大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

September 2021

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満月が朝日に淡く照らされながら沈んでいった日
日と夜が半々の分点で秋へとすすみはじめた。

ピンクな空に静かに光る丸い月はそれはそれは美しかった。

私たちがそんな朝に出会えたのは
思春期青少年が06時50分のバスに乗らなければいけなかったからだ。

日本だったり、きっとイタリアの都会だったら
一人でテクテク歩いたってなんの問題もないだろう。

しかしここは田舎で、バス停に青少年たちを見かけたことはあるけれど
男子でも歩いている姿を見たことがないのが現実だ。

専門高校に入学したての青少年を母心に村の入り口まで送る。
早起きは三文の徳、それだけを信じて早起きして息子を見送る。

空を眺めるのが好きでよかった。
こんな朝焼けが待っていたり、キンと冷たい空気に触れたり
曇りだって雨だって、佇むヴィンチ村へ向かう景色を毎日みるのは
日本人の私には贅沢なことかもしれない、と
目に、記憶に、焼きつけることにした。
焼きつけても私の人生に焼きつくだけで
息子だって夫だって誰も知る由もないだろう。

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青少年を見送った後、私はブドウの収穫へ向かった。
同じ朝なのに色が変わって違う朝のようだ。

「今日の朝の満月見た?南西の方に沈んでいった。」
「ううん、見てない。」

仲間にもさっき見たピンク空の満月の話をした。

彼らとは、数日数週間一緒に汗を流していると
なんでも話せちゃう距離がうまれる。

みんなキャラが強い。
静かなモノを見て静かに感動したことだって
その人のキャラの内で、ちっとも話せる。

前の私だったら、月の話はしないかもしれない。
わーっと感じたことを素直に言葉で伝えることができなかった。

でも今は、誰も聞いてなくたって興味を持たなくたって
私はつぶやけるようになった。

そのつぶやきは、SNSではなくって、生の声で生の身に
目の前にいる人につぶやきたい。

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仲間たちが、ワクチンのことで討論となった。
ワクチン接種済みの人はワクチンを肯定するのが当たり前だ。

ワクチン賛成派をイタリアではPro Vaxと呼ばれ
逆に、いろんなことが不透明でなにもかも疑心暗鬼になっている
反ワクチン派はNo Vaxと呼ぶ。
どっちもあってると思う..とはっきりしない人たちをNi Vaxと
SiとNoをかけて呼んでいる。できたらNoでいたいタイプ。

そんな愛おしい仲間たちも二極に分かれる。
No Vaxの言い分は、世界中の反ワクチン派の意見で一致している。
彼ら一般人でも調べ上げた様々な疑問を証明しろ!と
Pro Vaxの仲間に嘆いている。
そのとき、Proたちが黙ったから話が終わったけど
ここでProなりに意見をいうと、すごい揉め事になるのである。

この逆を我が友とぶち当たった経験がある。
いろんなところで、人はぶつかっている話をきく。
本当に嫌な世の中で、ワクチンのことでケンカになるわ
友だち関係は崩れるわで面倒なことになっているのである。

イタリアはコロナ免疫&ワクチン接種済み&現コロナ陰性証明
グリーンパスの効果で、75%の市民がワクチン接種済みだそうだが
仕事ができなくなるのであれば
理由も目的も意味も意思もなにがなんだかわからないまま
とにかくワクチン接種をして
集団免疫プロジェクト(?)に協力している現状だ。

収穫期間3回は衝突したProとNoの論議。
つぶやけるようになった私がつぶやいた話は
農薬を使い続けると..という話をつぶやいた。

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思春期青少年は、高校入学で新生活を送り始めた。
ニュースでもやってたけど
すでにコロナ学級閉鎖が相次いでいる。
まだ1週間ぽっきりしか通ってないのにもうリモート授業...

えー、もうリモートしないって言ってたじゃん?!
グリーンパスはいったい何なんだ???

