大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

タグ:Viti


日が差し、風が吹く。

さくらのような果実の花が咲き出すこの頃。

大地は乾いているが、果実のお花見をしていると、どこか潤う。

北風は通常三日間と言われているが、五日間は吹いている。

そして翌週も吹き荒れ、だけど雨は降らない。

風が吹くと表面が乾燥するので、ブドウの枝縛りの作業はお休み。

私も同時にお休みになればいいが

そんな時はオリーブの剪定を続ける。

オリーブも強風では剪定がはかどらないから、小さな木を。

冷たい風が体に当たる。口も開けてはいられない。



きっと強い北風が原因だろう、喉を痛めてしまった。

そして体が冷えてしまい、腕や背中が寒い。

だんだんやる気が無くなり、とうとう諦め、寝ることにした。

日中から床に就くと、無念で仕方が無い。

やることいっぱいあるのに。行かなきゃ行けないところもある。

しかし、午後も寝て、夜も寝た。

汗もかいた。ということは、微熱もあったということだ。

雨が降らないから、ずーっと畑作業をしている。

平日ブドウ畑、休日オリーブ畑。強風の間はオリーブ畑。

時々トマトの芽の様子を見に行き、藤の芽生えにも日々驚く。

日に日に春となり、芽が出て大地のエネルギーが活動する。

このノンストップの日々を早く終えて、頭を切り替えて

他の芽の出に集中したい。が、もうしばらく続く・・・・・。

そうこうしている内に、芽が出て成長し、新たな作業が待っている。


DSCN1215


前々から計画していたブドウの苗木を植える作業を

月と星座の位置がよろしい日、いつものメンバーを呼んで行った。

いつものメンバーだが、今回は人手が少ない。

しかし、頼り甲斐のあるメンバーは気が知れて

冗談も飛び交って、私も冗談の中心になっていた。

途中、ラジオの生中継をやりだす仲間もいるw


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私は、ブドウの苗木Barbatellaバルバテッラのヒゲをカットする係り。

cmくらいまでの長さにハサミで切る。

そんな単純な作業を広大な畑の中に椅子を置いてやっていた。

午前中、おじいちゃんが手伝ってくれた。

時々仲間も、用意されたもう一つの椅子に座り、手伝ってくれた。

そう、仲間たちは、フサフサそうに見える大地に

ブドウの苗木を押し込む作業をしていた。

しかし、フサフサそうに見える大地の下は、雨が降らないせいか

硬いようで、なかなか入っていかないと嘆いていた。

私のところに来て座って休んでいくのである。

この日、強風こそなかったが、心地よい春日和であった。

土の中に植え付けていく作業は力仕事で

仲間たちは半袖になっていた。

今、半袖になったら夏どうするんだ?


DSCN1219


ヒゲを切りそろえたブドウの苗木は、しばらく水に漬ける。

水を十分に吸わせたら、次に水が飲めるときは雨が降ったとき。

雨よ、降れ降れ。

キアンティは、一年目の灌漑は許されているが

その後は、自然に任せることと決められている。

バイオダイナミック農法は、初めから自然に任せることとある。

できれば、水に漬ける水は、それようの活力を与える水で

前日には、大地に活力を与えるよう、活力の水を散布する。

こうすることで、生きる微生物が増え

大地が生きてくるという仕組みである。

しかし、天気予報では、晴れマークが続いている・・・。


DSCN1211


農主がランチを私だけこっそり招待してくれた。

農主の91歳のお母様のお料理である。

お母様、膝を壊していて痛そうだった。

それにしても91歳のお母様よく食べる!

