大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!


彼女たちは産むのに必死だった。
体のホルモンは、今、産まなくてはならないようだ。
ひと房でも多く産みたい...
そんな風に見取れたブドウたちだった。
愛おしい。

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あの一晩で、第一声のブドウたちは、フリーズした。
そして、そのまま体を凍らせ、生気が抜けた。

私はその生気が抜けたあの夜を想像した。
きっと小さな光る魂が
冷たくて静寂で覆うようにのしかかってきた気流の中で
ぽっと浮かんでは消え、ぽっと浮かんでは消え
つかもうとしてもふっとすり抜ける魂の姿を
まるでアニメでも描くような幻想的な夜を想像した。

産みの母体は、ただただ子の魂を見届けるしかなかった。
そのまた母体の産みの親、畑の主も手の施しようがなかった。

あるところでは、畑のあちこちで火を焚いて
愛しのブドウに暖を与えたそうだ。
友を何人も何人も呼んで、一晩中火を焚き続けたそうだ。
地球の反対側では火災で木々は燃えていくっていうのに
こっちは、樹に暖をくべるなんて、悔しい笑みを浮かべてしまう。

深夜手前、ある農薬農園の主は、魂を覆う魔法の薬を散布したそうだ。
私は、そんな風に聞こえてきた。
この世に、祈りとか魔法で生き残ることってできるのか。
化学の力だけでずっと生き延びることはできるのだろうか。
これにも悔しさの笑みがこぼれてしまう。

農主は、黙って自然の現象に目をつぶったそうだ。
一睡もできなかったそうだ。
あの夜こそ早く過ぎ去って欲しい夜はなかったそうだ。
早く...早く...夜が明けてくれ。

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確か二日ぐらい、芽生えの4月、7・8日に
突然の寒波がイタリア中部を襲った。

農主曰く、翌日にはもう、生気は抜けていたそうだ。

私は、庭の満開の藤で気が付いた。
これはもしや。とブドウ畑へ向かった。

その観察後数日経ってまた観察しに行った。
農主も観察しにブドウ畑を歩いていた。

農主は今にも泣きそうだった。
声が震えるのか、あまり話したくなさそうだった。
顔が悔しさでひきつっているようだった。

私は心配そうに農主を見つめたが
農主の目を見ていると今にも涙が吹きこぼれそうだったので
...そう察したので、私は目をそらした。

それぐらいしか私にできることはなかった。
かける言葉さえもない。
今の言葉は無意味にしかないようで
私は無口に、あの夜を想像するしかなかった。

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いつもだったら、4月の半ば頃にブドウの芽掻き作業をする。
しかし今年は、一ヶ月ぐらい遅れているほど春の気温が上がらない。

私は四月の寒波は初体験だったので
今年の芽搔き作業は無いとおもっていた。

あれからブドウたちは
あるだけのエネルギーと生気で吹き返していた。

農主だって四月の寒波は初体験なんだそうだ。
あんなに農民が怯えている現象なのに。
誰も知らないのか。

コロナ時代に生きていることの凄さを感じるけれど
四月の寒波経験も併せて凄い時代に生きているとおもった。

ブドウたちは、あの冷気で自然界に顔を出した
ひ弱な芽だけを凍らせたのだった。

イタリア語ではBruciatoと焼けたと表現され
焼けたように茶色くなっていた。

ブドウの樹液・リンパは流動し続け
あの時まだ顔を出していなかった芽は生まれていた。

そして、身籠るはずの芽の大半は焼けてしまったのならば
母体のホルモンはその放出先を
今まで眠っていた蕾(gemme dormiente)までたたき起こし
小さな芽をいっぱい目覚めさせた。

身籠る芽は去年生まれた(2年目)枝の蕾から芽生える。
その芽が焼けてしまっていたら、果実は生まれない。
もしくは3年目の枝からひょっこり芽が生まれて果実が成ることもあるが
本命の果実ではないので、旨み的には本命の芽からの果実よりは劣る。

本命の果実が生まれないのに芽掻き作業って必要なのか?
疑問はあったが、小さくても大きくても生まれてきた芽たちを
今度は来年使えそうな枝を選抜しなくてはいけないという。

納得はいくが、特にCordone Speronatoという樹形は
小さい芽の大集合で選抜に苦しんだ。
GuyotやCapovoltoの樹形は、母体が支え棒のところしかないから
一本に対しての作業域が狭く速くできる。
だって身籠る芽はほとんど焼けちゃったんですもの...

もしこの先も芽が出てこなかったら...
特に去年とかおととしに植えたBarbatella(ブドウの苗木)
また植え替えしなくてはいけないと
悔し笑みの苦笑いで農主は私に答えた。

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日曜日、夫が山に水を汲みに行くというので
私もセミナー用のレオナルド・ダ・ヴィンチの
生家の写真を撮りにくっついていった。

家の中にいると寒いぐらいなのに
ちょっと散歩すれば体は温まった。

草花はちょうど咲き乱れていた。
6月の初夏のイメージだったヒラヒラの赤い花びらが風に揺れる
Papaveri(ヒナゲシ)がもう咲いている。

温暖化なのか寒波なのか
自然界のホルモンやサイクルがよくわからなくなった。

そして、我が家のイチジクは第一声の芽は焼けてしまったが
レオナルド・ダ・ヴィンチの生家にあるイチジクは
平気な顔して例年通りだ。
我が家のサクランボは花が焼けちゃったけど
こちらは、もう果実らしい形で結実まで成功している。
なんなんだこの差は!

あの冷気は標高が低い丘に沈んでいたようだった。
標高があるところではそんなに被害はなさそうだ。
確かに丘の上の方は被害薄で、下の方は被害大と一目瞭然である。
そして柱に隠れていた芽なんかは、免れているのである。

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「今年は、テーブルワイン用の収穫になるのかなぁ?」
「いや、ボトル用も収穫するさ。
むしろ今年のブドウは美味しいかもよ。夏の気候によるけれど。」
「なんで?!」
「だってさ、勝手に芽掻きされちゃって(芽が焼けちゃって)
生き残った芽から生まれるブドウは濃厚にきまってるだろう。」

わー!そっか!そう考えると美味しそう!
濃厚に旨みを集中させるための芽掻き作業Scacchiaturaである。

量的には損失大だし、コスト的にも被害大だけれど
ちょっとだけ期待とか希望がみえてきた。

絶対にこの子たちでできあがったワインがのみたい!
生き残った彼女たちの命をそそぎこみたい。

ポジティブに生きるってこれも私たちの生き残る業かもしれない。
見方や考え方、視線や思考を一歩離れて考えるのも
今、困難だらけの世の中に必要な姿勢だなと
身をもって想う。

また自然が教えてくれた。
だから生きるっておもしろい。

こういうことを産んでくれた母に伝えたい。
もちろん無理なんだけど
想いだけでも残しておこうとおもう。

日曜日はイタリアでも母の日だった。
世界のママたちに、ありがとう。
産んでくれてありがとう。




・・・・・・・・・・


【お知らせ】

オリーブオイル関西2021が
Covid-19緊急事態宣言延長のため中止となりました。
セミナーに登壇する予定でした。
プロフィールを残しておきます。
お申し込み下さいましたみなさま
ありがとうございました。

「ヴィンチの丘で オリーブ剪定」

せっかくですので、別でLive配信を計画しております。
お楽しみに!