そうこうしている内に保健所から
アナタのお子さんは完結したグリーンパスを所持してないので
(1回目のワクチン接種者でもグリーンパスはすぐ取得できるし
ワクチンが打てない方は48時間有効のPCR検査陰性でも取得可)
以前同様に隔離期間が終了し次第PCR検査して陰性だったら登校できます
と、メールが届いた。

この1週間まず朝早く起きてヴィンチ村からバスに乗って
バスの乗り継ぎする村で20分も待って
朝は学校の門を通るバスだからいいけれど
帰りは、まだ終了時間が早いからかわからないけれど
主要の駅まで学校から20分ぐらい(GoogleMap調べ)歩いて
その駅から乗り継ぎの村で20分待ち、そしてヴィンチ村に到着
私たちがお昼時いれば迎えにいってあげるけど
いなかったら、日中は歩いて帰ってこなくてはいけない。

車だったら30分のところ、交通が不便な田舎の学生たちは
1時間以上かけて登校しているのである。
日本ではフツーのことなんだけど。

中学までは自治体から出ていたスクールバスで
家の目の前から楽ちんに村の学校に通っていた。
そのギャップにすでに嘆いている青少年。

それだけじゃない
その主要駅にはサッカー観戦ぐらいに感じる程
すんごい人数の学生たちがうじゃうじゃ集まってきて
バスに乗り込んでいくそうだ。新人は呆気にとられて
圧倒されて乗れなかったということもあったそうだw
がんばれ、新人!もたもたしてるなw

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そして、ヴィンチから通う仲間もいるのに
彼だけクラスが違ったという、彼にとっては不運感でイライラ
ブツブツ言っていたけれど、母は前向きに考えろと
人生のいろんなシーンをあげて肩をたたいてあげた。

ひとからみれば、あるあるのフツーの話なのだが
な、なんと!イタリアでは(とひとくくりにしてはいけないが)
ヴィンチグループのもう一人もクラスが外れちゃった子がいて
「ボク、ヴィンチグループがいるクラスがいい」と
愛おしい息子が懇願しているということで
入学する前に学校に電話して、クラス変えてもらっちゃった
そんな親子もいたそうだ。
クラスを変えてもらう理由をいったい何にしたのだろう
私にはこっぱずかしくて話にならない。

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そういうわけで、新生活がはじまった思春期青少年。
私たちも空を早朝に眺める新生活。
つぶやけた収穫仲間とはお別れのハグ。
また各々に生活をしていくのであった。

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このブログを書いてるときヴィンチは今、嵐が過ぎ去り停電中。
オリーブ、大丈夫だったかな...



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9月に入り、夏の名残な初秋、ヴェン友が集まる農園の
ブドウの収穫Vendemmiaヴェンデンミアがはじまった。

前回のブログ

現在のイタリアで主な収穫就労の一部をレポったように
個人を雇ってくれる農園てこの辺では少なくなってきた中
ここの農園は、そういうわけで個人の雇用を支えてくれている。

しかし、農園が私たち個人の就労を応援してくれても
スタートする日にちがはじまる1週間前まで発表できない
そんな中、フリーでやる気があって気が利いて作業の速い人材て
そうなかなか見つからない。

女性は見つかりやすいが、なにしろ男性が見つからない。
そりゃそうだろう。タイミングよくこの時期にフリーなヤツ
もしいたら、イタリア社会事情だ。
逆に若者がいないこともイタリア社会事情だけど。

女性はブドウを収穫してればいいだけだけど
男性は、収穫されたブドウが入った重たいバケツを
列から列へ移動させたり(Passa Secchi)
トラクターの収穫用カートにブドウを放り込む(Svota Secchi)
ができる機転の利いた力持ちが最低3~4人
9人グループの内半分は男性がいると
女性は楽に速やかに収穫ができる。

でも機転の利いた力持ち男性がいないと
女性だってPassa Secchiをやらなきゃいけない。
それがいつも大地を歩き回っている私
だったりすることもあるのである。

いつもお日様の下で作業をしている
ここ数年毎年欠かさずブドウの収穫をしている
もっと力を要するオリーブの剪定と収穫をしている
そんなわたしとブドウの収穫だけやる人
今年はじめてという人では、体力や持久力
やはり差がでるのである。

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炎天下に汗だくになってフラフラしている仲間がいる。
私は、あの日よりも今日はまだ涼しい方だとおもっていたし
水筒を持ち歩いてしょっちゅう水を飲んでいるし
直射日光とならないよう、長袖もしくはアームカバー、長ズボン
首に手ぬぐい、通気性のある帽子、と全身覆っている。

「今年はマキの真似してみたわ!」と
タイツを切って作ったというアームカバーをしてきた人がいるw
「でもさ、冬用のタイツだと暑くない?」
そうなんだよ、とすぐ外していたw

