大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:ブドウ UVA > 冬の作業 Potatura Secca

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まだやっていたブドウの枝縛り作業がやっと終わった。

もう芽が膨らんでポロッと取れやすくなっていた。

ブドウは上へ向かって成長する。
芽を包む皮が空気とか光とか察知して
その皮の下にある芽たちの方向性をある程度決める。

芽を包んだ皮が開いて芽がぷっくり出てきたとき
膨らんでるように見える。
その膨らみの中にはいろんなものが詰まっている。
枝も葉っぱもツルも果実も。

その膨らみがポロッと取れてしまったら
何も生まれないことと同じだ。

だから芽が取れないように気をつけたし
芽が出てきた方向性に向けて縛りつけたりした。

これ以上、方向性を掴み始めた芽が咲いてしまうと
ヒトが意図する方向に成長してくれない。
それでも必要性のある新枝は、固くなる初夏
架線に縛りつけて無理矢理誘引してあげるのだ。

そういった作業を少しでも減らすのに
各作業を成長の期間内にやることは大切なんだ
...と改めておもう。
...と農主も反省しているだろう。

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しかし一つだけ、私だけいいようにおもうことは
枝縛りの時はたいてい芽が出てない冬の木なんだけど
今回は、ところどころ芽が咲いているSangioveseを横目に
ピンクの蕾が愛おしいVermentinoや赤色も混ざったCanaiolo
そういったタイミングがあちこちでみれた。

ポッと咲くときはまるで
よだれかけをした赤ちゃんのようにも見えるし
手品師の手の中から飛び出る花のようなのだ。

詰まった命の誕生らしい色と咲き方で
私はいちいちそれに喜び癒され
でも悔しさが込み上げて何度となく目がかすんだ。

ブドウの木の樹液が溢れ出ている。
生命の証なのに、渦中の涙に思えて仕方がない。

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ニュースでは毎日毎日自国のように
ぐちゃぐちゃなウクライナのニュースをやっている。
ニュースをやるのは当然だ。
イタリアは全部の課題に影響があるのだから。

毎度毎度観るたびに、私は声が出そうなぐらい泣いている。
観なければいい、と家族は言うが
知らない振りとか見ない振りが
どうしてもできない。

外出をすることもなければ、人に会うこともそうないが
時に会った人たちとは誰も、ウクライナのことを話さない。
そう、話をしても仕方がないからだ。

誰とも話さないから、世の中の出来事はニュースだけとなり
ある情報の一つとしかすぎないのであろう。

その日々のニュースでは三分の二ウクライナのことで
三分の一自国のことや文化のことだ。

その中で、サンレモ音楽祭でグランプリだったアーティストの
コンサートが大盛況と伝えていて
そのコンサートの映像が流れたとき
笑みが出る程ふっと心が休んだ。

若者たちのエネルギッシュ感が伝わってきて
私も大昔ライブハウスに行って飛びはねてたことを思い出し
うんうんと胸が詰まってまた目頭が熱くなるのだ。

そういう平和な青春をフツーに体験してほしいし
音楽で鬱憤を晴らせるなんてこんなシンプルな手はない。

未来のある子たちが、未来を知らずに死んじゃって
私は苦しくてたまらないし、悔しくて仕方がない。

...と、きっと誰もがイマ想っていることであろう。
でも誰も口にしない。

ニュースキャスターも、そのコンサートの映像の後
ふっと微笑んだ。私と同じ笑みだった。

侵攻した一日目以来誰ともこの件について話さないが
みんな同じ気持ちだろうと
このニュースキャスターの私と同じ笑みをみて
私の会えない友たちと通じた気分になった。
なんかフシギだった。

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悲しい話題に触れたり思い出すと私のメンタルは渦中となるが
生活をしていかなくてはならないので
我に戻る。

こっちの現実は経済で
電気代ガス代ガソリン代の値上がりは、痛い。

光熱費だけだったらまだしも、そういう時に限って
車の調子が悪かったりスマフォが壊れたり...
あれが必要これが必要...と、出費がめまぐるしい。

前もこんな生活だったっけ?と思い出そうとしても
もうちょっとやんわり生活していたように記憶する。
もうちょっと笑いのある生活をしていたような気がする。
もっともっと人と会ってもっともっと料理をしていたとおもう。

