早摘みといわれる私が管理している複数のオリーブ畑のオリーブの品種に
LeccinoレッチーノとPendolinoペンドリーノがある。
生き返ったオリーブたちの畑では
LeccinoがほとんどにPendolinoがところどころ
結実を助けるように植えてある。
それらは、早くに色付き始め、私を早々に掻き立てる。
引き締まってて若々しい緑から
頬を赤らめるように紫のような赤系の色が付き始め
うっすら未熟なパープル系の青系紫に染まり
濃厚に熟れたそれはとても貫禄のある姿に変身し
その一粒に人生が詰まっているかのようにも見えるほど
なんだか身を任せたい頼りになりそうなオリーブの実となるのである。
そんなオリーブたちの収穫は
もちろんワクワク感以上に実から伝わるものを感じる。
Abbachiatoreアッバッキアトーレ(手動式振動機)を
夫は使いたがらない。
彼は、手で直接触りながら摘みたいという。
それでは遅すぎて、時間がかかってしまうが
振動機は一台しかないので、女の私が一日中重い振動機で
ブルブルガタガタオリーブの実を振るい落とすのである。
夫は、振動機のやりにくい場所などを担当する。
フツウ逆なんですがww
女性が優しく手摘みで、網などの移動や支度
男性がひっきりなしに振動機で一日中・・・てのが収穫光景。
私がボスとなってオリーブの収穫を仕切るのである!
朝ご飯をしっかり食べたつもりでも
二時間後にはお腹が空いてヘトヘト。
その空腹を乗り越えると
お昼の時間も忘れて集中しているパターンは
収穫に限らず、剪定でも同じ。
私の体は、だんだん体力保持できる体へと進化してきた。
夫が、実をダイレクトに触りたいっていう気持ちは
一年間管理を補助してきただけに
純粋な気持ちであると私はとっても理解できる。
私も、ブドウの収穫のように一つ一つ手で収穫したいが
オリーブの実は、そうはいかない。
搾油までの時間を短縮するためには
夫と二人っきりの収穫を短時間で終えるには
半手摘みと呼ばれる手動振動機を使う得ざる終えない。
夫の疲労とオリーブへの愛情
搾油所に持っていくときに、少しでも葉を少なく
愛しいオリーブだけで計りたいという気持ち
落ちてきた葉を取り除く作業に時間をかけている横で
ボスの私は、早くしろー!と失望気味に
夫の二倍は動いているのであるww
わさわさしているオリーブの森の収穫では予定より早く終了し
さらに次の畑、遅摘みの畑に進むことができた。
わさわさしているオリーブの森の畑は
LeccinoとPendolinoが半々ぐらいで
毎年結実にほぼ成功している。
次の畑、遅摘み畑には
Frantoioフラントイオ、Mignoloミンニョロ
Leccio del cornoレッチョデルコールノ、Moraioloモライオーロ
とパンチのある辛味や苦味を抑えるように
ソフトなLeccinoが植えてあり
その中でもいくつかLeccinoとMoraioloを収穫することができた。
Leccino、Pendolino、Moraioloの
三種の組み合わせはなんとも楽しみである。
第一弾、第二弾と搾油所から変身してきたオリーブたちは
緑色のそして体の垢のようなざらついた純なオリーブオイルは
期待を裏切らない味となって生まれてくる。
もうここしか委ねられない山の搾油所では
こだわりのマシーンとこだわりの哲学でオリーブを搾油する。
オリーブの木の植え方や時間などで
オリーブ単一種の収穫は不可能だが
私は、畑ごとに持っている特長を生かし
できるだけ畑ごとに搾油することにし
時間が許せばマッチングする品種と場所を選んで収穫し
搾油ごとに分け
搾油されたオリーブオイルはごちゃ混ぜにすることは決してない。
ごちゃ混ぜしないことでオリーブオイルのバリエーションの楽しみ
が増えるのではないかと考えるし
管理している者として
植わっている彼らの共存性への尊重にもなるかな、とも考える。
フィルターで濾したら、どんどん瓶詰めをしていく。
そして、雨模様が落ち着いたら
すぐにでも遅摘みの畑の収穫に取り掛かろうと思う。
あぁ、十月のスーパームーンのような満月は夜煌々と
朝方燃え尽きるように赤く向こうの丘へ沈んでいった姿は美しかった。
朝方暗かったのもサマータイムだったから。
これから一気に一日の終わりが早くなる。
*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*
『生き返ったオリーブたち la raccolta delle olive 2018 ①』
『オリーブオイルの美しい味 la Raccolta delle Olive 2107 ②』
Grazie di aver visitato!
最後まで拝読していただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici