大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ: ブドウ UVA

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初夏は、新緑がグングン成長するときで

草刈りもブドウの作業も休みがない。

雨が降っても翌日にはさらに新緑はキラキラと成長が増して

こちらは休んだ気がしない。

初夏のそよ風の中、もう強い日差しの下で

私は週末関係なくひたすら農作業をしていた。


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そう農作業の隙間に、ある若農夫から電話があった。

2年目のブドウの木の芽掻き作業と縛り付け作業をしてほしい

という。大した数ではなかったので、二日で終わった。

でも低い背のブドウの作業は、しゃがんだり腰を曲げたりするから

誰もやりたがらない。だから声がかかる。でも私はやる。

なぜなら、私がやらなければ誰かがやっている作業だからである。

私はいつもそう自分に言い聞かせている。

このくらいの作業は女性でもできる。

膝当てを借りて、地面にひざまずいて作業をした。

子どもブドウを丁寧に導いてあげないと、すねて成長していく。

その疲労した足腰で帰りのチャリを漕ぐのは辛い。

平坦なようでやはりここはヴィンチの丘なのである。


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若農夫は、大人ブドウたちの芽掻き作業も私に任せた。

だんだんブドウの新枝さえも固くなってきた5月も半ばを過ぎた頃

ハサミを使わなくては枝を切り落とすことができない。

ハサミを使うと、それだけに時間がかかる。

そして私はバイオダイナミック農法の農園出身

といっても過言ではないので、作業が丁寧で細かい。

若農夫の好みの仕上がりは

主枝さえ芽掻きされてればいい、という。

そう、作業の密度は農園次第で

農園が変わる度に農園の好みの仕上がりや

質より量などの意向を、作業方法を聞いたり

ワインは自社用(独自のボトルワイン)か売却用(協同組合へ)

実はちょっとの会話で、農園の主のパッションがわかったりするのだ。


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若農夫は、私をスカウトしていた。

なぜなら、私がブドウ畑で作業している姿や

オリーブの剪定している姿をチェックしていたという。

誰もいなさそうな田舎でも、そうやって人は見ている。

人が少ないだけに、よく見えるのである。

たいてい私が住んでいるところは、この辺の住人だったら

説明をしなくても知っている。

前の家の主の名前を言えば、「あぁ、あそこね」と住人は言う。

私の家は、元農園のワインセラーだったところを

住居にリフォームしたから、この辺では手広くやっていた

その元農園の名前を言えば、地元民は覚えているのである。

私には見覚えのない人でも

住人は、アジアンの私を知人のように知っている。

だから、私は悪いことできないw

真面目にこの地を愛していくことが

地元住人を安心させる表現の一つだと思えば

一生懸命生きられるし、信頼が生まれていく。


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芽掻き作業がだんだん手遅れの時期に突入し

若農夫は、芽掻き作業を断念し

次の誘引作業Allacciaturaアッラッチャトゥーラを始めることにした。

もうひとりの作業員曰く、去年誘引作業が遅すぎて

新枝は固く太く重くなり、しかも暑く、大変だったそうだ。

どの作業も、その時期に始めて終わらせないと

押せ押せになるのと、大変になるのと

時間とコストに響くということになるのである。

芽掻き作業を怠ると、結局誘引作業中に

芽掻き作業をしなくてはいけない。

多すぎて風通しが悪すぎるのと

いらない枝を誘引しても無駄で邪魔なだけである。

これは、特にブドウの収穫のときに影響してくる。

そして、芽掻き作業をしないで主枝に枝が残っていればいるほど

今度は、冬の剪定で時間がかかってしまうのである。

だから芽掻き作業は本当に重要なのである。


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Allacciatura誘引作業は、ダランとし始めた新枝を

