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雨なのに雨だけど、なんだか忙しい。ような気がする。

やりたいことと、やらなきゃいけないことの半分もできていない。

眠たいときに寝て、寝なきゃいけないときに眠れない。

食べたいものをつくって美味しくできて、あぁと一人満足しても

食べたいと思わなかった家人たちには美味しく感じないようだ。

先のことは考えない。でも夢想する。それでもその日を生きていく。

明日、ヤツらの好きなものをつくってあげようじゃないか。

美味しいものを食べた日が昔も今もこの先も

ほんの少し幸せを感じるときなんだと今更ながら気がついた。


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きょうのニュースは、北や山は雪

野や海沿いは大雨や嵐のニュースをやっていた。

ヴィンチも自治体からsmsで嵐警報の知らせが送られてきた。

前も外れたから今回も外れそうな気がした。

なぜなら空と風は嵐の前触れっぽくなかったからだ。

万が一に備えて庭を片付けたけど、やっぱり予報は外れた。

嵐の予報なんて当たらなくていいけれど。


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トスカーナはコロナ危険ゾーン、レッドからオレンジに戻った。

しばらくするとイエローになるだろう。

危険ゾーンの緩和で市民は喜んでいる。

ニュースでもコロナ感染のデータはもうトップの話題ではなくなった。

ここ数週間、クリスマス期の行動制限の話題で持ち切りであった。

それとワクチンの話題。

でも、よく耳をそばだててよく数字をみてみると

死者数が春の頃となんら変わらないのである。

きょうもこんなに...

日々、一日500人、600人、700人、800人のときもあった。

毎日毎日毎日足していくと、60,000以上(7Dic.2020)の人が

イタリアだけで亡くなられている。

ヨーロッパでみても最悪な数なんだそうだ。

世界をみたらすごい数で合計数なんて知りたくもない。

この現実があまりにも静か過ぎて、そして数字に慣れ過ぎて

平気な人と逼迫した人が対照過ぎて

しかし迫ってきた問題が違ってきて...


私は今までの人生のうち、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん

お母さん、お兄ちゃん、おじさん、おばさん、義父、そして友たち

癌は3人に一人、一生のうちに襲ってくるそうだが

一人の老衰を除いてはみんな癌で亡くなっていった。

その度に、気が吸い取られるように落胆して

前向きに考え直しては立ち上がってきた。

生きている私が被害的な人生だと感じていたこともあった。

世の中は平和なのに、私だけの大切な人が

奪われていくような気がしてならなかった。

今イタリアの60,000,000の人口のうち

1,000人に一人はコロナに負けた。

身内がバタバタとバラバラの癌で他界していった私の人生は

すごい確率の10,000人に一人ぐらいの割合だと思っていた。

でも今はどうやら1,000人よりもっと低くなってきたことが

パンデミックの生身のないデータでわかってきた。

私がおかしいのか、情報に慣れてしまったのか

私の生活の中の人ではないからか、涙の海になることはもうない。


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データの数でもう涙はこぼれないけれど

現代の子どもたちの話題となると、途端

胸苦しくなり仕舞いには涙もこぼれおちる。

私の来年は半世紀にもなる人生の未来に

新しい形で不安が襲ってくる現代に生きる私たち。

なかば諦めてもいいぐらいだし、その楽しみたかった分を

もっともっと未来をもつ子どもたちへ、夢と希望と幸福と

生きるための明日へのモチベーションを

私なんかよりうーんと持って欲しいと願う。


イタリアのコロナ危険州レッドゾーンは、中学2年生以降

ディスタンス・エデュケーションでみんなリモート授業であった。

我が思春期少年は中学3年生、卒業年でテストの年だが

容赦なくリモート授業を強いられた。

「明日からオンラインだよ。」というと

とてもがっかりした表情は忘れられない。

母として何もできない知らせであった。

「ボク、学校がいい。リモート授業わかんない。」

よーくわかる。そう認識しただけでもよしとしよう。

リモート授業をするにはまだ小さい。(もちろん人にもよるけど。)

私もある講座をリモート授業で受けているけれど

自分の得意な科目・経験のある分野ではない分

ぜーんぜんわかんなーい!


