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初夏は、新緑がグングン成長するときで

草刈りもブドウの作業も休みがない。

雨が降っても翌日にはさらに新緑はキラキラと成長が増して

こちらは休んだ気がしない。

初夏のそよ風の中、もう強い日差しの下で

私は週末関係なくひたすら農作業をしていた。


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そう農作業の隙間に、ある若農夫から電話があった。

2年目のブドウの木の芽掻き作業と縛り付け作業をしてほしい

という。大した数ではなかったので、二日で終わった。

でも低い背のブドウの作業は、しゃがんだり腰を曲げたりするから

誰もやりたがらない。だから声がかかる。でも私はやる。

なぜなら、私がやらなければ誰かがやっている作業だからである。

私はいつもそう自分に言い聞かせている。

このくらいの作業は女性でもできる。

膝当てを借りて、地面にひざまずいて作業をした。

子どもブドウを丁寧に導いてあげないと、すねて成長していく。

その疲労した足腰で帰りのチャリを漕ぐのは辛い。

平坦なようでやはりここはヴィンチの丘なのである。


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若農夫は、大人ブドウたちの芽掻き作業も私に任せた。

だんだんブドウの新枝さえも固くなってきた5月も半ばを過ぎた頃

ハサミを使わなくては枝を切り落とすことができない。

ハサミを使うと、それだけに時間がかかる。

そして私はバイオダイナミック農法の農園出身

といっても過言ではないので、作業が丁寧で細かい。

若農夫の好みの仕上がりは

主枝さえ芽掻きされてればいい、という。

そう、作業の密度は農園次第で

農園が変わる度に農園の好みの仕上がりや

質より量などの意向を、作業方法を聞いたり

ワインは自社用(独自のボトルワイン)か売却用(協同組合へ)

実はちょっとの会話で、農園の主のパッションがわかったりするのだ。


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若農夫は、私をスカウトしていた。

なぜなら、私がブドウ畑で作業している姿や

オリーブの剪定している姿をチェックしていたという。

誰もいなさそうな田舎でも、そうやって人は見ている。

人が少ないだけに、よく見えるのである。

たいてい私が住んでいるところは、この辺の住人だったら

説明をしなくても知っている。

前の家の主の名前を言えば、「あぁ、あそこね」と住人は言う。

私の家は、元農園のワインセラーだったところを

住居にリフォームしたから、この辺では手広くやっていた

その元農園の名前を言えば、地元民は覚えているのである。

私には見覚えのない人でも

住人は、アジアンの私を知人のように知っている。

だから、私は悪いことできないw

真面目にこの地を愛していくことが

地元住人を安心させる表現の一つだと思えば

一生懸命生きられるし、信頼が生まれていく。


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芽掻き作業がだんだん手遅れの時期に突入し

若農夫は、芽掻き作業を断念し

次の誘引作業Allacciaturaアッラッチャトゥーラを始めることにした。

もうひとりの作業員曰く、去年誘引作業が遅すぎて

新枝は固く太く重くなり、しかも暑く、大変だったそうだ。

どの作業も、その時期に始めて終わらせないと

押せ押せになるのと、大変になるのと

時間とコストに響くということになるのである。

芽掻き作業を怠ると、結局誘引作業中に

芽掻き作業をしなくてはいけない。

多すぎて風通しが悪すぎるのと

いらない枝を誘引しても無駄で邪魔なだけである。

これは、特にブドウの収穫のときに影響してくる。

そして、芽掻き作業をしないで主枝に枝が残っていればいるほど

今度は、冬の剪定で時間がかかってしまうのである。

だから芽掻き作業は本当に重要なのである。


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Allacciatura誘引作業は、ダランとし始めた新枝を

架線から脱線し始めた新枝を、引き戻して

絡ませたり縛ったりして列に留まらせる作業。

私はなるべく紐を使わずグルグル絡ませて

新枝から生えてくるViticciヴィティッチ(複;つる、巻きひげ)自身で

互いに支え合わせるよう誘引している。

この作業は、特にトラクターの通り道をつくることを第一目的に

あとは、重たくなってくるブドウを吊るしていられるよう

枝が折れないように、私たちが手を差し伸べる作業なのである。


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架線にもいくつかあって、下から二番目の架線が二本あれば

その中にひょいと入れてあげるだけ。

収穫マシーンを使う農園は、アルミ仕立ての柱を使ってて

そこに二本線を引き締める金具をガチャッと差し込んでいく。

いたって簡単なのだが、全部の柱に差し込まなければだから

ずーーーっと歩かなければいけない。しかも

架線ワイヤーを少し上に持ち上げながら金具を差し込むとき

その巻きひげたち、物凄い力で握られてて(!?)拳みたい!

私の力と同等ぐらいで、力対決してるみたいなのw

この巻きひげの太さと力は、ブドウの重さに比例してくるのかな

なんて思うと、私が妊娠時体が変わっていっちゃったそれにも

なんか似てるなぁなんて思わせる果実を支えようと準備する

枝の手とか腕だった。


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ブドウの収穫を手作業で行う畑は、一本線のワイヤー架線だけで

最初の柱が丸太(最近)だったりセメント()だったりする。

そこでは、互いに絡ませていくか、縛り付けるか。

私ったら、変なところで几帳面だから

上手に絡んでなくって翌日ほどけてるってのが超くやしい!

本当はこの性格少し直さなければいけない。

ぶきっちょでも速ければイイときもある。

ぶきっちょになる訓練中w


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5月はブドウもオリーブも満開中だったから

花粉まみれで大変だった。

コロナの無料サージカルマスクして、暑い中やりたくないから

涼しい週末なんかは返上して作業して

こっちの農園で農薬撒いてるときは

あっちの農園で同じ作業して

ずーーーっとブドウ畑にいた5月だった。

そうこうしている内に

自然農法のトマトがたくましく成長してて花が咲きはじめて

トマトの芽(脇芽)掻き作業も帰宅後やって

オリーブは花が散って結実しはじめてて

ブドウも線香花火のような花から実の形になりはじめてて

ロックダウンが解除しはじめてて

少年はマスクつけて自転車で友に会ってて

バールに入ったりするのはあれだからって恐縮して

広場の有料水のシュワシュワ炭酸水を飲んでる様子でw

「いいんじゃない、ゴミが出ないし、10セントだしw」って

もうすぐ夏休みだ!!(?)と夏休みの計画を早口に並べはじめて

私は、次から次へ頼んでくる若農夫は男作業も頼んできて

試しにその作業やったら首がおかしくなっちゃって、諦め放棄して

やっと一息ついたとさ。

少年は私をBravaのところをBravoと男でいう。

・・・・・。



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私は自然農法民 Orto Sinergico

ブドウの芽掻きScacchiatura



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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。




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