大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:夕暮れ


私は渡伊して20年以上が経つ。

20年以上も経つと時代も変わり、風貌も変わる。

家族という族なる共同体と暮らし

職まで転職してしまった。


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あの飛び立った日は、当時一月十五日の成人の日だった。

祖母と叔母が車まで見送ってくれた。

叔母は、涙を流していたように見受ける。

叔母には、もう日本には帰ってこない予感がしていたのだろう。

「一年で帰ってくるよ。」

今思うと、随分軽はずみな別れの挨拶をしてしまった。


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どこにいても孤独で生きることはありえない。

なおさら誰も知らない土地で。

いろんな人と出会い、たくさんの人と知り合う。

最初の数年、フィレンツェ滞在では、出会いと別れが多かった。

別れがわかっていても出会いが嬉しかった。

世の中にはいろんな人がいるもんだ、と

知ることの刺激、出会うことの刺激が

私を一年では帰らせなかった。

こちらの国の友は、なぜかフィレンツェに上京している

南系イタリア人と意気が合った。

彼らも知らない土地で生活していく縄張を構築してきた若者だ。

言葉がしどろもどろな私を受け入れてくれた柔軟な人間性は

やはり同じ身の知らない土地を歩いている感覚なのであろう。

とても親身になってくれ、存在だけでも存分に安心感があった。

彼らは、私と私との思い出を常に大切にしてくれ

それは、彼らにとっても時代として永遠に残してくれているようだ。

そう、私も。


DSCN0669

こんなにも引かれ合っているのに、ここ数年会っていない。

SNSなんかでコメントし合ったり

メッセージなんかで近況報告するが

そうじゃない、会わなきゃだめだ。

みんなそれぞれがわかっているのに、何かに遮られる。

余裕のない時間か?家族か?経済的なことか?メンタルか?


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私は、友の輪が好きだ。

友から友へ。そのまた友へ。

シチリアのマルサーラの友の家にお邪魔したとき

もう一人のマルサーラの私の友の会食にその友を連れて行った。

これも20年も前になる。

そこで、あなたもマルサレーゼ(マルサーラの人)なの?!と話が弾み

親しくなった友同士がいる。

日本人の私を介しての出会いなんて最高!

その後、彼らは、最近仕事で偶然に再会したそうだ。

二人の友から私に連絡がある。嬉しそうに。私も嬉しい。

みんなで集まろう!



そんなことを言い出してから2年近く月日が経ってしまった。

言い訳したいが、そうじゃない

時間をつくろうとしなかった私がいけない。

会いたいときは少し強行に動かないとまたもや先送りとなってしまう。

翌日仕事とか、義母のお見舞いとか、少年が翌日試合とか。

私は、この再会にお寿司を拵えた。

祝いたいときは、手間隙かけて感謝の意を表したい。

やはりお寿司は、テーブルがより一層華やかになる。

みんなでWOWをいう一瞬

新入りの子たちも交えて乾杯する笑み

南イタリアの人間こそ、食べ物の話は負けない彼ら

食べ終わった頃から、またひとしゃべりがなかなか終わらない余韻


DSCN0720

時は零時を越えていた。

そうだね、そうだね、明日は試合の日だね、玄関を出てから急ぎ足。

少年には、友たちの出会いの経緯を語った。

マキチの頃に出会った友たちなんだ。

存在というだけで私に安心感をくれる友たちなんだ。

時間が経っても友たちなんだ。

時代を共にした友たちなんだ。

フィレンツェの地で出会いと別れを覚えたけれど

その出会いは、自分で繋げることができることも覚えた。

一年で終わらなかったのは、去ることができなかったからなんだ。

今こそ大切にしたい友との繋がり。

私たちは駆け足のひと時代を終えて

これからはゆっくりと会えそうな気がする。

友が大切な時代がまたやってくる。




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聞こえる?動いてる音。


え、どこどこ?


ほら、あそこから!

うわっ、見てー


ネズミが通った!


