大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ:オリーブ OLIVI > Olive Oil

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Extra Virgin Olive オイルの略である。

イタリア語でも Olio EVO と略される。
Olio Extra Vergine di Oliva

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EVOオイルである条件としては

酸度が0,8%以下であること

劣化成分の過酸化物指数が20meg/kg以内であること

どの方法の収獲中搾油中に化学物質が混入していないこと

定められた容器とキャップを使うこと

原産地を筆頭に定められたラベルの内容であること

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EVOオイルを目指すには

オリーブの実が健康で、収穫時地面に触れていないこと
麻袋なんかに積まないでw現代風に風通しの良いカゴに積む!

できたら収穫したその日に搾油できたらいいけれど
48時間以内であれば数値の差はほとんどない。
それ以上の日数だと摘んでから発酵し続けるオリーブの実は
傷みから腐りはじめる。

できたら搾油所は最新技術の機械化されたところで
できるだけ酸化を防ぐ方法を選ぶ。伝統式には申し訳ないけれど。

コールドプレスという呼び方で知られている
Spremitura(Estratto) a freddo
搾油時抽出時の工程の温度が27度以下であること。
熱が高くなることで油は抽出できるが
せっかくの良い成分や風味が減少してしまう。

搾油されたらすぐにフィルタリングし劣化を急がせてしまう澱を取る。
フィルタリングされていないEVOオイルの賞味期限は少ないはずだ。

窒素充填できる真空タンクがなければ
早く市場用の小瓶に詰めてしまう。

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ラベル表記の義務であるEVOオイルの保管や消費の条件は
消費者さんに委ねられる。

開栓していない状態での賞味期限は18か月
開栓したら早めに消費すること
保存は、風通しの良いできたら気温が一定に近い暗室や棚の中

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「エクストラヴァージンオリーブオイルってなんですか?」
「一番搾りってことでしょ?」
「どれを買えばいいのですか?」
「冷蔵庫に保存してます。」
「顔にもつけて大丈夫ですか?」
「飲むと体にイイって聞いたんですけど...」
「大切に使ってます。」

日本でオリーブオイル会を開催したときに多かった質問と
この度プロデュースオリーブオイルをご紹介させていただいて
ご購入してくださった一部の方々のメッセージである。

オリーブオイルそのものの味の比較は
やっぱり実際味わってみないとわからないものだが
知識的に知っていれば
オリーブオイルの選び方や使い方がぐんと簡単になってくると思う。

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「エクストラヴァージンオリーブオイルってなんですか?」

そういうわけで、一般の方がEVOオイルを選ぶ際
EVOオイルと記載されていること。
記載されていることで、EVOオイルの条件が
揃っているということである。

しかし、オーガニックの基準も相当緩いのと同じで
EVOオイルの基準も相当緩い。

味の差は味覚でわかるが、酸度や過酸化物指数やポリフェノール数などは
表記の義務はないので他と比べようがない。

そして、どんなふうに栽培されているのかも収穫されているのかも
搾油機も時間もなんにも見えないしわからない。

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「一番搾りってことでしょ?」

EVOオイルに一番搾りとか二番搾りはない。

エキストラバージンオリーブオイルの他に
シンプルにオリーブオイルと表記されているものは
EVOオイルの条件にそぐわなかったもの。

他Sansaオイルは、それこそ二番搾りとなり
コールドプレスで出てきたオリーブペーストに
熱を加えて最後の最後まで抽出させた
成分を期待してはいけないオリーブオイル。

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「どれを買えばいいのですか?」

どこで良質EVOオイルを購入するかは、ラベル表記をよく見るか
信用のある生産者、輸入者、販売者からとなる。

しかしオリーブオイル文化の国イタリアに暮らすイタリア人でさえ
何を基準にしてよいのかわからなかったり
これを美味しいEVOオイルなんだということを知らなかったりする。