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HACCPがEU基金講座にあった licenza S.A.B. 前編』の
つづき


年が明けて、ロックダウンのレッドゾーンから
トスカーナは少しゆるゆるオレンジゾーンになった。
そのEU基金を運用したトスカーナ管轄の講座・食品衛生責任者
リモート授業をやめて、教室で生授業をするということになり
私は引き続き教室へ向かった。

え。誰?この人?
画面で見てたより、こんなに小さいんだ!
わ。この人、全然雰囲気違うー。
私の目を見てくれて、話しやす~い。

画面の人と実物の親しみやすさのギャップに驚いた。
きっと向こうも私のことをそう思ったに違いない。

リモート授業で発言する人って決まってたけど
私も発言する機会が増えて、和やかになった。

受講者男子1人で合計8人中、私を入れて外国人は3人いた。
中国ちゃんとナイジェリアちゃんは無口だった。

生授業の欠点は、マスク装着だった。
口の動きがみえないのは
外国人にとって理解の難度が増す。
目線が合うことの親しみやすさは生授業のメリットだけど
ニコっと笑ってる口元が見えないのはデメリットだった。

授業は、なんだか、スライドを読んでるだけで
あまり頭に入ってこなかった。
リモート授業もわかんないし、生授業もわかんない。
言い訳じゃないw
読むタイプは女子講師に多く、男子講師の方が動きがあったことと
経験談や例を出してくれて、ふむふむと興味が湧いたことは
講座テクニックとして覚えておきたいことだった。

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授業用パワポをプリントアウトしたものがテキストだったので
授業は無料だったのに、お金使っちゃったなぁ。
高さ10㎝にはなるプリントを
試験前には5ページぐらいにまとめた。

大切なのは、なぜHACCPが存在するのかというより
実用的なことと理屈っぽいことだった。

生ものを腐らせる自然界の要素とか
ばい菌はこういうときにくっついちゃうとか
ばい菌を退治するにはどうすりゃいいんだとか
菌が繁殖しやすい食品の保存方法だとか
材料や調理済み食品が届いたときのチェック項目だとか

経理に関しては、経理さんがしっかりしてればいいだろう
とあまくみてかかった。

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きっと他の受講生も同じ風に勉強してただろう。
えっとー、私が一番年寄り..年長さんだったんだけど
イタリア人より試験に落ちる落ちない、あまり不安はなかった。

20代から30代の開業するには適した年齢の子たちで
ついこの間まで現役学生をしていた子だっている。

しかし、やたらと不安がって、こっちまで影響されちゃう。
年長と若手の違いまで分析してしまった。
人生経験とか日々の暮らしとか
毎日の生活の中で学んでいることってあるんだなと。
やっぱり若手と年長では
気をとめるところが違っていたりする。
それとモラル的生活の知恵とか知識量が
多く生きてる分、年長は大いに決まっている。んだ。

私が、原材料を生産する農業に関係しているだけではない。
フツーだったらソレわかるだろってこともあったり。
思い出してみると、自分も20代は知らなかったな。

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テーマごとに講師がかわった。
その度に、君たち本当にわかった?テストがあった。

今やったことだからわかってなければいけないのだけれど
聴いてなかったり、覚えてなかったり。

自慢ではないけれど、おしゃべり若手イタリア人より
テストの成績が良かったりしたこともあったニッポンジン。

モラルよ、モラル。
道徳心があれば、人を守る心があれば
試験へ向かうテストだってわかるもんだなと気づいたわけだ。
人生の気づき。

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中国ちゃんとナイジェリアちゃんは
イタリア語力が欠けていた。
私たちの共通語がイタリア語だから
助けられなかった。自分の努力しかない。

剪定士の試験のとき、イタリア語日本語両方を調べて
自分に自分の言葉で理解して
自分に自分のイタリア語で覚えた記憶がある。

私は、相変わらず電子辞書を使う。
イタリア人は電子辞書の存在を知らずにスマフォが登場し
ググれば解決という方法をとっている。

私は、電子辞書のシンプルさが便利だと思っていて
Googleの検索結果の複雑さを面倒に感じることがある。
だから一単語の意味が一つでいいときは電子辞書と決めている。

中国ちゃんとナイジェリアちゃんは
だからスマフォを握りしめていた。

中国ちゃんは、スマフォの翻訳アプリがないと
何言ってるかも何書いてあるかも
半分ぐらいしか理解していないようだった。

ナイジェリアちゃんは、英語は堪能だった。
私にはないものをもっているのに、ここでは発揮できない。

君たち本当にわかった?テストで
仲間の外国人たちが悪い成績だった。

何か助けになってあげたい。
「先生、辞書は使ってもいいですよね?」
と質問してあげた。
そんな些細なイタリア語も自分からは
言い出せない子たちであった。

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イタリアだから、講座が終了してから一か月以上経って
ようやく最終試験の日がやってきた。

とっとと冬のニートな時期に完結させてくれればいいものを
忙しくなってきた頃に試験があった。
だから試験間際賞味4日間で勉強しきった。
けっこう焦った。
オドオド若手イタリアチーム並みに
ドキドキキリキリした前日。

開業系は、君たち本当にわかった?テストを
丸暗記するしか手はなかった。
だって難しいし苦手なんだもん。
開き直って、それ以上は覚えないことにしたw

HACCP系は、運転免許みたいにシミュレーションテストがある。
過去テストだったり、ネットで拾えたりできる。
テストの内容はほぼ同じみたいだ。
3択テスト用はそれをほぼ丸暗記した。
質問と答えの丸暗記w
質問一単語と答え一単語を覚える方法であるww
きっとみんなもそうだよね?‼

本気で勉強する方は、文章で書く筆記試験と口頭試験だ。
イタリアらしい。
よく思春期少年がやっている。
口頭試験は、日本人苦手だぞ。それとも私だけか?

もう、緊張もそうだけど年齢的に
脳みそにあんまり留まることはなかった。
だから、10㎝のプリントテキストを
自分流に要約したことで、なんとなく覚えた感じだ。
案外それがよかったみたいだ。
あとは、開き直るしかない。

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中国ちゃんと試験当日少しだけ打ち解けることができた。
彼女は、辞書を持ってきていた。
でもまだ自信のないことを言っていた。

「アナタはイタリア語分かるからいいけど私はダメ。
きっと落ちるとおもう。この試験は私にとって試しなの。
母国語だったら中国で勉強したことあるから全部わかるんだ。」

大丈夫だよ!と安易なことは言えないけど
辞書があれば心強いじゃんとだけ言っておいた。

ナイジェリアちゃんは、YouTubeをみていたw
うるさいぐらいだった。

そのYouTubeは明日あるという運転免許の説明を
母国語でしているというYouTubeであった。
すごい度胸だな。アジアンにはない。

こっちの試験終わったら勉強すればいいだろ!
と心の中で思っていたけど

「マキ、今更ジタバタしても仕方がない、なんとかなるさ。」
と何故か年長の私が勇気づけられちゃったw

そうだよね!そうだ!そうだ!

