大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:オリーブオイル

IMG_2402

ブドウとオリーブ栽培を
ヨーロッパ基金を使ってトスカーナ州主催の
農業士養成講座の最終試験が
2014年の初夏だった。

その前からぼちぼち
近所の農園のブドウの収穫の手伝いや
自分チのオリーブでオリーブオイルを
搾りだしたりと
興味を持たずにはいられなかった。
そんなところに住んでいる。

小さな息子を連れ歩いて
講座を受けたり、農園の畑仕事を手伝った。
目の前にある資源でしか
私は働けなかった。
そのぐらいの能力しかなかった。

でも日本人で
イタリア文化のブドウやオリーブ栽培を
無料で学ばせてくれたこと
最終試験に合格できてスキル証書も
いただけたことが誇りにおもえるようになった。

経験を積めば積むほど
興味を持てば持つほど
知識や情報が増えていった。
こだわりさえもうまれた。

それと、有機栽培、バイオダイナミック農法で
造っている農園と最初から出会ったことが
作物への労わりの気持ち
自然との共存の認識が
ただ自然が好きという以上に
自分化していった。

IMG_2422

この十年間、気候が著しく変わった。
身にもって感じるほどだ。

2014年の9月、トルネードが
ヴィンチを襲った。
家も車もボコボコにした直径8㎝大の雹が
黒い空からいっぱい落ちてきた。
ブドウの収穫をしている最中の農園は
血だらけになる作業員もいた。
まだまだこれから収穫する農園は
あっという間にブドウが消えた。

オリーブもボトボト落ちていく上に
そういう急激な冷たい石にあたって
オリーブの木が病気になっていく畑が
ほとんどだった。

嵐のあと48時間以内に消毒液を散布しなくては
その病気を防げないが
オリーブの木にまで気に掛ける余裕は
ヴィンチ住人には少なかっただろう。

私が早速管理しはじめたオリーブ畑は
ご近所の農園が散布していたので
ついでに、お願いして散布してもらった。
オリーブの実はないのに。

そのあと、剪定で対応できるところは
剪定でゆっくりゆっくり治していった。

寒波が三月にやってきた年が
この十年で二回もあった。

寒波にやられたブドウの芽は
樹液を凍らせパリパリに枯らした様は
ミイラのようで異様だった。

寒波に耐えられなかったオリーブの木だって
私は目の当たりにした。

もしくは、10月の温暖で
オリーブミバエが大量発生というか
一気に産卵しまくった年。

毎年の猛暑。

毎年、干ばつだったり大雨だったり。

IMG_2424

2023年のヴィンチのオリーブは
凶作に終わった。

トルネードに襲われて
オリーブが落ちたのではない。

去年、十年間ではじめて大豊作だった
ヴィンチのオリーブ。

そこで生まれた種たちは
未来を指令した。
エネルギーの消費を控えろ。

私たちのことではない。
オリーブの木自身でコントロールしているのだ。

私が管理しはじめた畑では
化学肥料を与えない。
刈った草や落ちた葉が
彼らの肥料だ。
猛暑や干ばつで地面が割れ
そこに恵みの雨が入っていく。

木は自力で養分を探しにいく。

虫たちと共存し
生まれ食べられ
土に排出したり還っていく。

こんな方法が有機栽培だったりするとおもう。

だから、私が管理したオリーブの木々は
この十年間で、身体が洗われたはずだ。

抗体をもち、治癒力が身についたはずだ。

私ができることは、剪定をして
日の当たりや風通しをよくすることだった。

IMG_2405

私は、こういう実は貴重な体験を
SNSで写真を、文章でブログを
どこかの誰かが参考になるかな、とか
ヴィンチの四季の色は私の癒し
シェアしたいと想い
記録として残しはじめた。

すると、興味を持ってくださる方がいた。
世界から多言語で声援のコメントをいただいた。

私がこだわるオリーブオイルに
興味を持ってお声掛けしてくださることも
増えてきた。

はじめのうち、友たちに味わってもらっていた。

リクエストが増えることで
私の管理している畑だけでは
賄えなくなってきたこと
私がいちいち全部勉強しなくても
正式に日本へ輸出する方法は
日本行きオリーブオイルの監修を
ヴィンチの農園にかってでて
日本の輸入業者さんに依頼することだった。

ヴィンチの農園は、日本行きには嬉しいけれど
私がオリーブの栽培や収穫方法、搾油所を指定
フィルターの指示、瓶詰、キャップ、汚れ、梱包
さらにはラベルデザインまでオリジナル
それはそれはうるさくて面倒な
日本人だったとおもう。

日本の、オリーブオイルを専門に
輸入されている業者さんは
パンチが強すぎて、値段が高い
トスカーナのオリーブオイルは
日本では人気がない
と散々言われ続けた。

トスカーナ独特のオリーブの品種は
変えられない。
収獲日を遅らせることで
苦味を抑える方法を試みていた。
が、
オリーブオイル文化ではない日本人の舌に合う
後味の辛味が抑えられた
シチリア産やプーリア産のような
オリーブオイルにはいかない。
むしろそうなってはいけないし
トスカーナのオリーブオイルは
トスカーナ料理にあった
苦味と辛味が必要なのだ。

そしてさらには、ロシア戦争で
石油を筆頭に何もかも値上がりしたこと
生産側も同価格では生産できなくなってしまった
輸入側も何倍もの空輸代の高騰で元が取れない。
困った。。。

FullSizeRender

近年の異常気象で
農作物の生産が安定しないこと

生産・送料の値上がり

今後のトスカーナオリーブオイルを
正式にご紹介していく自信がなくなってきた。

2023年のヴィンチのオリーブオイルは
オリーブの凶作で、断念することを決意した。

だいぶ日本風に慣れてきたA農園に連絡すると
多少のオリーブは生産できているということだった。
私は、日本の輸入業者が懸念していたので
オリーブオイルの監修を追っていなかったが
やっぱり監修をしていないと
自分たちの搾油所で搾油してもらう
ということだった。

そこの搾油所はヴィンチでも大きく
搾油量を重視する傾向にあるので
搾油時の温度が高い。

私にとって、搾油機はとても重要だ。
いかに成分たっぷりで濃厚なオリーブオイルを
高品質に抽出するには
ソフトに攪拌して
低温でオイルを抽出し
高性能に水分と油分を分ける
できたら、すぐにフィルターにかけ
劣化成分を即除去することなのだ。

DSC08303

今年は、我が家のオリーブは
B農園と混ぜてもらうことにしたので
そのB農園のはたまた別の
丘の上にある搾油所で搾油してもらった。
が、私が指定する搾油所ではない。
何℃で搾られているかも
どんな機械かもわからない。
でも昨年その搾油所で搾油して
ローカルな範囲でのオリーブオイルコンテストで
このB農園は優勝したみたいなので
上手に絞ってくれるのだろう
そのぐらいの信用だった。

我が家に持って帰ってきたオリーブオイルを
プロがやる風に生で試飲する。

ん?
香りはまぁある。
口にふくんだときの苦味はあるけど
辛味が足りない!
後にも、のど越しの辛味が残らない。
どちらかというと、こういうのを
日本のオリーブオイル輸入業者に求められていた
日本人嗜好なのかもしれない。
でも、トスカーナらしさはちっともない。

今年のオリーブがそうなのか
私の愛用搾油所ではないからなのか
よくわからない。
けど、異常気象だったオリーブのストレス具合
だとしたら、わかる気がする。

DSC06359

つきまして、繰り返しますが2023年収穫の
ヴィンチのオリーブオイルは
残念ながら、ご紹介することを断念いたしました。

以後の予定は未定ですので
引き続き、ゆるりと発信しているブログやSNSを
チェックしていただけると幸いです。



Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

IMG_2334

IMG_2333

2023年、オリーブは実らなかった。

我が庭のボスのようなオリーブの木の下で
内側からパラパラあるオリーブを眺めながら
今年を振り返った。

自分の2023年も振り返ったり
家族の今年も振り返ったり.....

FullSizeRender

FullSizeRender

2023年の春
イタリアの各地で洪水となるほど
雨が降った。

ブドウの木はカビの病気になったり
そのときから不作が予想された。

春、異常気象となると
果実の芽生えや開花や結実
さらには病となり
なかなか子だくさんとはいかない。

ヴィンチの旬の果物が
全然食べれなかった年だった。
たまに手にする果物は
ローカルなものはなかった。
スペイン産だったり
南イタリア産だと安心したり。

FullSizeRender

FullSizeRender

ヴィンチのオリーブは
昨年度が豊作だったので
今年は不作の予想はしていたはものの
こんなにひどいとは予想外だった。

今年の異常気象だけが原因ではない。
もう果実を生む指示は
そのまえのオリーブの種のチカラ
指示をしていると、とても興味深いデーターを
農業講座で習ったっけ。

だからここ数年の異常気象に
オリーブたちは制御しているようなのだ。

オリーブは、ヒトのマーケットなんて関係ない。
去年いっぱい生んだから
今年は去年の分でなんとかやって!
みたいなノリだ。

去年のオリーブオイルがまだまだあるし
オリーブオイルの保存と管理がきちんとしてれば
開けるたびに、いい香りが鼻に入ってくる。

我が家のマイオリーブオイルはこだわって
搾油後すぐフィルターに通している。

フィルターに通すことで
酸化を速めてしまう不純物が取り除かれ
安心&安定で長期保存ができるのだ。

フィルターで漉されていないと
酸化して味がどんどんかわっていくので
同じように保存しても賞味期限が全く異なる。

本当のオリーブオイルの美しい味とは
私はフィルター後だとおもっている。

そういうことを知らない
オリーブ文化の国イタリアの民だって
そういうものだと思っていたりするので
興味を持って学ぶことは大切なのである。

IMG_2273

IMG_2275

私は腕を痛めた。

さらには、毎日イタリア人にもまれながら
別の形で食品業に精を出している時期だ。

そして、オリーブ不作。。。

夫にできる分だけ収穫させて
お馴染みバイオダイナミック農法の農主の
収獲されたオリーブに混ぜてもらうことにした。

オリジナルオリーブオイルではなくなるけれど
オイルになる実を放っておけない。。。

だから農主のプログラムで収穫をする。

農主は派遣労働者に数人来てもらって
わーっと収穫してその日に搾油所に持っていく。

収穫後、早ければ早い方がいいけれど
48時間以内だったら、そう変わらないと
データーが出ていると教わった。

だから農主のプログラムに合わせた日に
収獲して、次の搾油日の日に
また私たちも収穫するのである。

10月27日の段階で
オリーブオイルの搾油率
11,5%だったそうだ。...低い。

実が少ない上にオイルの抽出量も少ない...

私たちは、あともう一回ぐらいの収穫。

残った黒オリーブは、塩漬けに
あえてとっておこうとおもう。



よく読まれています。
EVOオイルとは Olio Extra Vergine di Oliva



イタリアでブドウやオリーブ栽培を
学ばせていただきました。
カテゴリーオリーブ OLIVI より
当時の気持ちや状況を盛り込んで
貴重な体験を綴りました
エッセイPhoto Blogです。
もしよかったらお時間のある時に
どうぞご覧ください。
何か参考になることがあれば
これ幸いです!

