大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:ブドウ UVA > 造酒作業 Enologia


一ヶ月前、雨が降って延期となった。

今回も、怪しいね。

やるのかな、やらないのかな。

でも、今回やらないと、また一ヶ月先。


DOCG


バイオダイナミックワインは、天体カレンダーに従う。

畑の作業は勿論

瓶詰め作業もこの日じゃないと

美味しく仕上がらない。


Bottiglie


そのバイオダイナミック農法カレンダーでは

農作に関係するだろう天体の動きが記されている。


Versando


主に

地上のエネルギーが活発になる

Luna Ascendenteルーナ アシェンデンテ


地下のエネルギーが活発になる

Luna Discendenteルーナ ディシェンデンテ


は、
RitmoTropicoリットゥモ トローピコ


月の
27.3日間の内

黄道と天の赤道との二つの交点を

春分点側と秋分点側に分けた二期間




Radiciラディーチ()Terraテッラ(大地)を差し


Foglie
フォーリエ()Aqcuaアックア()を差し


Fiori
フィオーリ()Ariaアーリア(空気)を差し


Frutti
フルッティ()Fuocoフオーコ(/)を差す


RitomoSiderale
リットゥモ シデラーレ


月の
27.3日間の内

天球上の黄道を12等分した恒星運動中の星座



が、大地の恵の作物に影響を与えているそうなのだ。


tappato


まだまだ詳しく言えばあるのだが

追々少しづつ紹介したいと思う。


日本ではあまり紹介されていない天体の動きと農法だから

サイト検索も非常に困難で

イタリア語から直訳するにあたっても

わかりやすい日本語を使って紹介することに

時間がかかる。


comunque imbottigliati


ヨーロッパではメジャーな4つのエレメント

大地・水・空気・熱()


よく考えてみると

よく考えなくても


確かにこの4つの生体力で生物は生きている。


Controllo


バイオダイナミックワインの瓶詰め作業は


その
Luna Discendente

Frutto=FuocoFiore=Ariaの日にやる。




時間が経ってワインとなったブドウの果実は

天体や気体の持つチカラと共に

シリカ素材の瓶に詰める。


Chianti


この日、晴れ男でもいたのか天気に恵まれ

8000本のChiantiキアンティを瓶詰めした。


Imbottigliatore


こんな瓶詰め業者がトラックで来る。


工場みたいにロボット化されているが

やはり人間がチェックしてないと

ロボットだって急にへまをする。


所々、人間が手を加え

瓶を入れたり

箱に詰めたりしていく。


箱つくりも箱のラベル貼りも

人間がする。


Etichetta in Inglese


こちらのバイオダイナミック農園は

アメリカと友好関係があるようだ。


日本にもどんどんこういった小さな農園の

目に見えない信仰心のような自然の法則に従う

バイオダイナミック農法で造られたワインを口にする機会を

私からも応援したい。


a mano


どうぞ興味のある方は、ご連絡下さい。

日本語でコンタクトのアシストをいたします。


まずは個人輸入から。


ワイン専門宅配会社へ委託してお届けいたします。


orizzontale


一度飲み始めると他が飲めなくなる

我バイオダイナミックワイン。


大袈裟な言い方かもしれないけど

私たちの鈍感になっちゃった体や味覚でさえ

農薬や添加物の無い

Genuinoジェヌイーノ感がはっきり分かるし

(純粋さ。ビオ商品で感じる無添加の素朴な感覚をいう)


逆に次、一般ワインを飲むと

強力な農薬と添加物の味に嫌気がさすほど

体や味覚が覚えてくる。


頭痛も無いし悪酔いしない

毎日飲むなら無農薬・無添加のものを

と伊在住リピーターは声を揃えて言う。


marchio BIO


ご褒美とギフトにバイオダイナミックワイン

(在庫を確認の上、ご紹介いたします。)

地球と体に優しく造られた自然が成したワインを

是非お試し下さい。



*過去の関連記事はこちら↓*

ご褒美とギフトにバイオダイナミックワイン ViniBiodinamici 2016

ワインのボトル詰め Imbottigliamento

ブドウの収穫その2ノ2 Vendemmia2016

 Grazie di aver visitato!