信用のある人が生産者や輸入者、販売者でも
オリーブ栽培のことや収穫・搾油のこと美味しさのことを知らないと
追及されたEVOオイルはなかなか産まれもしなければ届きもしない。

私が監修をさせていただいたEVOオイルは
全工程を知れて、指示さえもできることは
私は自信を持って紹介できるし
この質問に答えることができてまず嬉しい。
...とこの場を借りて伝えておきたい。

そして、欧州であればBIOマーク、日本であればJASマーク
私は、有機栽培を個人的にお勧めするが
自分の食意識にあわせればいい。
けど!有機栽培のリクエストが増えれば生産者も輸入者も販売者も
有機栽培に力を入れて環境にも健康にもよいので
ぜひ生活にオーガニック意識を取り入れてほしい。

しかし、BIO表記は義務ではないので
完全なるオーガニックだけど表記にこだわらないことがある。

店の棚に並ばないとか他の商品と比較しないとか
知人へ、口コミなどの販売方法にある。
生産者への信用のみである。

理由は、申請の労力や費用の節約にある。

BIO申請のメリットは、生産者をよく知らなくても
商品の情報の一つとして、拡散されやすい点であろう。

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「冷蔵庫に保存してます。」ダメです。

EVOオイルの保存は
冷蔵庫ダメ、もしくはガスコンロの近くもダメ
気温ができたら15~20度ぐらいの一定に保てそうな
日の当たらない暗い所がベストである。
開栓してあっても保管条件は同じ。

イタリアの住居はセントラルヒーティングなので
どの部屋も一定に温かい。
ガレージとかで保管しない限り室温は安定している。

それに反して、日本の住居は各部屋に暖房機を置く記憶がある。
廊下は寒かった思い出があるし、トイレも寒かったw
だから、人がいるようなところだと
18度ぐらいで保たれているのではないだろうか。

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「顔にもつけて大丈夫ですか?」

今季に収穫された新EVOオイルは
成分がホヤホヤにつまっているので辛味や苦味が強い。
つまり刺激が多すぎて、肌にはピリピリ感じるはずだ。

私は、特に新モノは食で使うことを勧める。

私は、昨年のEVOオイルをスキンケアに使っている。
それでも効果抜群!

Ricotta con Olio Extravergine di Oliva

「飲むと体にイイって聞いたんですけど...」

わざわざオイルだけ飲まなくても
サラダやスープ、パンや生チーズなどなど
生で遠慮なくドバっとかけて食べることをオススメ。

開栓時最初に、オリーブオイルソムリエさんや専門家さんのように
小さなカップに入れて手で軽く温めて香りをかいだり
シンプルにティスプーンなどで味を知っておくと
違う種類のEVOオイルと出会ったときや
料理にあわて使い分けたりの参考となるので
一度はオイルだけで舐めて味を覚えておくといいかもしれない。

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「大切に使ってます。」ありがとう。

オリーブオイルは毎年毎年産まれ1年で鮮度が落ちる。
ワインのように何年も寝かすことができないし旨みが増すわけでもない。

5年前のオリーブオイルを食べることはできるけれど
あの産まれたときの味も香りも色も成分も鮮度は消える。
一年経ったオイルと搾油したばっかりのオイルさえも違う。

だから生産者は、毎年新しいオイルを売りたいしさばきたい。
一年で使いきっていただけると満足この上ない。

手頃なモノではないからじゃんじゃん使って!とは言えないが
良質なEVOオイルは、食卓調味料のようにほぼなんにでも
生でかけて食すのがオリーブオイル文化である。

野菜のお浸しを、塩とEVOオイルとか
ステーキ肉に、塩とEVOオイルとか
七草粥に、塩とEVOオイルとか

食材をシンプルに召し上がりたいときに
塩とEVOオイルのハーモニーが乙なのである。

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私が監修させていただいたトスカーナ産EVOオイルは
酸度 0.2 % p/p
過酸化物指数 5.5 meg/kg
ポリフェノール 1100 mg/kg
成績はなかなかいい。