Instagram @obatamakivinci @realmakici


Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今日も素敵な一日をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSC08277

先日、日本へ空輸便で、私が監修させていただいた
エキストラヴェージンオリーブオイルが出荷された。

ひとつひとつの工程を写真で送ってもらったり
時間があるときは私も出向く。

私が作成したマニュアルやプログラムに従ってもらう。

農園にとっては面倒なニッポンジンが現れたと
何度も正直に愚痴られた。

農園の主とは農業士養成講座で出会ったもう長い友だけれども
しばし、厳しく意見交換することもあった。

DSC08305

最も頻繁に連絡を取り合って気が張るのは、収穫期。
いっちばんきっちりやって欲しい期間である。
みんながピリピリしている。

収獲の方法や収穫時間には問題がない。
私たち同じ講師に教わっているんですもの。

農園と私の依頼の違いは、収獲の時期と搾油所だ。

農園は、10月の半ばから早々にはじめていたが
私は、今年は成長のばらつきをみて
熟すのに時間がかかったオリーブがいっぱいあったこと
トスカーナ産オリーブオイルは、とにかく苦味辛味のパンチがあるので
日本人が一般的に好むまろやかさへ近づけるには
少しでも収穫を遅くして、濃厚さを抑えることにあった。

しかし農園は、農園のプログラムがある。当然だ。
だから、お互いに歩み寄りが必要だった。

でも収穫を遅くすることで、農園にもメリットがある。
2週間遅くしてもらったら、オイルの量がぐんと増えた。

私たち(私と日本の販売主)は
日本へ輸出する分の数量を限定しているので
余る分には申し分ないが、ギリギリだとヒヤヒヤする。

11月8日の搾油で15%との搾油率だ。いいじゃないか。

私が個人的に搾油した11月2日で12%だったのだから
油分が増した収獲日としては、最適だったとおもう。

DSCN2121

搾油所は、私が最も信用しているところだ。
このヴィンチの山の搾油所の搾油機がとても性能がよく
酸化をより抑えられるという縦式グラモラ機
搾油全工程20度という低温設定
水分と油分をきっぱり分ける遠心分離機で
この遠心分離機は今年、大きく新調したそうで
エネルギッシュに稼働させていたところを
より分離しやすくなったという
毎年どこかしらより良くなっていると所長は自慢気だった。

この搾油所で搾油してもらったら、そのままフィルタリングしてもらう。
こうしてすぐフィルターにかけることによって
オイルの中にある澱やかすをいち早く取り除いて
劣化の速度を早急に抑える
この工程も意外や重要な部分で
時間差で早くやることによって
美味な賞味期間が少しでも長くなるのだ。

オリーブの澱やかすがあってのオリーブオイルを楽しみたい
ノンフィルターを好む人がたまにいるけれども
オリーブの生産地在住で年内ぐらいに食べきれるのであれば
ノンフィルターでもアリかもしれないが
長期に渡って保存するには、フィルター済みはお約束。

DSC08274

日本へ輸出するためのいわゆる特注オリーブオイルなので
保存タンクにしまわないで、瓶詰をどんどんしていき
出荷を待つのである。

ヨーロッパ製のキャップなので傷・凹アリも混ざっている。
なるべくいい状態のものを選んでもらった。
うるさいニッポンジンだったことだろうw

ラベル張りも半機械だけれども
位置を決定するのは人間だ。
ラベル張り作業をしてくれたおねえさん
息を止めながら張り付けていたそうw ありがとう。

出荷時の梱包の箱だって、農園にとってみれば特注だ。
なぜなら、日本へしか250mlは用意しない。
オリーブ生産国は、たいてい500mlが最小だ。
瓶も特注だけれども、その瓶を入れる箱も特注なのだ。

日本分のみどれもこれも特注で少量なので
農園にとってみればちっともコスパなビジネスとはならない。

しかし、監修されることによって
絶対にズルできない正真正銘なオリーブオイルができ
オリーブオイルの日本への流通ノウハウが学べる
素晴らしい体験であることに喜んでくださっている。

