大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:散歩

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Vol.1のつづき。

そういえば。パレルモの駅で
大々とPalermo Centraleの駅名を見ずに
確認せずに、降り立った。

それにしても、パレルモの駅って
フィレンツェのようにホーム入り口の仰々しさがなく
ポリスもいないし、なんだかとってもオープンであった。

なぜここをパレルモの駅だっておもって降りたんだろう。

到着予定時間がなんとピッタリだったのと
停車駅の順番をスクショしてあったので
次、パレルモだね、と準備はできてはいたものの
まぁ、みんなが降りるし
旅慣れしてる風ドイツ人カップルも降りたので
私たちもつられて降りたのだった。

降りてみると、きっと誰もがキョロキョロする
南口、北口みたいなのがあって
そのへんは感で進んで行った。

マルサーラ行きのバスを確認しようと
地元民らしい人に訊ねた。「あっちだよ。」
出口は正解だった。

ホームの真横にあったんだけど壁があって見えなかった。
でも人が流れていってたので気になる出口でもあった。

ここはパレルモのバスターミナルみたいで
チケット屋さんがいっぱいあった。

駅の側にバスターミナルもあると便利。
他州の大きい土地だと、駅から離れていることがある。
フィレンツェやローマの場合、この旅で知るわけだ。

今回ご招待してくれた友情報に従って
Salemiというバス会社のチケットを購入した。
このバス会社は、シチリアではとってもメジャーな
老舗会社なのだそうだ。長距離も扱っている。

「ちなみに、駅のあたり気をつけてね。」
まぁわかっているだろうとは思うけど、みたいな笑い付きで
地元民情報も加わっていた。

駅の辺りはパレルモに限らず
いろんな人が往き来したり待ち合わせするところなので
どこでも毎度緊張する。
できるものなら長居は避けたいゾーンだ。
スーツケースなんか引っ張ってる日本人なんか見たら
一番の標的だと、20年30年在住してても
イタリア語が話せたって、今回もピリピリした
この気持ちをシェアしようとおもう。

列車の切符はパレルモまでを購入した。
長距離を移動するには列車でいいのだけれど
列車って結局のところ線路がないところには
当たり前だけど列車は走らないので
小さな街々、村々には
やっぱりどうしてもバス移動なのである。

マルサーラにだって駅はあるけれど
パレルモからの本数は少ないし、5時間近くかかる。
バスであれば、本数がぐんと増え2時間半で着く。
「アナタの選択は正しい。」と何人かの人たちに言われた。

私たちが乗ったマルサーラ行きのバスは
空港をはしごしているようだった。
私も青少年もぐらんぐらん眠りこけていたので
がらんとした大地が薄目に入ってきたぐらいで
空港あたりの車窓は覚えていない。悔しいけれど。

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トラーパニの空港を過ぎたあたりで電話がなって目が覚めた。
友からだった。「今どこ?」 

ちょうどいいタイミングで起こされ
それからの車窓ったら、結局この滞在で夕日に近い時間に
Salineサリーネ(塩田)が見れたのはこの時だけだったはずだ。

そう、トラーパニからマルサーラ一帯の海沿いは
塩田で有名だ。シチリアの塩である。

時期や過程にもよるが
塩田に生まれるピンク色の小さな海老が
ピンクのグラデーションをつくったり
その小エビを食べにフラミンゴが集まってきたり
とにかくインスタ映えしまくる場所なのである。

あぁ、もういつとは言いません、90年代
日本からはるばる来た友と
塩田に行こう!とわざわざトラーパニに行った
若かれし頃。

だーれもいない塩田の、細い通路のような畦道を
ロマンティックに歩いた思い出は忘れられない。

当然フツーにネットもない時代だから
SNSで紹介する場もない。
ただただ自己満足で全部の出来事が自分のモノ。

旅行記だけはつけていたのに
そのノートが見つからない。
フイルムの写真と私の記憶だけが思い出なのだ。

そんな友との思い出がわんさか蘇ってきた。
あの時旅したところをもう一度歩くってのも悪くない。
新しいところを発見することも楽しいけれど
ん十年も経って再現できたことは
ある意味、生きていることに感謝したり
その旅だけではない、今まで心の中で支えてきてくれた友たちのことを
想い出させてくれたり、振り返ってみたり。
日々の暮らしではなかなかできない気持ちを
このSalineで、実は駆け足なんだけど長く浸れた感覚が嬉しかった。

