大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ: ハーブ ERBA

IMG_0905

イタリアではTiglioティリョとよばれるリンデンは
街では街路樹、田舎では野生に大きく大きく育ち
季節にあわせて、冬は日を大地に送り
春は甘い香りをぷんぷんさせてミツバチをよび
カンカンの夏は日傘となり人々を熱い日差しから守る。

そんな存在感のあるリンデンの花は
可憐に尖った葉っぱにぶら下がってなる。

小さく白く甘い香りは黄色くみえるようで
ぶら下がっているから木の下を覗くと
香りの黄色がモワモワと光を煽っているようだ。

ミツバチや虫たちは
大木の花々に選り取り見取りで
あっちいったりこっちいったり
どんなに欲張ってもまだまだある。

IMG_0909

IMG_0924

IMG_0922

私は、去年に習って
オーガニックファームのアントネッラに
今年も花摘みに行ってもいいか尋ねた。

アントネッラは、野菜や果物、卵以外にも
自分でつくった玉ねぎジャム(ペコリーノチーズに合う!)
フルーツジャム、リンデンティなどを売っていた。

でもリンデンティは余ると困るし
なにしろ収穫の手間がかかりすぎ!ってんで
もう取り扱うのをやめちゃったのだった。

でも大きな大きなリンデンの木は
モワモワ黄色い香りをまとって
庭の真ん中にデン!と陣取っている。

何年の木なのだろう。
一番したの枝は、5mぐらいは横に伸びていて
この大木の直径は10mは余裕であるのではないだろうか。

フィトンチッドがムンムンなリンデンツリーに
ハンモックでも置いてゴロゴロしたくなる
ちょうどいい木陰広場だ。
我が家にもこの大きさのリンデンが欲しいなぁ。

IMG_0897

IMG_0900

IMG_0901

何故私がこんなにリンデンを愛するようになったかというと
アントネッラに紹介してもらったこと
彼女は元彼が東欧の方で
その彼から教えてもらったということ

そのとき説明してもらった通り
咳や痰に効く
眠れないときとかイライラしたときとか
頭痛があるときとかに効くよ、と。

これらの効能はイタリアだって一般的に
知られているのはカモミールだ。

でも、最適期に収穫した生のリンデンの花を
室内で丁寧に乾燥させたホンモノのリンデンティを
一度飲んだらもう、これだけでいいっ!
というぐらい効果はあるし
ティから漂う甘い香りは収穫のときに
鼻の中に入ってきた香りのまま。

遠くのカモミールの花を探すより
身近にある土地のリンデンで
初期症状の不快感を取り除けたらいいな
とおもって、リンデンにこだわり始めたのである。

成分とか効能だけ聞いてもピンとこないが
要は、神経が高ぶったときに抑える作用
咳や痰も不眠も頭痛も
神経や器官が刺激されてブルブルと興奮状態を
少しでもリラックス気分にしてみようか
という鎮静効果抜群の万能薬なのである。

外部からの異物は知らずと
急所を痛めつけさせてしまうけれど
精神を含め反応を起こしている内部は
このリンデンティで抑えようということなのだ。

IMG_0918

ある日、井戸端会議でリンデンティの話になり
私が家に薬が無いというと、みんな驚いた。
頭が痛いときどうしてるの?
リンデンティ飲んで寝る。
熱が出たときどうしてるの?
リンデンティ飲んで寝る。
みんな黙りこんで
それができないときどうするのさ
と、小声で言っていたけど

もう何年も
初期症状だったり軽い症状だったら
リンデンティ飲んで寝る
をずっとやっている。

IMG_0925

必要ないときは本当に必要ないのだけれど
必要なときは、足りなくなることが心配になるほど
毎日リンデンティ飲んで寝るのである。

今年は去年より収穫期が適切で
開花しはじめの頃に行けてよかった。

これで今年もひと安心。

IMG_1189



Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSC08361

同僚が「マキってこんなことができるらしいよ!」と
私より自慢げに向こうの方で話している。

その話を興味津々に耳を傾けているそのまた同僚たちは
私の方をチラチラみて、私にもよろしく!とジェスチャーをしている。

私のマネージャーを勝手にしている同僚は
「マキ、もっとアピールしなきゃ!」などという。

いやいや、場が違うだろ!とつっこんだが
イタリア人にしてみれば職場の他愛もないおしゃべりは
手を動かしていれば別にいいようだ。
私は何をしてても集中型なので二つのことを同時にするなんて
いつまでたっても身につかない。

そうこうしている内に話は広がって
おもってもいなかった注文が入ってきた。

初回ぐらいはシンプルだけど素敵に包装して
日本語が入っている袋に入れて手渡した。
そういうことをして、わーっと喜ぶ人とノーコメントな人がいる。
そんなリアクションをみるのも私は楽しんだ。

なんで日本人の私が
イタリアの古来のレシピをイタリア人につくるんだ?
自分でつくればいいのに。。。レシピ教えるよ。と言っても
そうだ、冒険を得意としない彼女たちは買う方が早い。
手作りな生活なんて仕事にかまけてして面倒くさぁ~い!

まぁいいさ、こんなことで私はひとのためになるのだったら
嬉しいじゃないか。
学んだこともためになったんだし
手作り生活を心がけてきた甲斐があったじゃないか。
むしろ存在感とか生きてる感が味わえて
こっちがありがとう!だ。
些細なことでも一生懸命やることは
無言で私をアピールすることだ。

DSC08303

クリームを詰めるガラス瓶も調達しに行った。

一番小さい瓶は、30g強詰められる。
その次に大きい瓶は、100g詰められる。

初めのお試し用や携帯用は、30g瓶がいい。
これをいっぱい買うことにした。

DSC04281

私はせっせとガレノスコールドクリームをつくった。

日本語名ガレノスコールドクリームとは
イタリアでは、Cold Cream di Galeno とか
Ceratum Galeni と呼ばれている。
はたまたミツロウクリームというのも日本語で聞いたことがある。

今からおよそ2千年前の古代ローマで活躍したGalenoガレーノ博士
アルケミーを基本に薬剤なども熱心だった医学者が発明した
極まってシンプルなクリームだ。

そんな時代からオリーブオイルとは
体にも肌にも良いと知られていたなんて。

そんな時代からブンブン飛んでる可愛いハチたちの
ハチミツやミツロウが体にも肌にも良いと知られていたなんて。

私が参加した地域のG.A.S.(Gruppo Acquisto Solidale)主催
ガレノスコールドクリームつくりのワークショップで
説明してくれた自家製自然派化粧品愛好家の方は
私たちがいちいち「へー!」「マジ?!」と驚くもんだから
得意げにクリームの効能を教えてくれた。

2千年前、そのクリームが発明されたとき
傷口に塗るだけではなく
骨折の骨と骨の繋ぎにもクリームを塗りこんでいたそうな。

ミツバチの凄さをそんな時代から見抜いて
そんなに大胆に使っていたなんて。
今や気候変動や空気も水も汚染され、ハチがいなくなっちゃうかも。。
と危機を騒がれているっていうのに。

ミツバチたちがこの世からいなくなったら
わたしたち人類も生きていけなくなるともいわれ
ミツバチを守ろうとする団体があちこちで活動している。

その小さな体のミツバチが全身で創り出すミツロウにも
たくさんの成分が含まれている。

私は、成分たっぷりの無精製のミツロウを使う。

オリーブオイルは、どのオイルよりも一番ヒトの肌にあうそうだ。

このコールドクリームの特徴は
ミツロウとオリーブオイルと、水分を加えてゆるくする
油分と水分の結合にある。

ガレーノ博士のオリジナルレシピでは
水分のところはバラの水を使っていたそうだ。
が、私はワークショップで教えてもらったように
アイロンなんかで使う無成分の蒸留水
(Acqua distillata)を使う。

どのサイトをみても、オリーブオイル石鹸より適当で
クリームのゆるい感覚はお好みのようだ。

例えば、そのワークショップでは
オリーブオイル(去年のでもOK) 60g
ミツロウ 20g
蒸留水 20g
と分かりやすく教えてくれた。

あとは、自分でミツロウを12gにしたり
蒸留水を減らして、ハチミツを加えたり。

ワークショップでは
オリーブオイルにミツロウをいれて、湯煎で溶かす。
別で蒸留水を湯煎で温めて、少しずつ加えていく。
けど、私は全部入れちゃう。

油分と水分で分離するので
ひたすら泡立て器でかき混ぜる。

蒸留水を入れきったら
湯煎から外して、ひたすらかき混ぜる。

冷えてくると、ミツロウがミツロウに戻ってくる。
で、出来上がり。だが、固まると容器に入れにくいので
また湯煎につけて、溶けたら瓶に詰める。
この時点では、油分と水分は混ざりあっているので
かき混ぜなくても大丈夫。

DSC08361 nome

このガレノスコールドクリームは
そういうわけで、とっても効果があって
唇、顔、手、足などの肌の荒れ
小さな傷口、乾燥肌
乾燥した日の目元のしわなんかにも効果がある。

で、肌荒れ中、毎日つけてれば
しだいに、2~3日で治ってることが多いので
私は、少しずつつくっている。

だんだん要領がわかってくれば
つくったクリームをほんのちょっとさらに小さな容器に移して
すぅすぅするユーカリのエッセンシャルオイルを垂らして
ぐるぐる混ぜれば、鼻詰まりの時なんかにも使えちゃう。

私は、突然首の回りやお腹の回りが痒くなる。
そんな時、自家製カレンデュラオイルを加えて
ぐるぐる混ぜて、炎症のあるところに使っている。
効く、効く。

。。と用途が広がり、万能なのだ。

DSC08362

同僚は、車椅子のお父様にプレゼントしたそうだ。
お父様は足の乾燥肌で痛かったり痒かったりで
苦しんでいたそうだ。

同僚は、その100gの大きい瓶をあれからすぐに注文してきた。
なぜなら、お母様が旦那様の足にクリームを塗ってあげるんだそうだが
あのクリームを塗り出したら、苦情を言わなくなった!と
喜んでくださったそうだ。

そのまた同僚のお子さんは鼻のかみすぎで
鼻の回りが赤くなってて
クリームをつけて寝たら翌日赤いのがひいていた!と
喜んでいたそうだ。

そういえば、思春期青少年もニキビに塗って文句は言わないw

嬉しいな。
みんな綺麗な健康なプリンプリンの肌でいたいよね。

遠くの友たち
私はすぐにつくってあげられないけど
機会があったらつくってみてください。
みなさんの参考となりますように。



日本のみなさまへ特別にobatamakiが監修した
2022年11月収穫EVオリーブオイルのご注文は
こちらのサイトよりどうぞ





Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSCN2003

日曜日の朝
早く目が覚めたのでそのまま起きることにした。

日が煌々と東の丘から顔を出した様子だ。
トイレの窓から向こう側をのぞきこんだ。

空気がキンと冷たく日中の暑さが嘘のようだ。
半袖半ズボンではいられない。

昨日の台所のきれいな排水がたまっていたので
少ないけれど畑のトマトに水分補給しに行った。
トマトが少しずつ赤くなってきている。
今日食べてみよう。

しかし、毎年この調子で干ばつのような夏ならば
トマト栽培をやめようとおもいはじめた。
野菜たちは農園に任せればいい。
我が家の土地には、水やりを必要としない
自生できるような果実の樹を植えたいとおもった。
薬草でもいいな。

庭のコンポストにVespa(スズメバチ)が
巣をいくつも作った様子だ。
私は虫刺されアレルギー
(人より皮膚の炎症度が高く痕に残りやすい)だし
刺されるとそいいうわけで面倒なので
刺されても気づかないほどの虫鈍感の夫にいかせた。
が夫は、コンポストの蓋を開けっ放しにして
Vespaに嫌がらせをしていた。

そのVespaの巣をよく見ると
Vespaたちが巣にへばりついて眠っていた。
いつものように動いてなかったので
あれは眠っているのだろう。

ということは、ラベンダーを寝床にしている
Bomboという太っちょのハチも
まだ眠っている時間だろうと見に行くと
やっぱりラベンダーにしがみついて眠っていた。
いとおしい。

虫たちは、気温で目が覚めるのか
日の傾きで目が覚めるのか、よくわからないけど
虫だって眠ることだけはわかった。

生き物には休眠は必要なんだね。
当たり前だけど。
私たちもぐっすり眠らないと翌日がんばれない。

DSC07820

DSCN2022

DSCN1993

DSCN2004

雨が降らなくたって
勝手にフェロモンだして勝手におもてなしをしている
ラベンダーの収穫を、虫たちには申し訳ないが
今日、収穫しようと思う。

ラベンダーは、成育も香りも効能もいいので
収穫したら、2週間ぐらい陰干しして
肌用にオイルに漬けたり
石鹸をつくるときにラベンダーを煮出して混ぜたり
それでも余ったら、ポプリにしてタンスの虫除けにする。