そして私も、ほぼ自分のオリーブオイルとして
母国のみなさまの食卓にならび味わってもらえることに
心から光栄におもっています。

どうぞこの機会にご賞味いただけると大変嬉しく思います。




すでにご注文してくださったみなさまへ
12月末頃お手元に届く予定だそうです。
楽しみにしていてくださいね。
ありがとうございました。

DSCN2146



Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSC08303

私が搾油してもらう搾油所は
ヴィンチの山の上のへんぴなところにある。
山だけど、木々は世紀を越えたオリーブの木だらけだ。

そんなところを、スイス人のオリーブ好きが買い取って
オリーブ栽培を手掛け始め
ヴィンチに住むオリーブ友と、何年も何年も研究を重ね
そしてそのオリーブ愛は
ただの愛好家ではおさまらなくなった。

搾油するスペースを設け
これまたマニアックに最新で最高級な搾油機を導入し
自分の農園で搾油をし始めた。
さすがスイス人だなぁ。

しかし彼の農園は、たった5000本しかオリーブは所有していない。
高額な搾油機は、一年に数回使うだけでは勿体無い
ヴィンチ地元民の搾油も承るビジネスを始めた。

彼のオリーブ愛は、有機栽培だ。
除草剤や殺虫剤を毒と呼んでいる。
自分のこだわりで営む搾油所を毒で汚染したくない。
彼は、農薬の注意書きだけではなく
彼が追究したオリーブの収穫におけるマニュアル書をつくった。

私が学んだオリーブ栽培や収穫方法とほぼ同じだが
もっと詳しく書いてあったりする。
さらには、搾油ビジネスに関わる持参する容器の洗い方まである。

その自作マニュアル書を渡され
これが守れなければ、搾油を承らないという。
そんなところも彼のこだわりでオリーブ愛なのである。

ここの搾油所は、ヴィンチのどこの搾油所よりも高い。
でも、この最新の最高級な搾油機と
主のオリーブ愛とこだわりと
主が選んだ搾油所の所長の対応が
私は大好きで、信用しまくっているのだ。

私だけではない。
声が広まって、オリーブ愛とこだわりをもつ人が集まってくる。
値段は、技術とこだわりと信用なのだ。

DSC08300

搾油機はMORI社の機械を使っている。
このMORI社もこだわり派で
自身の研究を技術者に毎年更新報告する。
こだわり派はこだわり派の信用をかう。

今年は、今までの問題であったオイルと水分を分ける
遠心分離機の部分を大きくして
今までエネルギッシュに脱水していたところを
脱水しやすくして、もっともっとオイルだけを抽出するという
スペシャルな機械が導入されたそうだ。

今年は、300kgまでと指定があった。
予約は300kgで予約され
それ以上は前もっていうことになっている。

なるべく機械にあったオリーブの量で動かせば
意図した理想なオイルが搾れるからである。

私たちは、オリーブの実の量にあわせて
収穫する順番や場所を決めたりしていった。

DSC08287

DSC08290

315886616_811437916787518_4139826064920746930_n

316237019_831421341491827_5687541139085931158_n

日陰のオリーブ畑は10月3週目
早熟品種なのに成熟が遅く緑が多く実も小さかった。
搾油率も最低で、8,9%と油分はなかった。

味は、油分が豊富なようなまろやかさには欠けるが
ポリフェノールの苦味や辛味が効いて濃厚なパンチがある。

家の周りは陽当たりが良く日陰のオリーブ畑より
実も膨らんでいたし、成熟度が良いように見えたが
畑全体に対し、成熟しているオリーブと未熟なオリーブ
半々ぐらいだったように思う。
10月4週目、2回搾油してもらって
12,5% と 12% という結果が出た。

味は、日陰のオリーブ畑よりだいぶまろやかさが増している。
トスカーナらしい、苦味と辛味が
ほどよく調和しているのではないかとおもう。

DSC08283

さて、私が監修させていただいている
トッレセレーナという名の農園のオリーブは
日本人の舌や繊細な日本食にも合うようにと依頼され
11月の2週目に、私のマニュアルで収穫してもらい
即、私の信用するオリーブ愛のヴィンチの山の搾油所で
搾油とフィルタリングをしてもらった次第である。