壁をはってたよー

ネズミじゃなくって、もっと大きい動物の音がする。


えー、何がいるのよー。


tenda nel giardino

我が家の目の前の土地は一つに見えて、所有者が三人もいる。

我が家の自然農法畑から始まって、他二人。


空き地となっているから、草ぼうぼうとなっている。


丘の上からの眺めると、空き地は自然を尊重しているようで

時に、お花畑になったり、蛍でいっぱいになったりする。


しかしやはり、住宅が近くにある場合、草ぼうぼうだと

ネズミなど困った小動物が集まってくるし

夏はちょっとした風で火が起こってしまったりする。




我が家の畑の隣の主が、ようやく草を刈ってくれた。


しかし、毎晩、庭で夕食をしていると

カサカサ・・カサカサ・・とまだ音がする。


夫と少年は、私より敏感で

音が聞こえるたびに、ウサギのように耳を欹てている。


Pane e Pomodoro

田舎暮らしの田舎の住居の田舎の排水は

プールのような槽の中に砂利を敷き

そこに池などに生えているようなアシやパピルスなどを植え

排水を浄化するエコシステムになっている。


イタリア語で
Fito Depurazioneフィート デプラツィオーネという。


水を必要とする植物たちは

田舎暮らしの住人の排水を吸って育ち排水を漉す。

そして漉された余分な排水だけ、大地に流れるのである。

だから我が家では、エコロジーな洗剤を使っている。




そのワサワサしたアシの中に

気になる音が聞こえてくるというのである。


何がいるのかなー。


22 ago 2018

ヴィンチの山、モンタルバーノにはイノシシがいっぱいいるそうだ。


夜活動するから、日中見かけることはない。

広大なブドウ畑を通りかかった足跡はよく見かける。


一晩に何十キロもイノシシは歩くそうだ。




先日、夜中の帰宅中、車の中から少年が

主のブドウ畑で大きなイノシシがブドウ食べていた!

と噂の暗闇のイノシシを目撃できたことに喜んでいた。


ボクがこの間ブドウを摘みに行ったところだ!という。




またしても先日、午前中水を汲みに行ったとき。


わーっ!

イノシシが倒れてるー!


きっと、水を飲みに来たところ、車に引かれてしまった様子。


おっぱいがいっぱいくっついてるメスイノシシだった。


大抵だと、イノシシの狩人なんか

しめしめと持って帰って食べちゃうらしいけど


今回は、粗大ゴミ屋さんがわざわざ収集に来た。


重そうだなー。


私より重そうだなー
(?!)


BBQ le verdure BIO

そんなヴィンチの丘にある我が家の庭で

テント体験をすることにした。


あの音は、いったい何なんだろう。


Rosticciana photo by YK
Photo by YK


友人家族もヴィンチの丘でテント体験をしにやってきた。

テント体験の前は、恒例のBBQで夏の夜に乾杯。


アントネッラのビオの野菜をオリーブの枝の炭火で炙って皮を剥いて

オリーブオイルと塩とニンニクで。


ニッポンジンは、焼きナスにはショウガとシソとお醤油だよね!


夫の得意の豚のスペアリブ、毎度完璧。


自然農法のトマトでパーネ エ ポモドーロ。


ワインは、主のバイオダイナミックワイン。


お肉以外は、ヴィンチ産。


brindisi photo by YK
Photo by YK


テントで朝まで爆睡できることはあまりない。


薄っぺらのナイロンは、夜の気流を中まで通す。


暑く感じたり、涼しく感じたり、蚊か虫がいるように感じたり。




清涼なヴィンチの丘の朝

テント体験の友人たちと

自家製洋ナシジャムのタルトで朝食。


la torta di marmellata di pera etrusca

遭遇するのかと期待していた音の主とは

テントで寝ても近寄ってくる気配は無かった。


未だ謎を残した夜の音。


ウサギファミリーではないはずよ


大きなネズミかな


ハリネズミかな


イタチかな


キツネかな


イノシシかな



謎のままとなった夏休みの自由研究

それでも思い出となった庭のテント体験であった。



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夏至に Verde Crudo

男のBBQ Rosticciana

Vinciヴィンチの山、Montalbanoモンタルバーノ



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大晦日の午後、これから始まるパーティー用のお寿司をこしらえていた。