恒例になったラベンダーの収穫は
花が半分咲き終わった頃
六月の終わりから七月頃に収穫する。

気候変動していても
ラベンダーは通常通りだ。
呆れるほど強いハーブ。

今や私一人で収穫し、束ね、干し
写真を撮ったり。。。
家人たちは各々に好きなことをしている。

ラベンダーに集まる優しいハチにたかられても気にならない。
ラベンダーは、勝手に成長してて、勝手に放出して
そして私のすべての癒しだ。
だから自分の誕生日の今日収穫しようとそれまで待った。

この一株のラベンダーは、息子が4歳の時
私の誕生日のとき、夫と選んで贈ってくれたものだ。

ラベンダーは8年ぐらいで植え替えと聞いていたが
なんのその、もう十年以上経っていいる。

必要に応じた春の剪定と、毎年の花の収穫は
案外ラベンダーの長生きの秘訣なのかもしれない。
それと、ヒトのスピリトがわかるのかもしれない。

Raccolta

DSC07038

そう、今日は私の誕生日なのだけれど
この特別でない「ふつう」に過ごしたかった。
毎年何をするわけでもないけれど
今年に限っては「ふつう」意識が高い。

過去を振り返らないなんて言う人もいるけれど
私は何度も何度も振り返って
何にぶちあたって何を学んできたのか考える。

自分の選んできた道というかコトを考える。

考え出して見つめ直してると
これが人生なんだな。。。と感慨深くなる。

波乱万丈な20代前半を機に
とりあえず生きてきたし生きてこれた。
これも頑張り屋の夫の支えが大きい。
どんなにケンカしたって夫がいなかったら
私は自由っぽいような生き方はできなかっただろう。

それでも選択の中に諦めもいっぱいあった。

子を一人で歩かせられないイタリアの生活は
実親だけで管理するのは大変だった。
何度もおじいちゃんおばあちゃんがいるところはいいな
とおもった。

ようやく我が子も成長し
私もフルタイムで働けるようになった。

でもいざフルタイム労働がはじまると
嬉しさのあまり緊張して生活リズムが狂った。

可笑しい。
これも人生なんだ。
狂うから..体が反応するから..調整していくのだ。

今までと同じように
今の生活と今の現状と今の社会にあわせて。

私がイタリアにきた頃
そしてアレコレ四苦八苦してる頃
はたまた夢を描いたり自由っぽく生きてる頃
別の人生では、ずっと同じところで
ずっと同じ職場で生きている人がいる。

フルタイム先であと3年で退職という人がいた。
17歳からずっとこの会社にいるって人がいた。
38年間ずっと同じことをしてきた人がいた。
すげーな。

これがいわゆるふつうなんでしょうけど
自分に起こったこと自分で選んできたコトを振り返って
ずっと同じところでずっと同じことをする生活は
私にはできたであろうか、考えさせられた。

でもこの人にはできた。
私もこの人のように
同じところで同じことをしなければいけない
と思うようになった。
今さらだが。

私はきっとイタリアで老後を送るかもしれないと想像した。
だからイタリアの生活に本気にならねばいけないとおもった。
日本人である特別を排除して
イタリア人と同様に生きていかねばならないとおもった。

だからいわゆるふつうな生活を
実はそれが覚悟がいるほどのコトで
また選択のときにぶちあたった。

これが人生なんだな。
アナタとワタシ、全く違うけど
これが人生なんだな。

必要に応じた選択と、毎度学びの収穫は
長生きするための秘訣なのかもしれない。
ヒトのスピリトがあるまで人生は続くのである。

291889785_3174884389506791_9134049745605595178_n



今日の一曲。





Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSCN1966

ヨーロッパ中、まっかっかに表示された熱波は
イタリアよりフランスやスペインの方が暑い
とニュースのインタビューで旅人が語る。

イタリアも負けずに暑いが、なにより雨が降らない。
こうも雨が降らないとだんだん深刻になる。
農業も工業も家庭も節水がはじまったところがあるそうだ。

我が家の庭や畑はだからあまり水を必要としない
植物を植えている。

ラベンダーは少し早めに満開期で
虫たちがラベンダーにたかっている。
太っちょのBomboというハチは
夜ラベンダーに抱きついて眠る。
早朝、そのじっとラベンダーにしがみついて
眠っているBomboはいじらしく
そっとしておきたくなる。