イタリア人の仲間たちは、不安でオドオドしていたが
寸前まで、自分流ノートを手にして読んでいるのは
私だけであった。あ、中国ちゃんはスマフォノート。

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10問の3択も文章系筆記試験もまぁよくできた。
想定内の内容でホッとした。

電子辞書を持ってきてるのに
2問ちょっと疑問が残った問題があった。

最後の授業に来ていた今回の講座のメインの講師がいる。
年長さん、質問しちゃおう!とおもう。
だって質問していいって言ってたもん。

「すみませーん、この2問ちょっと不安なんですが...
これかこれ迷ってるんです。」
「最初に考えた方が正しかったね。」
「書き直しちゃっていいですか?」
「あ、いいよ。」www

問いに答える文章試験は3問
最後の授業で箇条書きで答えるからね!
と念押ししておいたので
いかにもまとまってる風に図式化した。

覗きにきた髭がマスクからいっぱい出てた
どっかの観光系学校(alberghiero)の料理科のシェフ
らしき試験官が、グー(ッド)と親指を出してきた。

当たり前だ! 答えが図式化だぞw

中国ちゃんは、隅っこの方に座って悪戦苦闘してたから
試験官がみるにみかねて
中国ちゃんが辞書でひっぱって並べて
試験官が文章にしていたみたいだ。

よかったね!母国語だったらできるんだもんね!
なんか優しい光景じゃないのよ。
母性みたいのが働いてウルっときちゃったw

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それも束の間...口頭試験が始まった。

ついこの前まで現役学生してた若手は
名前順だろうという。
私は、応募先着のリスト順じゃないの?
どっちにしろ、一番に始めるのはなんか嫌だ。

トップバッター...帰ってこない。
口頭試験、15分て言ってたじゃん。
仲間たちは、ソワソワドキドキキリキリオドオド。

トイレに行く途中、中の様子を伺えた。
1対5人に囲まれてEちゃん小さく見える。
うぅ、私も2時間後ぐらいにあそこにいるんだ。
なんかこわい。

30分ぐらい経って、Eちゃんが残念そうな顔して出てきた。
みんなが心配そうにEちゃんを囲んだ。

最後の授業できっとこんな質問されるだろうって
シミュレーションしたはずなのに
全っ然違った質問で、ちっとも答えられなかったそうだ。

要は、面接ではないけれど
このライセンスを取得して、何をしたいのかと聞かれ
Eちゃんは、エノテカ風ビストロと答えると
それにまつわる料理に関した実践的な質問だったそう。
メニューにはないことまで聞かれちゃって困ったようだ。
印象悪くなるけど、わからないものはわからない
と、開き直ったはいいが、わかるカテゴリーに入るまで
質問攻めだったそうだ。えー。
きっとあの髭シェフだな。

EU基金だしトスカーナ州がオーガナイズしてるから
調査的な目的もあるのかなと私は思った。
生徒の頭脳(理解度)よりも講師のレベル(教え方)もはかれる。
次回の向上になるのであれば、それは致し方ない。

2番目、3番目と少しずつ短くなり
予定通りの15分ずつとなり、質問されたことを
外にいる仲間たちと考えあった。

最後から2番目だった私は、みんなからの情報があったし
試験官も疲れてきていて、緊迫感は薄れていたように思う。
試験じゃなくって面接じゃなくって
おしゃべりの方が多かったように思う。
特に髭シェフとw

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私はオリーブとワインに関わっているといったので
それに関しての質問がいくつかあった。

そしてブログが役に立った。
知らなかった人や忘れてた人そして自分のために
ときどき勉強になるなと思うことをレポ的にまとめたりする。
調べたり記録させることでなんとなく覚えているのだ。
写真を撮るとそこだけ色濃く覚えているように。

ラベル(etichetta)のこと
IGPとBIOLOGICOのこと
バイオダイナミック農法のこと
というか、興味本意で聞いていた感じ。

オイルの種類を聞かれたので
オリーブオイルの種類を言ったんだけど
油の種類のことを聞いていた。
ヒマワリ、トウモロコシ、ピーナッツ、大豆、ゴマとか?
「そう、それそれ。何が違うの?オリーブオイルと」
そうだな...何だろう...
ヒマワリなんかは種からで
オリーブは果肉から搾られている。
授業や10cmのプリントアウトテキストでは
やっていない...

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口頭試験で聞かれた質問をメモっとこう。

冷蔵庫の野菜の位置、生肉の位置
調理するときの格好
調理器具の洗い方
消費期限と賞味期限

「で、いつ合格発表されるんですかね?」
「おう、ヘリから合格の旗だしてやるわい。」
と髭シェフw

そうわっはっはと試験は完となったわけだ。

講座も試験も、落とすためのものではない。
資格も免許もどんどん取って
自由に活動して欲しいだけだ。

思春期少年の進路相談で
その職安の人材養成スタッフに相談したことがある。
進路変更したくて、こういう養成講座を受けて
スキルやライセンスを取得する方法はあるから
進路を間違ったと失望することはない、と。

この一回ぽっきりの飲食衛生責任者ライセンス
不意に出会ってとるだけとって
いったい何に使うんだ?とこれからの課題である。


※写真は Go To Marcheマルケ州に行った時のもの。


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【お知らせ】

オリーブオイル関西のセミナーにイタリアより生配信で登壇します。
「ヴィンチの丘で オリーブ剪定」
多くのみなさまのご参加をお待ちしております。




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コロナ禍のニートな時間
私はみつけた。ほほー。

いつかは取ってみたかったHACCP免許の講座が
EU基金でトスカーナ州がニートな無職に援助している。

このコロナ禍期間に一斉にEU基金を使って
援助講座を開始する様子だ。
15種類ぐらい様々な職に役立つ
免許やスキル系の講座ばかりで頼もしい。

お、剪定士の講座もある。
私が受講したときのタイトルとは違う
逆に進化してとか需要に応じて
剪定のみでトラクター授業はないのだろう。

おもしろい、Spritzスピリッツ講座なんてのもある。
1800時間て
2年間ぐらいかなぁ、もっとかも。
バールマン(Barista)の講座は年齢制限付きで若者に提供している。
そうだ、そうだ!若者にチャンスを!

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私は、できるものなら無料で受けたいなと思っていたので
ヴィンチから最寄りの職業訓練校?みたいな
機関のFacebookをフォローして
小まめにクリックしてチェックしていた。それもあって
お知らせが飛び込んできて応募締め切りまでに知ることができた。

それも何年も待ちに待った!という感じで
そう簡単には無料で学べることはない。
本当にタイミングなのである。

前の農業士養成講座が1年間も無料だったので
味をしめていたのだ。へへ。

HACCPは12時間の講座で試験を受けて5年間の資格がでる。
募集定員数は15人。
またいっぱい応募がくるのかなぁ。
また審査・選抜なのかなぁ。
と、8年前の農業士養成講座の応募前を思い出していた。

このようにトスカーナ州が援助している講座は
そういうわけで無職を対象にしている。
だから職安に無職届を申請することから始まる。

職安で、正規で働いた履歴書なんかを作成してもらって
というかすでに記録されているので
連絡先に変更がないかの確認のみ。
それで、そのEU基金講座は応募できる。

一般の有料講座であれば、お金を払って申し込むだけ。

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が!しかし...時は遅かった。
応募締め切りはまだまだだったが、コロナ禍でニート続出
定員オーバーで募集を早々に締め切っちゃったのである。
今回に限っては、早い者勝ちだった...あまかった...。

えー、えー、とふんぞり返って
いい歳こいたおばちゃんが駄々をこねたw

担当してくれた職安のスタッフが
ふんぞり返った私を見かねて、記憶を振り絞ってくれた。
「そういえば、確か似たようなのもあったわ。」
と、カチャカチャとPCで探してくれた。

見つけてくれたHACCPに似た講座は
締めきっちゃったし今日から始まっちゃってるんだけど
一人欠員が出たという。マジ?