架線から脱線し始めた新枝を、引き戻して

絡ませたり縛ったりして列に留まらせる作業。

私はなるべく紐を使わずグルグル絡ませて

新枝から生えてくるViticciヴィティッチ(複;つる、巻きひげ)自身で

互いに支え合わせるよう誘引している。

この作業は、特にトラクターの通り道をつくることを第一目的に

あとは、重たくなってくるブドウを吊るしていられるよう

枝が折れないように、私たちが手を差し伸べる作業なのである。


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架線にもいくつかあって、下から二番目の架線が二本あれば

その中にひょいと入れてあげるだけ。

収穫マシーンを使う農園は、アルミ仕立ての柱を使ってて

そこに二本線を引き締める金具をガチャッと差し込んでいく。

いたって簡単なのだが、全部の柱に差し込まなければだから

ずーーーっと歩かなければいけない。しかも

架線ワイヤーを少し上に持ち上げながら金具を差し込むとき

その巻きひげたち、物凄い力で握られてて(!?)拳みたい!

私の力と同等ぐらいで、力対決してるみたいなのw

この巻きひげの太さと力は、ブドウの重さに比例してくるのかな

なんて思うと、私が妊娠時体が変わっていっちゃったそれにも

なんか似てるなぁなんて思わせる果実を支えようと準備する

枝の手とか腕だった。


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ブドウの収穫を手作業で行う畑は、一本線のワイヤー架線だけで

最初の柱が丸太(最近)だったりセメント()だったりする。

そこでは、互いに絡ませていくか、縛り付けるか。

私ったら、変なところで几帳面だから

上手に絡んでなくって翌日ほどけてるってのが超くやしい!

本当はこの性格少し直さなければいけない。

ぶきっちょでも速ければイイときもある。

ぶきっちょになる訓練中w


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5月はブドウもオリーブも満開中だったから

花粉まみれで大変だった。

コロナの無料サージカルマスクして、暑い中やりたくないから

涼しい週末なんかは返上して作業して

こっちの農園で農薬撒いてるときは

あっちの農園で同じ作業して

ずーーーっとブドウ畑にいた5月だった。

そうこうしている内に

自然農法のトマトがたくましく成長してて花が咲きはじめて

トマトの芽(脇芽)掻き作業も帰宅後やって

オリーブは花が散って結実しはじめてて

ブドウも線香花火のような花から実の形になりはじめてて

ロックダウンが解除しはじめてて

少年はマスクつけて自転車で友に会ってて

バールに入ったりするのはあれだからって恐縮して

広場の有料水のシュワシュワ炭酸水を飲んでる様子でw

「いいんじゃない、ゴミが出ないし、10セントだしw」って

もうすぐ夏休みだ!!(?)と夏休みの計画を早口に並べはじめて

私は、次から次へ頼んでくる若農夫は男作業も頼んできて

試しにその作業やったら首がおかしくなっちゃって、諦め放棄して

やっと一息ついたとさ。

少年は私をBravaのところをBravoと男でいう。

・・・・・。



*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati

ブドウの枝の誘引 Allacciatura

私は自然農法民 Orto Sinergico

ブドウの芽掻きScacchiatura



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「どう、ブドウある?」

え、あまり気にしなかったけど、そういえば・・・

「今度ばかりは、おじさんの言う通りだ。」

ほら、見て、これなんか房が無い。

ほら、これは一房だ。

言われてみると・・・

それから、気をつけて芽掻き作業をすることにした。

おじいちゃん(農主の叔父)が作業している私のところにやってきた。

「ブドウはあるか?」

「うーん、あまりないみたい。」

「そうだろう。雨が降らないからだ。」

昔みたいに季節はない。と肩を落としながら言う。

「ほら、葉っぱを見てみろ。緑色していない。」

前は、もっともっとブドウの葉の色が濃厚だったそうだ。

おじいちゃんの長い長い人生の目と脳裏と体全部に焼き付いた

ブドウの大きさ、葉の色、木の成長

風の音、大地の熱さ、雨の長さや湿気の感触・・・

こればかりは、歳を越せないのと同じで

経験は越せないような気がした。


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気候が変化していくことは

私たち体のサイクルまでも変化してしまう。・・気がする。

どんなにお金があっても、どんなにハイテクになっても

地球の変化を元に戻すことはできない。・・時間がかかるだろう。

私たち一人ひとりの意識と生活スタイルで

どこまで取り戻すことができるか。

コロナ禍でリセットされて、世は新しく生まれるのか。

いろいろ読んでると

いろいろ聞いてると

ポジティブに考えると

私は生まれる気がしてきた。


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ブドウ畑で作業をしていると、午後の風の音は

なんだかマリア様のお声のようで

「ほらごらんなさい。欲張るとバチが当たるんです。」な~んて

ボワンボワンと大空から聞こえてくるような感じがした。

私はしゅんとなりながら、ブドウの芽かき作業に精を出した。


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ワサワサし始めたブドウの新枝に揉まれ

そこへ頭と手を突っ込み、余分な枝を除去していると

たくさんの虫たちに出会う。

そして、私と虫は互いに驚く。

一瞬互いにわっと退くが、私は再び葉と葉の間からゆっくり目をやり

虫も止まってこちらをみている。ような気がする。

どんな反応をするのかお互い様子をみているこの束の間が

なんだか意気投合した感があって、私は好きだ。

この束の間で私と虫の性格がわかる。

コイツは大丈夫だなと互いに思えば

ついさっきと同じように我に返って作業をする。


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ある時、蝶の幼虫がブドウの葉と同じ色で葉にくっついていた。

農主が 「これを食べにトカゲがくるんだ。」 と私に見せた。

トカゲは虫を食べながら生きている。

トカゲの束の間は短すぎるから写真が撮れないんだけど

とっても可愛い目をしている。

じーっと見ていると、トカゲには表情がありそうにも思えてくる。

ブドウの木でよく遭遇することもあれば

乾燥してできる地面のひび割れの部分に入り逃げていくシーンを

横目に目撃する。

トカゲの動きが、違う生き物に思えてしまうこともあり

ふと振り向くことがしばしばある。よく亡霊が通ったみたいにw

近所のダリオんチの赤い襟と鈴を付けた小太りの黒ネコちゃんが

そのトカゲをブドウ畑に食べに来る。

黙ってせっせこ作業をしている私の後ろで戦っていたw

赤襟の黒ネコちゃんがトカゲをくわえた姿は

やっぱ動物だよね、ネコだって!

と、勇ましさを覚える。いいぞ。


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ある時、物凄い大きいハチがいた!

わーっ!と誰もいないブドウ畑で一人驚いた。

この大きなハチは、ゆっくりゆっくり動く。

でも私から逃げているようだった。

止まっては動きの繰り返しであることと

どうやら飛べないようであるということがわかった。

紙飛行機がヒラヒラ舞うように、ハチもヒラヒラ地面に落ちた。

写真を撮った。

オートカメラは自分の意志でできないピント合わせに時間がかかる。

だからじっとしてくれる虫じゃないと撮れないんだけど

大きなノソノソバチはどうやら撮れたが、間近でこっちがビクビクした。

家に帰ってのんびりアペリをしていると

夫がニュースで、アジアンオオスズメバチが

輸入された盆栽に紛れ込んでて、イタリアで繁殖している

という情報を夫婦アペリタイム井戸端会議で報告した。

え!もしかして、こ、これ??!

夫はスマフォのニュースを、私はカメラの画像を見合わせた。

同じじゃない?!!

