ドドドドー ダダダダー パキッパキッ


燃料が燃える音


最大限のヴォリュームで、節約する部分なんてない。


前に移動させ、後ろを耕す


時には、紐で鋤の刃を操作し


時には、ひっくり返りそうになって観客をヒヤヒヤさせた。


Trattori d'epoca 1

七月の半ば

Cerreto Guidiチェッレート グイディ(ヴィンチから5kmの隣村)

Trattori d'epoca - Aratura in notturna

トラットーリ デェポカ アラトゥーラ イン ノットゥールナ

(夜間時代物トラクター耕作ショー)

が毎年開催される。


暗闇に最大限の騒音を発した年代物のトラクターが

列をつくって、土を耕すところを見せるのである。


暗闇の中のモヤモヤした煙は

排気ガスなのか、土埃なのか

騒音についてくるライトのみでしか大地は見えない。


Trattore sta per ribaltare

あっ、あそこのトラクターがひっくり返りそうだ!


ヒヤヒヤ・・ヒヤヒヤ・・


救急車だって消防車だって待機している。


時代物だから安全性は少ない。



あぁ、元に戻った。


まるで反り返った馬を操っているかのように

操縦しているトラクターのプロは

我が講師セルジョであった。


あぁ、セルジョで良かった・・。


本当の出来事なのか、わざと演出したのか。


Sergio

セルジョの妻サンドラは

男並みでトラクタードライバーだけではなく

愛する夫のトラクター生活を自分の人生とし

彼女もトラクターで生きている。


時代物トラクターの研究をし耕作の歴史を勉強し

ぶ厚い本まで出している。


この地域の時代物トラクター協会の会長をし

このショーイベントをオーガナイズする。


トラクターの講義があれば夫婦で教壇に立つ。

妻が歴史的なことを、夫がメカニズムのことを教える。


サンドラはいつもショーの間

トラクターのセルジョの横で相乗りしている。


そんなカップル姿が土埃の立ち上がった舞台に

騒音付のライトアップで、誇らしく素敵に見えた。


Sandra

今年のサンドラは、TVのインタビューを受けたりしたりしていた。


私が農業士養成講座を受講している時も

彼らのトラクターの授業の時

TV番組の撮影があった。


生徒一人一人インタビューまでするのww

ニッポン人のワタシまで。


隣のこの真似をしたんだけど、なんせニッポン人だから

インタビュワーがさらに質問するわけよ。

イタリア人の前で緊張したなー。


「自然が好きで農業に興味を持って講座を受けました。

将来は、私たち・・みなさんの手で育てた産物を

日本などに輸出できたら嬉しいですね。」

なんて言ったのを覚えてる。


おぉぉぉ

と私と同じ中年の生徒さんたちはキラキラと私を見つめた。


今だって気持ちは同じ!

がんばろう。


vecchio modo

日中は、広場で

年代物トラクターの展示(Esposizioneエスポジッツィオーネ)がある。

そして、そのトラクターでこの辺の観光スポットロードを

ドドドドーダダダダーパキッパキッと騒音を立てながら

暴走族のように一列に並んで走る。

(Sfilataスフィラータ dei trattori d'epoca)


我が家の通りもスポットロードだから通る。

音で、来たぞ!と通りまで駆け足で見に行く。



我が家の通りは、トラクターだけではない

年代車だったり、Vespa(スクーターの)だったり

Ferrariだったり、オープンカーだったり

日曜日の午前は騒音と共に賑やかになる。


Crostini misti con ripieno di collo di papero

このイベントの頃Sagra del Papero e del Cinghiale

サーグラ デル パーペロ エ デル チンギアーレ(チビガチョウとイノシシの肉祭り)

も終わりの週末。


私たちも一度は
Paperoの首詰め食べておこうと食べに行った。


見事な行列。

二週間、毎日こうだったそうよ。


ここに来れば、待ち合わせをしてなくても

知り合いがいっぱい食べに来る。


そして地域の住人がボランティアでサービスをしているので

またそこで立ち止まっておしゃべり。


Vendemmia
でお世話し合っている農園の

ビオのキアンティワイン(Chianti D.O.C.G.)で乾杯。


papprdella al cinghiale

今年の七月は、猛暑でもなく冷夏でもない。


去年の猛暑の暑さを未だに体が覚えているけど

今年はとっても夏らしいイタリア。


扇風機がいらないほど風が通る。

しかし、日差しは眩しく当たると痛い。


雨が降りそうなときは

ムーンと湿気が上昇し蚊が大量に踊ってるようで

ソワソワさせるけど

ヴィンチの丘は、今のところ天候の害は出ていない。


収穫が終わるまで油断はできないが

ポジティブに過ごそう。


14 Lug. 2018

七月の最後の週、ヴィンチの小さな村は

変装した人・人・人でごった返す

Unicornoウニコールノ(ユニコーン祭)がある。

道沿いの草が刈られ、駐車場があっちこっちにできている。

もし、中世コミックやマンガに興味のある方は是非。



ヴィンチの七月Eventa Vinci』で紹介したように八月一日

Cecco Santiチェッコ サンティがあって花火が上がる。


Papero in umido

その次。


私が楽しみにしている
Multiscenaムルティシェーナ(複舞台)


8月3日
() a Vitolini in piazza della chiesa

Katia Beni e Anna Meacci “The Best of” (漫才)


4日
() a Spicchio nel parco dei Mille

Gene Gnocchi “Il procacciatore” (一人漫才)


7日
() a Vinci in piazza del castello

il concerto del trio (三人組コンサート)

Peppe Servillo, Javier Girotto, Natalio Mangalavite

presentano “Parientes” il loro new album


どれも
22時より無料。


14 lug.2018

そして最後に、八月十日

イタリア中流れ星がよく見える日

Calci di stelleカルチ ディ ステッレ


星空の下でワイン会

(Degustazione dei Viniデグスタツィオーネ デイ ヴィーニ)

が多数開かれる。


ヴィンチ村もレオナルドダヴィンチミュージアムの玄関先で行われる。


そして、その日だけ特別にミュージアムの塔の天辺に

夜間登らせてくれるのである。


ロマンチックにヴィンチの夜空を眺めてはいかが。



*過去の関連記事はこちら↓*

ヴィンチの七月 Eventia Vinci

暑・熱・厚コンサート Ginevradi Marco

ヴィンチ村ファンタジー熱 Festadell'Unicorno



Grazie di aver visitato!

最後まで拝読していただきまして、ありがとうございました。




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