その時、講座の名前を言われてもなんだかよくわからなかった。
それでも、「ライセンスになるから永久保存版よ!
こっちの方がアナタにあってるかも。」と勧めてくれている。

午後、早速連絡が入った!
受講できることになった。
何をこれから受けるのかよくわかんないけど
私に合っているって言うし、無料だし、無期限ライセンスだし
オッケ、やっとこっ。

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HACCPとは、コレ、実は英語の略で
Harzard Analysis and Critical Control Points
検索してみると、ハサップと日本では呼ばれるそうだ。
ほんのここ最近コロナ禍中の2020年の6月から義務化されたそうだ。
新しい資格なので日本では馴染みは少ないかもしれない。

イタリア語だと
analisi dei rischi e dei punti critici di controllo
となり、2006年から食品に関わる職業の人たちは
パートでもこの資格は必須で、雇ってくれない。

こういう危険を察知しながら規定をつくる動きに関しては
ヨーロッパは断然日本より進んでいると思うし感じる。

世界保健機関WHOとか国連食糧農業機関FAOが
合同で運営しているそうで、食品規格運営委員会の発表では
国際的に認められていると日本語サイトにはある。ワオ。

イタリア語で発行された認定証明書になるが
日本のHACCPのサイトを読んでいると全く同じ内容なので
日本でも有効かもしれない!と浮かれているw

イタリア語読みだとアッカアーチーチーピーと呼ぶ。
日本で説明したいときはハサップねw
YouTubeのことをイタリア語でユウトゥッブと読むw
日本で恥かいた。明治時代の人かって言われちゃったww

Brindisi

私が通い始めようとする前日、ロックダウンとなった。
応募した講座は、トータル90時間もある。
そういうわけで初日の4時間は申請している最中だったので欠席。
それでもけっこうな時間数あるし、講座運営事務所は
即リモート授業にオーガナイズし直した。

田舎者の私は、ネット環境が良くなかったため
許可をもらって教室に出向いていたが
講師は別の部屋で、それぞれにPCをのぞきながらの授業。

リモート授業って...頭に入らない...集中力欠ける...
画面の隅っこには、講師に耳を傾けながらも
顔を整えている私がいる...
ときどき誰かがマイクのオフ忘れで
雑音がはいって何言ってんのかわかんない...

そうだったのか...やっとわかった。
子どもたちの学力向上心が失っていく事実。
ミーティングなんかだったら会話してるからまた違うのだろうが
一方的に聴いてる授業って、結構辛いものがあった。
うぅ、コロナめ!

Bar

画面の向こうでは、開業の授業をしていた。
今まで考えたことなかったから難しかった。
法律のことだったり給料のことだったり経営のことだったり。

そこでようやく私が得ようとしている資格ライセンスがわかってきたw
それは、日本語だと食品衛生責任者というものだった。

イタリア語だとex RECがまだお馴染みなようで
SABといっても、は?となることが多い。

ちなみにex RECはもう無くなって
Registro Esercenti il Commercioの略だったそう。
exは前とか元などの意で
商品取引登録というライセンスで飲食店が開業できていたそう。
ま、昔のことはどうでもいい。

現在イタリアで飲食店を開業するには
このCorso SABに通うことが義務付けられている。
Corsoは講座の意で、SABはひと単語省かれつつも
la Somministrazione e commercio di Alimenti e Bevande
直訳だと飲食取り扱い商品取引みたいになるのかな
分かりやすく言えば日本の食品衛生責任者であり
食品を製造・販売ができるライセンスとなる
一回ぽっきりがんばれば
永久に利用できる資格ライセンスなのである。

今回付属しているHACCPの部分は
5年後、Complesso(トータルという意かしら)
食品衛生責任者ライセンスを持ってる人用のを
更新しなければいけない。てか、更新した方がいい。
雇用されている人はSempliceというシンプルタイプを。
それだ!私はHACCP Sempliceを取りたかっただけなのに...。

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80%HACCPの内容を繰り返していたような気がする。
20%その開業するにあたって
経営者が知ってなければいけないこと。税金とかさ。

HACCPは、危害の分析とそのリスクポイントの判断と改善
予防をコントロールすることで、消費者の健康を守る。

原材料から最終製品が仕上がるまでの全工程において
微生物の混入や食中毒などを引き起こすだろう要因となる危険性を
予測して防止するために徹底した管理や記録などをすることを
義務付けて、万が一問題が発生した場合には
追跡ができる状況をつくるという目的なので
人間のモラルがあれば話はついていける。

大人になって、母業という仕事している人なんかも
とっても入りやすい内容なので覚えやすい。
何しろ生活に便利で必要な知識なので
家庭科の授業でHACCPでも教えてほしいぐらいだ。

農園などの生産者も必須資格なので
SABはなくてもHACCPはもっているそう。

運転免許みたいに一度覚えれば
あとは個人個人で状況を判断してコントロールしてください
みたいな、あなた次第で命は守れる!という
どこか今のコロナにもいえるような...

日常で知っていると役立つだろうなという話を
時間をつくってブログにレポートしたい。
こうすることで、また自分が勉強になる。


つづく


講座の様子と試験の様子は後編で!


・・・・・・・・・・・・・・・


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アレルギーとかセリアックとかアクリルアミド corso S.A.B.①
日本人女剪定士の生み親 Corso di Agriformazione
天国という名の大地 Terra si chiama Paradiso




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オリーブの剪定終了、目指せ!パスクワ(2021年は4月の4日)

よかった...がんばった...おわった...

私は、目標をもってやる気満々なのに
ネガティブな夫は、パスクワの日もやっていいよとか
でもパスクワは雨だ..だのやる気が失せるようなことをいう。

4月の初め頃までに終わらせたいのは
オリーブだって目覚めて芽を噴き出す頃が
4月の1週目2週目なのである。

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2014年に巨大な雹と竜巻の被害を受けて
何年も心(オリーブの)を癒すのに時間がかかったオリーブたちは
2020年、なんか奇跡が起きたのかというぐらいの豊作だった。

果実もゴロゴロ生んだし、新枝もニョキニョキ生んだ。
エネルギーを使い果たしたようなオリーブたちは
消耗させた枝もパラパラ出した。

豊作の次の年は不作だ。
しかもこんなにエネルギー使い果たしたんだったら尚更だ。
それからその前の年、2019年は
収穫しても時間の無駄なぐらい不作だった。
極度な隔年性という性質になっちゃったみたい。
だから、剪定は控えめにした。

それにしても、新枝はたくさん生まれたが
実のなる枝はあまりなかった。
ただただ、彼らの有り余ったエネルギーを放出させている
つまりリンパの流れの調整を自力でやっているようだった
と、私は勝手に解釈し、そんなに手を付けたくなかった。

そこに生まれてきたからには意味があると想っている。
オリーブというのは自生できる植物である。
しかし、収穫しやすくするために
そして、無駄なエネルギーを使わせないように
旨みのある濃厚な果実に成長させるために
私たちは剪定という技術で調整するのである。

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住宅街にあるヒトの魂がいるようなもしくは
栄養価のある野草たちのエキスが飛び散っているのか
日陰でも病気ひとつしないで
隔年性がない毎年実のつく森のようなオリーブ畑を管理している。

管理を任せられてもう何年も経った。
ネガティブな夫のせいで
今一つ勇気が出なかったことを今年はしてみたい。
わざと夫のせいにして、口を出すな!とみせつけたいぞww