食欲は長生きの秘訣だな。

農主がワインを持ってきた。試飲しろという。

満月の日、セラーのタンクが膨張して

噴出しを抑えるのに取り出したワインだそう。

満月のワインであるw

ビオディナミワインは、生きている。

生きるように土地を作り、生きるように栽培し

生きるように造酒し、生きるように貯蔵する。

できれば生きるように口にすると

生きた味が嗜めるということになる。

生きたワインを飲むと、午後ちっとも体調が崩れない。

ワインの刺激より、天候の刺激のほうが私は体にくるようだ。


DSCN1217


今日は、Malvasia Neraマルヴァジーア ネーラ

Sangioveseサンジョヴェーゼの台木の種類を変えて植えてみるそうだ。

マルヴァジーアネーラは興味がある。

マルヴァジーアビアンカが酸味のあるテイストなので

赤ワイン用はどうなることだろうか。

前に植えつけたCanaiolo Neroカナイオーロ ネーロ

すこぶる丈夫に元気に成長し、見事なブドウ畑となっている。

農主は言う。

土が良いのか、バイオダイナミック農法が成功しているのか

除草剤も化学肥料も殺虫剤もなーんにも使わなくたって

こんなに生き生きした畑を生み出せることは実証された、と。

農主は、もう年金者なのに、何年もかかるブドウを

自分の想いに合わせて植え、ワインの味を想像している。

最近になって、ソムリエのコースに通い始めたそうだ。

この歳になってもまだまだ勉強熱心で、パッションを大切にしている。

地域の農薬反対運動や温暖化対策運動にも積極的に参加し

自分のため、人のために生きている。

農主のエネルギーは、こうやって畑に表れるのであろう。

今日は、さすがに疲れたと嘆いたが

未来が楽しみで仕方がないはずだ。


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私の喉の痛みは、重曹でうがいをし、塩水でうがいをし

リンデンティーを寝る前に飲み

ユーカリオイルを加えた自家製クリームを胸元につけて寝たら

あっという間に直ったが、次の日

今度はアレルギーのくしゃみと鼻水で、苦痛の春を迎えている。

どうしてこんなにも素直に反応するのであろう。疲労かな。



リンデンティーのススメ

鼻が詰まったり、痰が絡んだり、咳が出たり、ぐっすり眠りたいとき

リンデンティー、オススメします!

すぐに効くから、すぐに寝てください。

お休みなさいのクスリ。




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ブドウの苗木 Barbatella

ブドウの苗を植える Piantare

ブドウの接木 Innesto


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この頃、ブドウは涙を流す。

春の喜びであろうか。

生きる幸せであろうか。

子を産む漲る力であろうか。

なんと情緒のある呼び方であろう。

私は、この涙と呼ばれるPiantoピアントという症状を

喜びの涙のように見えて仕方がない。

ブドウはUvaウーヴァ、ブドウの木をViteヴィーテと女性名詞で表す。

そう、ブドウの木は私と同じ女なのである。


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ピアントは、春の陽気を察して

リンパが流動し始める樹液のことである。

剪定した口から、ポタポタと涙のように樹液が垂れることから

ピアントと呼ばれるそうだ。Piantoの直訳は、涙、泣くこととある。

近くで見ないとわからなし、いつでも見られるわけではない。

そこがいじらしく、女のさり気なさが感じとれる。



そのピアントが出始める頃

枝をキュッキュッと優しく補助しながら曲げて

一番下の架線に縛り付ける作業をする。

樹液が流れ始めると、枝が柔らかくなるからだ。

それでも、早い品種と遅い品種がある。

赤ワイン用のサンジョベーゼなんかは早い方で

白ワイン用のトレッビアーノは遅い方。枝の曲がり方が全然違う。

さらに、晴れの日、風の日、雨の日、霧の日でも違う。

ここ最近、ちっとも雨が降らないから、大地までもが乾いている。

早朝だけ、野草や緑肥たちの寝息が残っている。


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農主が、こーして欲しいあーして欲しいと注文する。

芽が隠れないように確認して、縛ってあげてね

あ、でもさ、これボクぐらいしか言わないよね

www

そうそう、アナタぐらいよ、そんなこと気にしながらやってるの!