コロナからプツッと一変したけれども
なんかそこから這い出せない。
がんばろうとしてても、なんか世の中は厳しいままだ。

私だけではないとおもうからここに書く。
誰も苦しさを言わないけれど
時には弱音を吐こうとおもう。

だからポッと咲いたブドウの芽が手品のようで愛おしい。
ポッ、ポッ、ポッ、ポッ
手品のように芽を咲かせたい。
がんばろ。

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もうこの週末にはパスクワ(復活祭)ですね。
世界がはやく平和に過ごせますように。
心よりお祈り申し上げます。

みなさまが穏やかなパスクワとなりますように。
BUONA PASQUA



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農主、はやくやってよー、もう。。。

まだ、ブドウの剪定が終わっていない。
ということは、枝外しも終わってないし
枝縛りも始められない。

終わってる方の向こうの畑で枝縛りをしていたとき
あっちもこっちもやってない...ということが判明した。
今はさ、Luna Ascendenteだから剪定はよくない...などと言っているが
本当だったらそんなことを言ってる場合ではない!

農主はバイオダイナミック農法でワイン用のブドウを栽培している。

肥料は緑肥と牛の糞を角に詰めてねかせた調合材500という
最高の微生物を生んで散布する方法を使っている。

緑肥とは、マメ科やアブラナ科の種を蒔き
それらの根が呼び寄せたり生ませる微生物は
植物の成長によいホルモンを促す作用がある。

おまじないのように散布する牛の調合材500を毎年やらなくたって
緑肥と丁寧な作業をしていれば
きれいで豊満なブドウは生まれる。
土がだんだんそれ化していくようだ。

そのLuna Ascendenteとは、月が天体上の黄道の春分地点から
秋分地点までの14日間だが、我々の目ではその向きはよくわからない。
地上にエネルギーがみなぎる時期だ。

そしてLuna Discendenteとはその逆で
黄道の秋分地点から春分地点までの14日間だ。
この期間は、地下にエネルギーがみなぎるので
地上での剪定作業などの負担が少ないといわれている。

農主は、そのバイオダイナミック農法カレンダーでは
特に、ワインの瓶詰め作業を重んじている。
Giorno di Fioreと呼ばれる花の日に瓶詰をすることで
生きたブドウ酒は保存料が微量でも生き続けるのである。

かなり前々から、この日は空けといてと予約される。
先日も瓶詰め作業を、近所の瓶詰めマシーンを持ってる農家で
ワサワサ作業をしてきた。

ヒトは、箱を作ったり、空瓶をマシーンに置いていって
ラベルまで貼られて出てきたら、1本1本箱に詰めて
箱を閉じる作業をするのである。
いわゆる梱包作業Confezionamentoと呼ばれる作業である。
瓶詰め作業をImbottogliamentoという。

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というわけで、時間はとっとと過ぎ
Luna Discendenteの2週間に突入した。

しかし、農主は週末ミラノでワイン市があるといって行ってしまった。
先週末はローマに行っていた。
その間、私は高価な電動ハサミを借りて剪定を手伝った。

どちらかというと古い方のブドウ畑なので樹形が
Cordone Speronatoと呼ばれるトスカーナ州の伝統的な樹形が多い。

農主は、Cordone SperonatoよりGuyotと呼ばれる樹形が
毎年新しい枝で空間作りもしやすいことから
徐々に樹形を変更しているので、ミックスな畑だ。

Cordone Speronatoは、主軸(Cordone)から生えてきた
位置づけされた梢(Sperone)を
毎年毎年その新梢を追っていくから、上の方にいったり
隣の梢と近くなってきて込み合う。

気ままなブドウたちは、好きな方へ生まれ育つ。
私たちは、架線のある中心へ近づけ、なるべく直立しているものを選ぶ。

芽掻き作業で次回の剪定で使えるような新梢が残されていたら
常に低く均等に樹形が保たれるが
そうでないと込み合って病気になりやすいか
芽掻き作業で病気になる前に取り除かれてしまう。