それは、上部に実のなる枝が集中しているので
減らして、樹形を整えようと思うのである。

上部の実のなる枝を減らすということは
つまり...実がしばらくの間減るということである。
だから夫にいつもチクチク言われていた。
収穫量は安定していたのだが。

しかし、その剪定をすることで、果実に旨みが集中することと
上部をスッキリさせることで、光が入ること
きっとこれから下部から実のなる枝が生まれるだろう期待。

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それと、もう一つ気が付いたことがある。
リンパの流れを促すために、天辺に枝を残すのだが
その枝を実のなる枝にすると、天辺にエネルギーが集中して
実がつこうつこうとして、下の方がお粗末になるのである。
これではいけない。
天辺に残すのは、小さいのでもピョロンでもなんでもいい。
天辺に実をつけさせてはいけないということがわかった。

主軸にきっちり縛りつけたはしごに上って
チェンソーで剪定する。
最後バリッと剥けるように折れるので
2回に分けて剪定する。
チェンソーの持つ位置は、胸辺りから顔ぐらいまで。
動ける範囲は案外少ないけど
やってみると、マジ危ない。無理はしない。

チェンソーが止まらず勝手に動き出したら...とか
チェンソーが枝に挟まって抜けずに折れて目に入った...とか
切り終わった勢いではしごから落ちてチェンソーで腕切断...とか
いろいろ怖いシーンを妄想して、体が熱くなり手に汗握ったw

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この日、6月の初夏のような気温で
ノコギリ作業は暑い中のランニングのようでゼーゼーした。
このまま急に心臓が止まったらどうしよう...とか
心臓が止まるときは苦しむのか...とか
オリーブの森で助けに来てくれる人はいるのだろうか...とか
ノコギリでも怖い妄想をしながらゴキゴキひいた。

初夏のような気温は、樹液の流動を活発にさせたのか
オリーブの枝は湿っていて、ノコギリに木くずがいっぱいついて
切りにくかった。自分勝手にイラつき、ため息をついた。

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切り落とした途端、光がわーっと差し込んだ。

3~4本の主軸がある内
1本の主軸に対して、1枝剪定することにした。

そして、Succhione
スッキオーネという固く長く元気のある新枝は
エネルギー吸い取っちゃうのでそれは取り除いて
下部はいじらないようにした。
ちょっと太めの枝の傷口への負担を
そういう配慮でも軽減することができる。

剪定の今回のテーマを決めて進めたことで早くできた。

今年不作だろうオリーブの木は
来年、樹形を整える剪定をしたいと思う。

オリーブの剪定は終えたが
初夏のような陽気から一変して冬に戻ったように寒い。
氷点下の夜は小さなブドウを凍らせ被害を出した。
オリーブは、芽はでてきてるけど...
もう気が気でしょうがない。


・・・・・・・・・・・・・・・


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「ヴィンチの丘で オリーブ剪定」
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オリーブの森 Bosco degli Olivi
オリーブの木の剪定 Potatura del'lOlivo




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パスクワ前まで雨も降らず天気の良い日が続いた。
そう、パスクワまでに終わらせようと週七日畑作業をして
体中が痛かった頃だ。

あの日は、オリーブの剪定をしていた
初夏を思わせる汗ばむどころか突然の暑さに息苦しくなるほど
ある意味危険な日もあった。

その初夏の陽気は肌で覚えている。
6月のブドウの誘因作業の時期で
よく喉が渇いて顔や体がほてるあの感覚。

温暖化はここまで変えるのか…
今からこんな暑くちゃこの先思いやられるなと
暑さに怯えていた。

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大地にポツンポツンと人が立っている。
農夫たちは絶望していた。
遠目でわかる。
私は、まだ農夫たちと話してないが
言わんとすることは想像できた。

パスクワも本当は雨予報だったのが雨は降らず
そのあたりから気温が下がり始めた。
そして、氷点下となる夜が続いたんだ。

どのTVニュースでもネットニュースでも
農作物が危機と報道されていた。
あるブドウ農園では、薪を焚いて
愛おしいブドウのいる畑の気温を上げる
なんていう手を尽くしていた。
その光景は目を疑うように、ブドウに暖を与えているのである。

その後暖が役に立ったかわからないが
今年初めて試みる手ではないようだ。
各地で毎年どこかで危機に襲われてきたことがわかる。

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我が家の由緒あるPucci家の庭園にある藤の分身
ブドウのような剪定だということも発見できて
順調に芽が出て膨らんで、花が咲き乱れて
強い香りを放ち、いろんな種類の
ハチたちの溜まり場となっていた。

しかしこの四月の寒波は、強そうな植物藤の花をも姿を変えさせた。
それを日に日にみて、こっちも気が落ち込んでいき心配になった。
あんなに気品があってどの時間でも美しかったのに
どんどんしぼんで、生気が失われていくのである。
今は、醜い藤がぶら下がっていて
みんなゾンビみたいになっちゃったのである。

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今年こそは実になりそうなサクランボの花も満開中だったのに
時が止まったように、茶色くなっていく。

ほんのりピンクが入ったヒラヒラしたリンゴの花も満開中だった。
一足先に満開だった洋ナシは結実は済んでいたのか心配だ。

もともとあったイチジクの木は地域で発生した病気に罹って
枯れ気味で、昨年新しく苗を植えて根付いて喜んでいた矢先
小さなイチジクも寒波にやられてしまった。

それじゃぁ簡易温室トマトの芽はどうなんだ?
うぅぅ、トマトまでやられている。
全部ではないから、このまま様子をみよう。

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私も寒くて家の中にいられない。
陽は出てるから、散歩をした。
しぜんとブドウ畑に向かっていた。

自分は農園の主でもないただの作業員だけど、胸が苦しくなった。
ついパスクワ前までブドウの枝を縛って
ブドウの芽生えに胸を膨らませていたのだから。
日に日に成長していく様子が遠目でもわかり
緑のプチプチが光って見てとれていたのである。

光っていた彼女たちはダランとうなだれ、生気も精気もない。
ポタポタと溢れるほどだった樹液は凍ってしまったのか。
葉はパリパリに乾燥して、緑色だった新枝は茶色くなっていた。

農薬ブドウも耐えられない。それじゃ有機ブドウはどうなんだ。
農主のブドウたちの様子をみに歩いた。
陽は出てるから歩くと汗ばんでくる。

有機の…バイオダイナミック農法のブドウさえも
やられてしまっていた。
農主は向こうの方で土を
トラクターで耕していた。

生き残ったブドウたちのためだ。
ここで放ったらかしにしてはならない。
消毒しただろう臭いも鼻に入ってきた。手は打ったようだ。

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それでも枯れちゃったら生き返ることはないだろう。
生気がみなぎる樹液に触れてドキドキしたことを思い出した。

未来の枝は残せるのか。
この先また温かさをぶり返せば
未来となりそうな枝は生まれてくるのか。

農主に声をかける勇気はなかった。
遠くから手を振ったけど
気づいていたのか悲しんでこちらを見ていたのかわからない。
今度会う日はいつだろう。
もう私の出番はないはずだ。

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自分は無力を感じた。
自分の体で覆うこともできない
手をつないで逃げることもできない。

自然の生命て、どう生き残って子孫を残せるか
それは植物や動物や虫だけのことではない
私たち人類も今そんなシンプルな原点に気づかされている。

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はじめての体験であった。
生気が失っていく姿をみとけと家族に言った。