横を見ると、思春期青少年はまだぐらんぐらん眠りこけている。
起こしても起きないので、一人で車窓と思い出を楽しむことにした。

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今やSaline一帯は観光地化していて、勝手には入れない。
ましてや、夕日にアペリティフをしたり
Apericenaアペリチェーナ(アペリティフ兼ディナー)が
できるところがいくつもあっての変わり様に驚いた。

んで、アペリ?! ソレ、いいね!って思うじゃん。
一応、夕日をめがけて行くんだけど
シチリアの時の流れに任せていると、間に合わないのであるw

滞在期間毎日Salineの夕日タイムが気になる。
時の流れもそうだけど、私たちがいた期間
まんまとシロッコ期間にぶちあたり
夕日どころかマットなグレーかかった空が広がっていたのであった。

夕日は諦め、日中のSaline見学と
遠浅で向こうの島(個人所有のIsola Longa)にも
歩いて行ける体験を、駆け足でしたのであった。

つづく。

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私は今まで生きてきて学んだことがある。

それは、話すタイミングがあるということだ。

それと、記憶って都合よく忘れたり覚えていたりするということ。

話すタイミングって、今話した方がいいときもあれば
時間を置いて気持ちが落ち着いた時に話した方がいいときもある。

今話さなければいけないときは、全部言ってやろうと緊張し興奮する。

時間を置いて話したいときは、あのピリっとした生の感情が消えている。
フシギだ。
あんなに感情が高ぶっていたのに、ない、ないない。
むしろあの感情を繰り返さないように
話の流れを高ぶらない温和ムードへリードしている。
フシギだ。
時間が解決してくれるとは、こんなことにも使われるのか。

もう二度とこの場はないだろうときは、今言った方がいいだろう。
でも、また会うのなら
できたら平和に過ごせたらいいに決まっているのである。

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ある日、友と話している内に、空気が濁ってきた。

空気を読むのは、日本人だけの得意技ではない。
イタリア人だってナニ人だって誰でも空気は読める。

その空気の中、今言っておこうと決めるか
また今度落ち着いたらでもいいよねと感情を抑えて
フレキシブルに平和を保つか、性格なんだとおもう。

やっぱり空気が濁っているときの口調は荒立たしい。
感情のまま、あれもこれも言ったけれど
どんなに言葉を選んでも、感情が声や口調に出てしまう。

その荒立つ自分は、やっぱり好きではない。

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弁護するようにその友の側近からの電話だったので
濁った空気の中の当の本人ではなかった。

だから、みんなで話し合いをしようと提案した。

チャットやメールや電話でもなく、顔を向き合わせて話すのだ。

そして、クリスマス休暇の後にしよう、と。

わだかまりで休暇を過ごすことになるのかと思いきや
1日2日で日々の暮らしで手一杯となり
あの時の荒立った興奮した自分なんてあっという間に消えていった。

こうやってすぐに時間が助けてくれるけど
忘れられちゃう自分の記憶の許容範囲が少ないことにも救われた。

その間に、気持ちも落ちつけられたし、別で相談もできたし
話し合うことを考えられたし、未来の提案も用意ができた。

私は、こうやって書いて表現することが好きだけれど
文章だけで伝わることって100%ではないことは
これまた自分の人生の一つの学びである。

表情とか口調とか声とか感情とか、しぐさとか視線とか。

会話のスピードや空気とか尊重とか。

日常のじつは他愛もないことなのだけれど
対面とはとても大切なんだということ

書くときのメリットもあればデメリットもあって
対面のメリットはデメリットを超えるようでもあるとおもう。

それを教えてくれたのが、イタリア人夫である。
「会って分かり合え」

野性的に本能で動く彼をみていると
もちろん現代についていけてないデメリットもあるけれど
じつは、本来ヒトの本質なのではないかと
いつもケンカばかりしていても彼のいいところは認める。

