大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:オリーブ OLIVI > 成長過程 Crescita

DSCN1286

DSCN1274

雨が降った。
なんてことない一文だ。

しかしヴィンチでは、前に雨が降ったのはいつだったか
思い出せない。2か月近くは経っているような記憶がある。

天気予報では、Temporaleテンポラーレ(嵐)マークが出ていたが
どこかではもしかすると荒れているのかもしれないような
雲に覆われているが、思ったより静かな雨が降った朝だった。

この日、Vendemmiaヴェンデンミア(ブドウの収穫)をする予定だった。
しかし、延期された。
それは、出だしからすると、雨が降ったからだと思うだろう。

が、ちがう、、、この一週間3社からもVendemmiaの依頼がきてるが
毎日延期されて、仲間たちも呆れているが
早熟品種のブドウの酸度が足りていないという理由からであった。

ProseccoプロセッコやVino Frizzanteヴィーフリッザンテなどスパークリング系は
糖分が必要なアルコール度数より
成熟されていない果実にある酸度数に重点を置くようだ。

そう知ると、イタリア北部の生産が多いことに気がつく。
ProseccoやSpumanteスプマンテなどは独特な生産技法
特にセラーでの技術や装置が必要であるみたいだから
トスカーナの小さな農園が試みるスパークリングワインは
セミスパークリングとなるVino Frizzanteとなるようだ。

なんでそのようなワインを生産しようとするのかというと
シンプルに市場が良いからである。

特に、アペリティフにはシュワシュワからはじめたい。
縦に次から次へ昇っては消えていく小さな泡をみつめながら
細いグラスを片手に、立って移動して自由におしゃべり...

イタリアはグリーンパス(コロナ免疫or陰性証明)の出現wで
あの頃(ロックダウン)夢のようだった(?)アペリが
秋だって冬だって店内で過ごせちゃうこととなった。
(大丈夫なのかなぁ)

まだまだ海外からの観光客が少なくったって
外食やイベントが可能になると農産物の需要も増えてくる。
特にワインなどの嗜好品部類は。

農業はロックダウンに影響されなくても
イタリアの特産物であるワインの生産は
店や流通がふさがっていると、全く商売にならない。

一年の作業はしなきゃならないのに、収入がない。
やる気があるプロ的季節労働者の人材確保も一苦労...
その逆に、払いの悪い保障のムズい仕事...
...と悪循環に世の中はなっていくのである。

一見、脅迫的なグリーンパスにもみえなくもないし
不透明な点がいくつもあってどこまで効果があるのか疑問がわく
コロナ禍経済対策であって、静かに超賛否両論に分かれている。

その中で、一つ同じ想いは
早くコロナ消えてくれ。

DSCN1266

DSCN1269

気温が10日前より10℃も下がった。
雨が降ったのだから当然だ。

夏の大地は、干ばつで深く割れていた。
耕作しなくても、干ばつで地面が割れ
酸素に触れ水分とのの距離を縮めている。
地面の割れは、大地の口だったのか。

オリーブの木が一部思いっきり枯れている。なぜだ。
この主幹はここ数年元気がなかった。
だから私は、ちょうどよく生えてきた地面からの新枝を残していた。

仲間の推測だと、きっと春の寒波かもしれない、という。
きっとそうかもしれない。
弱った体には堪えきれなかったのだろう。
しかし、あんな枯れ様を見たのは初めてであった。

DSCN1255

DSCN1256

オリーブの葉が干ばつで反り返っていた。
人の肌だったら粉が吹きそうなぐらい乾燥して
握ればもろもろになりそうなようにも見えた。

オリーブの実は、品種によってはプリッとして
先っぽが尖っていてなんだか挑戦的だ。
もう品種は、ひよわに小粒で、水分不足のせいにして
シワシワに身を寄せている感じだ。

DSCN1280

昨年、大豊作だったので、今年は不作決定である。
しかし、全部が全部その隔年性の性質ではない。
毎年同じように実がつく木もある。

ここの畑だと真ん中辺が肥沃ではないようで
成長度も遅いし、なかなか実がうまくつかないし
そういうわけで一年ごとに実がなる隔年性だ。

必要に応じて有機ミバエ対策をするけれど
無肥料・無農薬、草刈りと剪定のみのオリーブ栽培だけれども
愛おしく実がなる息子たちである。

DSCN1265

DSC07137

しかし、この愛おしく生まれたオリーブの実たちも
春の寒波、猛暑、干ばつ、そしてオリーブ好きな虫に
立ち向かわなければいけない。

春に芽生えてから順調にみえたオリーブも
早くに小さな緑のまま実が落ちちゃったのもあるし
生き残れても水分不足で仲間の水分や成分をとって
強い実だけが生き残っている。

