日が差し、風が吹く。
さくらのような果実の花が咲き出すこの頃。
大地は乾いているが、果実のお花見をしていると、どこか潤う。
北風は通常三日間と言われているが、五日間は吹いている。
そして翌週も吹き荒れ、だけど雨は降らない。
風が吹くと表面が乾燥するので、ブドウの枝縛りの作業はお休み。
私も同時にお休みになればいいが
そんな時はオリーブの剪定を続ける。
オリーブも強風では剪定がはかどらないから、小さな木を。
冷たい風が体に当たる。口も開けてはいられない。
きっと強い北風が原因だろう、喉を痛めてしまった。
そして体が冷えてしまい、腕や背中が寒い。
だんだんやる気が無くなり、とうとう諦め、寝ることにした。
日中から床に就くと、無念で仕方が無い。
やることいっぱいあるのに。行かなきゃ行けないところもある。
しかし、午後も寝て、夜も寝た。
汗もかいた。ということは、微熱もあったということだ。
雨が降らないから、ずーっと畑作業をしている。
平日ブドウ畑、休日オリーブ畑。強風の間はオリーブ畑。
時々トマトの芽の様子を見に行き、藤の芽生えにも日々驚く。
日に日に春となり、芽が出て大地のエネルギーが活動する。
このノンストップの日々を早く終えて、頭を切り替えて
他の芽の出に集中したい。が、もうしばらく続く・・・・・。
そうこうしている内に、芽が出て成長し、新たな作業が待っている。
前々から計画していたブドウの苗木を植える作業を
月と星座の位置がよろしい日、いつものメンバーを呼んで行った。
いつものメンバーだが、今回は人手が少ない。
しかし、頼り甲斐のあるメンバーは気が知れて
冗談も飛び交って、私も冗談の中心になっていた。
途中、ラジオの生中継をやりだす仲間もいるw
私は、ブドウの苗木Barbatellaバルバテッラのヒゲをカットする係り。
1cmくらいまでの長さにハサミで切る。
そんな単純な作業を広大な畑の中に椅子を置いてやっていた。
午前中、おじいちゃんが手伝ってくれた。
時々仲間も、用意されたもう一つの椅子に座り、手伝ってくれた。
そう、仲間たちは、フサフサそうに見える大地に
ブドウの苗木を押し込む作業をしていた。
しかし、フサフサそうに見える大地の下は、雨が降らないせいか
硬いようで、なかなか入っていかないと嘆いていた。
私のところに来て座って休んでいくのである。
この日、強風こそなかったが、心地よい春日和であった。
土の中に植え付けていく作業は力仕事で
仲間たちは半袖になっていた。
今、半袖になったら夏どうするんだ?
ヒゲを切りそろえたブドウの苗木は、しばらく水に漬ける。
水を十分に吸わせたら、次に水が飲めるときは雨が降ったとき。
雨よ、降れ降れ。
キアンティは、一年目の灌漑は許されているが
その後は、自然に任せることと決められている。
バイオダイナミック農法は、初めから自然に任せることとある。
できれば、水に漬ける水は、それようの活力を与える水で
前日には、大地に活力を与えるよう、活力の水を散布する。
こうすることで、生きる微生物が増え
大地が生きてくるという仕組みである。
しかし、天気予報では、晴れマークが続いている・・・。
農主がランチを私だけこっそり招待してくれた。
農主の91歳のお母様のお料理である。
お母様、膝を壊していて痛そうだった。
それにしても91歳のお母様よく食べる!
食欲は長生きの秘訣だな。
農主がワインを持ってきた。試飲しろという。
満月の日、セラーのタンクが膨張して
噴出しを抑えるのに取り出したワインだそう。
満月のワインであるw
ビオディナミワインは、生きている。
生きるように土地を作り、生きるように栽培し
生きるように造酒し、生きるように貯蔵する。
できれば生きるように口にすると
生きた味が嗜めるということになる。
生きたワインを飲むと、午後ちっとも体調が崩れない。
ワインの刺激より、天候の刺激のほうが私は体にくるようだ。
今日は、Malvasia Neraマルヴァジーア ネーラと
Sangioveseサンジョヴェーゼの台木の種類を変えて植えてみるそうだ。
マルヴァジーアネーラは興味がある。
マルヴァジーアビアンカが酸味のあるテイストなので
赤ワイン用はどうなることだろうか。
前に植えつけたCanaiolo Neroカナイオーロ ネーロは
すこぶる丈夫に元気に成長し、見事なブドウ畑となっている。
農主は言う。
土が良いのか、バイオダイナミック農法が成功しているのか
除草剤も化学肥料も殺虫剤もなーんにも使わなくたって
こんなに生き生きした畑を生み出せることは実証された、と。
農主は、もう年金者なのに、何年もかかるブドウを
自分の想いに合わせて植え、ワインの味を想像している。
最近になって、ソムリエのコースに通い始めたそうだ。
この歳になってもまだまだ勉強熱心で、パッションを大切にしている。
地域の農薬反対運動や温暖化対策運動にも積極的に参加し
自分のため、人のために生きている。
農主のエネルギーは、こうやって畑に表れるのであろう。
今日は、さすがに疲れたと嘆いたが
未来が楽しみで仕方がないはずだ。
私の喉の痛みは、重曹でうがいをし、塩水でうがいをし
リンデンティーを寝る前に飲み
ユーカリオイルを加えた自家製クリームを胸元につけて寝たら
あっという間に直ったが、次の日
今度はアレルギーのくしゃみと鼻水で、苦痛の春を迎えている。
どうしてこんなにも素直に反応するのであろう。疲労かな。
☆
リンデンティーのススメ
鼻が詰まったり、痰が絡んだり、咳が出たり、ぐっすり眠りたいとき
リンデンティー、オススメします!
すぐに効くから、すぐに寝てください。
お休みなさいのクスリ。
*私がセレクトした過去の関連記事Best 3 Archivi Selezionati*
Grazie di aver visitato!
最後まで拝読していただきまして、ありがとうございました。
Instagram ≫≫≫ obatamakivinci ☆ realmakici