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話し合いの日、ドキドキしたけれど
みんながドキドキしてくれていたのか
尊重し合って和解できた。

友や友の側近の性格にもよるであろう。

空気が濁っても、言い合える仲になるとは
むしろ嬉しいじゃないか。

新たに友としての関係が生まれた感じで新鮮だ。
なぜなら、もう私たちは
空気が濁ったときの対応を知っているからである。

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思春期青少年は気分の変化が激しい。ようにおもう。

腹立だしいときもあれば、大きな犬のように愛おしいときもある。
がり勉クンっぽい姿を一瞬みせることもあれば
その他はずっと引きこもりという言葉にピッタリの生活をしている。
不良っぽく振る舞うことがほとんどだけど
自惚れスポーツマンでやる気満々のときもある。。

思春期男子との空気はどう読めばいいのか
大人の友との場合とはまた一味違う。

でも共通していることは
やっぱり時間を設けることにあるようなのである。

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ときどき今までも、ボソッと告白してくれるときはたいてい
そんな会話をしていないとき、突然言ってくる。

こっちには聞く気もなければヒマもないその突然の間
隙とかでも空気とかでもなんでもない無頓着な間
そういうときに何故か試してくるのである。

そこで「あぁ、時間無いから後で!」というと
もう話してこない。次、開口する日はいつであろう。

その試された間「ヨシ、聞いたろうじゃないか!」と耳を傾けた。
「黙って聞いてね」とか「意見しないでね」とか
条件をつけてモジモジしているけど、約束通り黙って聞いて
自分が話したかったことが言えた瞬間
「え、怒らないの?」とか「え、お母さんも?」と安心して
「あぁぁ、言えてスッキリしたー。」と喜んでいる。

言うだけでスッキリするなんて!

そうなのだ、話すタイミングに話せられれば
私たちはヒトは、ストレスが一つ減るのである。

そのタイミングは、今すぐかもしれない
もしかするとすんごい時間がかかるかもしれない。

私はどんなに時間がかかっても
もしかしたらそれで距離を縮められるのならば
待つことは苦ではないとおもった。

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夫と水を汲みに行った。

ヴィンチの山、Montalbanoモンタルバーノの麓
山からの湧き水だから清い無の味だ。

その辺に暮らす人々は、この水と繋がっている。
そして通りがかりやこうやってわざわざ足を運んで
汲みに来る人でにぎわうこともある。

たまに久しぶりの人に出会って話し込んだりもする。
たまに行列をつくって知らない人と話したりもする。

たまに蛇口が突然便利に改造してあったりもする。
たまに煉瓦の一部を椅子代わりに置いてあったりもする。

たまに汚しちゃった人がいてそのまま行っちゃった人もいる。
たまに壁にメッセージが書いてあることもある。
怒ったメッセージがあると次行くと消えていて
感謝とお願いメッセージがあるとずっと残っていたりする。

そんなヴィンチの山の水汲み場は
小さな小さな社交場なのだ。

いつもは孤独に夫が逆に息抜きで独りで来る。

ちょっと前までは少年が一緒にくっついていったり
家族総出の時は私と少年は散歩をした。
もうあの頃の少年は青少年となりついてこない。

今日は夫婦で出かけ、夫がいつものように水を汲み
私は、独りで散歩をした。

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慈愛なる友と火をくべりながら話し込んだ。
一晩では全然足りなかった。