ポリフェノールがとても高い数値だが
トスカーナ特有の土地や気候、品種が関係している。

数値が高い割には、口に含んだ瞬間の激しさがなく
奥に押し込んだ時に辛味苦味が広がる感じだ。

そして、酸度も数値だけではなく
味の調和がとれていると思う。

こちらのEVOオイルに興味がある方は
こちらよりお求めください。

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2022年12月 追伸

日本のみなさまに愛を込めて特別につくった
obatamaki監修EVオリーブオイルが販売されております。
ご注文はこちらのサイトよりどうぞ。




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プロデュースオリーブオイルの旅 l'olio verso levante
オリーブオイルの保存と管理 l'oliosta nel buio
オリーブオイルを選ぶとしたら Ecco L'Olio Nuovo



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こちらの監修オリーブオイルが出荷された。

日本行きの飛行機の便が激減していると通知を受けた。
インポーターが指定した運送会社と連絡を取り合いながら
10日ほど遅れて...もしくは毎日飛んでいない便の関係なのか
11月末に見届けることになった。

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私が管理しているオリーブの収穫を先に済ませた結果
成熟がいつもより早かった
搾油率が高かった
苦味辛味のパンチが通常よりきいていた

日本に暮らす日本人の嗜好は
トスカーナ産独特の苦味辛味の強い味が苦手なんだそうだ。
なるべく抑えられるものなら抑えたいとのことだった。

こちらの農園が持っているオリーブの品種が
どちらかというと、遅く成熟する品種が多いので
先に成熟する品種のオリーブたちと同時に収穫すると
さらにパンチが強くなることもあるので
10日ほど収穫&搾油日を遅らせた。

ヴィンチ界隈は、とにかく不作で
収穫にものすごく手こずったそうだ。
私たちも、搾油所に持っていくオリーブの量が少ないか
手こずる収獲を諦めたりしたからよーくわかる。

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予定していた遅らせる前の収獲日の数日前
まだまだ10月だ、事務の子がコロナに罹った。

周りの社員たちは事務にいないこともあって
コロナにならずに済んだが
収獲日を遅らせたのはなんだか運命であった。

かといって事務の子は収穫を手伝うわけではなかったので
家でピンピンしながら出荷のための様々な手続きを
スマートワーキングしていた。

私はその事務クンとメールやチャットでやりとりするだけなので
会社にくる必要ないんじゃないかと思っちゃうぐらいであった。

事務クンは、ちょっと風邪気味程度だったそうだ。
周りの人のためにとすぐにPCR検査をして
自主隔離に入っていたそうだ。

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そんなこんなんで、不安を抱えながら農園は収穫に入った。
収獲期に入ると、指揮する人はみんなピリピリする。

そこで私が生意気に意見するし指示するもんだから
相当イラついたと思う...。ピリピリがピキピキした。
収獲日を遅らせ、搾油所を指定し
フィルターを急がせ、瓶詰も急がせた。
予定していたその10日前の出荷日に間に合うようにも急かしていた。

私のオリーブオイルと仕上がりを近づけることを目指していた。
ピリピリピキピキした中、私の指示通りに従ってくれた。

むしろフィルターがけは、農園でもできたけど
日本行きだけではない、収穫を続行しなければいけない。
様々な状況の判断で、搾油所でやってもらっていた。

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数量限定だが、少量の注文のために
ラベルも瓶もいろんなことが予定より遅れて届いた。

オリーブ文化のイタリアではなかなか250mlは市場に出ない。
だから農園は、日本行きに特注していたようだ。
農園の最小は500mlであった。

収獲も何もかも私は指示するだけで
自分では動けないので、とても歯がゆい毎日であった。

いろんなことが手作業で行われる。
私は私で、別の農園で収穫や瓶詰やラベル作業を手伝っているので
急いでやらなければいけないこと、ゆっくりやって欲しいことが
わかっているんだけど、そのへんは農園の方針に任せたい。