Sushi Nigiri 1


しばらくすると、窓の向うの青いグラデーションに興味が引かれた。

霧交じりの真っ青な大地は、映画のワンシーンのようで神秘的だった。

Nebbia Blu


元旦の夕暮れ、低いモクモク雲の青いグラデーションは地平線際に覆いかぶさっていた。

夜空を見上げると、満月。

年明け早々満月だなんて、なんか良いことありそう。

Luna sopra Vinci


この満月、ブルームーンと言われ、なんとこの一月、二度満月に廻りあうそうなのだ。

新年早々の満月はスーパームーンで地球に青い姿で接近しているなんて。

近頃ブルーに照らす大地は、このブルームーンのチカラだったんだ。

Cielo Blu


そういえば、フシギと意識せず、大晦日のパーティーで着たカジュアルな服装は、ブルーを纏っていた。

Sushi su Obon


そのブルーな大地を見ながら、パーティー用のお寿司は、天までとどけ!立体寿司を制作した。

縦に具を集め、ハーブで飾るのである。

特に、飾りとして使えなさそうな巻き寿司の両端を使う。

カイワレダイコンがあったら可愛らしく仕上がるけど、お庭の小さめのルーコラで。

Sushi 3D Rucola


にぎりの方は、野菜が落ちないように、なんと豆腐ペーストを塗って、接着!

イタリア人も楽しそうにつまんでくれました。



***************



明けましておめでとうございます。

2017年は、目標週二回のブログもどうにか続けることができました。

ヴィンチの大地からたくさんのメッセージが生まれ、みなさまと共有できることを幸せに想います。

2018年もメッセージを生み出す日々の暮らしを大切に生き、自然の姿の写真や、お粗末で少ないボキャブラリーの中で、みなさまにお伝えし共有できればと望みます。


今年も一つ大地の住人をよろしくお願いいたします。

Mochi Zoni

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カテゴリー暮らし】【Vinciの空

見惚れたお月様 SuperLuna

ヴィンチでお雑煮 GIAPPONEa Vinci

浴びる日と水と土と風 sullaSpiaggia

誰でもできる月生活

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家族で乾杯。

Tanti Auguri a Te

Happy Birthday to you、 Happy Birthday to you・・・

Tanti Auguri a te、 Tanti Auguri a te・・・・

per papà

少年からの男子団結プレゼント。


ささやかにろうそくを消す頃には、
酔いが回って一気に全部消せないんだよね・・・。

mini mamma

いた!ミニにされて写真撮ってる。


夫の誕生日は12月。

忘年会シーズンだから、ついでに友たちとも乾杯。

sole, nuvola e pioggia


雨が降り続け大地はびしょ濡れ。

tavolino di sapacca-legna


雨を吹き飛ばす煌煌とした夕日の後は、きんきんと大地を凍らせた。

Oliveto


大地を歩くとサクサク音を立てる。

Rape


濡れた大地は、寝息と一緒に凍ったようだ。

Salvia


凍った寝息は、すーっと線の結晶のようだった。

Tarassaco


バイオダイナミックの赤ワインで乾杯したシメの生チョコスフレは
朝、エスプレッソと共にいただいた。

Soufflé al Cioccolato


寒い、寒い。

少年のスクールバスは
子供たちの寝起きの息で曇り
朝日に照らされていた。

Pulmino

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カテゴリーVinciの空

一日の終わりの姿 FineGiornata

落ち葉の上で

師走のはじまり

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早々と突然に現れた猛暑は
九月に入り予知する間もなく
さっさと駆け足で過ぎ去っていった。

Gocce a Vinci


20
度前後の外気温。

日照りでほてったカラダには寒すぎる。

Piove Settembre


雨粒で大地は濡れる。

季節の変わり目、空の姿は様々だ。

Tramonto 1


ひんやりした風だって吹く。

日はもう秋へと傾いている。

Olive metà Settembre 2


私たちがわがままなのか、
天気がわがままなのか。

Olive metà Settembre 1


私のオリーブたちは

色付き始め、膨らみ、目立つようになってきた。


Olive metà Settembre 4


この時期のオリーブの色は、
うっすらとパステル調だ。

Olive metà Settembre 3


色とイイ、出来具合とイイ、
私は胸がキュンキュンした。

Olive metà Settembre 5


オリーブ畑から見渡すパノラマを見て、
少年は走り出した。

Vista da Oliveto Nuovo


ようやく夏休みが終わった少年は
馴染み過ぎた家と親子の空間から
離れるのが寂しそうに登校した。


Primo Giorno di Scuola 5°


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