友は新生活をするために段取りをしていた。
独りで決断をしながら進めていた。

きっと怖いこともあるだろう。
でもそんなことを見せないしそんな話もしない。
私が勝手に想像しているだけだ。

慈愛なる友の表面に見せないところが好きだった。
そういうところを一番真似したかったところだ。

慈愛なる友の知ってる限りの人生を振り返っても
未来を想像しても、計画してできることではない。
次から次から舞い起こる状況にあわせて
大きな決心を何度もしている。
一番は自分のため、二番は子のため。

彼女の生きざまと彼女が見守る子どもの生きざまは
彼女のことが大好きで真似をしたくても
いろいろ教えてくれていろいろ話したけれど
私や息子や夫に同じことをやらせても
結果は違うことが意図も簡単に想像ができる。

これを改めて人生というのではないだろうかとおもった。

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私の人生を振り返っても夫の人生を振り返っても
波瀾万丈な人生には代わりがない。

その波瀾万丈な人生に、もがく私たちが滑稽にみえると
私は落ち込んでしまう。

人が真似できない人生を歩んでいるのだ!とおもうと
笑みが溢れ落ちるぐらいやる気になる。

そうだ、真似のできない人生を歩むのだ。
答えは自分にしか出せない人生を歩むのだ。

気がついてみれば状況ってあとから生まれてきて
それを普通といわれる社会に近づけるよう努力する
が、判断とか決心なんだと気がついた。

そこに人の気持ちと人の人生があって
自分だけではないから複雑になるのだ。

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水を汲みに行った小さな社交場は
私の家にもおもえてきた。



新年明けましておめでとうございます。

みなさまの一年が
健やかで穏やかに過ごせますよう
ヴィンチの丘よりお祈り申し上げます。

2022年もどうぞよろしくお願いいたします!
引き続きお付き合いくださいね。


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ヴィンチの地平線 Orizzonte
水汲み Fontana



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八月前半の灼熱期間が過ぎ、ちょっと一息ついたころ
あまりにも思春期青少年の夏休み引きこもりをみるにみかねて
鬱憤晴らしに、海へ行くことにした。
いつもの無計画家族、前日の夜に決定。。。

私は灼熱期間に海に行くより
少し落ち着いた気温の日がいい。
すぐ焼けちゃうし、日差しが痛いし
暑くてゆっくりゴロゴロできないからだ。

私たちは、毎年同じビーチに行くので
去年と変わらない海に、もう何日も通っている気分だった。
思春期青少年もそう感じてくれればいいのになぁ。

全く稼働しないお盆を挟んだ2週間でも
きっと人も少ないんじゃないかと
ロングビーチのいっちばん町から離れた端っこへ向かった。
ここだ、ここだ、去年もここの入り口から入った。
半壊した古民家の周りにFicoフィーコ(植・イチジク)が生えてて
田舎者の私たちはパクパク食べた思い出から
フィーコの入り口と呼んでいる。

端っこでも、道路沿いの駐車は青線の有料だ。
ときどき白線のところは無料駐車できるけど
なかなかにタイミングとか運を要する。
有料にしたせいか(数年前は全部無料)一日中いるというより
動きがあるようにおもう。
なんせ1時間1ユーロ。
長期バカンスには痛い金額だ。

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左側は、旗がなびいててとってもシステマチックで
なんだか人が結構いる。
有料ビーチなのかなぁ。

右側は、私たちがよく知っている
まばらに人がいるけれど許せる程度だ。
家族連れがいたり、ワンコがいたり
若くも老いてもカップルがいちゃついている
いたってフツーのイタリアのビーチだ。

夫は人混みのビーチに全く興味ナシ。
わたし用のパラソルを設置して、海をしばらく眺めると
ハーバーの町へランチ調達しに行ってしまった。
それはそれで楽しそうだなぁ。

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ひとまずひと泳ぎすっか。
ちょっと波があった。
イタリアの天気予報用語で mare poco mosso といい
波がないと mare calmo という。