でも私は賛成である。

農主が気が付いたことを教えてくれると

農主の性格や意図することが伝わる。

たかが枝を縛るだけかもしれないが、全てが繋がっているのである。

剪定をするためには、芽掻き作業で残された枝を使い

枝を縛るには、新しく生まれる枝たちの

成長の空間バランスを考えなくてはいけない。

芽掻き作業では、縛られた枝の形で

冬の剪定のことを考えなくてはいけない。

農主の考えや性格がわかればわかるほど

農主が創造するブドウ畑ができあがり

農主が想像するブドウが生まれてくるのである。


DSCN1137


おじいちゃんが手伝ってくれる。

おじいちゃん、今日は枝縛りだね。終わるかなー。

終わるさ、まだ早いくらいだからな。二人でやれば速いもんだ。

おじいちゃんは、昔流のヤナギの枝(Saliceサーリチェ)

で慣れているから、現代流の生分解する紐と

それ用の道具を使ってやることは困難である。

紐でヤナギ風に縛り付けている。

おじいちゃん、畑に来るとタイムスリップして手先はよく動く。

体力だって仕事欲は旺盛だ。

ただ、私がジョバンニになっちゃうだけ。


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この小春日和をいいことに、私は畑でお弁当を広げる。

まだ熱い麦茶とまだ温かいスープと梅干入りおにぎり。

スープは具沢山、昨晩の残り。

夫はこぼれそうな液体では嫌がるだろうと

片栗粉を入れてトロトロに。

家族で同じお弁当、バラバラなところでお弁当。

温かいもの食べると、体が一休みする。

作業中は、汗をかいたりすることもあるけれど

逆に汗が引いたほっと一息ついたお昼には

体温と同じくらいの温かさがまた、体に無理が無い。

週七日で畑仕事をしている今日この頃に

このランチタイムは、広大な空の下と大地の上で

家とは違う呼吸ができる時間である。

菜の花を摘んで今晩のお供にしよう。

向こうに満開のミモザがボンボンで埋め尽くされている。

写真でも撮りに行こう、今日は女の日ではないか。

疲れているけどこういうことは勝手に体が動く。フシギ。


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我が家の男子たちに、今日は女の日よ(38)というと

お母さんオトコだからいらないって言われちゃった。

そうね。なんで男の仕事やってるんだろう・・・

明日はオリーブの剪定。

その次の日はブドウ、オリーブ、ブドウ・・・

雨が降らないから、ずーっと畑仕事。

春を喜びながら力が漲るオトコ女のお母さん、ガンバル。

いろんなことができて、いろんな気配りができて

防衛しなくてはいけない身だけれど、こんな構造は女だけ。

私はオトコの仕事を選んじゃうけど

女に生まれて良かったとやっぱり思う!



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ブドウの枝を縛る Legarele Viti

ブドウの木の剪定 Potaturadelle Viti

ブドウの枝を外す~畑の中の人生~Stralciatura



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DSCN1001

「ボンジョールノー!今日はいい天気ですね!」

「あぁ、ずっとジョバンニだと思ってたよ。」

???

