樹々は休眠する。
少年と落ち葉の上を歩く。
前を見ればヴィンチ村。
上を見れば宇宙のようなカキの木。
下を見れば落ち葉の上に親子の影。
家に帰ってこんなのつくろうか。
*関連記事*
『ブドウの木の紅葉』
『レオナルド・ダ・ヴィンチが工夫した堰Pescaiadel Mullino della Doccia』
↓ありがとう↓
地球と体に優しいコト ~イタリアから~
樹々は休眠する。
少年と落ち葉の上を歩く。
前を見ればヴィンチ村。
上を見れば宇宙のようなカキの木。
下を見れば落ち葉の上に親子の影。
家に帰ってこんなのつくろうか。
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『ブドウの木の紅葉』
『レオナルド・ダ・ヴィンチが工夫した堰Pescaiadel Mullino della Doccia』
↓ありがとう↓
大量の雨は、涸れた大地に浸透しただけではなかった。
植物に潤いを与えた。
ブドウは潤った。しかし、熟度が下がった。
大量の雨は、2度もアルコール度数(=熟度)を下げたそうだ。
こだわりの主は、自然へ任せることにした。
熟度を取り戻すには、太陽の熱と天空の風で潤った水分を蒸発させるのだそうだ。
こだわりの主は、3種の純正ボトル、2種のキアンティボトルを造る。
各々のボトルに合わせ収穫をする。
同じ列を2~3回手をつけることもあった。
一列に複種のブドウが植えてあるからである。そんな畑つくりが伝統のキアンティと呼ばれる畑である。
ブドウのセレクトをする、ブドウの種類を選ぶ、ブドウが傷んでいれば取り除く。収穫も手間隙かけるバイオダイナミック農園。
農主は、イノシシの狩人だ。
ランチにイノシシの煮込み料理の日もあった。
息子が狩をし、Mammaマンマ(88歳のお母さん)が料理をする。
農主とパートナーが歩いて探した美味しいPecolinoペコリーノ(羊のチーズ)に、パートナー作のSalsa Piccanteサルサ ピッカンテ(フレッシュペペロンチーノソース)とSalsa di Cipollaサルサ ディ チポッラ(タマネギソース)はピッタリ合った。
少年は、収穫中、自作Mostoモスト(ブドウの搾り立て汁)をこしらえていた。
これなら大人と乾杯できるね!
Vendemmiaヴェンデンミア(ブドウの収穫)、終了!!
早朝、Rimontaggioリモンタッジョ(ブドウの皮を濡らす作業)を終えた夫が持ち帰ってきたMosto Biancoモスト ビアンコ(白ブドウの搾り汁)。
秋の朝日は、熟れた樹木を黄色に演出する。
朝のVinci ヴィンチは一足早い紅葉ならぬ黄葉が伺える。
早く実が成らないかなぁ。
もう少し実が成ってくれないかなぁ。
こうして実が成るのを待ち続ける間お花を食べる。
我が家のトップは、おひたし。茹でずにノンオイルで(もしくは少量のオリーブオイルかごま油の手も!)ササッと炒め、塩か醤油で食べる。・・・といっても、お花はほんの数本だし、熱を通すと小さくなるので、私一人分だったりする。
次に、超シンプルパスタのAglioアーリオ(ニンニク) Olioオーリオ(オリーブオイル) Peperoncinoペペロンチーノ(唐辛子)などのときに加える。Acciugheアッチューゲ(アンチョビ)も加えると相性がイイ。
Frittataフリッタータ(オムレツ)に混ぜ込んで歯ごたえを楽しんだり。
お客さんが来たときには、Frittoフリット(フライの意だが、この場合は天ぷらと訳したい)にする。SalviaサルビアやタンポポもFrittoにし、カリカリとAntipastoアンティパスト(前菜)。ケラケラと会話が弾み、グイグイと冷えた白ワインがすすむ初夏。
お料理上手なMammaマンマ(ママ)がいるイタリア人の友は「お花の中にRicottaリコッタ(リコッタチーズ)を詰めるのよ~~~」と自慢する。
美味しそうだなぁ。
カボチャ科の黄色いお花は食べられる。
イタリアの各地でSagra del Fiore di Zuccaサーグラ デル フィオーレ ディ ズッカカボチャのお花祭りと題してカボチャやズッキーニのお花を使ったいくつものタイプの料理が味わえる。
Sagraサーグラとは、収穫を祝った祭りの意味がある。
ズッキーニ(カボチャも)のお花は、ビタミン(Vitamin A・C・B1・B2・B3・B9・)やミネラル(カリウム・マグネシウム・鉄分・カルシウム)リンがあり、免疫強化や浄化作用をするそうだ。
わぁぉ。生活習慣病予防に強い見方だ。
朝一番、煌煌と咲いているお花をぼんやり眺めたら、ランチのお伴にもぎとる日々を過ごすVinciヴィンチの6月でありました。
イタリアのトスカーナ地方の11月は珍しく晴れ続きで気温が暖かい。半袖で働いている人もいる。私も汗をかきながら全身運動をしている。
しかし、晴れはいいけど、この時期こんなに暖かいのも何かを意味しているようで、田舎に住む者は何か察知する。
この時期トスカーナ地方は、オリーブの収穫時期である。
我が畑も収穫に大慌て。
この温暖のせいで、オリーブの実が日に日に膨らんで黒づいていくのがわかる。
2014年のヴィンチ(Vinci)は、6cm大の雹が空から降ってきて、オリーブは不作の年と終わってしまった。一年間手をかけた者としては無念の想いである。
草刈・肥料・病気予防・剪定・収穫。そして搾油費用。
やることがいっぱいある上に、畑の主が技術をもっていないと、元が取れない。
さらに、ここイタリアだって田舎は老人が増え、老人達は畑の管理ができなくなり、売却しなくても畑の全ての管理を委託するケースが増えてきた。
私は、農業講座でオリーブとブドウの剪定の技術を身につけたので、我が家の隣のオリーブ畑と5km離れたチェッレートグイディ(Cerreto Guidi)という地域にあるオリーブ畑、合計で120本のオリーブの木を委託され夫と管理している。
私たちは、ヴィンチの田舎道を入ったオーガニックの搾油工場Balduccio(バルドゥッチョ)で搾油することにした。
今まで私たちがこだわって管理してきたのだから、こだわりの搾油工場でいい。こだわりの低い搾油工場からすると、搾油費は上がるが。
こだわりの搾油工場は、オリーブを持ってくる側にもこだわって欲しいコトがいくつかあった。オリーブ栽培はオーガニックであること・オリーブの実の収穫からの時間・搾油後の容器などなど。
農業講座で、オリーブ栽培の指導をしてくれたSani Graziano(サーニ グラツィアーノ)氏の自ら手がけるオリーブもオーガニックだけに、オーガニック栽培を中心に教えてくれた。収穫に関し、Balduccio搾油工場と同じこだわりを伝授している。
搾油後帰宅し、Sani Graziano氏から伝授したオリーブオイルソムリエたちがやる試飲の技で試飲をした。
搾油工場の出来がいいのか、栽培の出来がいいのか・・・すぐに口の中に刺激のある辛味のある私が求めていたオリーブオイルが出来上がった。
2015年のオリーブオイル(Olio
Nuovo=オリオ ヌオーヴォ)が我が家の食卓に並んだ。
引き続きヴィンチ村の上レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさと、生家があるあたりfaltognano地区のオリーブの収穫のお手伝いが続く。
これが私の全身運動である。