なぜニュースになっているかというと

このハチは、ミツバチの頭を食べちゃうんだそうだ。

ミツバチだけでなく、野菜好きカメムシやガなんかも食べるから

便利な虫なんだけど、今減少しているミツバチまで食べられては

困るというニュースなのである。

それとかなりの毒性をもっているので人にも危険ということであった。、

私は虫を怖いとは思わないけど

私の行動で虫を怖がらせちゃって怒らせちゃったら

虫の勝ち!だと思うから、リスキーだよなぁと調べてゾクッとした。


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私は、盆栽を輸入するのではなく

盆栽テクニックを教えるグローバルさがいいのではないかと思った。

今後、物は国内生産が増えそうな気がする

でも技術はグローバルに。

生態系を崩さない方法で進化しなくてはいけない。

アフリカのバッタ大量発生もコロナ渦で情報が途絶えたけど

どうなったかなぁ。

なぜバッタが大量発生するかというと

バッタを食べる動物を人間が捕獲してしまっているからだそうだ。

そしてその動物は、先進国に売られていくそうだ。

ドキュメンタリーなどをみていると、心苦しくなるが無知ではいけない。

現実と真実を知らなければ、また無能に消費してしまう。

なんとなく政治家と国民の関係に似ているような気がした。

現実と真実があまり見えていない政治家の案に

国民がブツブツ文句言うあれ。

その国民は、虫や動物のブツブツ文句は聞こえないそれ。


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ある時、それは少女期の夏だった。

実家の洋風に見立てた絨毯が床の居間で、昼寝をしていた。

絨毯だから、畳より暑かった。でも柔らかいからそこでゴロゴロした。

すると、アリが耳の中に入ってきた。

絨毯のモコモコにアリがいることに気づかなかったのだ。

私の耳垢は飴耳で、アリはネバネバにブロックされてしまって

悲鳴をあげたのだ!キィーってw

アリの悲鳴で私は目が覚めたw

ほじってみると、ネバネバブロックにアリが溺れていたwww

私の耳は、ゴキブリホイホイの仕組みと同じであることがわかった。

私は、虫の悲鳴を決して忘れることはないであろう。


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ある時、トマトの苗を植える前に

自然農法で整えた永久畝の草取りをしていると

突然シャーッと小さな毒ヘビ(Vipera)が出てきた!

わーっ!と誰もいない畑で一人驚いた。

草をのせてあるだけの畝は、隙間だらけである。

その隙間に手を突っ込んで草をむしっていたのである。

リスキーだよなぁとヘビの行方を追った。

うぅぅ、むしろうと思っていた草の中に入っていった・・。

そこは諦め、次回にすることにした。

引き続き草取りをしていると、あの小型ヘビかな

それらしき小型の抜け殻を見つけた。

私の畑で生まれ育ったのか。

独り立ちの瞬間だったのか。

寒い国アイルランドにはヘビがいないとシスターズが言っていた。

土地や気候にあわせて虫も動物も生きていくのだ。

そこにあるものを食べながら。

旬なものを食べながら。


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自然とは、広大な青い空、初夏の爽やかな空気

日光浴したくなる太陽、恵みの雨

新緑の輝き、こちらを向いているような草花

そういう素敵なイメージだけではない。

その中に、たっくさんの鳥が飛んできて

たっくさんの動物が隠れてて

たっくさんの虫が潜んでて

たっくさんの微生物が土をつくってる

それが自然なんだ。ってことを田舎暮らしで学んだ。

彼らの暮らしを壊しちゃいけない。

共存していかなきゃいけないんだ。


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家の中にも虫がいる。

だからクモはガを引っ掛けている。

死骸を小さなアリは微塵切りにして運んでいた!

何度となく掃除をしても、雨に濡れない家の中は

快適に暮らせる虫たちがやってくるw

蚊を食べるカエルやトカゲやヤモリは家の周りを縄張りする。


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またホタルかごを引っ張り出した。

「ここに入れてホタルと遊ぼう。」

ホタルは逃げまくった。

少年は追いかけまくった。

そっと捕まえると手からふわっと逃げていった。

ついにかごに入れることはできなかった。

私たちは諦めた。

でもホタルと一緒に走れて楽しかった。




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ホタルカゴ

フジPucciにハチ Elaegante Glicine

天国という名の大地 Terra si chiama Paradiso



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Potatura Seccaポタトゥーラ セッカ(冬の剪定)と呼ばれる期間