「今日はいい天気だ。でも朝は寒かったなぁ。」

「早朝だけね。草が霜で濡れてたからゴム靴履いてきたわよ。」

「そうだなぁ。昨日までは土がくっついて重たかったけど

今日はそれでも乾いてきたよなぁ。」



ちょうどすれ違うように作業をしている時おじいちゃんに挨拶をした。

おじいちゃんは85歳ぐらいだろうか。何度も聞いたが覚えてない。

秋頃入院したとかで、顔色が悪かったのを覚えている。

農主は、おじいちゃん(=農主の叔父さんZioツィーオ)には

頼れなくなってきたと言い

私はオリーブの剪定の合間に手伝うことにした。


DSCN0970

農主は電動のハサミで固い枝の剪定をし

私とおじいちゃんは、不要な枝を紐から外す作業をしている。

おじいちゃんは、枝をさらに短くして横並びにし

トラクターが刻みやすいようにしている。

私は、長いまま縦に置き、時間と労力を省いている。

おじいちゃん、ゆっくりでも丁寧に作業をしている。

私は男の作業員のように、ワサワサ作業をした。

こんなに時間がかかるのか、Stralciaturaストラルチャトゥーラて。

時間がない、私はやることがいっぱいある。

オリーブの剪定もしなきゃいけないし

トマトの種も蒔かなくてはいけない。

夕飯も作らなきゃいけないし、お皿も洗わなきゃいけない。

洗濯物もやらなきゃいけないし干したり畳んだりしなくちゃいけない。

少年にやいのやいの言わなきゃいけないし

夫に外でやってきて欲しいことも言わなきゃいけない。

メール作業やブログ作業もしたい。あれもこれも考えたい。

焦れば焦るほどワサワサした。

こんな時に怪我をしてられない。

作業用の・・私の顔になんて合わないのだろうサイズの

透明のメガネをしている。オリーブの剪定でも着装している。

色が薄めのどのサングラスが壊れたから、合わない作業用を買った。


DSCN0969

日焼け止めクリームはまだ塗っていなかった。

ここ最近すごく快晴で穏やかな小春日和が続いている。

腰を曲げる作業ではなく、どちらかというと上を見上げる作業。

日が眩しい。全てのブドウの枝がシルエットに見える。

ブドウのツルが硬くなり黒っぽい色となり、すごくイイ味出している。

どれもこれも同じ形はない。見ていて飽きない。

彼らの掴む手であり、体を支える腕だ。

ぎゅっと巻きついてて取れやしない。

距離に合わせて巻く強さを変えたり

自分で自分に巻きついたりもしている。

隣と隣で抱きついていたりもする。

そしてその瞬間を凍らせたかのように、巻いた状態で硬くなっている。

まるで時間が停止したかのようだ。

その先は無かったように。

農主のブドウの木たちは、夏伸び伸びの枝を切ることはせず

ブドウの枝が自然に伸びてきたエネルギーのまま

一番上の架線に巻きつける。日本語では誘引作業というそうだ。

その作業をイタリア語でCapannaturaカパンナトゥーラという。

こうすることによって、葉はお日様のエネルギーと呼吸することで

子である実に栄養を十分に送り込むことができるのである。

農薬ブドウは、後の作業も楽なように最上架線で切ってしまう。

これをCimaturaチマトゥーラといい

栄養摂取には8~10枚の葉で十分という考えだ。

もちろん。たっぷりの化学肥料で肥やしてあるからね。

だから、グルグル最上架線に巻きつけた枝を取り除く作業は

巻き付けにも時間が掛かるし、外すのにも時間が掛かるのである。


DSCN0985

農主が、向こうの畑に行く途中

おじいちゃんがやってないところやっといてねと言い残していく。

「ねぇ、あなたのお父さんなんていう名前?」

「ジョバンニだよ。」

あぁ・・・

「叔父さん、私のことあなたのお父さんだと思ってるみたいよ」

「叔父さんは、畑でいつもジョバンニを探しているんだ。」

涙が出てきてしまった。

おじいちゃんはずーっと何年も何十年もこの畑で同じ作業をして

同じ空気を吸って、同じお日様に当たり

同じ大地を歩いているのだ。

四季折々の同じ景色を眺め、毎日このブドウ畑にやってくるのだ。

あの頃、ジョバンニという兄とずーっと同じ作業をして

他愛も無い会話を交わしていたのだ。

向こうにおじいちゃんがいるように、向こうにジョバンニがいたのだ。

このブドウ畑には三世代続いた人生が刻まれており

それは各々に物語れているようだ。

私も彼らの畑の人生の一部にいる。

私はジョバンニか・・・。

あの頃と同じように感じるのだね。

私はジョバンニで嬉しかった。



もし私がおじいちゃんぐらいの歳になって

時代を置き換えるとしたら、いつの時代だろう・・・。

私のおばあちゃんもかなり前の記憶を蘇らせていた。

義母も実家でご両親と過ごしていた家族の話をよくしていた。

私はどの時代も大切だし、今なんか歳をとって面白いぐらいだ。

しかし、どの老人も子育てのことは口にしない。

それもなんか今わかる。

子供の成長は楽しいが、やはりどこかで抑えながら生きている。