搾油率はフィルタリング前で15%と出ている。
それでも15%しかないの?とイタリアでオリーブオイルを
自分たちでつくっている人は思うかもしれない。

こちらの最高級な搾油機は
エキストラヴァージンの規制、搾油時27度以下とあるが
ここは、20度と低温で搾る。
低温で搾ることによって
オイルに出てくる成分が壊されないというメリットがある。

その分、温度で油化させて抽出するところを
低温なので、油化されにくく
オイル量は少な目なところがデメリットかもしれないが
オリーブ愛好家は、高成分と美味を求めるのである。

搾油費用はどこよりも高いし、搾油率は低い。
ちっともコスパではないが、こだわる理由は
断然美味に仕上がる裏切らない搾油機なのである。

そして、収穫を遅くしたことで
どんどん熟れていき油分は増え、それによって
苦味辛味が抑えられよりまろやかになるのである。

是非、興味のある方は
下のサイトより予約販売がはじまりましたので
どうぞお試しくださいませ。



DSC08276



よく読まれています ↓ ↓ ↓ 参考になれば嬉しいです。
EVOオイルとは Olio Extra Vergine di Oliva
オリーブオイルの搾油率 essere olio extravergine
オリーブオイルでスキンケア Oleolito a Freddo

または、親カテゴリー『オリーブ OLIVI』からお楽しみください。
さらに、子カテゴリー内にて様々なヴィンチのオリーブオイル
オリーブ栽培の話が詰まっていますので
お時間があるときにどうぞごゆっくりご覧ください。



Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

DSCN2172

313876983_1081269759225715_220449352378142010_n

313885089_866574354707883_3255183952627456212_n

例年だったら10月中の最終週末までには終わらせてしまう。
サマータイムが終わって1時間早く暗くなるし
11月に入るとたいてい霧だの雨だの
オリーブの収穫を気持ちよくするには向いていないからだ。

しかし、オリーブの森の収穫が早過ぎたほど未熟なオリーブで
ポリフェノールは濃厚に詰まっているだろうが
実は小さく油分は少なかったので
こちらの畑は、少しでも成長に合わせた収穫をしたかった。

家の周りにあるオリーブ畑なので毎日のように観察している
このブログでもよく登場するオリーブたちだ。

日当たりがすこぶるよいオリーブたちは
収穫するには面倒なところに位置している。

やっぱり日陰になりがちなところは、熟れがあまい。

ここの畑は、2014年の9月トルネードに襲われた畑だ。
傷からウイルス菌が入って対処をしながら
丁寧に丁寧にゆっくり、剪定と樹形を整えてきた。
もう大胆に主枝をバッサリ剪定してしまおうとおもった木もある。
あまりにもウイルス菌が酷かった2本はバッサリ剪定した。

バッサリ剪定した木はようやく、らしい形になって
実をいっぱいつけるようになった。

バッサリを悩んでいた木には
それでも実のなる残してもいい枝が生まれていたので
枯れた枝を排除し、将来つかえそうな新枝を残していた。
でも思うような位置に生えてくるわけではないので
樹形的には不格好だった。

数年もの間あんなに失望的な木だったのに
今年はなんと、いっぱい最高な状態で実がついてくれた。

やっぱり諦めるものではない。
植物と向き合うことは、とにかく時間がかかるのだ。
私の体力が植物の時の流れに追いつかない。

DSCN2162

DSCN2166

今年は、豊作だ。
去年不作だっただけに、わかっていたことだ。
だから、来年は不作であろう。

それでも、オリーブミバエの被害もなく
収獲の時期を少し遅らせたこともあって
オリーブの実が膨らんで形がいい。

トスカーナ料理にはぴったりだろう
苦味辛味のパンチの効いたオリーブオイルが出来上がってきそうな
オリーブの実だってすぐわかる。

オリーブの実を見て味が想像できるのだ。
それはなんてったって、息子のように育てている
愛おしいオリーブだからである。

収獲の前に、写真や動画なんかじゃなくって
生で見て欲しかったぐらい最高な状態で
すんごい豊作だった!