そして、開花はしたはものの、結実しすぎて
そのオリーブの木の許容を超えてしまうと
これまた生存させるわけにはいかないようで
降り落としていくのだそうだ。
なんだかこの手のオリーブフィロゾフィは
現代の人間社会にもおもえて、胸が痛くなる。

そして、オリーブ好きな虫は、きっと干ばつだから
果実から栄養と水分を補給しているようで
オリーブにしがみついてチューチュー吸い取っている
ようにみえる。きっとそうだ。
こいつらをニッポンカメムシと呼ぶ。
(Cimice Giapponese o Asiatica)
オリーブの栄養分をチューチュー吸い取られると
実だけ枯れて落下してしまう。

それから、オリーブミバエは春の寒波から突然の夏そして猛暑
産卵期を逃して、今、もしかするとこの涼しさに
あいつらも体調を整えているかもしれないw
9月の予想天候次第でミバエ対策をするか
Biologico(有機栽培)の...極めつけの選択が迫っている。

オリーブの実の中に卵を産み付けて生まれた幼虫は
オリーブの実を食べながら大きくなって
飛び立っていくんだけどさ
実は痛んで腐って落下する。
もしくは収穫が近くなってくると
痛んでる実が混ざったり
卵や幼虫がいる実が混ざってしまう
とってもとっても厄介なハエ野郎なのだ。
見た目は小ぶりで可愛いハエなんだけどね。

あともう一つ、スマートな蛾Tignolaティンニョーラの仕業。
1年に何回も産卵するする虫ていっぱいいるってことを
じつは大人になって...農業士養成講座で知った。
その産卵回数にただただ驚いたことを思い出す。
ミバエは1年に最高8回もジェネレーションがかわり
この透き通るようなスマートな蛾は3回あるそうだ。
くぅぅ、この厳しい自然の中で共存していくって
このくらい強く子孫を産み残して生き残らないといけない。

このスマートなオリーブメイガ(?日本名わからず)
こいつもおとなしそうで小さい割には厄介な虫で
新枝の柔らかい先っぽの葉っぱを食べる
花を食べる、実を食べる
ヤバイじゃんコレ!と思うんだけど
100%の収穫が欲しい農園は、徹底的に対策するだろうが
オリーブミバエの収穫間近の産卵よりはまだましだ。

葉っぱは、上へ向いている新枝を食べる。
それは剪定する枝だし実のなる枝じゃないし
あまり気にならなかった。

オリーブの実を早々と食べて落としてしまうのも
気をつけなければいけないが、そんな量ではない。
それでも今年は落ちてる量が半端ないなぁと地面を眺めた。

そして観察した。
そのオリーブメイガの仕業だろう被害があった部分て
家の真横にでんと居座るボスオリーブのまさしくも家側。
なんでだろう。
家の明かりで、むしろ栽培主がおびき寄せているようだった。
カメムシも。

オリーブメイガのビオ対策はない!とあるw
それは30℃超えると活動しなくなるそうだ、ほっとけとw
我が家の明かりに集まってくるスマートメイガは
そのオリーブメイガかわからないけど
Gecoジェーコ(ヤモリ)がソロソロと現れパクついている。

早期落下の原因はそういうわけでたくさんある。
イタリア語でCascola Precoceカスコラ プレコーチェという。
全部に対応してると労力も費用も採算があわない。
私たちも虫と同じようにオリーブ好きで
取り合っているだけなんだ。
欲張らずにある程度は自然に任せたい。
初秋のオリーブミバエだけ目を光らせている。

DSC07130

DSC07133

先日、Olive Wellness社の第三回目のWebinarに参加した。
私は、第一回目にトスカーナのオリーブの剪定というテーマで
登壇させていただいた。
第二回目は、オリーブのルーツを探るような
古代に遡って、オリーブの歴史第一弾であった。
そしてこの三回目は、オリーブのルーツ第二段で
近代・現代のオリーブの広がりの話であった。