それでも野草は木々の精気を吸い込んだように生き生きしていた。
負けてはいけない。私たちも野草のように強く生きよう。



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ことな青少年の身体測定を
パスクワ(復活祭とかイースター)ヴァカンス週間に
連れていくことになった。
最後になるだろう小児科へ。

コロナだから昨年は遠慮した。
だから、今年は絶対来い!ということだった。

14歳とはことな青少年だから、ちょっと大人の仲間入りで
小児科から大人のホームドクターへと進級する。

ホームドクターだから家族と同じお馴染みの先生を指定すると
面倒な説明とか遺伝とかそういうのがオートマチックに把握でき
まぁいろいろ便利で、おじいちゃんもおばあちゃんも
というお宅もある。

その進級手続きも現在コロナ禍で医療関係は
すったもんだしているようだから、気長に申請しようとおもう。
その点、野菜嫌いでも病気をしない野生少年は便利である。

身体測定にわざわざ親が連れていき
測定中ボーっと眺め、成長したことに小児科の先生と
わーっと騒ぎ、親が騒いでる姿を青少年は
うるせーなという顔でシラーと下を向き
下を向いている青少年に気が付いた親の私は
日本の集団身体測定て便利だったよなぁと思い出した。

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なにしろヴィンチもエンポリもどこもかしこもレッドゾーンで
どこにも行けないはずなんだけど
働く人はコロナ禍だろうが働いている。

その働く人のために、コロナ禍だろうがパニーニ屋さん
トスカーナだとLampredotto(牛モツ)サンドの屋台が
工場地帯とか高速道路近くとかに構えている。

外出したし、Lampredottoサンド買いに行くか!ってことで
私と青少年はスクーターを走らせた。

あの日天気がすこぶるよくって、暑いぐらいだった。
おNewのホワイトのスクーターでヘルメットもホワイト。
後ろに乗る人だって中古のヘルメットを
ホワイトにペインティング。
眩しい親子だったと想像する。

ことな青少年が二人乗りに喜んでいた。
交通量が少ない田舎の道路で、親子ははしゃいだ。
少年よ!これがパスクワのヴァカンスだぞ!わっはは。

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Lampredottoサンドをテイクアウトして家で食べた。
パスクワ休暇だからか、やたら美味しかった。
どこにも行けないレッドゾーンだからか、無性に美味しかった。

でもさ、どこにも行けないのに海外には行けるんだよね?
とイタリア国民の疑問が世の中を駆け巡っている。
会う人会う人、小児科の先生とも結論の出ない疑問を
問いかけあった。
今の方がワクチンパスポートもないし行きやすいかもですね!

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パスクワなんだかただの日曜日なんだかよくわからない
春陽気の日は、庭仕事をする。
パスクワなのに、オリーブの剪定してる人もいれば
剪定後の片づけをしている人もいる。

二年連続ぼんやりパスクワ。
暑かったり寒かったりのイタリアより
春のヴィンチをお届けします。



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「ボンジョルノ!」
は?ビックリ。誰

通りすがりの人かな、よくあることだ。
な、なぬ!近寄ってきた!
「君は、いつもこんな仕事をしているの?」
あ、はい、まぁ、そうですけど。

私は、農主のブドウ畑で、ブドウの枝縛りをしていた。
腰には、生分解可能な紐とゴム製の紐を袋に入れて
ハサミと生分解可能紐を縛る道具をセットでベルトにぶら下げている。
さらに、お茶の入った水筒もプラスした
貴重品入れウエストポーチを体に巻いて

っもう体にはジャラジャラいっぱいぶら下がっているが
列の長いブドウ畑では、体に巻き付けていないと気が気でない。

田舎での通りすがりのおしゃべりなんて日常茶飯事だ。
散歩する人、同じく畑で働いてる人、近所の人…
おしゃべり下手にはちと面倒なシチュエーションであるが
慣れれば、天気のことと世間的に話題のことなんかを話しておけば
全然大丈夫。今はワクチン打つか打たないかの話かしら。

僕、これこれこんな畑を持っててね…と、自己紹介が始まった。
ようは、2年目のブドウの枝を真っ直ぐ支え棒に縛り付ける作業を
やってほしいというのだ。…はぁ。
一番辛い作業じゃない?というと、遠くを見つめてニヤニヤしていた。

農主のとこが終わって、試験が終わって
それから手伝ってあげますよ。ということにおさまった。
どの辺に住んでるかとか電話番号を交換した。
約束の日の前日に電話ください。

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約束の日の午前中に電話をもらったみたいだが
枝縛りに夢中ででれなかった。
私はガラケで通話、ネットものはタブレットと分けている。
お昼に、タブレットの中のメールやチャット連絡を確認をすると
男のメッセージも紛れ込んでいた。
「さっき電話したんだけど。17時頃また電話するね。」
スミマセン、18時にしてくれると確実に電話でます。と返信。

18時ちょい過ぎにかかってきた。
あ、ボナセーラ、さっきはスミマセン、今帰ってきました。
「うん、知ってる。見てたよ。」
えーーーーーーーなんで???ドキドキドキ。
え、え、見られてるって気になるぅ……
そんな反応できないから、待ち合わせ場所と時間をさっさと決めた。

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翌日、私はちょっと早めに着いて、男を待つことになった。
ピッタリに着こうと思えば着ける距離だ。
スクーターで1分とかからない場所。
約束の3分前に彼は現れた。

男は自転車で、私はスクーターで後ろを追った。
こんな道知らない。でも近所なのである。

「ここにスクーター駐車して。」あ、はい。
地面て平らかどうかって問題にしてはじめてわかる。
自転車だと走ってみて坂道かどうかわかるように。
慣れないスクーターの向きを変えてたら
「手伝ってあげる。」と、スクーターが倒れないように彼はおさえていた。
けど、おさえてたら前に進めねーじゃねーかよ!
すんません、一人でやるんで、手を放してください…。よっこらしょ。

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うわー、ここに辿り着くのか!
わー、ウチ、丸見え!
こっから見てたのかー!
あぁ、でもヴィンチが見える。
あ、あの木は夕焼けを撮るときの丘の木だ!
あら、ウチからみえる向こうの丘の天辺にいるんだ。
ヴィンチはトスカーナでも早々レッドゾーンだけど
我がことな青少年はリモート授業ちゃんとやってんのかなー
そんなことを思いながら泥棒の監視もしつつ我が家を眺めた。

男は、自分が買ってきたゴム紐を私に見せて
「これでいいかな?」と聞く。
いいけど、何個買ったの?「2個。」
え、すぐ終わっちゃうじゃん。大丈夫かなぁ。
ついでにさ、生分解できる(biodegradabile)紐も買ってきて。

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将来幹となる枝を支え棒に近づけ真っ直ぐに保つよう
導くために縛る作業である。
重要であるが、すでに真っ直ぐに生まれた枝には
そう手をかけることも時間をかけることもない。

しかし!男は、ご丁寧に3か所しばりつけている。大丈夫かなぁ。
オリーブの剪定もそうだけど、時間をかけてきっちりやるところと
そこはパスしても大丈夫な場合がある。
そこを見極めることができるのは、知識と経験しかない。

男は、ブドウ畑のオーナーとなるが、経験はゼロであった。
相続した土地にブドウを植え
ブドウを売ることを副業にしたいそうだ。


男はものすごくノロい…
この仕事は好きでなきゃ続かないよ。パッションのみ。
というと、男は「そうだよなぁ。キミの言う通りだ。」
大丈夫かなぁ。


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立って移動して、しゃがんで縛り付ける。
それを1Mごとにやっていく。何本も何本も。
ブドウ畑を1,2分ごとにうさぎ跳びする感じ?
腰より太ももの筋肉痛。