しばらくは全員リモートだった。

田舎だから天候によって接続不良が相次いだ。

どんなに時間があってもお金があるとは限らない。

春のあれから未だにデジタル機器が揃ってない家庭だってある。

緊急となると余計に用意することができない。

国はスマートワーキングを増やすためにボーナスPCという制度を

出してくれてもトスカーナ州のヴィンチは適応していなかった。

ボーナスPCとは無線通信サービス会社の料金を援助し

(ほぼ1年、通常の半額並で光ファイバー通信が利用できる)

タブレットを無料配布もしくは割引してくれる制度であった。

小さな企業にも適応していたのだが。

学校でデジタル機器を無料で貸し出しもあったが

モデムwifiを利用していない家庭、sim入りスマフォからの

デザリングで家庭内のデバイスを機能させている状態だと

長時間のリモートでは不具合がやっぱり多発した。


とにかくクラス全員完璧にリモートを使いこなせる授業は

できなかったのである。と、苦情が相次いだのであろう。

しばらくたってから、先生たちが動いてくれた。

生徒の状況もみえてきたのであろう。

もういつからレッドゾーンかも覚えていない、11月も終わり頃から

少人数のグループ制で登校が可能となった。

中学1年生は登校しているのでスクールバスはある。

先生の子どもたちを思いやる伝え方だと

生徒全員が交代で行けると信じていた。

しかし、希望者だけだった様子で、我が子も私も名乗らず

交代の順番リストが配られ、親子で驚いた。

「ボクは学校に行けない...」と胸をつまらせるようなことを言った。


レッドゾーンでも自転車などのスポーツはよしとされていた。

思春期少年は、チャリ友とヴィンチ町内を走って

持て余す時間と体力で、鬱憤を晴らしていた。

でもそれがとても気晴らしとなって効果的だった。

チャリ友がその登校グループリストにあったことから

がっかりしたのである。

でも父兄チャットに名乗って担任と校長にメールを送れば

参加することは可能になった。でも交代制で一日だけ...

その頃ニュースでも、中学生や高校生の都会っ子学生たちが

家庭でのリモート授業は無理!と

学校の外でPCを広げてリモートしながら訴えていた。

うんうん、と母心はまたテレビに向かって胸を詰まらせるのであった。


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このコロナ禍の真っ最中、進路を考えなくてはいけなかった。

レッドゾーン前、学校で進路のオリエンテーションがあったそうだ。

そこで、親が決めるのではなく自分で決めるのだよ、という一言が

学校の説明より一番刺さった様子で、自分で決めるの一点張り。

しかし、学校見学会も何もかもがリモートである。

ちょっと進んだところは、学校PRビデオを作成していて

ほんのちょっとだけ様子がわかった。

だけど、「どうせ説明会オンラインなんでしょ」 どうせって...

イタリアの高校っていっぱい学科があってホント迷う。

私からすれば、楽しそう!あれもこれも選択したい!

もう一度人生をやり直すことができて高校生に戻れるのならば...

などとこっちがワクワクしてしまう。

しかし...「学科の将来の職業がわからない

仕事できるのかもわからない。」...という。


こんな事態の世の中で生きると

ロックダウンでも生きていける職業を考えてしまう。

いけない、いけない、大人がこれではダメだ。

私は何もいわない。自分で決めたほうがいい。

ゴロゴロとベットでスマフォをいじっている少年をみると

その姿を思い出す度に母は悔しさが募ってくるのである。

モチベーションを失った生活、彼らの未来。

ほんの少し急かして、私は説明会の予約や手続きなどを支えよう。


高校の生徒たちはレッドゾーンでもなにがなんでも

冬休み明けには登校できると首相令が出された。

我が子だけではない世の中の子どもたちは

未来のために学ばなくてはいけない。

フランスは第二波のロックダウン中、学業を続行させたことは

正しい判断だったと今そう思う。


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その現在話題で持ちきっていたクリスマス期の行動制限では

町から町への移動までも禁止される他、友にも会えない。

冬休み明けの第三波を懸念しての判断だそうだ。

理解はできる。ただただ寂しいだけ...

右翼の野党はとことんコンテ首相に反し

クリスマス親戚と集まれないだとぉ!大晦日乾杯できないだとぉ!

辞めろ、辞めろ!とプラカードまでつくって抗議している。

コンテ首相の辛い判断は簡単ではないだろうが明解である。

コンテ政権のコロナ対策は、ストーリー性があって

哲学的だと私は思う。そして教養まで組み込んでいる。

これでも市民の声も盛り込んだ対策だと思うんだけど

人は様々だから思うようにまとまらないところが問題であるし

なかなか犠牲者を抑えることができない。

ぎゃんぎゃん言われてもコンテ首相の代わりができるのは

ざーっとみてもいないようにみえるのは私だけであろうか。

123日の首相令の後のインタビューで

ワクチンの質問をしていたジャーナリストがいた。

答えは、義務化にはならないそうだ。Si, prof




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