初めてイタリアの海沿いを旅していた時('90年代)
あれはナポリのイスキア島のビーチだった。
私と友、ギャル(当時)二人で手ぶらでゴロゴロしていた。

すると、地元クンっぽい青年が身軽にひと泳ぎしにきた。
しかし、彼はまずビーチに座り
カバンの中からエアービート板を取り出し
膨らましはじめた。

そして、水際で足にピンをつけエアービート板をもって
けっこうな速さで遠くの方まで泳ぎ
ちゃぷちゃぷ浮いてる様子で
またけっこうな速さで移動したり浮いたりして
戻ってきて、帰っていったのである。

私たちは、ずーっとそれを眺めてて
えっ、アレ、いいね!ということで意見が一致し
その日に、イスキア島だったかナポリだったかで
速攻、エアービート板とピンと
ついでにシュノーケルキットも購入した。

それからというもの、ビーチでゴロゴロしてるヒマはない!
エアービート板とピンで人魚のように速く泳ぎちゃぷついたり
ピンさえあれば怖くない!エアービート板ナシで
シュノーケリングしまくり、しまいには潜ってウニ獲りだw
お寿司にのっかてるような巨大なウニではない。
野生のウニだから、中身は小さい。
だから何個も何個も獲っては食べ
潜り獲っては食べるの繰り返しw

体中真っ黒に焼けたギャルたちは
もう愛おしい日本人には見えない。
あれからというもの、ブラジルギャルとよばれていた。

ギャル二人は、ティッレーニア海を南下しシチリアを周り
アドリア海沿いにちょい北上しプーリア州を回って
ブリンディシからギリシャのザキントス島へ渡ったのである。

で、ザキントス島から本島へ渡り、ギリシャの田舎も満喫して
アテネへ到着し、そこから島々へバックパーカーしたのである。

当時、携帯電話もなければSNSもブログもない
カメラだってフィルム時代さ。
その時リアルに興奮と共に書き綴るのもおもしろいだろうが
振り返って、今と重ねて時代を比べるのもまたおもしろい。
この忘れてはいけない貴重な旅ブログも、いつか書き残したい。

ギリシャではついにブラジル風ギャルは
海釣り(港沿い)まで挑戦し
それでも釣れて大はしゃぎした魚を
原始人のように火を起こして焼いて食べたのでありましたw

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そういうわけで、在住することとなり車でビーチに行ける生活
エアービート板から固いビート版にバージョンアップ。

私は浮くこともできるし、多少は平泳ぎで前に進めるけど
泳ぎに自信はない。だから海をなめてはいけない。

そのビート板はライフジャケットのように命の綱だ。
スイスイ泳げない私はあれを持ってるだけで安心する。

そして、波の怖さもなめてはいけない。
夫が波にのまれて溺れかけた記憶はトラウマ化して
思春期青少年にことごとく忠告している。

というわけで、わたし用とボク用、一つずつ持てるよう
キオスクみたいな新聞を売ることがメインの
海沿いのGiornaraioは海遊具がいっぱい売ってるので
車からでも一目で発見できるようにわざとごちゃごちゃ置かれてて
あ!あのビート板ウチのとおんなじだ!
ということで、青少年に行かせると
二色あった内、色まで同じのを選んで買ってきたw

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夫が食糧を抱えて戻ってきた!
パニーニとフルーツを食べて
ようやく夫がビーチでゴロゴロしている間
私は、ビーチを散歩することにした。
これもイタリアではフツーな光景。
思春期青少年はカリカリに日焼けしたいそうだし
こんなとこで母にはもうくっついてこない。ちっ。

ちょっと人混みっぽかった左側は
有料ビーチなのか確認しに行った。
旗は、イタリアの旗、EUの青い旗
そして黄色地にANIMAと書かれた旗。
(anima = soul 肉体的魂と訳すのかしら?この場合)
なんだろう。