どうしても譲れないことと譲れることを分けた。
譲れないことは私が想うさらに良質なオイルである。
無事に収穫されて無事にオイルとなって
無事に瓶詰めされて、出荷まで見届けたら、気が抜けてしまった。

事務クンも一度は日本に行ってみたいニッポン好きもあって
このオリーブオイルを隔離で部屋の中をウロウロしてるより
目の前で見届けたいとチャットに流れてきた。

生産には関わってないけれど
彼も自分のオリーブオイルを送り出す気分だったらしい。
いいことだとおもう。

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私が農園を開業する能力がない分
私のオリーブ愛やオリーブ熱と共に
母国日本の市場へ挑んで、たくさんのことを
彼らと学べられたらと胸に抱きながら
プロデュースオリーブオイルを見届けたのであった。

雨の多かった11月。
快晴の日は雲が遊ぶように出現する澄んだ空。

無事にみんなのところに届きますように!
そこまで確認しないと一件落着しない自分がいる。

そろそろolivewellness社からはたまた各地へ出荷されるそうだ。

あともう少し!楽しみに待っててくださいね。

ご注文してくださったみなさま
ありがとうございました!

もしよかったら、SNSかなんかでご感想ください。
#ヴィンチオイル 食卓レポお待ちしております!

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残り僅かですが、こちらより注文できます。



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トスカーナ産監修オリーブオイル l'olio supervisionato
世界で一つのオリーブオイル amo l'olio di oliva
オリーブを収穫したら愛用の搾油所へ la raccolta delle olive 2021 vol.2



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サマータイムが終わった10月最終の週末、11月入っての週末
オリーブの収穫をしている一般の家族たちで賑やかだ。

イタリアは..といってもトスカーナ事情しかよくわからないが
一般の人でも普通の野菜畑のようにオリーブ畑をもっている家が多い。
30~150本ぐらいが相場であろう。
ひと家族だけの場合もあれば大家族でシェアする場合もある。

トスカーナの伝統は、11月1日の祝日OgnissantiとかTutti i Santiと呼ぶ
聖人の日以降にオリーブの収穫をはじめるのが通常である。

しかし今では、温暖化の影響で成熟が早くなり
こだわり派はポリフェノールやクロロフィルの効果高を意識して
10月の半ばからはじめる農園や愛好家が出だした。

私もそのかじりで、10月の22日以降
できたらサマータイム内の週末までに終わる目標を
ここ数年たてている。

二家族のオリーブ畑を管理している私は
2021年は10月の第4週末に終わらせることができた。
50%減だからということもある。

でも逆に、とりあえず網は地面に敷く作業は同じだし
ポツポツあるオリーブに振動機を差し込む作業だって同じだ。

ただ、その労力をするほどまでの価値のない数量の
オリーブの木やゾーンは諦めることにした。
時間がきたら予約した搾油所に持っていかなくてはならないので
ちびちびだらだら収穫していられない。

その見極めとか時間の配分は案外難しく
搾油所に持っていくオリーブの実300㎏まで足りないとか
オリーブの木2本の収穫ができなかったとか
毎年よく聞く嘆きである。

こちらの森のようなオリーブ畑のオリーブは
日当たりが悪いので、同じ早熟性の品種だけど
成長が日当たりが良いところより遅い。

だからまだ色づき中で緑交じりが多かった。
一週間遅く収穫してもよかった。

結果は搾油率13,5%だった。
思ったよりあったので
そういう年なのかもしれない

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イタリアには..トスカーナにはそういうわけで趣味や愛好家
家族でだってオリーブ畑をもっているオリーブ文化には
そこらじゅうに搾油所がある。