芽生える前の樹形を整える剪定


Strecciaturaストレッチャトゥーラ o Stralciaturaストラルチャトゥーラ

呼び方が二つあるが意味は同じこと

剪定後架線に残っている枝を取り外す作業


Legaturaレガトゥーラ

一番下の架線にしっかり縛り付ける作業



Potatura Verdeポタトゥーラ ヴェルデ(直訳;緑の剪定)と呼ばれる期間


Scacchiaturaスカッキアトゥーラ


Allacciaturaアッラッチャトゥーラ 

棚の架線に縛るもしくは絡める作業=誘引


Sfemminellaturaズフェンミネッラトゥーラ 

二番芽除去作業=副梢掻き


a)Cimaturaチマトゥーラ b)Capannaturaカパンナトゥーラ

一番上の架線を超えた枝を処理する作業=摘心

a)切りそろえてしまうこと、特にマシーンで特に農薬農園に人気 

b)グルグル架線に巻きつける、手作業で有機農園に多い


Defogliaturaデフォリィアトゥーラ

ブドウの周りの葉を除去する作業

その年の気候に応じて行う。


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Scacchiatura芽掻き作業


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Doppioneダブル新梢


春も落ち着いた4月頃、ブドウが芽生え枝(新梢)が生まれる。

急成長に伸びブドウの莟(形はブドウのまんま。花穂)が付きだす。

手のようなViticciヴィティッチ(複;つる、巻きひげ)が出始めた頃

Scacchiaturaスカッキアトゥーラ(芽掻き作業)がはじまる。


バイオダイナミック農法では、Luna Discendenteルーナディシェンデンテ

(28日間のサイクルをする回帰運動中

月が黄道の秋分点から春分点へ向かう下降側の14日間)

の期間に行うのがベスト。

この期間は、エネルギーが地下で活動するため

傷を伴う剪定作業をすることで、植物への負担を減らすことを狙う。

なるべくこの期間に終了させることを努めるが

できなくっても毎年毎度の気持ちは植物に伝わっている。はずだ。

天気と見合わせていると、植物の成長とカレンダーに追いつかない。

仕方がない。後のケアでまた気持ちを寄せたい。


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Viticcioつる・巻きひげ


この芽掻き作業はとても重要で

ブドウを美しい味にする秘訣でもあると私は豪語する。

剪定で樹形を整えたら、狙いの芽から生まれる以上に

もっともっと生まれてくるのはどの植物でも同じである。

それは、剪定して抑制しているからだと私は思う。

その狙いの枝以外の芽生えを取り除くことを芽掻き作業という。

ときに同じ芽から二本生えてきてしまうこともある。

小さいのがいっぱい生えてきてしまうこともある。

狙いの枝を残し必要ない枝は掻き

それでも来年冬の剪定で使えそうな枝は残す。

そう、剪定士は、過去と現在と未来を常に植物の体を眺めながら

操作と作業をしているのである。


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Sperone腕枝


一本の枝(新梢)から二房なる。

一本の木に

Cordone(主枝) speronato(腕枝付き)コルドーネスペロナート

という樹形であれば、45つのスペローネ(腕枝)があり

その各スペローネに二本の枝(新梢)

プラス場合に応じて樹形が狂ってきたら

もう一本元気な枝を残す。これは来年実になる枝。

これで、810房のブドウが収穫できる予定。

しかし、今年は冬の降水量が少なかったせいで

一本の枝に二房ない。一房かゼロ。

房の数状況をみながら、芽掻き作業をした。

この樹形は、混み合いがちになるなので

私も農主も好きではない。


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 Cordone speronatoブドウのある樹形、トスカーナに多い   Prima


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Dopo


そして、Guyotグヨー

この樹形はCordone speronatoの原型なのだが

この形を毎年継続することができる。

混み合わず、毎年新しくできるので一番理想な樹形であると

注目を浴びている。こちらは枝の縛り付け作業が必須。

一つのスペローネに二本

去年の枝(母枝)から35本の新枝(新梢)を残して

あとは掻く。スペースや位置、元気度や来年をみながら。

こちらの少量降水量の影響は、均等に芽がでなかったこと。

房の数など様子をみながら掻いていく。


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Guyotブドウのある樹形、トスカーナに多い


芽掻き作業をこの時期に推薦するのは、早めにすることで

ブドウの実へのエネルギーが集中しやすくなることが一番

エネルギーを集中させることで

より豊満で濃厚なブドウができるのである。

そして、混み合わず、触れ合わず、換気がよければ

湿気の多いブドウの実へダイレクトに病気を防げるのである。


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複数の農園に携わったが、この芽掻き作業の慎重度は

確実に結果として出ている。

農園の主の性格や情熱が、やっぱり、やっぱりブドウにでる。と想う。

その後の醸造のテクニック能力はわかりませんがw

ワインのイベントでワインを買うとき

農主の情熱的な語りにポイントをおいてみることをお奨めする。



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ブドウの芽かきScacchiatura

もぞもぞ成長、BIOでいることScacchiatura

バイオダイナミックワインの瓶詰めImbottigliamento



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ブドウの枝からポタポタと涙が溢れていた。

こみあげるように、ふるいおこすように。

向こうではミモザが色を変えている。

菜の花は場所によっては種になりかけていた。

半袖になりたくなるほど体がほてる日もあった。



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春が近づくと、ブドウの木の樹液が流動しはじめ

剪定した切り口から樹液がこぼれる。

その現象をイタリア語でPiantoピアントという。

このピアントがはじまる頃、Legaturaレガトウーラという

一番下の架線や柱棒に縛り付ける作業をする。

これをきちっとすることで、芽が出て成長するときに

まっすぐ上へ上へと伸びることができる。

ピアントがまだ全部にはじまる間、新しいブドウ畑の

小さなブドウたちのレガトゥーラをすることにした。

彼女たちはまだまだ体を曲げることはない。

姿勢正しく生きるよう道標を私たちがつくってあげるのである。

その後、まっすぐ生きる者もいれば、クネクネとすねる者もいる。

まったく人間と同じだ。



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小さなブドウの木を相手にすると、しゃがみこまなくてはいけない。

張り切って一日目はなんてこともなかったが

二日目は、筋肉痛がはじまった・・。うぅ、辛い。

しかもマウンテンバイク風シティバイクの、ギアがきかない

自転車をこいでみるとわかる若干坂道を

体が熱くなるほどにこぎきった後のうさぎ跳びは厳しい。

「私、坂道に動悸を覚えるよ。」

「マキ、日々の筋トレが必要だ!」 まぁね。

「毎日走ったり歩いたりさ、自転車乗りまくったりして

体を鍛えるんだ!」 そうは言うけど・・。

農主と、年を取れば取るほど体を鍛えなくてはいけない

そう納得させるエピソードを話し合った。不吉だねぇ。

「農業なんてちっとも運動のうちに入ってない!」 あら。

確かに動かすところが違うし、持久力を鍛えるにはまたちょっと違う。

デスクワークの人よりは無意識にでも動かなくてはいけないが

あくまでも作業であって運動ではない。

井戸端会議にならぬよう、自転車通勤にかけてみようと思う。

少年がサッカーの練習に日々掛けているように

農民も農作業期のために、日々体を鍛えなくてはならない!



