マキちゃんの頃、母の行きつけの美容院に髪の毛を切りに行った。
絵の得意だったマキちゃんは、こうして欲しい髪型をスケッチして持っていった。
「ここは段々で、ハネが効くようにお願いします。」
マキちゃんも卒業の頃、美容師になろうかと美容学校を見学しにいった。
美容師にはならなかったが、私を含め短髪の家族の髪の毛は自分で切る。
少年「耳はかくして。」
夫「あまり短くするなよ。」
マキチの頃、フィレンツェの建築事務所で、美容サロンを専門とするインテリアデザイナーをしていたこともあった。
ここはカーブでスッキリと。見せると隠すを計画する。
現在オリーブの剪定で、段々とハネの効きと、カーブをつけてスッキリだけど実が主役の空間をつくる、未来を想像する創作活動をしている。
≪大袈裟な≫
そんな気持ちで取り組む自称クリエイター(!)である。
剪定中のBGMは、小鳥のさえずりとニワトリの合唱、近所の騒ぎ声。カントリーでスローなリズムが流れている。
「・・ハネとカーブ・・スッキリと・・見せる空間・・」ふむ、ふむ。
人生の今までを構想から入る生活を続けてたもんだから、剪定の構想時間が他人から見ると私は長いかもしれない。
構想を練っている間、ウロウロ・チョコチョコと自由に動けるようになった。今年は、大地から長く伸びるハサミを使った剪定をしている。
チョキチョキチョッキンのハサミだけではないので、かなりひじを労わることができる。
はしごは、天辺がわんさかと大地からでは大変な時に使う。今まで、はしごの位置を決める・・怖い・・の理由で時間がかかっていた。
フィンランド製の伸びるハサミ。
おまけの取り付け用カーブのこぎり。
同ブランドの梃子付きハサミ。
我が身に携帯しているオリーブ用ハサミと折りたたみのこはスイス製。
皮の軍手はイタリア製。汗で臭くなってきたので布製に。布製の方がいいや!
これに帽子とサングラスが私の剪定キットである。
一日の終わりには、必ず刃を洗って研ぐ。
最後にアルコールで消毒して、明日を待つ。
私の体もアルコールで消毒して、夜を越す。
あともう少し。
弱音を吐きたくなるぐらい、私に覆いかぶさるオリーブの樹。
剪定を毎年しないと栄養を吸い取る小僧枝が生えてくる。
体がむくんできているような疲労。
イタリア語「Mi sento gonfio.」ミ セント ゴンフィオ
直訳すると、膨らんでいる感じがする。
膨らみがむくみなんだが、夫は「風船か?」とつっこみ、ゲラゲラと笑う我が家。
ゲラゲラ笑ったり、プンプン怒ったりする家族だが、オリーブより私よりもっと小さい手で私の背中を押してくれる少年。長いハサミだけではない、この小さな手のおかげで、今年は上腕腱鞘炎になってない!エコスピリチュアル治療法。
あ~~~今日の夕日は日本の国旗のようだよ。
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