日本のオリーブの品種にミッションが多い理由
日本でオリーブオイルの需要が高まった理由
日本ではスペインのオリーブオイルが
たくさん輸入されていること
いわゆるオリーブ文化の国と日本のオリーブ栽培の違い
いったいぜんたい日本でオリーブ栽培するのは適しているの?!
というところに迫って、終了した。

その日本で栽培する欠点に、夏の天候の違いを筆頭に
オリーブの木が大好きなアナアキゾウムシは
根元の方に食べたり寄生して、木を丸ごと枯らしてしまう。
そしてカメムシのことも話していらっしゃったので
イタリアから聴いていた私は苦笑してしまった。
そのカメムシがイタリアに渡ってきているのだ。

1. 「オリーブの道」(終了)
オリーブが世界にどのように広がっていったのか?


2.「 オリーブを知る」9月11日(土)!
オリーブは、そもそもどのような植物なのか?


3. 「オリーブの栽培」
世界最先端のオリーブ栽培・収穫、搾油方法を解説


4. 「オリーブの力」
油だけではない、実や葉の活用、健康・美容・医療・SDGSにまで及ぶ
オリーブの新たな可能性を解説


5.「 オリーブガストロノミー」
オリーブと食の関係を文化的、科学的に考察

とプログラムが組まれていて
世界からの講師をお招きすることもあるとおっしゃられていた。
世界の専門家の話が聞けることは素晴らしいことである。
是非、月に一回ぽっきりずつのセミナーを見逃すことなく
参加してみてはどうかと改めてここにご紹介した次第である。

DSCN1257

DSC07207 - Copia

DSC07209 - Copia

DSC07212

あっという間に雨は止み、ひんやりした空気だけ残して
眩しいけれど控えめに太陽が出てきた。

雨の前に第一弾Fichiフィーキ(イチジク)を摘み
しばらくの間、日中外で日が暮れたら室内で干した。
ファスナー付きの日本で買ってきた乾燥ネットは便利!

しかし我が家は、日々つまみ食いしちゃうから
冬に食べる用の保存食にはならないが
丸ごとフレッシュで置いておくとカビが生えて
二日ももたないから、干しながらがいいのかもしれない。

家の目の前にあったイチジクの木は
日本のオリーブの木を食べちゃうアナアキゾウムシの
イタリア版イチジク好きゾウムシに食べられちゃって
二本枯れてしまった。

ヴィンチの山Montalbanoモンタルバーノ山の向こう側
Pratoプラート県のCarmignanoカルミッニャーノという土地は
干しイチジクの産地なのだが、そういうわけで
そのアナアキゾウムシイチジク好きに襲われたのだった。

全部が全部じゃないことを祈って
私たちは管理しているオリーブ畑になっているイチジクを
大切に食べたいとおもう。
けど、すでに競争相手に
美味しそうに熟れている実は突かれている。

DSC07213




☆こちらの記事もどうぞ☆
オリーブをモスカから守る già invaiatura
行く夏未熟なブドウの収穫 Vendemmia 2020 vol.1
ドキドキが楽しいWEBINAR Grazie!



Twitter・Instagram・Facebook・Ranking・BlogmuraをFollowすると
Blog UpdateのNotficasionが受け取れます。どうぞご利用ください。




Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。




にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ


Instagram
 ≫≫≫ obatamakivincirealmakici



 

DSCN1070

DSCN1090

DSCN1095

DSCN1074

DSCN1099

今、オリーブの花が咲いている。
小さな小さな白い花なのに
黄色いおしべが大きくて
オリーブの木をみると
黄色い花が咲いているようだ。

今、ブドウの花が咲いている。
生まれたときから房の形をして
あのジューシーな一粒一粒の果実から
白いおしべがヒラヒラと
ブドウの木をみると
ブドウの房が白い線香花火のようなんだ。