わざわざ近くまで行っちゃって、っもう赤裸々に赤面よ!
そこの一角は、公認のヌードビーチだったw
真っ裸の男女がいっぱい。
(ちなみにところはLivorno県のSan Vincenzoを南下した
Parco di Rimiglianoも終わりの辺り。ワオ

イタリアは、全裸を公衆の目に晒すことは禁止されている。
だから、公認の場を設けて密集し露出するのだ。

あぁ、ビックリした。
思春期青少年もばつ悪気に驚いたそうだ。そりゃそうだw

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私たちは、何度もいうけど無計画な家族だ。
悪く言えば、もっとオーガナイズしろよ、ともおもうし
良く言えば、臨機応変とかフレキシブルとかフリーダム
Che sarà sarà!(なるようになれ)

ビーチ沿いのキャンプ場でテント張ってBBQして
静かな朝のビーチを散歩した後、BARでColazioneして...
コロナ禍の前は何度もしたけど
早々にデルタ株の蔓延で今年は控えることに。
思春期青少年ガクーン。

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それならば!
海にちっとも興味のない夫が昼寝の後
再びハーバーの町へ繰り出し
AperiCena(夕飯兼アペリ)の調達を!

PizzaピッツァとFritto Mistoフリット ミスト(魚系フライミックス)を
夫のとびっきり社交性のある性格を発揮して
オススメ店を地元民に聞きまくってw 買ってきてくれた。

思春期青少年には大判振る舞いだ!コカコーラをw
大人は、海辺にはビール。
少しでも野菜を持っていこうと主婦の愛
茹でてある冷凍枝豆と塩を持ってきていた。
暑さでほどよく自然解凍され、よいつまみに。

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タイミングよく夫も調達から戻ってきて
親子三人は、静かで素敵な日暮れの中
ビーチで乾杯することができたのであった。

めでたし、めでたしw

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浴びる 日と水と土と風 sulla Spiaggia
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7月(2019年)の半ばだって過ぎていたのに
ムシムシしたグレーの空で覆われていた。

たった一泊二日だけだったのに
なんだか何泊もしているぐらい
この小さな島を知り尽くしたような気分になった。

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私は、直島を、イタリアの友やイタリアの雑誌や
とにかく日本人からの情報ではない、世界の人たちから知った。
日本にアートな島があると。

母国ニッポンのことを聞かれることがあるけれど
ニュースだって観光地だって
イタリアの田舎に住んでいると
フィレンツェの街だって遠く感じることがあるんだから
母国も遠い国に感じることが多々あり
答えられないことなんてしょっちゅうだ。

それでもここだけは次回絶対に訪れてみたいと
この世界の人がいうアートな島に近づく旅を計画した。

岡山の友を訪ねてワイン&オリーブオイル会をしたり
小豆島でオリーブ関係のアルバイトしたいと妄想したり
結局、旅行と2社オリーブ農園の視察ができたけど
海岸沿いだけではなく奥地も素晴らしそうだということがわかって
また訪れたい場所となり、移住者さんと知り合えたり
そして、直島の次は四国に渡り
フィレンツェシスターズの実家周辺の発見をして
ここでもワイン&オリーブオイル会を開いてもらって
最後に、広島へ渡り、イタリアの中学校で学ぶ戦争について
語り続けていかなくてはいけないその大惨劇を
現地にいって親子で学びたかった。

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直島へ渡ったのは、小豆島から高速船で渡った。
国民宿舎で、直島行き船の情報をキャッチしてもらって
出航する港まで送ってもらった。

シチリアのカラフルな馬車の荷台みたいなのがあったバール付き待合所が
バックパーカーが集まってきそうなユースホステルみたいなところで
均一感のないソファーや家具、散らかった感じが
やたらアットホームで、親近感が湧く待合所だったけれども
誰もいなかった。

待てども待てども乗船客とか船さえの動きもない。
しかし、国民宿舎の方と連絡が取れあっていたみたいで
出航する船は、別の港から出るということで
ぷっくりした小さなオジさんが、言葉数少なく
私たちを迎えに来てくれた。
なんだかイタリアを旅してるっぽくて
体が思い出した感じだった。