梢の長さは、確実に花が咲く芽を二つ残す。
もう一つ梢の付け根にあるのだけど
芽が覚めるかはそのブドウの気分次第。

Cordone Speronatoの利点は、枝の縛り付作業がないというところにある。

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私が剪定をしている間に、剪定された枝を架線から外す作業
StrecciaturaとかStralciaturaと呼ぶ。

枝を外すだけで簡単そうに思うが
いや...簡単だが、注意をしていないと架線を切ってしまうことがある。
派遣チームを呼ぶと必ずと言っていいほど切る。
さらに、嵐の後のように枝が散乱し
トラクターで処理できる範囲にない。。

それでは明日は枝縛りに行ってきます。
もう早熟品種のSangioveseの芽は膨らんでいる!

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私が監修しましたオリーブオイルの再注文が可能となりました!

トスカーナ州独特の品種のオリーブオイルは
味がはっきりして濃厚なのに喉ごしがとてもいいです。
...とコメントも同様にいただいております。

それは、無農薬の純粋なオリーブの味に
じつはオリーブオイルの味の超決め手となる搾油所を
私のこだわりで厳選させていただき
そこでの凄腕搾油技術の結果なのです。

味がしっかりした濃厚なこちらのオリーブオイル
ポリフェノールが1100mg/kgもあるそうです。
数字が出てきたとき、頷いてしまいました。

はじめてこのブログを見てくださっている方も
こちらのオリーブオイルに是非出会ってほしいです。
このオリーブオイルと出会うということは
私(セミ生産者)と出会うということなのです。

このオリーブオイルの監修をしようと思ったのは
日本にいる友たちに、私が学んだ美味しくできる方法で
そしてここの搾油所で搾油したオリーブオイルを
届けたかったことがはじまりです。

私は、農園を開業する力がありませんでしたが
私の気持ちを応援してくださる農園さんと
インポーターさんに出会い、その彼らの支えの元
監修という形で私のオリーブオイルを
日本に送り出すことができました。

どうぞよろしくお願いします。



ご購入してくださったみなさま、ありがとうございました。



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2月は、雨が降ったり霧に覆われたり湿った空気だった。

3月に入って、まだまだ春になりきれない冷たい風が吹き
水筒の温かい麦茶(caffe' d'orzoを薄めにつくっている)は
冷えた体にジンワリ浸透していく。

空は薄い水色で、陽はまだ弱い。
が、あるとないとでは全然違う。

畑仕事は、そりゃ天気のいい日に決まっている。
天気予報を見ると、これからずーっといい天気。

天気がいいってことは、毎日畑作業ということになる。。

平日ブドウ畑で、週末オリーブ畑
ガツガツにならない程度にコツコツ向き合っている。

言い方はどうであれノンストップなのだ!

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早朝、気温がマイナスにいくことがあるから
朝早くからはじめない。
少し暖かくなった9時頃からはじめる。

私たちだって寒く感じるんだから
植物だって作業の傷から寒さを感じる。
去年の数夜の寒波で痛い思いをしている植物たちだ。
少しでも負担を減らしてあげたい。

ブドウたちは、剪定が終了して(るはず)
この時期、早熟品種からどんどん樹液の流動がはじまるので
ブドウの枝を一番下の架線に縛る作業がはじまる。

派遣業者を呼んで大勢で一気にやるか
コツコツ一人二人でやったりする。
が、派遣業者のみなさん、速いのはいいけど超雑w

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私は、2月農主の甥っ子さんの畑を手伝った。
たいそう喜んでくれて「来年もヨロシクね」という。
「叔父さんとこの枝縛りが始まる前にやっちゃって」。。。

甥っ子さんは今までゴム製の紐で縛っていたので
これからはBiodegradabile(生分解可能)素材の紐でやりたいそうだ。
その紐を使うことで剪定のときにポイっと捨てられる利点は
ゴミにもならず邪魔にもならず一石二鳥なのである。

ただ、ちょっとした道具を使わなくてはいけない。
使った方が速くできるし、便利だ。
甥っ子さんのMamma(ママ)と叔母さんが習いにきた!
「私たちにも教えて~」(井戸端会議はじまるw)