今、黄色い粉が舞っている。
花を撫でただけなのに
受粉をしたがる繁殖期なやつらたち。

今、風が吹いている。
視覚にはない子たちが
宙を舞っている。
そして、私にもくっついてきた。

今、日が差している。
日陰に行くと気持ちがいい。
やつらも葉を日傘にしてヌクヌクしている。

今、私はマスクの中で鼻水を垂らしている。
まるで私が結実を求めているようだ。

今、メガネの下で目ヤニがあふれている。
まるで私が結実を求めているようだ。

今、上を向いて空を眺めている。
雲のある空は大好きだ。
何か雲は言いたそうに
私の傍にいるようだ。

今、水を飲んでいる。
気温が上がると喉が渇くのか
汗をかくから水分を望むのか
わからないけど、水を飲んでいる。

今、ひとりぽっちで、畑にいる。
同じようなやつらがニヤニヤ私を
どいつもこいつもニヤニヤ私を
私をせせら笑っているように感じてならない。

今、メッセージは何か考えている。
畑の中で。
ひとりぽっちの畑の中で。
オリーブとブドウと空と土と風と日と。

今、こんなところにいるのに
誰も知らない
たくさんの人と繋がりたいと想ってる。

今、空を見上げて
みんなの幸せを願っている。
地球を守りながら。
今を大切にしながら。

今、勇気を出して
私の気持ちを伝えようとしている。
とってもドキドキしている。

DSCN1065

DSCN1103

DSCN1106

DSCN1101

【お知らせ】
2021年6月12日(土) 日本時間16時~

イタリア在住者でも知っておくと便利な
オリーブ文化のオリーブ豆知識
レオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチ村から
オリーブの樹形や剪定のWEBINARを生配信します。
どうぞたくさんのご参加をお待ちしております。
Olive Wellness.Storeよりお申し込みください。



・ 内容 ・
☆イタリアへ渡った頃
☆ヴィンチてどんなとこ
☆ヴィンチ観光オススメスポット
☆EU認定農業士養成講座とは
☆トスカーナスタイルのオリーブの樹形・品種・収穫
☆オリーブの剪定





☆ こちらの関連記事もどうぞ ☆

ブドウとひとりぽっち Scacchiatura part.2
夢とはなんだ Ho imparato a sognare
Olive Wellnessとの出会い primo WEBINAR



Twitter・Instagram・Facebook・Ranking・BlogmuraをFollowすると
Blog UpdateのNotficasionが受け取れます。どうぞご利用ください。




Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。




にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ


Instagram
 ≫≫≫ obatamakivincirealmakici


DSC06298

果実が色づきはじめることをInvaiaturaインヴァイアトゥーラ
イタリア語でいう。

Bello come Gioventù

Pomodori ciccioni

Pomodoroポモドーロトマトを育てていると
緑色から黄色ぽくなりオレンジぽくなって真っ赤になっていく。
それを見納めてから私はもぎとる。

真っ赤に辿り着かない薄い赤色の状態だと
まだ未完熟で果汁が控えめ。だから、サラダなんかで使われるけど
我が家は、真っ赤なトマトが大好き。

あの味とこの時期が好きなのだ。

果皮の張りとたっぷりの果汁に完熟な濃厚さ。

mini pomodori come arcobaleno 4

プチトマトは、グループの熟す速度が違って
先っぽが一番遅い。

その色づきの頃は、まるで虹色のようにぶら下がっていて
全員真っ赤になるまで待ってあげたくなる。

残念なことにお店で売られているグループのブチトマトは
色づきの速度を同時化させるホルモン剤が打たれるそうだ。
みんな同じ味で同じ形にして市場に出すために
そんな技術をつかっていたのだ。

DSCN0248

DSC06280

ブドウだったら7月頃から色づきはじめ
8月には成長が止まるAgostamentoアゴスタメント期に入ったら
身長は伸びず、中身が成熟していく。

ブドウの収穫Vendemmiaヴェンデンミアをしている頃
黒紫に完熟しているものもがほとんどだが
混み合っているところはまだ熟し中で色づきがまばらであったりする。
風に当たったり日に当たることで熟し方が均一にそしてはやい。

DSCN2538

DSCN2641_edited

黄色い?黄緑色のブドウは、こちらでは白ブドウ
Uva Biancaウーヴァビアンカと総称する。

白ブドウの色づきも、色で甘さがわかるほど差がある。

緑色に近かったら、まだまだ未熟で
果皮はパリッと果肉はプリッとしている。
それが黄色味がかってきて、パステルなピンク色のブドウをみると
っもう美味しそうに味まで想像できちゃうのである。