最後まで拝読していただきまして

ありがとうございました。

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夏の降水量が少なかったおかげで、丈夫でキレイなブドウが大量に収穫できた。(『ブドウの収穫その1Vendemmia2016『ブドウの収穫その2ノ1Vendemmia2016『ブドウの収穫その2ノ2Vendemmia2016『ブドウの収穫その2ノ3Vendemmia2016)

pieno Strettoio

その丈夫なブドウたちの果皮をよーく浸し、果皮のちからを十分に引き出す。(『ブドウの果皮のちからRimontaggio)

Pressa Strettoio

Mostoモスト(ブドウの搾り汁)は発酵し、糖分がアルコールに変身したら、果皮を圧搾する。果皮の栄養分と液体を、最後の一滴まで搾り出す作業をイタリア語でSvinaturaズヴィナトゥーラという。

何種も造っている農園は、醸造タンク内のMosto状態で決めるから、一気にはできない。

Dentro Tino

Mostoは別のタンクに移され(Travasareトラヴァザーレ)、果皮だけが残ったタンクを覗くと「お疲れさま」と言いたくなるほどクタクタになっていた。

metà Strettoio

StrettoioストレットイオもしくはTorchioトルキオ(圧搾機)内は、果皮を二層に分ける。層間にわら座布団を一枚。

Disco di Paglia
 我が家ではゴザのように使っている。

Disco di casa mia

ギュゥゥゥゥゥ。

fuoriesce

圧搾後のブドウの果皮は、Grappaグラッパ(アルコール度45°50°のブドウの蒸留酒)造酒業者(Distillatoreディスティッラトーレ蒸留酒製造業者)が引き取り、最後のお役目をする。

以前はこのグラッパ造酒業者がブドウの搾りかすを買い取っていたが、現在ワイン造酒業者は有機物廃棄処分の申告の義務化に伴い、お金を払って持っていってもらうのだそうだ。

Bucce dopo la svinatura

すっかり秋らしい空気のVinciヴィンチの空。

Cielo di Vinci ottobre


ありがとう↓ 

Rimontaggioリモンタッジョ(黒ブドウ(赤ワイン用)の果皮を浸す、撹拌作業)がブドウの収穫が終わると始まる。

ブドウの収穫は天候でハラハラし、Rimontaggioが始まるとモンモンと日に数回行われ、小さな農園の農主はヘトヘトとなる。

Dentro un Tino
Rimontaggioは、赤ワイン用の黒ブドウだけ行われる。

黒ブドウの果皮にはポリフェノールが含まれる。
そのポリフェノールとはタンニン、アントシアニン
(Antocianiアントチャーニ)、酵素(Enzimiエンツィーミ)や芳香(Aromiアローミ)などの各々に活躍する成分のことである。

タンニンは、酸化を防ぎ、色を一定化させ、良性菌を活発にさせ、醸造時に加える亜硫酸(Solfitiソルフィーティ酸化防止剤)を減少させる働きがあるそうだ。

アントシアニンは、赤ワインの”赤”を出す。

そんなスバラシイ成分を持つブドウの果皮を十分に濡らす・浸すことで、酸化防止剤やその他の添加物を加えずにもしくは最小限に抑えられるのだそうだ。

しかし、果皮は浮いてくる。それをモーターで下から汲み上げ人力で浸してあげるのである。

Uva nel Tino
各農園・醸造社によって方法は異なるかもしれない。

が、私が手伝うバイオダイナミック農園では人力で、発酵が始まる頃まで一日4回行ったりする。発酵具合で回数は減っていく。

ブドウの果実には糖分(Zuccheriズッケリ)があり、その糖分がアルコールに変身する。

作業中、発酵のガスで醸造タンク内は充満するそうだ。

糖分を計りながら、収穫時期を決めたり、Rimontaggioの回数を決める。

Durante il Rimontaggio

バイオダイナミックワインは、検出できないほどのSolfitiを加えるが、それ以外の添加物は一切加えない。

果皮の働きを十分に引き出すRimontaggioを確実にすれば、ほんの少しのSolfitiは次第に消えていく。

だからバイオダイナミックワインを飲んで悪酔いしない。

ブドウがワインに変身しただけである。

Fa scorrere il Mosto

Rimontaggio数日後のCanaiolo Nero100カナイオーロ ネーロMostoモスト(ブドウの搾り汁)をみんなで試飲。

発酵し始めアルコールが入り、ビリッ・ジワッと舌触り。

Mosto di Canaiolo

果皮からブドウのちからを抽出したら、Svinaturaズヴィナトゥーラ(圧搾)する。

Arcobaleno a Vinci

向こうを見ればまだ収穫をしているところもあれば、Svinaturaでてんやわんやしているところもある、ヒヤヒヤ空気が冷たい”暖”が欲しくなるヴィンチの大地でございます。


