一月、冷たい空気は、ヴィンチの大地の寝息を凍らせた。
小さな寝息も大きな寝息も。
水の寝息は円を描いている。
土の寝息も凍る。
生まれたいのちの寝息も凍る。
落ちた実だって寝息は凍る。
静かに冷たく、静かに凍った。
それでも寝息を溶かしに来る。
つかまえた!
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朝、我が家の雨戸のないガラスのELDKの向こうの大地は一面白かった。でも雪ではない。白と大地は、格子になっていた。
あまりの美しさに、顔も洗わず外へ飛び出した。
あそことあそことあそこ・・・と美しく映し出すポイントの場所へ小走りで行く。
なんてキレイなの。
外はご機嫌な朝日で寒くない。
つっかけの・・鏡を見ないで飛び出してきた私は我に返り、髪の毛の乱れに気がついた。
少年が起きだした頃は、もう溶けてたさ。
魅惑的な朝の世界。
この時間が楽しみで早く起きる。
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カテゴリー【Vinciの空】
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