ヴィンチ付近で持っていけそうな距離に
ざっと思い当たるだけでも10軒はある。

その中で私はもうここしかお願いできないほど
一番信頼している搾油所がある。

なぜここの搾油所に惹かれたかというと
とにかく搾油機がすごいのである。

カット工程がソフトに攪拌されていき
 混ぜこね工程のグラモラ機がより酸化を防ぐだろうといわれる
縦型式であるところは他になかなかないであろう。

そして水分と油分に分ける遠心分離機が
ものすごい精密で、濃厚なオリーブオイルがどわどわと出てくる。

さらには、全工程21度でできているところは素晴らしい。
エキストラバージンオイルは27度以下と規定がある中
6度の差は肌で感じる程である。
その分、成分が減っていない証拠なのであるのである。

もう一つは、オリーブ愛でいっぱいの主は
農薬のことを毒とよぶほどで
有機栽培の人しか絶対に受け付けない。
それと、ぐちゃぐちゃになったオリーブも受け付けない。
だからオリーブ愛で栽培・収穫されたオリーブを
持ってくる人しか来ないし残らない。

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なんにもわかっちゃいない頃
数軒の搾油所に持って行って試したし
最後の2本分をお隣さんと混ぜてもらったこともある。

しかし
口に入った瞬間舌触りから味まで、ぜんっぜん違うのである。

こんなに違いがあっていいの?というぐらいだ。
だから、同じオリーブでも搾油機が違うだけで
こんなにも差がでるなら、オリーブオイルの値段が変わっても
ちっともおかしくないし、搾油所選びというのはとっても大事だ
ということがはっきり言えるようになったわけである。

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しかし濃厚なオイルは
水分と油分がパキッと分けられているが
Novello特有の澱がけっこうあるので
すぐフィルターにかけたい。

フィルターに濾されて出てきたオイルは
キラキラ輝く金のような黄緑色のオリーブオイルができあがり
滑らかな舌触りでかつフレッシュで
清い苦味と清い辛味が味わえるのである。

そしてそれが持続するのである。
フィルターにかける意味はそこにあるのである。

どの搾油所で搾油してもらっても
私はすぐにフィルターにかけることをお勧めしたい。

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愛用の搾油所は、エコロジーにも力を入れていて
除去された葉っぱは肥料に
Sansaといわれる油分が抜かれた実のペーストも肥料に
ペーストと種も分離して、その種はチップストーブに!

広大なオリーブ畑に搾油所をもてたら
オリーブの肥料はオリーブということになる。

オリーブ農園にしては少ない5000本の
オリーブ愛からはじまったオリーブ事業。

エコシステムができているのも
私のお気に入りの搾油所なのである。

世紀に渡ったようなオリーブの剪定も素晴らしい。


【お知らせ】


2021年より、Obata Makiが監修しましたヴィンチ村15㎞圏内の
トスカーナ産エキストラバージンオリーブオイルが
日本のみなさまへ数量限定で
olivewellness.storeより販売が決定いたしました。
生産過程がこのように垣間見れるオリーブオイルは珍しいことと思います。
この機会を是非ご利用ください。
こちらのリンクにて予約注文ができます。



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オリーブオイルの搾油率 essere olio extravergine
強調するときの国民性 Frantoio Svizzero
オリーブオイルを美味しくさせる Consiglio di Frantoio Bio




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トスカーナは、早いところは10月半ば頃から
オリーブを収穫している農園はいるが
20日以降一斉に収穫がはじまり
11月の半ば頃までピークが続く。

私はここ数年10月中には終了させている。
なぜなら、温暖化の影響で成長が年々早くなっていることもあるし
11月に入ると霧の出る日が多くなり天気が悪い。
それと、サマータイムが終了し一気に日が短くなって
収穫できる時間が減った気分になるからである。

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2021年のトスカーナ産オリーブオイルは
50%も激減なのだそうだ。
ニュースで、国に支援を求めていることが報道されていた。