この道具を引っ張るだけで、紐をクルクルと結んでくれる。

道具とハサミを入れるダブルケースに入れて
交互に使い分ける。

剪定した後でも枝の長さや芽の向きを調整しながら枝も切るので
ハサミがいるのである。

実がなる1年目の枝をそのBiodegradabile素材の紐で縛り
軸となる幹を縛るところはゴム製の紐で縛り
ゴロゴロと2種類の紐と2種類の道具を腰にベルトで巻き付けて
作業をしているところを想像してほしい。
重いのなんのって。

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3年目ぐらいから、樹形が安定してくるから
同じ位置の同じ体制でできるけど
1~2年目のブドウの木は、剪定しちゃうと
まだまだ地面の方にある。

ということは、その小さな枝を縛りつけるには
カエル飛びを木ごとにしなくてはいけないのである。。。

あぁぁ、疲れた。

今は農主の丁寧な畑で丁寧に一本一本真っ直ぐに成長するよう
縛りつけていた一週間であった。

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その小さな枝から涙を浮かべたり溢したりしている。
生きていないと涙はでない。
リンパは流れない。

そのブドウの樹液の流動のことをイタリア語でPiantoという。
Piantoの直訳は 涙する だ。

その涙を浮かべた目のような枝の断面が
私を見つめているようであった。
空を見ている目もあった。
遠くを眺めている目もあった。

畑の中で、プロパガンダ信仰化されたロシア軍の
ウクライナへ木っ端微塵攻撃にずっとずっと涙してた。

プロパガンダなんて言葉日常使わないからググった。
イタリア語と日本語が同じである。

ニュースで、ロシアではウクライナがいけない!教育を
アニメーションで子どもに教えているといっていた。
棒をもったウクライナ人がロシア人を叩いているアニメだった。
もうこういった情報は流れてこないだろう。
禁止されてしまったんだから。

まるで第二次世界大戦の時代とおんなじ手法だ。
...と思春期青少年もつい昨年勉強して学習発表した
暴力と戦争といったテーマの授業を思い出していた。
年号もきちんと覚えていた。

SNSで、ロシア人の青年がウクライナ人のスマフォを借りて
ママに泣きながら怯えを伝えている映像は号泣である。
やる方もやられる方もどっちも庶民が犠牲になることが
許せない。

日本語で制裁なんて言葉も日常使わないからググった。
イタリア語では罰金の意でもSanzioneを使うので
違う意味で馴染みのある言葉だった。

ロシア人の大富豪たちはイタリアが大好きだそうだ。
トスカーナにも、あっちこっち豪邸Villaを所有しているが
イタリア国に押収されたことが伝えられていた。

イタリアには経済的影響が物凄く出ている。
ガス・電気・ガソリン・小麦粉...
ガスは北アフリカと交渉してるけど...

一刻も早く和解して終戦することを祈ります。



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雨の日、二本立てで日本の映画をモニター越しで観ることにした。

オンライン日本映画祭というものが海外在住者向けに
無料で期間限定で観れるとのことだが、国が限定されており
シスターのいるアイルランドでは観れなかった。

我が家は、コロナ禍のロックダウン中
少年のリモート授業の必要性から
やっとその時から、無制限ファイバーWIFIを導入した。
リモート授業にあわせて、PCまで購入したんだ。
約2年前とかである。最近の話だ。

それまではSIMのデザリングから月々に使えるGBを気にしながら
思う存分WIFIライフはしていなかった。
必要性も感じていなかった。

しかし、無制限ファイバーWIFIが我が家に登場してからというもの
家族は各々に過ごすことになる。わけだ。
ますますバラバラに行動し、客観的にみると寂しいものだ。

思春期青少年に日本映画祭のことをいうと
期間限定で時間があわない、時間がないとのことで
うーん...という返事だった。

だから、誰もいない日、そう、雨の日の午前中に
私だって余裕のある時間はない、どちらかというと急いで
「南極料理人」と「羅生門」を観たのである。

なかなか映画を観る機会もなかったし
そういうわけでネットで映像を観る習慣もなかっただけに
古い映画でも新鮮だった。

ここに残したいぐらいだから観て良かった映画たちだ。

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羅生門の方は、モノクロ映像だけれども
私は写真でもモノクロに撮るのが好きなだけにイメージが湧いた。

