ヴィンチの丘は、地面がモワモワ蜃気楼している。
途方に暮れるほど長いブドウの列と列に
私は閉じ込められたようだ。
今、空から一撃されてもすぐには逃げ出せない
ブドウ畑のど真ん中にいる。
見渡すものは、夏の光が空から刺さる畑の
ソヨソヨ揺れる呑気なブドウたちだけだ。
私を挟むように、私は捕まえられたかのように
時々我に戻ってブドウたちをうぅぅとみつめる。
農主の娘さんが子育ての合間にほんの少し手伝ってくれる。
農主は、私が芽掻き作業(Scacchiatura)済みの
緑肥を刈り込んで、向こうの丘をトラクターで耕している。
緑肥なのでソラマメの実は小さい。
その実がついた頃刈り込むのである。
四月の雨と近頃の初夏陽気で
グウォと音が聴こえてきそうな勢いで成長した。
早くしないとブドウの手が草や緑肥を掴みはじめる。
農主は私の作業を待っているのか。
気温がぐんと上がって、風がないときは
日本の梅雨明けの夏っぽいジメ感を感じる。
長い列が終われば気が楽になるはずだ!
誰も言ってくれないから一人で言うよ、がんばれw
と、農業の女っぷりで一日を終えた頃
ブドウ畑の近所のご婦人が声をかけてくれた。
「アナタ、カルチョーフィ植えてる?」
「ウチ、トマトしかやってないです。。」
「少し持ってく?カルチョフィーニだけど。」
もちろん!(心の中でw)
小さいCarciofi(複:アーティチョーク)は、生で食べれるという。
「Pinzimonio(オリーブオイルと塩だけのタレ)につけて食べてね。」はい!
「タマゴも持ってく?」
もちろん!(心の中でww)生卵ご飯が食べたいと思ってたところ!
「もうすぐでAlbicocca(アンズ)もSusine(スモモ)もなるからあげるね。」
「あ、ありがとうございます。。。」
どうしてこんなに優しくしてくれるんだろう。。
お兄さんとは何度か農主の畑で収穫を一緒にやったりして
農主のところで食事をご一緒することあるのだけれど。。
彼女の名前さえも知らない。
でも、ご苦労様という言葉が無い分、嬉しいお声掛けだ。
早速帰宅後嬉しい気持ちのまま、CarciofiniのPinzimonioをつまみに
アペリをしたのであった。
草刈りにうなだれている夫は、帰宅後草刈りをしているw
どこからか逃げてきたウサちゃんが我が家の庭で落ち着いていたのに
草がなくなっちゃったらどっかいっちゃって食べられちゃう。
オリーブの蕾は、いっぱい目立つようになってきた。
開花は、一週間から10日後かな。
今が一番ワクワクするとき!
夜はホタルが飛んでるよ。
トリノで開催されたEurovision Song Contest 2022の優勝曲は
やっぱりウクライナより。
現実とは思えない映像と共に発表されました。
ニュースでウクライナの人々の微笑みがみられました。
まるでサウンドトラックのようだけど、一刻も早くロシアの退散を願います。
イタリアでも毎日悲惨で残酷な知らせが映像と共に届き
個々に涙しています。
歴史的に残る一曲となりました。
Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。
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