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あーだこーだ体調を心配している割には水を飲まない農主。

私は、水を飲むことは大切だと病気になるたびに思うから

IKEAでテルモスの水筒を買って

日本からのお土産、殺菌効果のある緑茶をぬるめに

ブドウの木の柱にぶら下げておく。

しかし、列を往復しないと口にすることができないので

ウエストポーチにも小さな水を持ち歩く。

この水は、飲む用と緊急時用。

腰にはベルトに2種類の紐と縛り付ける道具と剪定用はさみ

プラス、携帯電話や身分証明書、小型カメラにそのミニ水筒

ティッシュや絆創膏などがごちゃごちゃ詰まったウエストポーチを巻く。

重いけど、どれも必要な道具なのである。



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「今日のお昼のニュース見た?」

「まだ見てないけど。」 畑にいたし・・。 

農主はミラノのワイン見本市イベントに参加するそうだ。

参加するか悩んでる、という。

はじめて娘をミラノのイベントに連れて行く予定だったそうで

嬉しさと残念さがまだ半々だった頃。

こういったイベントは、口にするものもあれば

はじめましてやありがとうの握手は必須だ。

イタリア文化はスキンシップが現在天敵となってしまう。

少年のヴィンチの国立中学校も指令が出た。

3月15日まで遠足等の遠出を禁止されてしまったのだ。

まさしくも遠足シーズン、交換学習シーズン、コンテストシーズンで

子どもたちは踏んだり蹴ったりである。

少年に 「遠足だった日は何するの?」

悔しそうに 「いっぱいテスト・・・。」 あぁ、可哀想に。

カーニバル最終日は友たち恒例の村集合には参加して

時間を思春期らしく無駄に過ごしていた。無駄が思い出なんだ!

農主もワイン見本市イベントは中止されたそうだ。

なんてこった。

しかし、警戒は必要だし、こうなったら全員で警戒するべきだ。

だって全アジア人だけ差別にあうのはどうかと

思っていた矢先であった。

少年の隣のクラスの中国人のウーちゃんは

中国のお正月に里帰りした様子で、そういうわけであれから

中国で足止めをくらってヴィンチに戻ってきていないという。

そっか、いつ帰ってこれるんだろうね。

なんだか、こんな田舎の村にも話題のウィルスは近いのだ。

しかし、イタリアの厳重な即決判断は、正しいかもしれない。

このキリスト教特有のSolidarietàソリダリエタ(団結)は

他国との関係を薄くしてもイタリアにはある。

国がキリスト教を本にあるから、弱いものを放っておかない。

お年寄りだってこれ以上被害者はだせないと首相は伝えていた。



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風がヒューヒューと唸っている。

まるで、コロナー、コロナーといっているようで空が怖い。

今イタリアはコロナウィルスで機能がストップしている。

10km離れた大きなスーパーの棚には買い占めが出現し

小麦粉とパスタ(特にペンネ)とトマトソースが消えているという。

私も小麦粉が欲しいと思っていたところだったのに

トスカーナの住人は考えることが同じようだ。

キュッキュとブドウの枝は曲がる。

しっとりとした気流はブドウの肌を潤わせているようだ。

足元にはビーツがわんさか生えている。

人工の畑なんかより生き生きしている。

テントウムシは、コロナウィルスを他所に交尾をせっせとしている。

コロナウィルスで隔離されたイタリア北部の村では

日々の習慣スキンシップができずに

遠くを眺めるように家族を見つめている。

早春の涙は、なにを伝えたいのであろう。



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女のブドウの涙 Pianto

ブドウの枝を縛る Legare le viti

大気の音、次世の声 Friday For Future



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「今日はどこの畑を収穫するの?」
「みんな、ついて来てくれ。一緒に行かないとわからないと思う。」
集合して、ゾロゾロと私たち収穫仲間は
オリーブ畑を横切り、急坂を渡り、オリーブ畑に沿って歩き・・・
すると目の前に現れた小さなブドウ畑の向こうには
レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさと
ヴィンチ村の教会と城の二つの塔が聳え立っていた。
上り始めた朝日は、まだ大地の全てに行き渡らない光が
葉を通して差し込み、そのコントラストは
昔と変わらないであろう光景に、仲間はうっとりした。

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こんな歴史あるところで、そして巨匠のふるさとの土地で
イタリア文化のブドウの収穫ができることは、素晴らしいことだ。
何年この地で生きても、素晴らしいことは身に沁みたい。
収穫スタイルが変化していく中で
インターナショナルな仲間たちと暮らす土地の収穫を
手作業で、疲労を分かち合いながら協力しながらできることは
実は大切なことで、収穫し終えた達成感は大きかった。
私は、記憶を記録として文章にも写真にも残して置きたいと
日々小さなカメラを腰に着けて持ち歩いているのだが
風景ばかりじゃない、彼らの作業風景やスナップなんかも撮る。
ここはイタリア。
私がそんな素敵な瞬間を撮っていることをみんなが喜んでくれる。
収穫終了後、グループチャットにアルバムを送ってあげた。
小さなカメラだから、シャッタースピードや露出操作している間に
シャッターチャンスを失うことが多いんだけど
それでも仕事中のポートレートというのは
実は、誰もが自分を見てみたい心で嬉しいのである。

