大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

May 2016

CDを買わずにはいられなかった。
Eiko Yamaguchi CDEiko Yamaguchi CDjacket

ィレンツェ在住のチェンバリスト山口詠子さんの生演奏を、嬉しくも聴く機会があった。
 

まず、チェンバロの説明をしてくれた。

私は、初めてチェンバロを見る。
Eiko Yamaguchi Cembalo
オックスフォードで特注されたというチェンバロ。

チェンバロは、ピアノが生まれる前に広く使われていたそうだ。

ピアノは、弦を叩くことで音の強弱をつけることができる。チェンバロは、ギターのように弦を弾く仕組みになっているが、直接弦を指で弾かず、鍵盤を通して弾くので、音の強弱は演奏者の呼吸と鼓動で表現するそうなのだ。

鍵盤が二段になっており、主に下の段で弾いていた。

上の段を前後に動かすことで響き具合が変わる。曲に合わせて移動していた。

上の段の音はまた一味違い、下の段とのコンビの曲はとてもリズムがあった。

Eiko Yamguchi suona clavicembalo

曲の説明を毎曲弾き始めにしてくれたので、作曲者の人生を簡単に知りながら始まる。

1718世紀のバロック音楽。

彼女の演奏を聴きながら、私の頭の中は、まるで小説でも読んでいるかのようであった。

きっと誰でも一冊のストーリーでドキドキしたりホッと安堵したりする本を読んだことがあるかと思う。

作曲者が上手いこと感情を表現したストーリーを、さらに山口詠子さんの演奏で表現され、私にも伝わってきたことに驚いた。それほど聴き入っていた。


ピアノのようでギターのような弦を奏でるチェンバロに興味が沸いた。

そして、チェンバリストの山口詠子さんの鼓動による弾き語りに魅了した。


Firenzeは初夏の日差しを差す今日この頃、チェンバロの音を思い出しながら、清々しい気分でVinciの家へ帰宅した。



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90年代半ばイタリアでは、地球と体に優しくなろうよ、という活動が始まった。

手間隙かけたピュアーなBiologicoビオロージコ(有機栽培/オーガニック)食品を・・小さな農園を・・ローカルな新鮮さを・・地域の住人たちが応援するローカル興しグループがあちこちで結束された。

Gruppo d'Acquisto Solidaleグルッポ ダァクイスト ソリダーレ
略して
GASガス。


私は、レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷Vinciヴィンチ村からちょい離れたところに住んでいる。

見渡す限り自然いっぱいの畑だから、この地域のGASはとても機能している。

そして、我々の地球と体を守るため無農薬で栽培・飼育をして農園を経営している若者が多いことに驚く。

若者だけに、持ち込みCenaチェーナ(夕飯)でミーティングやApericenaアペリチェーナ(アペリティフ&ディナー)の後は映画会などなど、イベントまで企画する社交的で画期的なグループである。


メールで今週販売できるリストが送られ、私たちはオーダーしたいものだけをチェクし返信する。

そして、木曜日の夕方、*Vinci-Cerreto GuidiGASグループが拠点としている*Circolo di Toianoで引き渡される。


値段は、スーパーの産業商品と同じくらいのものもあればちょい高いくらい。逆にスーパーのBIO商品より安いこともある。


野菜、果物、卵、チーズ、肉、ナッツ類などを購入したことがある。どれも安心できるほか、新鮮で大地の味が噛み締める。何しろ、うまい。

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写真は一部。季節など順不同。

一番嬉しいのが、BIO野菜を突っついているニワトリちゃんの卵である。イタリアで生卵ご飯が食べられるのは、幸せである。

でも、大地のニワトリは卵を産む時期ってのがある。一年中ではない。我慢をした後は、益々美味しい。

そんなところがBiologicoで、自然のリズムに従う。

旬のモノを食べ、旬なコトをする。

地球を守り、我々の体を強くする小さなBIO農園たちを応援したい。


Vinci-Cerreto GuidiGAS・・・・・『gasmillepiedi

前述の私が購入した物以外にパン、タルト、ジャム、生ハム、ワイン、ビール、オリーブオイル、豆類、魚、洗剤、化粧品などが今までに販売されていた。洗剤や化粧品も含め、複数のBIO農園がMetodo Biodinamico(バイオダイナミック農法)を適用。

