大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:Biologico

夏も終わりそうな頃。

いやいやもっと前から。

オーガニックだったら殺虫はできないから、私たちの「感」で予防する。

Uva da Tavola

食卓用ブドウのお裾分け。
2016年のVinciヴィンチの夏は過ごしやすかった。

農業に無縁の人はラッキー。

農業に関わる者は天候の一つで生活が変わる。日に日に気が気でない。

収穫に近づくトスカーナの農産業ブドウとオリーブは、大地の住人をソワソワさせる。

una controllata di uva

ブドウの収穫を間近に控え、日ごとアルコール度数=熟度をブドウ農園は調べている。

私たちは既に二軒控えている収穫期に、あちこちと収穫依頼の連絡が入る。しかし、体は一つ。

Trebbiano prima di vendemmia
白ワイン用のブドウの熟度が赤より早いそうだ。

農園は準備に入る。


私は個人的に管理するオリーブに気を付ける。

8月の半ばあたりからオリーブにつきまとうハエ情報を耳にする。

我が庭のオリーブの木を毎日何度も観察する。

いくつかやられてしまったオリーブの実を発見して、結局のところ8月の半ばを過ぎた頃、ハエ除け作業を実施した。

colpito dalla Mosca dell'Olivo

オリーブに寄生するハエBactrocera Oleaeバクトロチェーラ オレアーエ別名Mosca dell'Olivoモスカ デッロリーヴォと呼ばれているハエは、私たちがよく目にする食べ物や糞につきまとうハエではなく、オリーブの実に卵を産み、幼虫はオリーブの実を食べながら成長し、立派なハエとなって飛び立っていく、ハエである。

彼らの産卵期・成長期を過ごす適温は、2528度と湿度。日中3133度あっても朝夕の湿度を共にした気温のトスカーナは、彼らの活動適温。

Larva di Mosca dell'Olivi

ハエのジェネレーションは、年に8回以上もあったりする。

しかし、細かく地域ごとに発生率が変わるので、トスカーナとも言い切れなければヴィンチとも言い切れない。

今回ハエのメス率を調べなかったが、調べてからハエ除け作業をしてもいい。


伝統的なハエ除け材料Rame e Calceラーメ エ カルチェ(銅と石灰)で行った。

Sono salvate

ミネラルな銅は、消毒作用があるので、収穫後や剪定後の傷がつく作業の後は、銅を多めに使う。

ミネラルの石灰は、殺菌作用や付着作用がある。そして、白色がハエの視覚を惑わす効果もあるのでハエ除け作業の時は多めに使う。白色のやはりミネラル素材Caolinaカオリーナ(カオリン)のみだってハエ除けに適しているが、高価な材料なので割に合うかは畑の主の判断による。

Rame e Calce

青白いオリーブ畑を見かけたら、オーガニック畑のはずだ。

オーガニック以外の農園は、効き目のあるRogolローゴルと呼ばれるハエの殺虫剤を吹き付けているであろう。この農薬は、樹に浸透させるのでオリーブが汚染される。そして現在、少量でも農薬免許の呈示が求められる。


ハエは3週間で飛び立っていく。

収穫前に再び悩まされるかもしれない。

あと一ヶ月強。どうなることやら~~~~~。

熱い陽が差すVinciヴィンチの丘。

夏が来た!と思った頃から雨が降らず、草は枯れ、アチコチ道端でポイ捨てされたタバコから火事を招く事件が連日相次いだ。放火魔もまぎれて火をつける。そんな噂が大地の住人たちの間で広がった。

雨が降ったと思ったら、叩きつけるような怒りの雨が降る。


大地の風に当たり、大地の光を浴び、大地の水を吸収し、大地に眠る大地のイチゴは、春も終わりのの五月頃、イチゴは赤くなる。
Fragole in Maggio
 
五月のイチゴは、たいてい感のいいナメクジに先にやられることが多い。
mangiato da lumaca
人間の好物とナメクジの好物は、どうやら同じらしい。


ナメクジには耐えられない隠れ場所もない七月頃、またイチゴは赤くなる。

水分の摂取が減ったせいか、実は小さい。

しかし、旨みの詰った味は濃厚。甘い。

夏のイチゴは一番美味しい時期かもしれない。

Raccolta di Fragole

我が家の少ないイチゴは、アッという間になくなる。

だから、GASやマーケットでイチゴを見かけると、喜んで買う。
Fragole Biodinamiche di Gas
今頃売っているイチゴは、自然の恵みを浴びた大地のイチゴに違いない。