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二人モロッコ人がいる。
彼らは義理の兄弟である。
兄と妹でイタリアに渡り、家族のご縁で結婚したのか
妹がそのもう一人と結婚し
妹の兄と夫二人はここの農園の補助をしている。
痩せた兄の小さな顔には、深いシワがいくつもあり
まるで樹の年輪のように物語っているように見えて仕方がない。
彼の写真を撮らせてもらうと
ここはどこ?イタリアではない。
まさしくもモロッコなのである。
表情というのは、生きた幼少時代青春時代で構成されるようだ。
何か我が少年もニッポン男児にはなりきれない表情を見せる。

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彼らはイスラム教徒である。
だからイスラム教の教えに従って
ここイタリアだが、毎日を生きている。
私たち収穫仲間は、興味津々に
彼らにイスラム教徒の日々を聞く。
仲間は、一夫多妻(max.4人)について、一番反応する。
彼ら義理兄弟は一人で十分と嘆いていることもあって
一人妻のようである。
誰もが複数を持つようではない。
どうやら経済的なこともかなり関係しているようだ。
夫が家計の負担を負い、妻は家事が仕事のようである。
外に出て他の男性の目に晒すことも控えているようで
妻は、ある意味閉じこもり生活を送っている風に
自由に生きている我々からすると、かなり不自由に感じる。
仲間のアルバニア婦人が
「例えばさ、バレンタインデーとか奥さんにプレゼントとかするの?」
「おーするよ、ちゃんとに。小麦粉とかさ。」とモロッコ人。
?????
「美味しいお菓子とかパンとか作ってもらうんだ。」
えっ、それ自分のためじゃんw
というわけで、妻の役割は疲れた夫に
毎日美味しい御馳走をつくることで
夫婦の釣り合いをとっているようなのである。

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最終日、人手不足のため、アルバニア婦人の友が手伝いに来た。
その友は、イスラム教徒であった。
婦人は、カトリック。
そちらの家庭も一夫一妻のようで
妻がこうやって外に出向きオープンである。
アルバニアも歴史深い国だが、社会が安定してきたのは
ここ10年なのではないかと思う。
その歴史の中でもオスマン帝国時代
イスラム系トルコ人の影響で、半民衆はイスラム教徒で
残りはキリスト教徒なのだそうだ。
半々に二つの宗教を持つ国だが、婦人に聞くと
両立できているということである。
それでは世の中の宗教の争いは一体何なのであろう?

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最近、イタリアでも無宗教が多くなってきたように見受けるが
私も典型的無宗教である。
宗教の教えに従うことは
自分を抑えてでも果たさなくてはいけないこともあるだろうから
私は、ある意味、信者は強い意志のある人間だと思う。
彼らを見ているとすごく意見がはっきりしている。

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そんなこんなで多国籍多言語多宗教が混じ合う
我が収穫仲間とのブドウの収穫も一ヶ月かけて
途中アルバニア婦人のお誕生日でワールドに乾杯し
ここレオナルド・ダ・ヴィンチの生誕の地で終了した。
ただこの土地は、緑に囲まれているので
日当たりや水捌けが十分ではないことから
ブドウの成長期にやる作業がたくさんあることがわかった。
オーナーも賃貸の土地なだけに
日々学んでいる。
濃霧に覆われたヴィンチのブドウ畑はしっとりと
傾く光と朝の冷たい空気は、秋の訪れをひしひし感じる。
取り残されたブドウは森の動物たちに
地面の野草は、私が摘んで帰ろうと思う。

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農主はもうSvinaturaズヴィナトゥーラ(圧搾)が終わる頃であった。



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