オーガナイズをしている若者達は、全てボランティアで活動している。


*Vinci-Cerreto Guidi・・・Vinciヴィンチ=フィレンツェ県、レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷。とCerreto Guidiチェッレート グイディ=フィレンツェ県は、5kmほど離れた隣町。Comuneコムーネ(:地方自治体)は各々にある。

ちなみに、両村を挟む5kmの道は、パノラマが最高である。まさにトスカーナの風景。Sienaシエナ方面とはまた違う景色。


*Circolo di Toiano・・・Circoloチルコロ=地域の社交場、会員制で成り立っている。Toianoトイアーノ=Comune di Vinciヴィンチ町内のある土地名(Localitàロカリタァ)Cerreto Guidi5kmほど離れた中間にある集落。


P.S. イタリア各地にGASは存在しているはず。善し悪しはあるかもしれないが、最寄のGAS利用がオススメ。続けることに意義アリ。

五月も新月に近い頃、今年もチカチカとホタルが我が家の夜景に現れた。

月夜が無いに等しい分、ホタルの光が効果的だ。

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?・・・私たちの周りには、ちょっとしかいない。

あっちの方にいっぱいいるよ。

少年とホタルまみれになることを想像して近づく。

アレ?あっちだ。

ン?こっちだ。

親子でホタルと追いかけっこ。

そっか、遠くで見るからいっぱいに見えるのか。

?・・・てことは、遠くから見ると親子はホタルまみれなんだ。


これ、お友達の沖縄のおみやげ、ホタルカゴ。
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一匹試しに入れてみよっか。

少年・・・かわいそう・・・。

また追いかけっこ開始。

つかまえた、つかまえた。

アレ?ふたがよく閉まってなかったのかな。

つかまえた、つかまえた。

ン?どうして外にいるんだろ。


ホタル、穴から出てきてたよ。

よかったね。


春真盛りの五月、旬のCarciofiカルチョーフィ(アーティチョークもしくはチョウセンアザミ)が終わる頃でもあった。

旬が終わる頃の畑のCarciofiは小さく実る。
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最後のエネルギーが濃縮した柔らかいつぼみは、今季最後だそうだ。

このつぼみたちを集めて、Sott'olioソットォリオ(オイル漬け)にする。


栽培にあまり手のかからないCarciofiは、田舎の住人たちの畑の端に一列に居据わっている光景をよく見かける。増殖も簡単だそうだ。

そんな田舎の元農婦=85歳のおばあちゃんが、”ORA”オーラ「今」だ、ということを教えてくれた。

我が家の前の空き地に今や野生化したCarciofiのつぼみを拝借。

野生化しているから虫の住家ともなっているようだ。
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外側の皮をむく。先を切る。茎もとる。

この作業中、色が変化しないようレモン水に浸す。


酢を混ぜた水を沸騰させ、10分ほど茹でる。

つぼみを下向きにして、しっかりと水切りをする。一晩置いてもいいくらい。
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私は、ニンニク・自家製Peperoncini*ペペロンチーニSiciliaシチリアの友人のMammaOriganoオリガノを混ぜ、我が家ご自慢の自家製オリーブオイルで漬けた。
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最低二週間は漬けるそうだ。じれったい。

私は、オリーブの保存*は暗室・暗瓶と遮光を徹底しているので、アルミホイルで遮光した。

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やってみると簡単である。


こういった保存法は、旬でなくても楽しみが増える。

何もない時いざという時に重宝する。

Carciofiは、体にいい成分だってたくさんある。生活習慣病の予防にもってこい。

Fibre(繊維)Calcio(カルシウム)Fosforo(リン)Magnesio(マグネシウム)Ferro(鉄分)Potassio(カリウム)・・・などなど。 


ORA”だから今の内にいくつもこしらえようと思う。

 

