかったようなときもある。

聞いていて嫌にならないアクセントや発音で

習ってみたいなーと思う言語である。

夫もスペイン語が一番好きといつも言っている。

少年にも習って欲しい言語の一つであるが

現在少年が通う中学では義務的にフランス語を学んでいる。


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私たち日本人がLRBVの発音が困難なのと同じで

イタリア語を母国語としない彼らも

母国語流に勝手に発音しているw

スペイン語を母国語とする彼らはどうやら

イタリア語のCSス(単語に混ざってる時は

アルファベットをこのように読む)を勝手に変形させているw

例えば、Capiscoカピースコのところが、カピーッコ

Finiscoフィニースコのところが、フィニーッコ

Qestoクエストのところが、クエット

などなどいっぱい!っもうカワイイったらない。

まるで言葉を覚えだしたイタリア人の子どもみたいなの。

少年もおんなじだった!


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たまにメンバーが欠けると

飛び入りでキューバ人のお友だちやら姉妹が手伝いに来る。

みんながどんなやつか知らないより、知人の方が良かったりする。

私が抜けてた間もキューバ人の友が来ていたそうだ。

で、学校が始まったから講師助手を本業とする仲間の代わりに

またそのキューバ人の友が来てくれた。

「あなたもキューバ人なの?」

陸上選手のようなスタイルでスポーツ用品が素敵に似合う

浅黒い彼女。こっちがうっとりしちゃうぐらい。

いつものキューバ人は、肌が白く目がはっきりしてるので

どちらかというと南イタリアっぽい女将さんタイプ。

この二人はどちらも日本が大好きで

行ってみたい国ナンバーワンだそうだ。

「是非行ってみて!文化や人の違いに驚くと思う!」

日本の次に行ってみたい国は、Dubaiだそうだ。

私も灼熱の砂漠にテクノロジー的近代建築は是非見てみたい。


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ランチ中、みんなでシートを敷いてゴロゴロ食べる。

休憩が1時間半もあるから軽く昼寝までもしてしまう。

その間、昼寝してる人もいれば、SNSを見てる人もいる。

「ねぇねぇメキ(マキといえない)、これ知ってる?」

離れたところでスマフォを指しながら「オチン」などと言っている。

ななな、何を見てるんだ、この人たちは・・・

私はそそくさに起き上がった。

なんとオチンの正体は

「オチンじゃないよー、おしん!」

どの言語もちょっと間違えると大変なことになる。

「えぇぇぇぇ、おしんがキューバに!」

みんな見てたという。

だから日本人のイメージはおしんから始まるのである。


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「メキはどうしてイタリアで農業してるんだ?

私が日本で暮らしたいぐらいだよ!」

「あなたたちには日本で暮らすことは無理だと思う。

だってこの陽気さは日本人にはないの。

仕事中、おしゃべりもしちゃいけないし歌を歌うなんてなおさら。」

仕事はいっぱいあるし、もちろん日本人だって超親切。

だけど、時間厳守を徹底することと

陽気さを四六時中表現することはできない。

彼らラテン人からこの二つをとったら

彼らの首を締めているようなものである。と私は思う。




アルゼンチン人が音楽やカルチャー好きで仕事中にも音楽を聴く。

この日、ワイヤレススピーカーを持ってきて

スペイン語の曲を選曲し、ブドウ畑に響き渡っていた。

その中に、懐かしのManu Chaoもあった。

収穫チーム最年少のアルバニア人に

この曲は20年ほど前世界で大ヒットしたことを教えた。


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そうだ、前から知りたかったスペイン語があった。

「さっきの歌にもよく出てきたけど、ミコラソンてどういう意味?

Mi corazonとはイタリア語だと

Il mio cuoreイルミオクオーレ(私のハート)という意味になるが

もう一つの意味があって

この場合はTesoro mioテゾーロミーオ(私の大切な人よ)となるそうだ。

なんと素敵な言葉。だからよく耳にするのか。

「私たちスペイン語圏は、情熱だらけの人種なのよ。

私たちは、家族も親戚も隣人も友だちもみんな仲良し。

心配し合って助け合って笑い合って歌っい合って。

海にも近かった。本当だったら家に帰りたい。

仕事さえあったらね・・・。」



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まだ夏のブドウの収穫Vendemmia2018 vol.1

暑・熱・厚コンサートGinevraDi Marco

ボクらは赤いトマトを摘みにItalianTomatoes



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