↓ありがとう↓

*Vinciヴィンチ7月に入り日照りが続く*Luna Discendenteルーナ ディシェンデンテ*Giorno di Fioreジョルノ ディ フィオーレの日、Vino Biodinamicoヴィーノ ビオディナーミコ(バイオダイナミックワイン)を手掛ける2社が、12,000本のボトルにワインを詰めた(Imbottigliamentoインボッティリィアメント)
 

Metodo Biodinamico Modernoメートド ビオディナーミコ モデールノ(現代バイオダイナミック法)は、*Maria Thunマリア チューンの月と天体のカレンダーに沿って作業が行われる。
 

移動式ボトル詰め業者は、機械がセッティングされたビッグなトラックで来る。

機械は、ワインをボトルに詰め、栓をし、栓のカバーをし、ラベルを張る。*Chianti DOCGの印紙も張る。

ワインの種類によって、瓶も栓もカバーの色もラベルも印紙の有無もかわる。
imbottigliamento 1  imbottigliamento 2
imbottigliamento 3imbottigliamento 4
次々と出てくるボトルの箱詰め作業・箱のセッティングは農園スタッフがやる。

12,000本が次々出てくるのだから、スタッフの阿吽の呼吸でちゃっちゃかやらないと一日で終わらない。

が、今回も無事終了。
 

大量のオーダーが入った時を目安に、樽内貯蔵期間や9月の収穫に向け樽の空き調整を、月と天体のカレンダーを見ながら計画を立てる。

今回はUSAへ輸出される。化学薬品+食品が多いアメリカで、地球と体に優しいワインが広がることは私も嬉しい。
 

ボトルは、Metodo Biodinamico Modernoの法則に従ってSiliceシリチェ(シリカ/二酸化珪素)素材のボトルを使う。このボトルを使うことによって、さらに長期保存が可能となり、ワインの味がさらに成長し形成されていくそうだ。
 

ボトルやワイン詰めの日までも法則に従うバイオダイナミックワイン。

ただのマニアではない。

無言の自然を尊重しているだけだと思う。

簡単に化学の力で調整してはいけない。

厳しい自然の法則に私たちも厳しく向かい合わなければいけないと思う。

バイオダイナミックワインだけでなく、オーガニックやバイオダイナミック農法を適用している農園に注目し消費者を増やすことが、地球を守る第一歩のような気がしてならない。




*Vinciヴィンチ 
(レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷。トスカーナ州フィレンツェ県)


*Luna Discendenteルーナ ディシェンデンテ
(28日間のサイクルをする回帰運動中、天体の赤道から見て月が秋分点(下降)側の約14日間:Metodo Biodinamicoメートド ビオディナーミコ(バイオダイナミック農法))


*Giorno di Fioreジョルノ ディ フィオーレ
(の日。地球の周りで恒星運動をしている12の星座中、Acquarioアクアーリオ(水瓶座)Gemelliジェメッリ(双子座)Bilanciaビランチャ(天秤座)Fioreフィオーレ ()に影響を与えるそうだ。地上の生体力では、Ariaアーリア(空気)に値する。)


*Maria Thunマリア チューン
(Rudolf Steinerルドルフ シュタイナーの教えに従い、'50年代、カブ(Ravanelloラヴァネッロ(ハツカダイコン))の成長を月と関係させて研究し、シュタイナーの研究結果の月と天体のカレンダーをさらに確実化させた人物。)


*Chianti DOCGキアンティ ドックジ(キアンティ地区ワイン)
Denominazione Origine Controllata Garantitaデノミナッツィオーネ オリージネ コントロッラータ ガランティータ(統制保証原産地呼称 必要条件・検査に合格した上級ワイン)


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