DSC06308

オリーブは、たいていブドウの収穫がはじまる頃
じわじわと色づきはじめる。9月のはじめ頃であろうか。

品種によっても異なり早く色づきはじめるものもあれば
一ヶ月後に色づきはじめるものもある。

ずーっと緑のままっぽいオリーブもあるけれど
放おっておけば、嫌でも黒っぽくなってくる。

この色づきことインヴァイアトゥーラは
光合成する葉緑素ことクロロフィルが欠乏しはじめ
カロテノイドやアントシアニンなどの色素が
生まれてくることなんだそうだ。

だから栄養成分的に強力なクロロフィルを含むオリーブを
収穫しようとしたら、まだまだ未熟な状態なわけだから
オイル成分が完熟オリーブより少ないということになる。

果肉もまだ固く、触ってみても弾力も感じない。

一粒開けてみても、どちらかというとパサパサとマットで
潤ったオイリー感がなかなか見当たらない。

しかし、オイルの搾取量よりクロロフィル命wの場合は
緑色の状態で摘んで、キンキン辛口苦味のオリーブオイルが
搾油されるというわけである。

きっとそういうこだわりをもった主のオリーブオイルは
搾油率も少ないだけに高価であることは認めてあげたい。

先にトマトやブドウでも述べたように
同じ木からでも色づきがまばらであることは
自然の流れというものであるかもしれない。

収穫する時は一気に収穫するのだから
色づきの半々ぐらいが品種によってはとっても理想なのである。

キンキンクロロフィルも残ってる実もあれば
潤ったオイリーな実もある時期!その時が
オリーブの収穫に一番適しているのではないかと私は思う。

遅く黒く色づく品種は、色づく前かはじまりぐらいが
クロロフィル効果と搾油率効果が得られるのではないかと思う。

DSCN8675

Fine Girnata

年々少しずつ早めに収穫がはじまっている。

私のいきつけのFrantoioフラントイオ(搾油所)の
Frantoianoフラントイアーノ(搾油所の所長)から電話があった。

とっても人気になっちゃって予約はじまっちゃってるから
アンタたちもその気なら早く予約しな、と
ご丁寧に連絡してきてくれたのだ。

私がいつも予約のことでわーわー言っているのを
覚えていてくれたのであろう。わーわー効果アリかなw
ありがとう。彼のおかげで予約をいれることができた。

DSCN2851

今が一番色づきが様々でおもしろいしかわいいし、想像が膨らむ。

人生にたとえたら、思春期 ・青春期かしら。

DSC06303

8月の終わり頃Mosca dell'olivoモスカデッロォリーヴォ(オリーブミバエ)の
対策をした石灰のお化粧が、近頃の雨で落ちている。
雨のあとの湿気と蒸発させる日差しはモスカを発情させる。
でもグンと気温が下がったから産卵お預けかな。

収穫終了まで天気を祈るのみ。無事を祈るのみ。



*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*



Grazie di aver visitato!

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。




にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ


Instagram
 ≫≫≫ obatamakivincirealmakici


DSC05219

帰宅する家人が家族へ手土産を持ち帰ってくるって嬉しい。

嬉しい報告は興奮してチャットや電話ですぐ伝えちゃう。

シュウマイだって野菜だって物だってなんでもいい。

いやいや、ゴミになる物だけは勘弁してくれだよな。何度かあった。


DSC05218

夫が、ブドウ畑のランチタイム、ふらふらと散歩をしていると

野生のアスパラガスの群れを見つけたそうな。

おぉ、これは!