ジェット系の高速船だから、船内はバスのように狭く密室だった。
波しぶきが窓にあたって、のんびり感は一切なかった。

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直島の港は、さっそくアート化されており、近代的で
島民しか行き来しないような港とは大違いであった。
私は、伝統的な地元感があるほうが好きなんだけど
建築的にも近代化されていることで
都会っぽいシステマチックな雰囲気は信頼感がある。

イベント付きの長旅なので荷物が結構あった。
本当は、島の真ん中あたりの素敵な宿を
紹介してもらっていたのだが、満室だった。
サイトでみる素敵そうな宿を何軒か連絡したけれども
どれも満室であった。焦った。
素敵とか島中心いう条件を外して、港から1分の宿をとった。

島の宿は、ほぼどこも民泊で
おウチを観光客に貸している感じである。
木造(?)3階建ての最上階のお部屋を与えられたはいいが
昔ながらの階段は急傾斜で、歩幅が狭く危なっかしい。
重たい荷物を、宿を営む若カップルのお兄ちゃんが運んでくれた。

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最上階のお部屋の窓から、直島の屋根が見渡せる。
ほとんどが瓦屋根だ。

共同トイレに行ったり、出かける支度をしていると
イタリア語が聞こえてきた。
少年がいち早く「イタリア人がいる」と耳を欹てている。

交代で少年がトイレに行ったとき
廊下でそのイタリア人と出くわして
少年は「CIAO」と挨拶したらしいw
すると想像通り「アレ?!キミ、イタリア語しゃべれんの?!」となる。

イタリアのどこよー?と大人も興奮している。
ボクはフィレンツェから来てます、とヴィンチの田舎を省いた少年。
わざとトスカーナ風な発音を強調する少年。
そういうところがイタリア魂をもったイタリア生まれの子どもである。

で、その後、私もご挨拶したら
ミラノ在住日本人とミラノ出身イタリア人の建築家たちであった。
ミラノ在住日本人も、すっかりミラノ調アクセントである。
きっとこういう建築関係やデザイン、アート関係者が
世界から集まってくるのだろう。

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宿から1分もしないところに、島唯一のセブンイレブンがあった。
そこで飲料水や簡単なものが買えたのは便利である。

島内散策にレンタル自転車という手段もあったが
とりあえずバスに乗ってみることにした。
あの黄色いパンプキンバスに乗ってみよう!

日本は夏休みにちょうど入ったぐらいだったけど
日本人ではなく、ほぼ全員、中国の若者たちであった。

バスの中は、私たちと同じ顔をした中国の方たちで埋まって
バスの運転手は、シナリオ通りの英語をカタカナで指示していた。
私の日本語に嬉しかったのか
一番前の特等席w運転席の隣に陣とらせていただいた!

バスのオジちゃんに、島は小さいから全然歩けるよ、といわれ
乗り換えとなる地中美術館で降り
その先は、のんびり歩いていくことにした。

地中美術館だけは、オンライン予約のみ入館でき
無計画なアナログ旅人は、せっかくここまできたのに
地中美術館に入ることができなかった...

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親子はジメジメした曇り空の中
点々と存在するアートや美術館に向かって歩いた。

島は起伏があるので上ったり下ったりだ。
自転車では私は無理だったと思う。歩きで十分だ。
ビーチにも立ち寄れるし、自然をじっくり眺めることができる。

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直島は、建築家安藤忠雄氏の作品が立ち並び
ファンにはたまらない。
今こそオリーブを栽培したりしてるけど
そのもっと前は、こんな私も建築系を学んだ身である。
是非とも見学してみたい!

