<お見舞い>
天災が少なく自然豊かな北海道。
イタリアにも地震情報が届きました。
心よりお見舞い申し上げます。
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ヴィンチの丘を襲った竜巻を思い出させた関西地区の台風。
SNSでリアルなシーンを拝見し
大変お気の毒に思いました。
心よりお見舞い申し上げます。
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この夏、我が母国、日本での天災情報が多く
ニュースを見るたびに、言葉を失っていました。
イタリアでも、あちこちで豪雨や竜巻など被害があるたびに
人事ではない、と受け止めていました。
あっという間に起こる出来事
いつ家を失くすか、いつ命を失くすかわからない天の怒り。
短気な天気は短くても容赦しません。
私たちは、天気と大地と共に生きていかなければなりません。
彼らからの無言のメッセージを
あのようにしか表現できない彼らの実態を
私は素直に答えようと思います。
それは、無言で。
私たちの意志と行動で。
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少年は、この九月から中学生となる。
まだ十一歳で、日本の学年だと六年生。
日本にいたら、もう一年遅らせていたかもしれない。
夏休み終盤
少年へ断捨離を提案した。
少年は、快く請合った。
ついこの間まで、どれもこれも自分のモノだったのに。
絶対に、何にも捨てられなかったのに。
本人に
いるもの、いらないもの
コレクションにするもの、思い出にするもの
選ばせた。
特に、紙類は、処分しやすい。
お絵描きしたA4サイズのプリントの裏の絵の選択から始まる。
本人は、覚えてない絵だって
選択する絵と、現在のセンスが似ているところなんかおもしろい。
ほー、ソレ取って置くんだ。
先日、家庭の要らない物ガラクタフリーマーケットが
ヴィンチの隣村、チェッレートグイディで開催された。
ちょうどパリオの開催日で
ここチェッレートグイディもメディチ家時代化していた。
二つのイベント目掛けて、人もそこそこいた。
そのガラクタマーケットへ向け
私と少年は、ガラクタをセレクトした。
少年はトイストーリーのキャラクターフギュアも
DVDと一緒に売るという。
セットであるから、今はコレクションにしたら?
DVDだけにしなよ。
そっか。
少年は、お友だちからいただいたポケモンカードを
これまたいただいたカード用ファイルに詰めている。
ぎっしり埋まった。
あの日も暑かった。
半袖で、零時まで過ごせたほどだった。
ガラクタマーケットのお客さんは、子どもだけではなかった。
大人が、少年がセレクトしたアメリカ車のミニカーを買っていった。
そして、ポケモンカードを買いに来る大人も現れた。
一枚いくら?
ファイル全部でいくら?
えーっと・・・・・・・・・・・・・。
少年は、その場にいなかった。
誰も立ち寄らないだろうと信じていた少年。
誰も買わないだろうと信じていた少年。
他のマーケットを見に行っているところだった。
少年の帰りを待てば良かった。
私には紙にしか思えない。
全部売りさばいて家から消えて欲しい。
価値のわからない者が、破格でファイルを売ってしまった。
戻ってきた少年は、平気な顔をしている。
しかし、隣でマーケットをしていた親子が
Nooooooo!なんでそんな破格で売っちゃうのー!
と、焼きもきしながら見ていたらしい。
彼らは、遊戯王カードを一枚の価値を与えて売っていた。
まーね、何回もマーケットするんだったら
ゆっくり一枚ずつ売ってもいいけどさ。
処分と断捨離目的だからね。
カワイイ。小さな子が
少年がセレクトしたオートバイやシャベルカーに目が止まり触りに来る。
何回も戻って来る子。
自分でお金を持ってくる子。
わざと、敷物を敷いて地面に商品を並べたんだ。
子どもの目線で、低ければ低いほうがイイと思った。
少年がセレクトした動くおもちゃを
しゃがんで試して欲しかった。
値段を貼り付けておくと、無言で検討してくれる。
大人だって、子どものために大きな買い物をしてくれた。
少年の想像は大きく外れて
私たちのマーケットは、割と繁盛した方だったと思う。
この売り上げは、少年のお小遣いとなった。
しかし、夜、寝しなに、少年が大泣きをしている。
どうしたんだ?
想像の外れた繁盛マーケットに後悔があったようだ。
特に、ポケモンカード。
それでもまだまだあるポケモンカードなんだけど。
さようなら、ポケモン。
少年は、断捨離を覚え、次へ進む。
商品としては売れないたーくさんのおもちゃやぬいぐるみ、カバンや洋服は
物々交換する協会に届けることにした。
私は、そういうところで、作業着を見つけたりする。
少年は、セレクトする知恵を学んだようだ。
いつか卒業するおもちゃたち。
一つだけ選んだ。
もう少年が断捨離した物が並んでいた。
小さな子が、嬉しそうに持っていた。
少年も微笑んでいた。
大人だって辛い断捨離。
断捨離を覚えることで
物の選択や物を大事にすることを学んで欲しかった。
ゴミのような物だって、必要としている人の手に渡れば
価値が上がるはずだ。
今後も、卒業していく少年の過去に
価値をあげていきたいと想う。
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『時に要する断捨離のある暮らし Mignecon le Gocce』
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