唯一畑で育てているトマトも
あまり水を必要としない野菜で
刈った草を敷き詰めて日除けし、少しでも朝の湿度を保ち
ゆっくりゆっくり...うーん、ゆっくり...成長している。

鉢植えで育てているバジリコやパセリ、ニラだけは
水が数日おきに必要だが、野菜を洗った後の
きれいな排水を与えている。

トマトにもきれいな排水を列ごとに日を変えて
与えたりしている。

私たちは普段、節水生活を心がけているので
今にはじまったことでない。
節水もリサイクルも節約も習慣化すれば
不意に訪れる危機に、割と対応しやすいと
歳をとるにつれて、納得がゆく。

DSCN1945

DSCN1941

DSCN1939

DSCN1942

DSCN1944

激暑でも、あえてその暑さを感じに
オリーブ畑を歩いてみる。

夫はずいぶん綺麗に草を刈ったもんだ。
火災を防ぐためにもできるものなら畑の主は草を刈ること
田舎の暗黙の了解だ。

この暑さと干ばつで、やっぱりオリーブの実が
せっかく結実したのに黒く枯れちゃっているのもある。

気候が原因か、たっくさんの花を咲かして
結実の許容量を越えたために
自ら実を振り落としているのか
よくわからない。

観察していて気がついたことは
葉がたくさんあって生き生きしているところは
実をつけていて
葉が少なかったり葉の大きさが小さいオリーブの品種には
実がまばらだったりしている。
降水量が無い分葉の役割が左右した結実期だったようだ。

こういう結実期の干ばつ時に灌漑設備があると
いいかもしれない。
セミナーでよく耳にする項目だ。
温暖化には仕方ない人工に対応する部分なのであろう。

オリーブ畑の小さな洋ナシが今年はたわわだ。
自分の剪定にうっとりしてしまう、こうたわわだとw
洋ナシは剪定だけして自生し実がなる。
オリーブも同じく。
畑の仲間だ。

DSC07824

DSC07823

6月のちょうど満月に近かった頃
となり街(Empoliという名の)に用事があって出向いたとき
街だけど、もわ~んと甘い香りに気がついた。

街路樹を見上げると、まばらに黄色く花粉が降り注ぎそうに満開だ。
イタリアではよく街路樹に使われるリンデンの樹は
植えれば自生し、夏には緑で埋まり冬には日差しを送る
ヒトや街にも丁度良い樹だ。

この街路樹に便利なリンデンの樹の花は
じつは私の常備薬でもあり、昨年ヴィンチの友アントネッラが
収獲しなかったということで手にすることができず
その常備薬を切らしていて困っていた。

リンデンの花は、鎮静作用があり頭痛や不眠
咳やたんなども抑えてくれ、体調がおかしいなと思ったとき
ひとまずリンデンティーを飲んでおけば、精神的に眠れる
薬嫌いの私と息子には、不可欠なハーブティーなのである。

きっと旅行にするときでも持ち歩くかもしれない。
日本に一時帰国したときも、持ち歩いたほどだ。

この日、アントネッラが街でマーケットを出している。
野菜やタマゴを買いつつ、リンデンの催促をしてみよう。

私はいつもスーパーの紙のタマゴケースを貯めて
アントネッラに寄付してあげる。
今日も大量に持って行ってあげた。
アントネッラは嬉しそうだ。

「街のリンデンは満開みたいだけど、もう収穫は済んだの?」
「あぁ、もう面倒だからリンデンの収穫はやめたわ。」
「えー!なに言ってんの?!私たちの安静剤なんだから!アレないと困る!」
と、文句を言うと
「じゃ、自分で収穫して自分でつくんなよ。」
と、勝手にしやがれ風に収穫に招かれた。