まるで宝を見つけたかのように、探し摘み始めたそうだ。

なんだかおかしい。

私も同じ状況に出会すことがしばしばある。

ビーツやタンポポの葉っぱや莟、菜の花なんか。

別々の畑で同じようなことをしている夫婦は

ケンカはしょっちゅうだけど似た者同士ってやつなんだな。

同僚と野生のアスパラガスをどうやって食べると美味しいか

なんて話ながら一緒に摘んだそうだw


DSC05221

同僚は、アンチョビと一緒にオムレツにして食べるのが

好きなんだそうだ。そうか・・。

オムレツっていうのと、パンで食べるってのが

今日の晩御飯ではないな。

私は、シンプルにアスパラをパスタの湯で湯がいて

オリーブオイルと塩で和えて、半熟卵とパルメザンチーズで

食べることにした。アスパラのカルボナーラ風に。


DSCN9932

野生のアスパラは3月が収穫期。

だから4月のアスパラは、もう遅いかもしれない。

触ってみると硬かったので、下の方はかなり捨てた。

それでもアスパラもオリーブオイルも調理法もほぼ生に近いので

アスパラの野生味、オリーブオイルの苦味辛味

卵の甘味、チーズの塩味、各々の味のハーモニーが広がった。

野生味はミネラルがキシキシ伝わってきて

まるで薬草のようなサプリメントのような満足感がある。

これは、スーパーの野菜たちにはない独特の味なのである。


DSCN9931

私はちなみにミネラル不足なのかな

足がつったり、眠りが浅かったり、便秘だったりするのだが

以前にも偏頭痛が長いこと続いたとき、薬草屋さんに相談した。

もしかすると、マグネシウムが足りないのかもよ

というのでマグネシウムの粉をサプリメントに夫が買ってきてくれた。

それを飲みはじめてなのか、頭痛は消えた。

その後も思い出すようにたまにスプーン一杯水一杯で摂るのだが

足のつりも、眠りも、便秘も、イライラも、解消するのである。

もちろんサプリメントの粉で摂らなくたって食品から摂ることができる。

そのアスパラやアンティチョーク、ビーツ、タンポポなどの緑系

ナッツ系、豆系、穀物系などが、マグネシウムは豊富なんだそうだ。

簡単に摂れそうなんだけど、どういうわけか欠乏してしまう。

特に女性は必要なのに、月経などで消費しちゃうようだ。

逆にサプリメントを摂りすぎるとお腹を下したりするので

気をつけよう。いろいろ調べてみるとどこも同じことが書いてある。


DSCN9925

雨の後風が吹きまくって、これからまた天気が良いのだそうだ。

私のオリーブ、Migneミンニェ(オリーブの花の莟)がプチプチ出てきた。

いっぱい生まれてきた!嬉しい!

去年ここの畑は不作だったから、今年がんばってもらわなきゃ!



*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati

CarciofiSott'Olioアーティチョークオリーブオイル漬け

タンポポを噛みしめるTarassaco

大地の春・草・味ErbaSpontanea



Grazie di aver visitato!