理由は、突然の春の寒波と初夏からの猛暑に干ばつ
この異常気象にオリーブはストレスを受け
成長が乱れてしまったという。

私が管理している畑でも、元々弱っていたオリーブは枯れてしまったし
結実していた実が初夏の時点でたくさん落ちてしまった。
カメムシやメイガも寄ってきたが
だいたいは春の寒波が影響しているようだ。

こういう事態は、土地を耕しても肥料を撒いても
どんなに水を与えても、ダメなものはダメなのだ。

それでも、生き残ったオリーブたちは
強くたくましく濃厚に美味しく出来上がっていると
ニュースでインタビューを受けていたオリーブオイル鑑定士が
口をキィキィさせたりキューっとさせて頷いていた!

私のオリーブたちも私が監修させていただいたオリーブたちも
日に当たってツルツルひしめきあっている。
全体的には不作だが、健康なオリーブには
どっさりついていたりもするし、美味しそうだ。

はやくオリーブオイルを口にしたい!

013 Assaggiare l'Olio Novello

この度、出会いとタイミングと発想から
私が監修したオリーブオイルを日本のみ
数量を限定して発売することが決定した。

どうして私が監修をしてオリーブオイルを
日本のみなさまに届けようと思ったのか。

私は、オリーブ文化のイタリアでオリーブの栽培や剪定を学び
オリーブオイルができるまでを自分で手掛けてきて
だんだん年数が経つ内
市場に出回っているオリーブオイルの事情や
農園が直面していることや対応していること
そして消費者さまたちのオリーブオイルに対しての認識不足
などなど様々なことがみえてきた。

この情報過多な世の中なのに、実際のところ生産過程というのが
あまりみえてないところに気がつきはじめ
そこで、私が言葉や写真で発信する他に
オリーブオイルが届けられたらいいなと強く想いが募ったのであった。

とはいえ、私は土地なし農民であるし
土地や倉庫となる不動産、それをリフォームする資金
それだけじゃない、トラクターなどの設備から人手の確保
ほんのちょっとの資金ではとうてい無理無理w

たいていの農園は、代々受け継がれていたり
ど起業家や想像もつかないお金持ちさんたちが農園を開業して
自分のためのワインやオリーブオイルを造って
華やかにもてなすための嗜好品となっているのが
イタリアの現状だ。

従って、無理をせず、自分の想いをアピールする方法は
一からはじめることではなく、全て整った農園の
ほんの少しだけを日本に送っていただけるといいな
たったそれだけのことであった。

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しかし、見ず知らずの農園には交渉できない。
そこで、私が数年かけて信用を得てきた友農園をたずねた。

ここの農園は、ヴィンチ村15㎞圏内に畑がある。
トスカーナらしい品種4種がメインで
草っぽい風味のするFrantoio
単種だったら私はこれが一番好きなMoraiolo
我が家でもお馴染みの癖のないLeccino
実は小さいけど隔年性にあまり影響されないPendolino
上の2種は遅く成熟する品種で
割合的にFrantoioが多めということで
遅咲き品種を早咲き品種と同時収穫となると
ポリフェノールやクロロフィルが多めで
苦味辛味のパンチが効いたザ・トスカーナオイルとなる。

そういうわけで今年は大不作なので
ありったけの生き残りツルツルオリーブの収穫は
一昨年味見したオイルとはまた違うだろうと期待している。
そこがオリーブオイルのおもしろさだったりもする。

収穫の時期は、ちょっとだけパンチ味を抑えるために
ほんの少し遅くして10月の最後の週に予定している。
今年はやや成熟が早いように見受けられるので
ほんの少しの効果はあるであろう。

搾油所は、私がいつも依頼している信用のあるところを指定。
スピリト的に有機栽培しか受け付けないこだわり派で
混ぜこね工程のグラモラ機は
より酸化を抑えるだろうといわれる珍しい縦型式
油分と水分を分ける分離機も精密で超濃厚なオイルが抽出され
全工程21度というこれまた超がつくほどコールドで
大切にしたい成分をより壊さないよう配慮されている。