そんなイチゴを大切に育てているのは、きっとオーガニック農園かもしれない。


そして、アラ?春と間違えちゃったの?と思われる晩秋の十一月頃、またイチゴは赤くなる。

Fragole in Novembre
年に3回も実ごもる大地のイチゴ。

彼らの生命力を一つ一つ噛みしめよう。

2月に蒔いた小さな小さな種から生まれたトマトたちが、7月に入りようやく熟れてきた。

トマトのグラデーションが伺えて菜園を飾る。

2016-12016-3
2016-2
2月の
Opposizione Luna-Saturnoオッポジッツィオーネ ルーナ・サトゥールノ(土星と月の「衝」)の前日、小さなポットに5粒くらいずつ蒔いた。

そしてビニールをかける。

細い双葉が出、次にトマトらしいザクザクの葉が出てきて、ある程度しっかりしてきた頃、間引きせず、ポットを増やし株分けをする。
2016-12016-22016-3
トマトは、株分けにも移植にも強い。

ビニールの中では守られている為、ヒョロヒョロに背が伸びる。外気に慣れ始めると、茎がしっかりと太くなる。

外気温や天候を見ながら、5月のまたしてやOpposizione Luna-Saturnoオッポジッツィオーネ ルーナ・サトゥールノの前日、大地に植えつけた。土星と月の「衝」が近づくと、種蒔きと移植に良いんだそうだ。

雨降りの多かった初夏。根が腐るのではないか、トマトの味が水っぽくなるのではないかと心配した。

今年はこまめにわき芽をかいた。

混み合わず、茎の太いトマトの木に成長した。


Borragineボッラージネ(ボリジ)を生え放して受粉を手伝うハチを呼んだ。
Ape su Borragine 

クモが虫を食べている。そっとしておこう。

Ragno su pomodori

夫が待ちに待ったPane e Pomodoroパーネ エ ポモドーロをようやく自家栽培トマトでこしらえることができる。

夫の絶品料理!(簡単過ぎる・・・。が!彼の右に出るものはいないっ!)
Pane e Pomodoro di Roberto-1 

スライスしたパンに、トマトをこすりつけ、塩をふり、極上自家栽培オリーブオイルをかけ、再びトマトをこすり、味を均一にする。
Pane e Pomodoro di Roberto-2

山でも海でもこしらえる我が家の夏には欠かせないPane e Pomodoroパーネ エ ポモドーロ


ちなみにトマトの成分。

緑黄色野菜なのでビタミンAになるβカロチンがある。視力・粘膜・皮膚・髪の毛の健康を維持し、呼吸器系統を守る働きがある。

そして、皮にたくさん含まれているリコピン。抗酸化作用があり、ガンや動脈硬化の予防をしてくれる。


さらに、日焼けや腫れなどに、トマトの果汁とオリーブオイルをあわせた液をマッサージすると痛みや腫れがひくそうだ。

エピソード≫

いつだかチューニア旅行のディジェルバ島の海でシュノーケリングをしていたらクラゲに顔を刺されてしまった。それでなくても大きい顔なのにドンドン赤く腫れていく。恥ずかしくってさらに赤くなる。そんな赤い私を心配して駆けつけてくれたチュージア人。何を言っているかわからなかったが、赤いトマトを一個持ってきた。目の前でスライスし始め、私にホレ、ホレと差し出す。ジェスチャーでわかった。私の赤い顔は、赤いスライストマトでうまった。

Oh!しばらくすると赤い腫れがひいたのだ!!!!!!

オリーブオイルこそその時はなかったが、トマトパックで腫れがひくのは間違いなし!!



そんな役に立つトマトにも欠点がある。

トマトには、ヒスタミン成分があるのでアレルギー持ちには要注意野菜なのである。

食べるか我慢するか。くぅぅぅぅぅ痛い選択。

2016
・・・やはり・・・イタリアの大地の恵みトマトの味はやめられない。

おととし鉢でいただいたPEPERONCINO ACRATAペペロンチーノ アクラータ。料理では、乾燥させた実を使うタイプ。日本の唐辛子の鷹の爪に似たような。

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昨年は大きな雹でやられ、数本生き残った実の種を残し、今年の2月の終わり頃、種を蒔いた。

芽の出る確率は高い。間引きをしたり、本葉の出た根を分けたりして、鉢には一本に。

鉢植えも大地植えも、2015年の夏の猛暑にも耐えた。高温に強く低温に弱い植物だそうだ。

根は浅く張るようなので、乾燥に注意し水遣りを怠らない。水が足りないとすぐわかる。そしてすぐ蘇る。
 

害虫や病気にも割と強いようで、簡単にオーガニック栽培ができる。
 

調べてみると、発生しやすい害虫の一つに「テントウムシ」なんていうのもあった。テントウムシは害虫なのか?!テントウムシは、植物に着くアブラムシをムシャムシャ食べまくる役に立つ虫で、私は養殖したいくらいだ。しかし、カメムシも発生しやすいそうなので、要注意。
 

