2016年も正月を迎えた。
大晦日と元旦を境とする零時は、唯一世界が一つとなって祝うひとときではなかろうか。私も世界の人々のように新年を祝った。
ここイタリアにいたって正月気分を味わいたい。
友人から、もち米や根菜を分けてもらい、我が家も「お雑煮」でお正月。
もち米を洗って浸して普通に炊き、ステンレスのボールの中で濡らしたすりこき棒でペッタンペッタン。
この手の作業は少年にもできる。
餅を丸める作業だって少年にもできる。しかし、その場で醤油をつけて食べている。つまみ食いが少年には幸せそうである。
時間の経った風味の抜けた海苔だが、あればいい。贅沢は言わない、ソフト削りの鰹節と合わせる。
あ~~~美味しっ。肩の力が抜ける。イタリアだって日本の味がつくれる。私次第だ。
自家製の餅は、歯でち切れるしのび過ぎず、子供も日本人以外でもイケる。少年は、餅に負け一緒に野菜や根菜も食べていた。
多めにつくった餅は、おやつにとっておく。
くっつかないようにFecola di Patateフェーコラ ディ パターテ(片栗粉)をまぶし、乾燥しないようラップ保存。(冷凍保存も可能)
小豆を洗って浸して茹でてこぼし、再度茹で、砂糖(私はZucchero di Cannaズッケロ ディ カンナ(キビ砂糖)を使用。)を加え、いいところまで煮詰めていく。
餅をちょっと焼いて、なんと贅沢なおやつ「ぜんざい」の出来上がり。
多めにつくった餡も、おやつとなる。(冷凍保存可能)
正月中、「大福」もこしらえ、福を迎える。
日本にいたら大福をつくるなんて考えもしないが、こちらにいると自分が食べたいがうえに何でも挑戦する。自家製は、とても柔らかく軽い大福が出来上がるものだ。何個でもイケる(!)。
そして、七草粥・・・実家では、お雑煮の最終日で、餅と七草の「ハーブ雑煮」で正月を閉める。
大地の七草・・・Bietolaビエトラ(ふだん草)、Borragineボッラージネ(ボラジ)、Cima
di Rapeチーマ ディ ラーペ(カブの葉)、Rucolaルーコラ、わさび菜、みず菜、白菜、ネギ・・・と庭のハーブを摘む。
こうして我が家のまったり餅正月は過ぎていった。
Italo-Giapponeseイタロ・ジャッポネーゼ(イタリアと日本のハーフ)の少年も正月に餅を食べる習慣が見につくであろうか。
・・・全て母次第である・・・。