これ、去年もやった。

オーナーはやりたがらないから作業員がやる。
そういう辛い作業のとき私は
誰かがやってる作業なんだからがんばろう
て何度も何度も自分に言い聞かせる。

一日目は調子いいんだけど、二日目から筋肉痛がはじまり
三日目は家の中でも早く歩けない状態。
でも不思議なんだよね、作業中は気にならなくなってくる。
リラックスした家で大変。
寝てても体中が痛くて目が覚めちゃう。

この男、ノロいけど一緒に付き合ってやってくれている。
ときどき社交的に話しかけてくれたりもする。
90%私がやった。きっと喜んでくれてるはずだ。

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あと数日で満月にもなる。それもあるのかなんなのか
この日やたらとブドウは涙を流していた。

リンパは、溢れ出し幹を白くさせ地面に円を描くように濡らした。

気が付くと、時差が嫌いなサマータイムに突入し一日が終わらない
ロックダウンのパスクワ(復活祭)休暇がはじまる。
四季はなんとなくわかるけど
行事やカレンダーがこのコロナ禍でボケはじめている。



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生まれたばかりの細い月をみつけた日
私にも何か生まれたようでドキドキした。


煌々とした丸い満月よりも魅惑的だった。
薄っすらと本来の丸い月の形がみえた。
あの丸い形にじわじわと完結させていく。


いや、丸い月は早々と完結し、また一からのやり直し。
生まれるたびにドキドキして、完結させて、そして生まれ変わる。
なんだかちょっと私たちの生活とか人生にも重ねてみえてきた。
こう速いサイクルではないけれど。


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その月の誕生した夜、私はドキドキしながら勉強をしていた。
緊張して覚えられるのか、覚えてられるのか
そんな不安でなんだかもう頭の中に入っていかなかった。


我がことな青少年もテストがある前日に勉強して
テーブルの周りを時計回りにまわりながら
口頭試験の準備をしている。
こっちはイライラするけど、彼の集中法ならば仕方がない。
それは小学生の頃からそうだった。


最近は、滝に打たれるようにシャワーの下でブツブツ言っている。
夜中のときもあれば、早朝のときもある。
私も真似してシャワーの下で単語を羅列させてみたが
お湯の気持ちよさに、あぁぁぁとリラックスして頭は働かない。
ことな青少年が「そんなんじゃダメだね」なんて言いやがった。


10cm
の厚みはあるテキスト..というか、スライダーのコピーを
ほんの10ページにまとめた。
きっと読んで書いただけで、頭に入っているさ。


明日は普通の日ではない。
しかも午前中のあのたった1時間
そう今日過ぎていったあの1時間、春の木漏れ日に眩しく
家のテーブルに向かっていた1時間とはわけが違う。
そう考えるとどんどん緊張していく。へんなの!


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っもうなんとかなるさっ!と肝を据えると
おばちゃんっぷりが発揮して度胸がついてくる。
そう、このおばちゃんぷりの度胸というのはとっても便利で
どちらかというと老若男女イタリア式対話法?
怖がらず自分を出す!という表現で、海外生活だけでなく
試験や面接、提案とか告白なんかに役に立つのであるw


そんな度胸がムキムキあふれ、口頭試験では
こっちが「もう終わりでいいんじゃないっすか~あはは」と
まん丸の煌々とした月が頭の中に浮かんでいた。


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肝が据わっても体の中はドキドキしていた。
久々のドキドキだ。
こんな歳でもドキドキするんだ。
あの月が生まれたドキドキと同じだ。
何かはじまるのだろう。
いや、月と同じではない。
グルグルまわって勝手に生まれていくのではなく
私たちは仕掛けていくのだ。
ちょっと先のことを妄想しながら。
信じるとか期待とか希望とかそんな気持ちをもって。

私がドキドキするんだから、きっとゴロゴロしてても
ことな青少年もドキドキするときはあるはずだ。
私の14歳だった時代と比べるからいけない。
大人が心配するよりことなたちは度胸たっぷりで
ドキドキさえもして、ゴロゴロしながら笑ってる。
時代が違うんだ。
そう想うと、自分のことにもっと一生懸命になっちゃおうと
思い始めちゃったら、月の回転と同じくらい速く
いつの間にかドキドキと完結がまわっていたのである。

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試験は合格した。
次への妄想を、平日ブドウ畑で、週末オリーブ畑でする。

ブドウ畑では、まだまだブドウの枝縛りとか支え棒を縛ったりとか
とにかく指先を使う。あまり頭は使わない。

オリーブ畑では、とにかく消耗した枝とエネルギー吸い取り枝を
除去しまくる作業だから、これまた頭は使わない。
だからひたすら妄想するのである。

それでも、頭をあまり使わなくても体力は消耗してて
指先も手首も腕も脚も痛いしヘトヘトだ。
夫に手を揉んでもらった。
「えー、こんなにプヨプヨした手をしてるんだ。」
そんなこと今更言う。
俺の手をみてごらんよってガチガチの分厚い手をみせる。
なんだかブドウの涙ぐらいの涙を浮かべながら笑っちゃった。
そうなんだよ、プヨプヨの手で男みたいな作業してんだよ。

家事の中で食に興味をもって、新しいことやってみようと勉強して
目の前でできそうなことは疲れる仕事で
我が子より無口に愛おしい植物たちを
ぜーんぶひっくるめた完結編に人生向けられないだろうか
と妄想しているのである。
そしてドキドキしているのである。

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大地からニョキッと静かに逞しく生まれ
硬い蕾からパカッと静かに芽を出し
はたまたゴツゴツの樹からホニャホニャな芽がいつのまにか誕生する。
静寂の中にエネルギーが生まれる春がやってきた。

ヒョロローヒョロローと鳥の鳴き声がする。
静寂なのにザワザワしている大地に目をやっても見当たらない。
だんだん近づく鳴き声は空からだった。
カモらしき渡り鳥がイメージ通りV字に飛んでいる。
どこへ向かっていくんだ。
春の知らせを教えてくれたかのようだった。




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芽生える Nascere

足をとめて Pre-Primavera

女剪定士の弱音 Potatura degli Olivi ④




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農主も言ってた。
毎日気分次第で剪定が変わるって。
昨日剪定したところを眺めると
なんでこんな風に剪定したんだろう?
と疑問に思うことがあるんだ。

わかるー!私も!
でも剪定した本人は同じだから、理由は思い出せるけど
一瞬なんでこうしたんだっけ?て考えちゃうことがあるよね。
だから、剪定した木は見直さないほうがいいw
ってことで意見が一致した!

剪定て性格がすごーく出る。
樹形のスタイルも人によって全然違う。
気が付いてみると何故か最終的に樹形はほぼ同じになってくる。

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思い出す。
講座でまだまだ学び奮闘中の頃
自分が剪定する一本の枝でさえ自信がなくって
いちいち講師にたずねてた。
「せんせー、これ切っていいんですかー?」ってw
これ、仲間もみんなこうだったから、講師忙しく対応してた!