どの植物も空気の通りを良くするために混み合っているところを間引きすることを勧める。その間引き作業中の若葉は煮ると美味しい、なんていう情報もある。お試しあれ。


このPEPERONCINO ACRATAペペロンチーノ アクラータ、白い花は恥ずかし気に下を向いて咲き、実は自慢気に上へ向かって実る。その実は、小さい緑から始まり黒へと変わり、最後にはイメージ通り赤と成るのである。
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赤く色付いたものから収穫し、乾燥させる。枝は折れやすいので、手で千切らずハサミを使うことを勧める。


PEPERONCINOペペロンチーノは、発汗及び強心作用、胃腸を刺激し食欲増進。食欲が落ちる夏にはより効果がありそうだ。暑い国の人は、汗をかいてでも食べるんだから生きていく上での一つの手段なのであろう。今後の世界は暑くなる傾向にあるのだから、彼らを見習っていこう。

体脂肪を燃焼させる辛味成分カプサイシン。ひとふりふたふりして肥満予防!


辛いモノ好きの私は、自分のお皿に直接ハサミでチョキチョキ細く切って乾いた辛味を味わうか、しばらくオリーブオイルに漬けてOLIO PICCANTEオリオ ピッカンテ(唐辛子で辛くしたオリーブオイル)をつくってしっとりした辛味を味わうか。


じつは友人の肩身となってしまったこのPEPERONCINOペペロンチーノ。

来年も再来年も子孫を残し栽培し続けようと想う。

2015年のイタリアの夏は猛暑だった。

日本の梅雨期、雨降りの中を歩くと肌寒いほどの気温だっていうのに、電話の向こうにいる夫の声は「イタリアは40度近くで午後は外に出られん!」と嘆きの声を思い出す。


オリーブの実に卵を産み付ける種のハエ(Mosca dell’Olivoモスカデッロリーヴォ)は、猛暑の為産卵期を逃し、オリーブの実は順調に成長期を過ごした。

10月前半の豪雨明けには、収穫を始めているところもあった。ハエたちの心配もなく、トスカーナのオリーブの実は、無事にオイルへと絞られたことであろう。

暑さに強い植物であり、ハエの産卵期を乗り越え、2015年のトスカーナのオリーブオイルは、どの農園でも出来が良かったのではないかと私は想像する。


一般的に売られているオリーブオイルを大きく二つに分けてみると、一つは表記されていないFiltratoフィルトラート、もう一つはGrezzoグレッツォとかNon Filtratoノン フィルトラート表記されている

Filtratoフィルトラートは、一般的に市場に出回っているものだ。フィルターでオリーブオイルを漉してあるオイルで、余計な成分を取り除き長持ちする。

Grezzoグレッツォ=Non Filtratoノン フィルトラートは、その逆で、フィルターに漉されていない純なオリーブオイルということである。しかし、時間が経つと沈殿物ができ、その沈殿物を除去しなければならない。沈殿物の中にある成分は、オイルの劣化を進める成分がある。容器から容器へと移し、沈殿物を除去する作業をイタリア語でTravasareトラヴァザーレという。10リットル以上のの大量購入をした場合、年に1~2回はTravasareトラヴァザーレをすることを薦める。


イタリアの小さな農園で直売しているオリーブオイルは、たいていGrezzoグレッツォのオリーブオイルである。フィルターで漉すには手間と時間と費用がかかる。

しかし、私は、少しでも美味しさを保たせる為に、フィルターで漉したオリーブオイルを薦める。

フィルターで漉したオリーブオイルは、冷凍することもできる。11月の搾り立ての味が夏に味わうこともできるのだ。講座で、こんな目の飛び出るような話を聞き、講師オススメのFrantoioフラントイオ(搾油工場)でこだわりのオリーブオイルを購入し、早速冷凍してみた。(高価でこだわりのあるオリーブオイルは、たいていフィルターで漉されてあるものが多い。)

7月の私の誕生日に解凍し、待ちに待ったオリーブオイルを試飲。うぉぉぉぉぉ!!忘れもしない搾り立ての味。感動・感激!

これは、特許を得たAntinoriアンティノーリ社の技法だそうだ。

一度解凍したオリーブオイルは再度冷凍はできない。小分けにし冷凍してみるのもいいかもしれない。


オリーブオイルの保存は、緑の葉緑素が飛ばないように暗室で、透明ガラスの容器の場合はアルミホイルや新聞紙でも巻きつけ、とにかく遮光することは鉄則である。できれば、20度程度一定温度が保てる場所で保存し(冷蔵保存はNG)、火の近いところでは放置しない。

少しでも長くおいしいオリーブオイルを味わって欲しい。

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