モノクロにすると時代感が薄れるような気がする。
今のような、昔のような。
時代が交錯することで、≪人生とは常にある≫ことを強く感じ
モノや環境に関係なく≪生き様≫を感じるのが
モノクロの特徴のような気がする。

ニュースで、ウクライナとロシアの戦争が勃発するかもと
ウクライナ民が避難している映像が日々流れている。

2022年にもなって本当に戦争なんて起きちゃうの???
100年前と同じことしちゃうの?
中学三年生だった少年の学習発表は、戦争と暴力がテーマだったよ。

ウクライナ民が列車に乗り込む映像がモノクロにみえる。
子どもとクマちゃんのぬいぐるみがモノクロにみえる。
現地に残ってインタビューを受けている歯っ欠けのおじいちゃんが
モノクロにみえる。

イタリアは、ロシアからのガスが値上がりして
電気も値上がりして、ガソリンも値上がりして
流通や原動に付随する食品だって値上がりして
コロナで仕事の量は少ないのに職探しは困難で

そういう痛みを感じる家族とそうでない家族に分断されるイタリアだが
いいことがあっても浮かれきれない私たちの生活は
目の前の太陽の光にやっぱり癒されるのである。

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雨の後、私はブドウ畑で、枝を縛る作業を黙々としている。
ひとりぽっちだ。
壊れたラジオは、都合よくかかって都合よく消す。

まるで囚人のように足に重しをつけている泥まみれの私は滑稽だ。
でもゴム靴を履いて汚れる覚悟をすれば
子どもが水たまりにボチャンと入るように
汚れることも泥が重しになってもへっちゃらになるのである。

黒っぽい枝とグレーの空と茶色い土は
緑肥のソラマメまでなんだか色味を忘れてしまう。

それでも赤いテントウムシは遠目でも見つけるんだ。
なんかいいことあるかな。



☆こちらの記事もどうぞ☆
モチベーション a wet day
親愛なるスクールよ Dolce in forno
畑でめぐる壊れたラジオ musica in testa



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「ボンジョルノ!」
は?ビックリ。誰

通りすがりの人かな、よくあることだ。
な、なぬ!近寄ってきた!
「君は、いつもこんな仕事をしているの?」
あ、はい、まぁ、そうですけど。

私は、農主のブドウ畑で、ブドウの枝縛りをしていた。
腰には、生分解可能な紐とゴム製の紐を袋に入れて
ハサミと生分解可能紐を縛る道具をセットでベルトにぶら下げている。
さらに、お茶の入った水筒もプラスした
貴重品入れウエストポーチを体に巻いて

っもう体にはジャラジャラいっぱいぶら下がっているが
列の長いブドウ畑では、体に巻き付けていないと気が気でない。

田舎での通りすがりのおしゃべりなんて日常茶飯事だ。
散歩する人、同じく畑で働いてる人、近所の人…
おしゃべり下手にはちと面倒なシチュエーションであるが
慣れれば、天気のことと世間的に話題のことなんかを話しておけば
全然大丈夫。今はワクチン打つか打たないかの話かしら。

僕、これこれこんな畑を持っててね…と、自己紹介が始まった。
ようは、2年目のブドウの枝を真っ直ぐ支え棒に縛り付ける作業を
やってほしいというのだ。…はぁ。
一番辛い作業じゃない?というと、遠くを見つめてニヤニヤしていた。

農主のとこが終わって、試験が終わって
それから手伝ってあげますよ。ということにおさまった。
どの辺に住んでるかとか電話番号を交換した。
約束の日の前日に電話ください。

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約束の日の午前中に電話をもらったみたいだが
枝縛りに夢中ででれなかった。
私はガラケで通話、ネットものはタブレットと分けている。
お昼に、タブレットの中のメールやチャット連絡を確認をすると
男のメッセージも紛れ込んでいた。
「さっき電話したんだけど。17時頃また電話するね。」
スミマセン、18時にしてくれると確実に電話でます。と返信。