グループを組んで一本のオリーブの木を剪定していくんだけど
みんな学んだことを、呪文のように唱えながら剪定していくの。

Regola uno、小さい枝は取り除いていく。でも全部ではない。
Regola due、使えそうな枝は...これかなぁ、残しておく!
Regola tre、消耗した枝も、とっとと取り除いていく!
Regola quattro、これはちょっと伸びすぎてるので使える枝だけど剪定しちゃう。
それをTaglio di Ritornoっていうんだよね!と確認しあいながら。

それでも意見が分かれることもあって
私だったらそこは剪定するとかしないとか。

講師がやってきて、私ともう一人の女子チームの剪定を一番気に入ってくれた。
お褒めの言葉に、この剪定はもの凄くアーティスティックだ!と言ったw
こんな剪定みたことない!と...。え?
褒められてんだかなんだか。
でもその辺から自身がついてきたように振り返る。

DSCN0937

いつのまにか自信がついた上に、理由も言えるようになって
忘れる前に実践するとか経験とか続けるって大事だなぁと、改めて思った。
だから、そういう境遇に出会ったこともラッキーだし
ご近所さんが私の体験を応援してくださって
オリーブ畑の丸まる管理をさせてくださったことも
ラッキーもそうだけど、感謝しなければなのだ。
お互いに、よかったのである。

何故、お互いによかったかというと
私は、実は高価なオリーブオイルを自分でつくれること
無償の人力の他に、いろんな経費も諸々あるのだけれど
自分が栽培したオリーブのオイルを味わえる満足感
そして、先にもいった経験が積みあがっていくこと。

畑の主のメリットは、畑が常にきれいで管理が行き届いてて
そして何しろ一番重要なのが、生産性のあるオリーブ畑を保つこと
これはものすごーく大切で、次管理する人に渡せる状態に維持する
オリーブ畑の野放しを3年でもしてしまうと
次に管理してくれる人が現れないのである。

なぜなら、生産性と樹形と樹の健康を取り戻すのに
それこそ時間が3年はかかり
お金にかえられるオリーブオイルを産出ができないということは
とにかく3年ただ働きプラス経費があって
マイナスになっちゃうのである。

管理しきれない...でもお父さんの畑だから手放したくない...
そんなこんなで3年は手を付けてない...
なーんていう畑の依頼が何度も何度も何度もきて
ぜーんぶお断りして、アドバイスだけしたのであった。
お金出して、剪定師(士)さん呼んで樹形整えてもらって
庭屋さん呼んで草刈ってもらって
健康で生産性のある畑じゃないと
売りたくても価値がぐんと下がって売れないよ、と。
そうだよね...とみなさんがっかりされるのだが
残念ながらこれが実情でオリーブ文化のイタリア事情なのである。

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私だっていつまで自分の体よりでっかいオリーブの木の剪定ができるかわからない。
でもでも、まだまだ、オリーブが愛おしい。
今になってオリーブと意思疎通ができるようになってきた。
と言葉にすると変な人だけど
なんとなく彼らのメッセージを受け取っているように感じるのである。
動物飼うのと同じ感覚かもしれない。

こんなとっからこんな小さな芽が生えてくるの。(冒頭写真)




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もうすぐで93歳になるの農主のお母様が
第一発目ののコロナ対応ワクチンを打ちに行くという。
イタリアは、第一線の医療従事者や教師などの他に
80歳以上のお年寄りが優先的にアンチコロナワクチンが開始して
田舎のおばあちゃんまで届いた。
よかった。

ど田舎のヴィンチ村にもコロナ変異種ってのがやってきて
ことな青少年のクラスにもコロナ陽性の生徒が出現して
それはそれは父兄で慌てふためいて、不安に襲われて
10日間ことな青少年を隔離、その10日後にPCR検査して
といっても元気すぎてなんの変化もない隔離されたことなは
当然のごとく陰性で、私たちは安心したけれど
マスクのおかげだね~とこれからも徹底させた。

1ヶ月ごとなのかな、学校から束になったマスクが手渡される。
私は使い捨てにできない性分で、数回洗ってリサイクルする。
ゴミより新品マスクのほうが多くなっていくけれど
家族で使わせていただいてる。
現在、変異種コロナが狂暴すぎて
学校は布製よりサージカルマスクを義務化している。

農主のお母様は、「93歳になるんだけどさ
ワクチンする必要あるかしらねぇ」という。
コロナで死んじゃうの悔しいじゃん!
ってことをアナタのお母さん言ったよって農主に言ったら
渋顔で、「ボクの友だちで55歳の体格のいいヤツがいるんだけど
コロナに罹って死に際までいったそうだよ。」と語り始める。
酸素が足りなくなるから呼吸困難になって一旦眠らされるそうだ。
その間生命維持装置みたいなので生命が維持されて
そこで生還したら、コロナに勝った!ということだそう。
そのお友だちのホームドクターは、タバコ吸ってなくってよかったね
と言ったそうだ。タバコ吸ってたらマジやばかったよ、と。

コロナで陽性だったクラスメートのママは、未だに入院している。
ときどきクラスのママたちが心配して
安否の確認をクラスチャットで送る。
すると、チャット好きコロナ陽性ママは
Grazieとハートマークで返事する。体重減っちゃったけどね!と。

ヴィンチ村までやってきたけど、まだコロナに罹ってない我が家族。
ヴィンチ村の隣の町はピストイア県なのでレッドゾーンだ。
コロナ陽性ママも言ってたけど
レッドゾーンからオレンジゾーンの病院に
患者が運ばれてきているそう。
何年も何年もインフルエンザに罹ったことのない私たちでも
コロナに罹っちゃうのか。
おばあちゃん(農主のお母様)、がんばろ!

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芽生え寸前時期は忙しい。
畑もそうだけどなんかいろんなことが。

アネキのような友が、2月が誕生日のことな青少年に
祝いのメッセージを送ってくれた。
「とても良い季節に生まれたね。この季節は
人間も植物も土も水も力が緩む時期だものね。」と。
いわれてみると、ホントいい時期かもしれない。
元旦とかよりも、芽生えの«今»かもしれない。

私も自分が動いてるからそう流れているのか今はわからないけど
私の中でも芽生えがたくさんあって押さえつけられない。
6つも7つもやらなきゃいけないことが同時にあって
あたふたウロウロしてるのが現状で。
そういうときに限ってPCが固まったりとか
余計な問題がよりによって起きる。
集中型の私には、同時進行より時間を配分させて動くほうがいい。
おちつけ。

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私の気持ちはザワザワしてるのに、頭はパンパンなのに
ブドウの枝からは、しっとりしたたかに涙を浮かべている。
上を向いていれば、まるで涙をグッとのみ込んでいるよう。
下を向いていれば、ポタ、ポタ、とゆっくり滴る。
悲しいのか嬉しいのか芽生えなのか防御なのか
それはブドウにしかわからない。

そのブドウの涙=樹液の流動は、空気=外気に触れると
ゼラチン質と化する。
涙は、体内に戻ることはない。
ゼラチン質と化した涙は、菌をも寄せつけない。

あえて涙は今溢れ出る。
私はブドウの涙に触れた。
案外、冷たかった。
でも、ドキッとした。
冷たいのに生きてる温もりを触れた感触だった。
本当に、ヒヤリとドキドキした。

この樹液の流動は、ブドウの涙(Pianto)、三月の風物詩である。
ブドウの枝はしなやかになる。
きっと私たちもしなやかに
芽生えの準備をしているのではないだろうか。
3月8日女性の日、芽生え寸前にいい日じゃないか。

このしなやかの時期にブドウの枝縛りをするのである。


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