ちょっと葛藤しながら生きている。

子供の小さい頃は思い出したいけど

自分を思い出したいとは思わないかもしれない。

しかもどんな風に接していたかも覚えていない。

成長度が速すぎて、行き当たりばったり生活なのかもしれない。

このブドウの木の手のようにぎゅっとしがみついて

また伸びて手が出てしがみついて

ある時硬くなってしまうように思い出は静止するのであろう。


DSCN0980

「私、列が終わっちゃったから少し早いけど先帰るね。」

「おぉ、いいぞ、帰れ。女はやることいっぱいあるもんな。」

「そうなのー、やることいっぱいあるのよ!」

「今度君の旦那に言ってあげるよ。

こんなによくやる嫁さんもらって幸せ者だな、とな。」

「わー、言って言ってww」

そうだ、そうだ!おじいちゃんよくわかってる。

帰ってきて鏡を見たら、私はその顔に合わないメガネの後を残し

スキー帰りの人のようにメガネ焼けをしていたのである。

剪定焼け・・日焼け止めクリーム塗っておけばよかった。油断した。




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ブドウの木の剪定 Potaturadelle Viti

ブドウの枝の誘引 Allacciatura

ブドウの枝を縛る Legarele Viti


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もう時代は変わってしまったんだ。


ボクたちだって、みんなと収穫することが楽しかった。


冗談言って、食事して、乾杯して

ワイワイ、ガヤガヤして。


いつものメンバーが一年に一回集まって

それぞれのことを語り合って

ブドウの豊富さを一緒に喜んで。




イタリアは、法律が変わるのが早いだろ。


雇う収穫者にあれもこれも用意しなきゃいけないことが増えたんだ。


計算したら、派遣会社を使ったほうが

割が良いってことがわかったんだよ。




ボクたちだって、寂しいよ。


buona

近所のブドウ農園たちは


派遣会社を呼んで手摘みか


収穫マシーンで吸い込むか


の二つのパターンとなってしまった。


Capo

農主から連絡があった。


農主の友人のバイオダイナミックブドウ農園の収穫が終わったら

手伝いに来て欲しいとのことだった。


嬉しい!


行く行く!


農主も派遣会社を呼んでいる。


それもどんな仕事振りか知りたかった。




農主は、数日困っていた。


派遣会社を呼んだはいいものの

彼らは畑の構造がわかっていない。


主は、ブドウを品種ごとに収穫する。


しかし、あっちにカナイオーロがあったり

こっちにサンジョベーゼがあったりする。


どこに品種があるか、どれがどの品種なのか

まずそこから説明が始まったそうだ。


Giovani!

農主が呼んだ派遣会社はアルバニア人グループであった。


まるで昨日イタリアに来たかのように

イタリア語が話せない。


リーダーともう一人ぐらいしかわからないようだ。


割と無口にせっせこはたらく彼らは

時に彼らの言語が飛び交い、イタリア語を教えているようだった。


ブドウを摘んだ籠がいっぱいになると


Pieno
ピエーノ(バケツいっぱいだよー)とか


Vuoto
ヴオート(空のバケツちょうだーい)とか


Secchio
セッキオ(バケツー)とか叫ぶ。


早く籠を交換してもらうよう知らせ、手を休ませてはいけない。


そんな言葉とか、そんな動作を教えているようだった。


ここ数日どうしてたんだ?




しかし、覚えると速い速い。


すごくスムーズ。


しかも若者が、丘の上りを走って籠を交換してくれるの!


汗びっしょりよ、彼ら。


しかも無口に!


しかもね、いっぱいになった籠二つを右手にもう一つを左手に持って

トラクターの方に持って行ってるのww


なんて頼りがいのある若者たちなの!


言葉じゃない、見た目じゃない

機転の良さとやる気だなと

改めて確信した。


このスピード感は

申し訳ない

今までイタリア人に見たことがない。




農主は、派遣会社と近所の人と友人も呼んでいた。


近所の人と友人は、経験上畑の構造がほんの少しわかる。


ファミリーと派遣会社のコンビが一番良いと思った。


農主は、満足していた。


無口な若者たちのおかげで、早く収穫が終わって。


per la merenda

私は、いわゆるファミリーとして

恒例の農主のママのランチをいただいた。


あぁ、美味しい。


良かった、伝統の収穫ランチが味わえて。


ドルチェがちょっと焦げちゃってね。


90
歳のお母様、そんなことに謝るの。


la torta è fatta da mamma

我が家のすぐ目の前のブドウ畑では

パキスタン人のグループを雇っていた。


彼らも初めて派遣会社を使ったようだ。


どうだった?