Peperoncino*・・・ブログ『Peperoncinoペペロンチーノ』

オリーブオイルの保存*・・・ブログ『オリーブオイルの保存

私は、ここVinci*村付近のMetodo Biodinamicoメートド ビオディナーミコ(バイオダイナミック農法)に従って造酒している農園のVino Biodinamicoヴィーノ ビオディナーミコ(バイオダイナミックワインもしくはビオディナミワイン)を愛飲しその出来の良さに堪能し、早速影響され、バイオダイナミック農法のカレンダー(Calendario dei lavori agricoli-Lunario e planetario secondo il metodo biodinamico*)を購入し、私もオリーブ栽培や菜園に利用している。
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バイオダイナミック農法は、Rudolf Steiner*が考え出した農法である。(いろんな説はあるが。)

その農法を従うにはまず、とても詳しく宇宙のスケジュールがわかるカレンダーを手にしないと、とにかく始められなければ進められない。肉眼で見えない月の位置や星・惑星のスケジュールが記載されている。


私は、満月や新月に起こりやすい物事や満潮・干潮、月経などのサイクル、芽の出る誕生などなど・・などなど・・沈黙のお月様から私たちの生活への影響があることを信じたい。

そのお月様の”感”を、私たちの目で追える範囲でスケジュールを組み合わせてはどうだろう。

薬などの化学ではないから、信じる信じないという言い方で、興味を示したい。


人間も植物も無農薬でいることは、予防と抵抗力を心がけ身につけることではないだろうか。私たちの生活でいうと、厳しさ(を持ち)と前向き(に生きる)ということではないかと思う。


そこで、お月様のスケジュールと私たちの生活が予防の一つとなることを期待して、ほんの少しまとめてみた。


Luna Crescenteルーナ クレッシェンテ=上弦

新月から満月への満ち期間
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「吸収と成長」

地上にエネルギーが集中。

水分・栄養分を吸収するため、ダイエットには要注意。

欠け期間へ向け、エネルギーを蓄え休息する期間。

リンパの流れが地上に上昇する為、植物では病気の予防、施肥、実の成る野菜(香草を含む)の種蒔きに最適。

これらのエネルギー効果が一番集中する日が
Luna Pienaルーナ ピエーナ=満月である。
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「動物的・肉体的なカンが冴える日」



Luna Discendenteルーナ ディシェンデンテ=下弦

満月から新月への欠け期間
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「放出と浄化」

地下にエネルギーが集中。

発汗・発散・解毒の期間。体のメンテナンスはこの時期に。

リンパの働きが根に集中する為、植物では剪定(草刈含む)や土耕作、根菜・葉菜の種蒔きに最適。

これらのエネルギー効果が一番集中する日が
Luna Nuovaルーナ ヌオーヴァ=新月である。
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「精神的・内向的なカンが冴える日」



無口な植物と私たちの体は同じだと思って行動するといいかもしれない。

例えば、植物への施肥は、私たちの足りない栄養分を補うサプリメント(できれば食品で)だったり、植物の剪定は、私たちの治療だったり・・と。


手間隙かかるオーガニック栽培のように、私たち自身に手間隙かけたオーガニック人間を増やすことで、恵みを与える地球に優しくなれるなれるのではないかと想う

BIO(オーガニック)を食べているから・・BIOを使っているから・・とワタシBIO!なのではないと私は思う。

ほんの第一歩。

月を見ながらBIO生活を始めてみてはどうだろう。

何かに気が付くはずだ。



*Vinciヴィンチ・・・・・イタリア/トスカーナ/フィレンツェ~レオナルド・ダ・ヴィンチの生まれ故郷

Vinci付近には、Cerreto Guidiチェッレート グイディ・・・・・メディチ家の狩人屋敷がある。

VinciCerreto Guidi共に、ワインではChiantiキアンティ区域。


*Calendario dei lavori agricoli-Lunario e planetario secondo il metodo biodinamicoカレンダーリオ デイ ラヴォーリ アグリーコリ - ルナーリオ エ プラネターリオ セコンド イル メトド ビオディナーミコ・・・・・バイオダイナミック農法に関わる太陰暦や惑星活動のカレンダー

*Rudolf Steinerルドルフ シュタイナー・・・・・18611925/オーストリア人/神秘思想家・哲学者・教育者・アントロポゾフィー(人智学)などなど・・などなど、ドイツなどでも活躍。
この名で検索するとた~くさん出てくる。


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