こんな小さな島に、コンクリート打ちっ放しの建物
緑の芝生、その向こうは海。
超ミニマリズムで永遠に続きそうな平面や直線
コンセプト通り、モノにあふれた社会で原点を見つめ
静かに思索する時間と空間と場所は
一瞬、直島にいることを忘れ、すべてがそうであったところ
そうとも思わせるし、直島伝統感のジャングルのような緑が
人工化されたことは、廃墟にならないよう観光を守るべき
そう見守りたくなる気持ちも同時に生まれたりもした。

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誰もいない透き通った海はイタリアの7月では考えられないことだ。
曇りだろうとゴロゴロしている人はいっぱいいるし
泳いでる人だっていっぱいいる。
どちらかというと一年中誰かがビーチにいるイタリア。
ヨーロッパの人だったら、2週間は同じ宿で
同じビーチと同じ道を歩いて、まるで地元民の休暇のように
滞在するだろう。
この島は誰一人そういう目的の旅行者はいないようにみえた。

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その家プロジェクトというアートプロジェクトは
空き家の古民家を改修して作品化させた家々で
ご案内してくれるのは島民たちであった。
誘導している若者もいたし、大人もいたしもっと大人もいた。

上手にリフォームされているので清潔感があった。
しかし、プロジェクト地区以外の住居区には
古民家を飲食店にしたりオシャレに活用されていたりもするが
やはり廃屋もみられ、現実っぽさも垣間見られ
ジャングル化した緑は、放置された時間が計れたものだった。

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親子は、セブンイレブンでビールとジュースと
この辺限定ぽいスナックを買って、漁船が停泊してるハーバーで
アペリティフをした。

私はギリシャでもそうやってビールとつまみをもって
アぺりをしていたことを思い出す。
あ、アペリだけじゃない、バックパーカーは
レストランなんかでご飯食べることは少なかったから
お惣菜を広げて、夕日を眺めながら呑んで伸びてたんだw

少年はいう。
漁船ハーバーでのアペリは思い出深いそうだ。
またあのパターンで旅行したいと何度懇願されたことか。

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直島に、銭湯があった。
そこもアートプロジェクトされているそうなので
男女分かれてひとっ風呂浴びに行った。
愉快な外装とインテリアは、銭湯の主まで愉快にさせるようだ。
弾んだご夫婦にお会いすることができ
一日が楽しく終えることができたとおもう。

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翌日、昨日バスで来たところを歩いて
見きれなかったところをみたけれど
歩いているところは昨日も今日も同じところであった。

これから私も世界の人のように
アートな島に行ったよ!
と建築家たちに伝言していこうとおもう。

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オリーブオイルとオリーブ栽培の専門家たちが立ち上げた
Olive Wellness社のウェビナー≪Olive Wellness社大学≫が毎月
オリーブを通して私たちの生活がウェルネスになるよう
役立つ知識・知恵・情報・価値観をシェアしよう...
なんともありがたやすばらしき趣旨で始まりました。


私は第一回目の「オリーブの剪定」に登壇させていただきました。
なぜかトップバッターがヴィンチより生中継でしたので
オリーブ文化のヴィンチの風景や生活などを
盛りだくさんにお話しさせていただきました。

オリーブの剪定では、トスカーナのオリーブの主な品種
トスカーナの主な収穫方法、トスカーナの樹形の歴史と理由
そしてズバリ枝の数や剪定の目的と順番などを
シンプルに伝えさせていただきました。


第二回の「オリーブの道①」では爽やか若社長様自ら登壇し
コロナ禍前のイスラエル訪問での資料をお見せしながら
まさしくも世界史(もちろんオリーブにまつわる)の授業のように
年表や地図を使ってご説明されており
メソポタミア文明だのローマ帝国だの忘れちゃってた私なんかでも
覚えてられるかは別としてw
とても分かりやすく進行されていたと思います。


次回のテーマは、オリーブのルーツを探る第二弾!
オリーブの道②」
~オリーブは"地中海"から"いよいよ日本"へ~
再び爽やか若社長が登壇されます!
どうぞ、お楽しみに。

Webinar開催日は、8月21日(土)日本時間16時~
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