家から一番近いボスと呼んでいるオリーブの木は
私たちが一番に撫でて愛情を注いでいるからなのだろうか
メンタリティなオリーブなのである。

普段はスマフォで写真を撮ることのない夫でも
誰かに見せたいと撮っていた。
でも伝わんないよなぁ。。。

DSCN2180

DSCN2142

私は、今年も手で持つタイプの収穫機をひとりで持ち続けた。
これで去年は腕をやられたっていうのに。
夫は、少し太めの枝に隠れているオリーブや
上の方のオリーブを手で収穫していた。

それと、夫の仕事はきれいに葉っぱ取り。
それと、それと、カゴを持ったりの力仕事。
それと、それと、それと、網をきっちり敷く係。

もちろん私も手伝うけど
私は首が痛かろう腕が痛かろう疲れていようが
ひたすら収穫をしなくてはいけない。
48時間以内に、予約済みの搾油所に持って行って搾油するのだ。

DSCN2187

DSCN2190

DSCN2193

やはり実がたくさんついていると
当然だけど収穫に時間がかかる。
嬉しい嘆きではないか。

春先、可愛い薄い緑色の芽が粒々ついて
初夏、花が可憐に...でも豪快に花粉を巻き散らして
葉っぱが花粉まみれになっていた。
いつの間にか結実していて、そのときは実の多さなんてわかんないんだ。
真夏、プツプツと実の存在が明確になってきて
晩夏あたりから膨らみ始めて
初秋、オリーブの木はカラフルに色づき
そこでやっと、わーっと胸が躍るんだ。
お互い笑っている感じ。

そんな彼らの成長を毎日のようにながめ見守っていると
まるで親子関係みたいになるのだ。

上の方の実を手持ち振動機でブルブルやっていると
上からオリーブの滝が落ちてくる。
頭にあたったり、顔にあたったり
メガネしててよかった、目にぶつかってきたり。
下の方もオリーブの滝はボトボト落ちていく。

滝から落ちてきたオリーブを集めると
オリーブの川ができるのだ。
その川は、黒光していて、時に色んな色が混ざって
緑から黒紫のグラデーションみたいなのができていて
またそこで、お互いわーっとなるのだ。

DSCN2161

時間がないし、人手は足りないし、体力使うし、大変なんだけど
でもやっぱりこの子たちの変化していく姿をこの目で見届けて
完璧に絞ってくれる搾油所でオリーブオイルにしてあげて
私の体の中に浸透して、栄養にまでなっていく
オリーブとの暮らしは、家族のように居て当たり前のようなのだ。

オリーブの森は手放すけれど
我が家のボスオリーブと家の周りのオリーブの管理はもう
私たちのルーティーンなのである。

DSC08272

DSC08306



私が監修させていただいたオリーブオイルが
日本限定で購入することができます!
コチラより予約注文が本日開始されました。
いつも読んでくださっているブログ読者さんから
発表させていただいた次第です。
おってエピソードやレポートなど
じっくり綴りたいとおもいますのでお楽しみに。



よく読まれています ↓ ↓ ↓ 参考になれば嬉しいです。
EVOオイルとは Olio Extra Vergine di Oliva
オリーブオイルの搾油率 essere olio extravergine
オリーブオイルでスキンケア Oleolito a Freddo

または、親カテゴリー『オリーブ OLIVI』からお楽しみください。
さらに、子カテゴリー内にて様々なヴィンチのオリーブオイル
オリーブ栽培の話が詰まっていますので
お時間があるときにどうぞごゆっくりご覧ください。






Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




人気ブログランキング

にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ
にほんブログ村

↑このページのトップヘ