いやー、超満足!速いのなんのって。


Cacciatori d'epoca

どんどんグローバル化が進んでいく。


どんどん伝統から遠くなっていく。



狩人の農主は、狩の宴が一つ減ってしまった。




*過去の関連記事はこちら↓*

ボクらは赤いトマトを摘みに ItalianTomatoes

美なブドウの収穫 Vendemmia2017②

世代交代ブドウの収穫 Vendemmia2017 ④



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暑いなー。


私、日陰側行くわ。


Buon giorno

ブドウの棚一列を、あっちとこっちで収穫するのだが

あっちが日向側でこっちが日陰側である。


一つのトラクターだけだったら、たいてい四列を二人ずつ組み

その内一人は、バケツをトラクターの荷台に放り込む作業をする。


両端には、女性がくる。

その次に男性がいて、端のバケツをトラクターの方まで運ぶ。




しかし、日向側は暑いから

もういいよ、二人で日陰側やろうよ。


背中に汗が流れるのがわかる。




私は、安全第一のために長袖長ズボンが作業着である。


葉などに隠れている虫予防や日焼け防止のために。

肌の汗で、いろんなものがくっつくのも防いでいる。


ブラウスは、長袖
Tシャツより通気性があるので

メンズでも何でも古着のブラウスを着る。


体中、服で覆われて暑いけど

不快な思いをするくらいなら、予防を選択する。


traccia di ape o vespa

チクッ。


痛っ。


蜂が刺した!




出てきた蜂は、目の釣り上がった小さなスズメバチであった。


あ、ゴメンね、蜂。




軍手の上から、刺した。


急いで軍手を取り、刺されたところをぎゅーっと押して

針や毒などを押し出した。


痛い。


私は、日本人よ。

冷たい水の入った水筒を持ちながら作業をしていた。


水ですばやく洗い流した。


実は、初めて蜂に刺された。


もっとクラクラになるかと思ったが、五分もしない内に治まった。


あー、水を持ってて良かった。


仲間たちは、水より葡萄酒で洗え!なんて言ってたわ。


cabernet

軍手をしていても手を切ることはしばしばある。


葉っぱで見えない茎を切ろうとして

やっぱりおしゃべりしているときに、小指をほんのちょっと切った。


でも、軍手をしてなかったら、もっと切っていたかもしれない。


集中することも安全の一つである。


ブドウの収穫用のハサミは、先が尖っている。


軍手は安全第一のトップワン装着具である。


手をグッサリ切ってる人だって見ている。


たいてい、列のあっちとこっちで作業しているときに起こったりする。


こういうときは、阿吽の呼吸を要したりする。


lunga fila

あー腰が痛い。


なるべく姿勢を正しくしながらやっていても

やはりかがみ気味に知らず知らず作業をしているようだ。


ブドウがそこにあるんだから仕方がない。


作業中は、あまり気にならないけど

休憩したときに、キーっと痛みが走る。


少年から母の日に頂いたクーポンを使って

夜のマッサージ。


ちょっと短いんだけど、ありがとね。


ブドウの収穫が終わったら

またジャグジーだらけの温泉プールに行こう!




クルルルー、クルルルー

と鳩が鳴いている。


日中に鳩が鳴くって暑いってことなんですって。


compagni

ここの農園のブドウの収穫が終わった!


知り合ってみれば、半分は外国人。


モロッコ人、日本人、アルゼンチン人、キューバ人。


お互いの国の習慣や文化を語り合う。


このグローバルワールドブドウの収穫。


ワイワイ、ガヤガヤ、楽しかった!



さぁ、次へ行こう!



*過去の関連記事はこちら↓*

まだ夏のブドウの収穫 Vendemmia 2018 vol.1

早々ブドウの収穫 Vendemmia 2017①

量より質だ!その2 Scacchiatura continua



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