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晴れをあまり見ることのなかった梅雨の頃

周りは田んぼだらけの千葉県南房総市で

この帰国、園芸の住み込みアルバイトをした。

千葉県を房総、その南という地理的な呼び方はわかるが

南房総市なんて聞いたことがなかった。

現地の住人が教えてくれた。

以前は安房郡だったらしく、平成中に改名されたそうなのだ。

館山市と鴨川市に挟まれるように位置している。

一部館山で覚えていたビーチがあるところも

南房総市になっていたりする。

知り合いや目的がないと地名が変更されていることなんて

知るよしもないであろう。

同世代の友人に説明するとき、東京方面から通る地名と

ビーチ名をいくつか上げて、説明することになった。

住むからには、周辺の地理にも興味を持たなければいけない。

ということが行ってわかった。


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アルバイト先は、お花屋さんに届ける

花の生産をしているところであった。

南房総は気候がよく、お花の生産地であることを思い出した。

特に切り花の生産が高く、あちこちにビニールハウスがある。

あのビニールハウスの中は野菜ではない。

お花屋さんできれいに並ぶお花は

ハウスの中で大切に育てられているのだ。

一般のお客様の手に届くまでの時間を計算して

収穫から出荷まで、気温や水の管理

少しでも長く保つよう葉の処理、梱包・・・

そう、少しでも長く鑑賞が楽しめるよう、もしかすると

野菜や果物より、丁寧に育てられ扱われているかもしれない。


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私たちの生活の中で求む癒やしは

やはり私たちの手でつくられているのだ。

お金もグルグル回っているけれど、業もグルグル回っている。

問題も人から生まれ、解決のビジネスまで生まれる。

世の中から生まれたストレスをメンタル用商品で解決する。


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この切り花はいったいなんのためにつくられているのであろう。

首が弱い赤ちゃんを抱くように収穫し

千と千尋の神隠しの坊のうように世の中を見せずに管理する。


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私は、切り花を購入することは無いのだが

街で見かける花たちは、一本一本大切に育てられてきたのだと

つくられた花のいのちまで目を置くようになった。

街で生花のコンクールのような展示が催されていた。

私が抱くようにして収穫したヒマワリと似ていた。

色が大切と、ハーブも生ける。

食と効能でしか考えたことがなかったハーブも、大切に育てられ

きれいな姿で街に売られていった。


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植物の私たちへの役割と効果とは

全ての五感と栄養と効能、メンタルまで

私たちの生命に密着していた。

花の人生のうち、花が咲いているときが一番輝いているならば

その一番輝いている「時」を大切にしてあげている私たちの人生の

輝いている「時」は誰が大切に育てるのであろうか。

それはやっぱり私たち人間で、自分自身なのである。

ブドウやオリーブを育てていても同じように思ったことがある。

母がこの世を去ったときに

若かった私になんとなく教えてくれた。

植物の人生と私たちの人生は似ているなと。

だから私は、抱くように収穫したヒマワリを持って

母のお墓参りに行くことにした。

母の命日は、まだまだ梅雨の蚊が飛び回る生暖かい曇であった。



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