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「マキ、SUSHIつくって~。」
と何度も何度も何度も言われ続け
このコロナ禍中、散歩をする人が増えたように思う今日この頃
私もジョギングなんたることをしている矢先
バッタリ散歩中のチャーリーに出会した。

「マキさん、おSUSHIをつくってください。」ww


お金を払うからどーしてもって前々から懇願されてたんだけど
ケータリング風に目的あるイベントだったらしっくりくるし
食事会で費用を割り勘てのもしっくりいくけど
家族のための料理人ぐらいでしかない私としては
テイクアウトSUSHIになんかひっかかっていた。

今度さ、みんなで持ち寄って集まろーよ!
と最後の別れがそれだった。で、コロナでしょ。


お寿司をつくるたびにチャーリーの言葉と顔が浮かんだ。
なんかの機会に絶対つくってあげよう、とずーっと思ってた。

チャーリーのお友だちに子ども服のお下がりが欲しい人がいたっけ。
そうだ、少年の服を引き取ってもらったお礼に
SUSHIをオマケにしよう!とガサゴソ片付けた。
でもまたコロナでしょ。お下がりの服が山積みとなって
ロックダウンを過ごしたわけ。


だからこのバッタリはちょうどよかったのである。

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立ち話中に「じつはさぁ」と告白された。なになに?

彼女そして家族のみなさんコロナに罹っていたそうだ。
え。こんな身近に!いつの話よ?!
「いやもうね、11月の話。12月の半ばにやっと陰性になったの。」

彼女もご家族もみんな超軽症だったけど
ん?と思ってすぐPCR検査受けたら陽性だったというパターン。

どこからもらってきちゃうわけ?
「孫から。」
あら、それって典型的なパターンじゃない。
一番よくない組み合わせ...。

「噂通り、喉が気になりだして味覚がなくなるのー!」 へー!
なんだか流行りにのった人と話しているようで
一瞬、私は流行についていけない田舎者っぽかった。

無事だったからよかったけど、こういうほぼ無症状の例て
いっぱいいるんだろうなぁと思いながら聞いていた。

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緊急にSUSHIをつくることになってサーモンもアボカドもない。
でも日本人は冷蔵庫にあるものとちょっとしたもので
SUSHIはつくれるんだ!というところを教えようとおもう。

ホウレンソウのお友だちBietola(フダンソウ)とタマゴとツナマヨ
ネギもいれちゃおう。お、モッツァレラチーズもいれちゃえぃ。
男子にお使いさせてカニカマスティックを買わせ魚風味を出した。


写真は、1月6日のイタリアのこどもの日みたいなEpifaniaに
お寿司で祝ったときのもの。

靴下を枕元に置いて寝ると、お菓子がギュウギュウに詰まってる
っていう...良い子がお菓子の国のようにほうばれて
悪い子は悪くじを引いたように黒々な炭が当たっちゃうっていうアレ。
Befanaベファーナっていうボロボロなばぁちゃんが
ほうきにのって空からやってくるっていう...ファンタジーな世界だ。

サンタもベファーナもいい子しかひいきしないと少年は諦めて
親にねだりはじめたのはいつのことだろう...

仕方ないなぁ、ファンタジーにも見捨てられ誰も振り向いてくれない
かわいそうな少年に、子を想うのは親しかいないんだ
ということを見せつけるために、ささやかなプレゼントと
明日への未来へ祝福するためにウチはお寿司を食べるのであるw

我が思春期少年は何も言わずにモクモク食べた。

幼少期は生臭いとサーモンさえも受けつけなかったのに
イタリアの友はItalo-Giapponese(イタリアと日本のハーフ)より
日本のことが大好きで、アニメも料理も少年よりずっとうわ手だった。

んで、お友だちとSUSHI屋に行くようになって
ようやく好物となったのだ。
おねだりとSUSHI好きになったのは同時期かもしれない。


チャーリー用のオマケ(お礼)のお寿司をこしらえていたら
「お母さんのお寿司は気に入らないと思うよ。」
と思春期少年はいう。なんでだよ!
「お母さんのお寿司とレストランのSUSHIは違うから。」..なぬ。



暮フィレンツェに行った時日本人の友と
タイ人経営のSUSHI屋に行った。
在住日本人が美味しいっていう情報をもとに。

イタリア人の若者がいっぱいいた!
我が少年もこんな感じなのかー。

若者に混ざって我らがニッポンマダムwはニギリが食べたく注文した。
フツーのお寿司が食べたかったんだけど
なんか新鮮味がなくってパサパサしてて、今一だった。

それでなくても、在住歴長いのに三度目のSUSHI屋は
やっぱり家で食べた方がいいや!という結果を生んだ。

と、紹介してくれた在住日本人に報告したら
「あぁいうところはニギリじゃないのよ。ロールを食べなきゃ。」
ロ..ロール。「ソースとかマヨネーズがかかってるヤツ!」
裏巻きとかいう海苔を隠すワザのSUSHIだ。

そういえば、我が思春期少年も、デザートのSUSHIには
Nutellaのクリームチョコレートが挟んであったとか言ってたな。
想像できずに終わったけど、それだソレ。

イタリアの若者世代で大大流行しているSUSHIは
母国ニッポンの心をもつ我々には想像を絶する代物なのだ。

それじゃぁいかんっ!

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歯ごたえ弾力効果のあるモッツァレッラチーズをいれるだけで
私には革新的だし、ポソポソしてる缶詰のツナをいれるのも
抵抗はあるのだけれど、サラダと主食とおかず大集合寿司
太巻きを三本、ニッポン文化らしく伝えようと思った。


チャーリーはホンモノに大喜びしてくれた。


気を使ってくれて、チャーリーもキューバの食卓料理を
オマケしてくれた。「キューバではね、お豆料理をよく食べるの。」
母国料理の話になるといつもそう言っていたのを思い出した。

お米もよく食べるようで、今回、きっとニッポン人のわたし用に
お米入のお豆料理、お赤飯のような一品をつくってきれくれた。
見た目はまさしくもお赤飯。
しかし味は南国的で、レモンとパプリカで味付けされているのである。
フシギな味。お米と豆なのに、懐かしさが全くなかった。

それに、ふかしたようなポテトもレモン風味。とっても新鮮!

こうやって国の料理は国の人がつくった方が
文化が伝わるような味が出せる。
自分にはない懐かしさ。異国で育った友の人生。
チャーリーは、こういうのを食べて育ってきたんだ。



チャーリーのママは働いてたんだって。
近所で助け合う精神がフツーのキューバでさ
治安なんか全然よくって、みーんなが家族なんだって。
幼い三人姉妹は、いっつも一緒にいたんだって。

ある日、そんなのどかなキューバの村でも
小さな三姉妹が消えちゃったことにママは心配したんだって。
「でもね、私たち三人はなにしてたと思う?」..なにしてたんだろ。
「近所のおウチのソファに三姉妹ちょこんと並んで座って
日本のアニメをみていたのーwww」 カワイイー!


そんな話まで思い出しちゃうの、母国の手料理から。
シチリアのお友だちが毎っ回、シチリアの食卓料理を
ご自慢にご披露してくれるんだけど
それだって、思い出話がきちんとある。

家であまり作らない作れない創作料理や革新料理も魅力的だが
それを超えて友がつくる伝統的な料理は温もりと文化を感じる。


早くみんなで集まってワイワイ交換っこしたいな。
せっかくお友だちができたのに、距離が縮みやしない。
また散歩ジョギングでもしてこようっと。


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