18時ちょい過ぎにかかってきた。
あ、ボナセーラ、さっきはスミマセン、今帰ってきました。
「うん、知ってる。見てたよ。」
えーーーーーーーなんで???ドキドキドキ。
え、え、見られてるって気になるぅ……
そんな反応できないから、待ち合わせ場所と時間をさっさと決めた。

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翌日、私はちょっと早めに着いて、男を待つことになった。
ピッタリに着こうと思えば着ける距離だ。
スクーターで1分とかからない場所。
約束の3分前に彼は現れた。

男は自転車で、私はスクーターで後ろを追った。
こんな道知らない。でも近所なのである。

「ここにスクーター駐車して。」あ、はい。
地面て平らかどうかって問題にしてはじめてわかる。
自転車だと走ってみて坂道かどうかわかるように。
慣れないスクーターの向きを変えてたら
「手伝ってあげる。」と、スクーターが倒れないように彼はおさえていた。
けど、おさえてたら前に進めねーじゃねーかよ!
すんません、一人でやるんで、手を放してください…。よっこらしょ。

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うわー、ここに辿り着くのか!
わー、ウチ、丸見え!
こっから見てたのかー!
あぁ、でもヴィンチが見える。
あ、あの木は夕焼けを撮るときの丘の木だ!
あら、ウチからみえる向こうの丘の天辺にいるんだ。
ヴィンチはトスカーナでも早々レッドゾーンだけど
我がことな青少年はリモート授業ちゃんとやってんのかなー
そんなことを思いながら泥棒の監視もしつつ我が家を眺めた。

男は、自分が買ってきたゴム紐を私に見せて
「これでいいかな?」と聞く。
いいけど、何個買ったの?「2個。」
え、すぐ終わっちゃうじゃん。大丈夫かなぁ。
ついでにさ、生分解できる(biodegradabile)紐も買ってきて。

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将来幹となる枝を支え棒に近づけ真っ直ぐに保つよう
導くために縛る作業である。
重要であるが、すでに真っ直ぐに生まれた枝には
そう手をかけることも時間をかけることもない。

しかし!男は、ご丁寧に3か所しばりつけている。大丈夫かなぁ。
オリーブの剪定もそうだけど、時間をかけてきっちりやるところと
そこはパスしても大丈夫な場合がある。
そこを見極めることができるのは、知識と経験しかない。

男は、ブドウ畑のオーナーとなるが、経験はゼロであった。
相続した土地にブドウを植え
ブドウを売ることを副業にしたいそうだ。


男はものすごくノロい…
この仕事は好きでなきゃ続かないよ。パッションのみ。
というと、男は「そうだよなぁ。キミの言う通りだ。」
大丈夫かなぁ。


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立って移動して、しゃがんで縛り付ける。
それを1Mごとにやっていく。何本も何本も。
ブドウ畑を1,2分ごとにうさぎ跳びする感じ?
腰より太ももの筋肉痛。

これ、去年もやった。

オーナーはやりたがらないから作業員がやる。
そういう辛い作業のとき私は
誰かがやってる作業なんだからがんばろう
て何度も何度も自分に言い聞かせる。

一日目は調子いいんだけど、二日目から筋肉痛がはじまり
三日目は家の中でも早く歩けない状態。
でも不思議なんだよね、作業中は気にならなくなってくる。
リラックスした家で大変。
寝てても体中が痛くて目が覚めちゃう。

この男、ノロいけど一緒に付き合ってやってくれている。
ときどき社交的に話しかけてくれたりもする。
90%私がやった。きっと喜んでくれてるはずだ。

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あと数日で満月にもなる。それもあるのかなんなのか
この日やたらとブドウは涙を流していた。

リンパは、溢れ出し幹を白くさせ地面に円を描くように濡らした。

気が付くと、時差が嫌いなサマータイムに突入し一日が終わらない
ロックダウンのパスクワ(復活祭)休暇がはじまる。
四季はなんとなくわかるけど
行事やカレンダーがこのコロナ禍でボケはじめている。



☆ 関連過去記事 ☆
拳をもった新緑を導く L'allacciatura
ロックダウンスプリング Pasquarentena
三月の風物詩 Pianto delle viti



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