最後まで拝読していただきまして、ありがとうございました。




にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ


Instagram
 ≫≫≫ obatamakivincirealmakici


二年前の五月、オリーブの莟の頃

私は三週間手術入院した。

イタリアで三週間の入院は長い。

一週間で退院といわれていた手術入院であったが

三週間と長引いてしまった。

あの時私は一人で白い箱の部屋で苦痛と退屈な日々を過ごした。

それでも毎日夫が顔を出してくれた。

あったら嬉しい物を運んでくれたり、家の様子を報告したり

顔を見るだけでも、気分転換になった。

我が少年は、学校行事が忙しかったり、宿題に追われたり

スポーツに行ったり、TVに夢中で、時々しか訪れなかったけど

寝たっきりの母は体力不足で声を出す力も失っていたので

案外気を使ってくれていたのかもしれない。

初期にリセットされたのかな、赤ちゃんに戻ったように

起き上がるリハビリから始まって、歩くリハビリ。

ベットでゴロゴロしていると動けなくなると焦り

できる限り立っていたし歩いていた記憶がある。

休憩に入院後半本を読みまくって、内容に涙していたこともあった。

ある日、少年が訪れた時、リハビリ中で起立していた母を見て

泣きついてきた十歳の少年の姿も覚えている。

・ 記憶を記録の記事 ・


DSCN0759


そして今、またほんの少しの間、家族と離れる。

今度は、私の意志で。

友人たちもみんなやってるから、私もできるんじゃないかと

挑戦的な気持ちで出発する。

家の中私一人で殺気立っている。

友人たちはそれでも向こうから仕事やなんやで呼びよせられて

家族を置いて一人出発しているのだが

私の場合は、私の希望で一人で出発する。

そういうわけで、入院以外、私は一人で過ごすことがない。

常に家族と一緒で、常に家族のことを考え

常に家族をサポートしてきた。

家族を一番に考え、仕事の選択も家族を優先してきた。

友人と外出することもなければ、夫婦で外出することもほぼない。

義父母がいたら・・とフリーを想像してみるがあまり浮かんでこない。

少年がイタリアの中学生となって、学校への送迎義務が終了し

私は、万歳をしたほど嬉しかった。

この送迎義務が、フリーになりきれない難点だったように振り返る。

今は、自分で朝登校し、昼に一人で帰宅する。

ヴィンチ村でイベントがあれば一人で行けるし

図書館も一人で行けるようになった。

日本では当たり前の話で驚くであろうが

イタリアでは、それでもまだ14歳未満の未成年は

一人で行動すると、民衆の目を引く。

お昼ご飯は、用意してあるお皿を温めてペロリと食べているし

おやつも勝手に多めに食べているw

サッカークラブへは有料でお迎えが来て、帰りだけ迎えにいく。

少年はタブレット、夫もスマフォデビューを果たし

三人でグループチャットができれば、距離はさほど感じないであろう。

家の人は、母国で羽を伸ばすだけである。

人生の中のちょっとの期間ではないか。

できる、できる、と言い聞かせ、家族で初体験に挑むのである。


DSCN1665


ブドウの目掻き作業が一段落し、ホッとしている。

ワインのボトル詰めが出発前に控えているが、もう慣れたものだ。

農主の新規のお客様は大量発注して下さった。

ボトル詰めトラックを呼んで、はりきってのご対応。嬉しそうだ。

私も、お手伝いができて光栄である。

しかし、この五月、雨模様の寒い天気が続く。

芽が出る頃、花が咲く頃、結実する頃、熟す頃

実りの天気というのはとっても肝心で

その時期の天気で実の状態が決まる。

オリーブの芽は出て莟もあるが、この寒さで莟は小さいままだ。

実の芽も出てこなかった木がある。葉の芽は元気がいい。

オリーブの花は、5月の24日前後頃開花する。

開花までに膨らみ始めるところが膨らんでいない。

開花を見届けずに離れるのは寂しい。心配が募る。

そして、雨が続くと大地が乾かない。

大地の表面ではなく、地下である。

それでもトマトを大地に独り立ちさせた。

トマトを簡易ハウスで育てても、成長が遅い。

小さいのもあるが、自然農法の耕さない畝に植えた。

刈り込んだ草の嵩に埋もれて、まだ支え棒は必要ない。

大地に植えるときは、なるべく土が乾いた状態がいいが

仕方がない、濡れた土に植えることにした。

シソとペペロンチーノは鉢替えしたいが、全然大きくないので

必要がない。困ったな。

夫は草刈に追われている。私が土いじり係りであった。

やはり、二人で手分けして育てていかないと一人では無理だな。

強行シングル里帰りの無理がだんだん見えてきた。


DSCN1662


しかし一度決めたことだ、決行しようじゃないか。

動いてみないとわからないことはたくさんある。

動いてみて問題に気が付くことだってある。

じっとしていたら知らないまま過ぎていくのは勿体無い。

一人という時間を家族が必要なときに味わってみたいのだ。

私にも少年にも夫にもリセットされるような気がしてならない。

なんとかなる。

どこまでなんとかなるのか見当付かないが

心配ばかりしていたら行動ができなくなる。

開き直って、家の人が国の人になるだけのことを

それぞれに体験したいと思う。


DSCN1664


母国では、地球と体に優しい暮らしを伝えられればと願う。

イタリアより断然化学の国ニッポン。

イタリアは色んなことに機能しないけど、正直だと思う。

ニッポンは便利だけど、知らなければいけないことが見えないと思う。

私の小さな頭脳でも、イタリア田舎暮らしと

私のニッポンを同時進行させながら生きる今を

語れたらな、なんて想像しながら

ワイン&オリーブオイル会で披露するオリーブオイルの試飲をした。

そうこうしている内に、私のオリーブの木が

プレート用にスライスされてきた。いい香りだ。木目も最高。

私の生きる今のホンモノの香りを届けられそうだ。




*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati

白い箱の部屋 Quadrifoglio

幸せの種 ilmare d'autunno

祖母とマキちゃん


Grazie di aver visitato!

最後まで拝読していただきまして、ありがとうございました。




にほんブログ村 海外生活ブログ ヨーロッパ情報へ


Instagram
 ≫≫≫ obatamakivincirealmakici



↑このページのトップヘ