というわけで、さっそくその日の夕方
Tiglioティッリィオ(リンデン)の花の収穫を私一人でした。

確かに面倒だけど。。。
気がつけば2時間は経っていた。
日が沈まないから時間がわからない。

できたら早朝の方が虫がいないから収穫しやすいそうだ。

今日明日には収穫しないともうティー用には使えないという。
文句を言ったタイミングが今日でよかった。。

写真のように花は葉っぱの真ん中から生えているので
その尖った葉っぱごと収穫するんだそうだ。
こんな風に生えてんだね、気がつかなかった。

なるべく開花したての花を選ぶ。
開花したての花は小枝の先端の方に集中していた。

乾燥させるのは、網の上で風通しのよい室内がよいそうだ。
天日干しではない。
1週間から10日間ぐらいかな、様子見で。

アントネッラが干す網も場所も提供してくれた。
今日文句言っておいてよかった。。
ありがとう、アントネッラ。気風のいい人でよかったわ。

私は、ハチミツもリンデンの花の蜜のハチミツを選ぶ。
アレルギーで喉がおかしいときは
そのリンデンハチミツをダイレクトに舐めたりする。

我が家にもリンデンツリーが欲しいなぁ。
この暑さには日陰も欲しいし
リンデンツリーがなんでも叶えてくれる万能な樹。

甘い香りと緑のグラデーション、ハチと競争しながらの収穫
たのしい、癒しのひとときを過ごすことができました。

DSCN1952

DSCN1971

DSCN1962

DSCN1955

DSCN1956

DSCN1961

DSCN1964

DSCN1973



今日の一曲。





Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSC07781

春から夏へ太陽の距離を感じる。
日中は暑い。
ある時間半袖が心地よいほどだ。
油断するとすぐ日焼けしそうにジリッと差す。
それでも空気は春のまま。
この釣り合いが気持ちいいい。

黒い影が素早く横切る。
大地を平行に走り抜けたと思ったら
もう空をブーメランのように舞っている。
ピンと張った黒いツバメたちを
私も胸が前に張るように追うと
季節とか誕生とか自由とか
そんなことが目まぐって
なんだかポジティブな気分になり
ひとり自惚れる。

DSC07787

この間の雨で地面は水分を補給して
せっせと草木に送っている。
たった数日で草なんかはみるみる成長する。
可笑しくなるぐらいの勢いだ。
草刈りをする人はうなだれているだろう。

洋ナシがいっぱい結実している。
今年はナシが食べれそうだ。

DSC07788

つい去年ぐらいまでいっつも一緒だった家族は
バラバラに過ごすことが多くなって
それを望むようになった。

私は、これも成長のひとつだと思っているし
ひとりの時間に発見したことを
さりげなくアピールすることが
あえて新鮮にも思えるのである。

私は早速家族のいない日
それでも家族のことを想いながら、例えば
草の背丈が伸びてきたから
きっと草刈りも時間の問題だ。
早くひとりメルヘンチックに満喫しなきゃ!

奴らは野草メインの料理が苦手だ。
だから私はここぞとばかりに野草パスタを
いただくことにした。
喜んで野草を摘んで盛りつけを楽しんだ。

パスタに絡めそうな小さめのBietola(フダン草)と
Borragine(ボラジ)をFinocchi(フェエンネル)
を切らずにパスタと時間差で茹で
フェエンネルだけ取り出して刻んだ。

別でAglio(ニンニク)をOlio(オリーブオイル)で炒めて
パスタに和えた。

パスタのお湯は捨てないで
グルグルお湯を回してタマゴを落としグルグルし続け
Uovo in camicia(ポーチドエッグ)をのっけた。
こういうの大好き。

そして、ほのかにキュウリの味がする
ボラジの花を散りばめて
Tarassaco(西洋タンポポ)の花びらを散りばめて
仕上げに軽く塩とたっぷりオリーブオイルをかけて
できあがり。

旬の野草というよりも
イマ庭に生えてる野草を食べることが
私ひとりのBenessere(幸ある健全さ)で
できたら誰にも文句を言われない
ひとりの時にあえて実行したい。
このひとときに瞑想がどんどん膨らむのである。

DSC07775

時間があればオリーブ畑を一周し観察する。

今オリーブはMigne(複:オリーブの芽)がでてきて賑やかだ。
昨年不作だったので今年は豊作かな?!

剪定されて空間ができたところは
元気な色をして空間を占領しようとしている。

やっぱり大胆に枝を剪定してよかった。
すごく生き生きしている。

プロの剪定は、欲張らずに勇気をもって
見極めて剪定することが必要だ。
....と改めてオリーブの木をながめて想った。

279062540_712802853507017_5949754746627583706_n

DSC07782

今週は、ブドウの芽掻き作業の合間に
トマトを畑に植えたい。
今植えないと7月には食べられない。

私が種から育てているトマトは
サンルームが寒いのか成長が遅い。
今植える分だけ畑の半分は
苗を調達してこようとおもう。

いそがしいな、春って。
メルヘンチックなランチは
そうそうできるものではない。。。
だから記念撮影なのである。

DSC07784



Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