大量の雨は、涸れていた大地に浸透した。
オリーブの実が膨らんだような気がする。
オリーブ畑を歩いてみると、オリーブの実の存在が把握できるようになってきた。
まだまだ続くブドウの収穫は、日の当たりの良い丘の上方から手をつけた。
ブドウの収穫その2ノ2は、手間のかかるセレクトの日。美味しいSangioveseサンジョヴェーゼ(ブドウの一種)を収穫する。
Femminellaフェンミネッラ(副梢枝)の実は摘まない。
痛んでいない大粒の実を選ぶ。
少しでも痛んでいたら取り除く。
こだわりの主は「ブドウの木ごとに粒を食べてごらん。」と横で静かに勧める。
「昨日一つ一つ食べながら畑中を歩き回ったんだ。美味しかった木に印を付けていけばよかったよ。想像してごらん。美味しいブドウが大集合したら相当美味しいワインができるよね。」
こだわりの主は、自然を尊重するバイオダイナミック農法に従うだけではない。農主自身がブドウに情熱を燃やしている。
あっ、コレ、おいしい。
おっ、コレは酸味がある。
お~、コレは甘味があるねぇ。
ブドウの収穫その2ノ2のランチは、農主のパートナーお手製のニョッキに農主のMammaマンマ(88歳のお母さん)の牛ひき肉入りトマトソースのコラボ。
メインディッシュの後は、農主の叔父の妻作Schiacciata con l'Uvaスキアッチャータ コン ルーヴァ(フレッシュブドウ入りスキアッチャータ)やマンマ作の卵パンケーキとパートナーの梨のタルト。農園のMoscato-Vinsantoモスカート-ヴィンサントがグイグイすすんだデザートでございました。