そして抽出後24時間以内にフィルターにかけられる。
フィルター機を農園は購入されていて自慢していた!
そこで2回フィルターしてもらって
余分な澱を即取り払って新鮮さを1年間保たせるのである。

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この農園の主は、数少ない女性しか参加できなかった
農業士養成講座の女仲間で、彼女が唯一農園を開業し
オリーブ畑で私が落ちこぼれていたトラクターを乗り回しているw

Agriturismoと呼ばれる農園宿泊施設を現在リフォームしていて
日本のみなさまにもおもてなしができることを心待ちにしている。
私も是非畑や周辺をご案内したりして
こちらの有機栽培のワインやオリーブオイルで
お食事を楽しめたらと夢を一緒に描いている。

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このように身近な農園ですぐに足が運べたり
作業の時は一部始終様子が伺えて
オリーブオイルを味で選択した紹介ではなく
栽培や作業を日本の食卓用に一緒にチェックして
お伝えしていくオリーブオイルの紹介は
なかなかできないことではという発想であった。

こちらのOliveWellness社では
『レオナルドダヴィンチのふるさとヴィンチの丘で オリーブ剪定』
というタイトルでWEBINARに登壇させていただいた。

この会社は、オリーブとは
幸せをももつ健康を私たち人類に提供する植物であることを
知ってもらいたい一心で
WEBINARなどを開催したりコンサルトしたりしていて
私の自然愛熱に共感してくださったとこから
彼らの温かい支えの元、このようなコンセプトで
私が監修したオリーブオイルの発売が決定した運びである。







農園から監修した部分のみのブランド化を図り
ラベルを独自につくりあげた。
ラベルにもいろいろ規制があって
それはそれは、農園も私もOliveWellness社も
みんながみんな勉強になった。

イタリア産オリーブオイルは
黒いラベルや白地にポツンが多いということだったので
太陽のイメージ、オレンジ色
でも私らしくシンプルに
そしてレオナルドダヴィンチのふるさとヴィンチが
ひっそりわかるようにデザインされているので
是非とも見つけてほしいw

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ただただ味を語るオリーブオイルではない
私の、農園の、OliveWellness社の、想いを伝えるメッセージ的な
エキストラバージンオリーブオイルとなることを目指しています。

どうぞヴィンチの丘よりよろしくお願いします。

予約注文はこちらまで



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ある展示会の企画セミナーで
あるオリーブオイル協会のある方の
(どこのだれだか忘れちゃったw)
発表するテーマが

「世界一のオリーブオイルをお教えします!」
というのがあった。

外国の方でプロフィール写真も
スーツ姿にスマイルで貫禄があって
経験がありそうなシニョーレであった。

世界一のオリーブオイル???
それはそれは興味があった。
しかし、コロナでその食品展示会は中止されてしまい
内容を知ることは不可能となってしまった。

どんなことを話そうとしてたのか気になって仕方がない。
私が想う世界一美味しいオイルと同じか
答え合わせをしてみたい。
謎に終わってしまったから
自分の考えがいまだ想いの大前提となっている。

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私が想う世界一美味しいオリーブオイルとは
各土地の各主のパッションだと想っている。
そしてそのパッションには透明性があって
嘘がないことだと想っている。

だから世界一とは自分からみた世界一なんだと
私は想っている。
それと生産者を信じて味わった人が想う世界一なんだと
私は想っている。

オリーブオイルは、毎年同じオイルは生まれない。
そして土地によっても畑によっても品種によっても気候によっても
栽培主によっても搾油所によっても、全てが関係して
今年のアナタのオリーブオイルが誕生するのである。

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オリーブ栽培や剪定を
オリーブ文化のイタリアで学び
自分でかってでてオリーブの管理をし
年数も経ちだいぶ慣れてきたのでメモっておきたい。

毎年同じ畑の同じ品種なので似たり寄ったりはある。
しかし、降水量が多い年、夏が涼しい年
猛暑な年、オリーブミバエが発生した年
いやいや、春の結実時期の気候、初秋の降水量
収穫するタイミング、フィルター加減
搾油所のマシーンにもよるし、搾油するときの温度
それはもう全て様々な状況次第なのだ。

愛好家や趣味も含む生産者だけの技術
搾油所の技術だけではないのである。

しかし、気候ばっかりはヒトは操作できない。
それではどうパッションを表にした
自称世界一オリーブオイルをつくるのだ。

剪定は毎年少しずつでも行っているのか
肥料の考え方はどんなもんか
有機栽培で行っているのか

収穫のタイミングで何を重視しているのか
濃厚クロロフィルや辛味苦味のポリフェノールを意識するのか
オイルは抽出されて元がとれているのか

収穫の時間はどのくらいかけているのか
収穫した実をどのようなかごに入れているのか
明日搾油してもらう場合はどのように保存しているのか
落ちた実を拾ってしまっているのではないか
そんでもって
自分んチのオリーブをオイルにしてるのか

搾油所は低温で搾油してくれるところか
有機栽培と農薬栽培をきちんと分けてくれているのか
清潔な搾油所か

搾られてきたオイルを入れる容器は何で洗ってる?
まさか食器洗剤ではないよね?

フィルターを自分でドロップ式にするとき蓋閉めてる?
オイルの保存の状態は???

これをクリアしてれば、どれも世界一だと想う。

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あるこだわり屋は、日中の気温で収穫することで
実が発酵していくのを防ぎ、夜に収穫している人もいるって
ラジオで聴いたことあるけれど
オリーブもヒトもみんなの睡眠時間に作業をすることは
私はあえて自然に反しているようにおもう。

クロロフィル/ポリフェノールを意識しすぎて
まだ油分の形成真っ最中の緑のときに収穫して
搾油率が3%(通常トスカーナは15%前後)なんていうのも
どこかで聴いたことある。

搾油してからフィルターにかけるまでの
超フレッシュのあの状態をNovelloというならば
そのNovelloを意識してフィルターにかけない
ノンフィルターにして保存すると
あのフレッシュな味は1ヶ月もつかもたない
どっちをとる?

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コンクールで受賞したオリーブオイルはきっと美味しいに違いない。
全部の条件を知らなくたってなにかしらハーモニーを感じ
審査員の心を射止めたんだから美味しいのだ。
では、国や審査協会や団体を変えてみるのはどうだろう。
もしかすると、志向が違うかもしれない。

私は辛味苦味に
パンチのあるトスカーナ産オリーブオイルが好きだ。
もしかすると人がよくいう南イタリアのオリーブオイルは
パンチがないのでトスカーナの人は不向きだと聞く。

その逆もあって、南イタリアの人はトスカーナ産が無理ってのも
知っている。地方出身の方たちはわざわざ出身地のオリーブオイルを
取り寄せているんだから、イタリア人の故郷愛は
根強く伝授されていく郷土料理にも繋がるのであろう。

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だから、オリーブにもヒトにも無理のない栽培と収穫で
土地の味と生産者の貫いたパッションがあれば
みんな世界一なんだと私は想う。

だから私は、できたら生産者と出会うことや
土地を歩くことを勧めるのである。





OliveWellness社よりWEBINARのお知らせです。
2021年10月16日(土)日本時間16:00~

前回は、オリーブってどんな植物なの?というお話でした。
花や葉や実の形や大きさや時期
そして見分けにくい品種のことなどお話してくださいました。
今度は、オリーブの栽培と搾油のお話ですって!

もうすぐトスカーナもオリーブの収穫です。
春が寒くて夏が猛暑、初秋は雨が降って膨らんでます。
どんなオリーブオイルになるのか楽しみですね。

それでは、WEBINARの詳細とお申し込みはこちらより。
どうぞたくさんのご参加をお待ちしております。






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