今年はマキの真似しよう!と
オーナーが小型の水筒をみんなに配給していた。
エコ的にコップ代わりでもあって、作業中の水分補給に使って
とオーナーも炎天下のVendemmiaに申し訳なさそうだ。

だから時間帯も一日ではなく
朝の7時から10時ごろ休憩おやつタイムをがっつりとって
昼過ぎの13時に終了という時間割だった。

でもそれが習慣化した頃
逆に毎日6時間は生活リズムが壊れ、私は不満だった。
気温が下がった頃、自分の体調を言ったら
オーナーは受け付けてくれて、翌日は見直してくれた。

だって、13時に終わらなかったら30分越すこともある。
間食をしない私としては結構辛いものがあった。
仲間は、ランチ並みのボリューム満点おやつだw
それができないんだよなぁ、ランチが待っているとおもうと。

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去年のメンバーの半分は職が見つかり収穫はパス。
いつものメンバーは、やぁやぁやぁとハグった。

コメスタ~イ?(元気だった?)
ベーネ..マ..インソンマ..(元気だよ、けどいろいろあってね..)
ケスチェッソ..?(なんかあったの?)
と、話がはじまるわけだ。

今ままでの出来事を語ることによって
それがテーマとなって議論が展開していく。
ブドウ棚の向こうの列からだって大声で自分の意見を主張
大討論になることもあれば
ウチの場合はね、と解決策を報告しあって
なるほど!と合点することだってある。

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よーく見渡してみると、女性陣はみんなママだ。
5・7歳の子どもがいるママ
思春期真っ只中14歳息子のママ=わたし
ちょい落ち着きはじめた17歳息子のママ
親に感謝しはじめた20歳息子のママ
娘が21歳でママとなった超若ババママ

だから子ども相談&コンサルトがブドウ畑に広がる。
ママが一人で悩むより、様々な職種や生活スタイルのママたち
できたら先輩ママたちの意見は、核心をついている。

彼女たちが悩んだこと、見たこと聞いたこと
乗り越えてきたこと、きっとこれに関しては
イタリア社会事情ではない、国境など無い
ヒトのホルモンの成長であることがうかがえる。

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Vendemmia中のある日、イタリア全国の学校が
長い長い夏休みに終止符をつけて、ようやく始業した。

「今日から学校はじまるね!」
「たぁしかに、早朝からたくさんの家庭の電気が点いてたわ。」
「出発する前に、写真撮ってきたよ。」
「ずいぶんママ心だねぇ。」

5年制専門高校初日の思春期青少年に親バカ振り
気になって仕方ないことが仲間にバレてしまった。
だから毎日「どうだった?」と聞いてくれる。
口数少ない思春期青少年の一言や様子を言うだけで
ママたちは、あーだこーだと解説してくれたw

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仲間は多国籍で、あんまりイタリア語が話せないモロッコ人
超超フリーダムなアルゼンチン人
イタリアより断然アモーレ文化、キューバ人ママが三人!
あれ?よくみるとイタリア人アナタとアナタ?
そして、カメラ好きニッポン人ワタシ

このキューバちゃんたち、とってもキュート。
ブドウ畑で歌うの。
一人が歌いはじめると三人あっちこっちで歌ってる。
どちらかというと調子がゆっくりでロマンティックな歌。
聴いてる方は微笑むしかない。暑いのに心が温まる。

私たちはね、いっつも家族と一緒なの。いっつも。
日曜日には親戚もみーんなでご飯食べるの。
近所の人もみんな仲良し。
みんなで助け合って生きてるの。

海が近くにあってさ。自然がいっぱいあってさ。
いつでも太陽が輝いてるの。
自然が好きでカメラが好きなマキは
絶対にキューバが好きだと思うよ。私もそうおもう!

仕事さえあったら、私たちはキューバにいたい。
ママやパパの近くにいたい。
キューバに帰りたい。私の国キューバ。
Mi corazonミコラソン(私のハート)

ナショナリズムなんていう社会的な言葉が似合わない
ただただ本能的に愛の国なんだということが伝わる。
家族愛、親子愛、友達愛、男女愛、母国愛...
イタリア語でアモーレ、スペイン語はアモールだ。



なるべくオリジナルを選んだが
2021年夏、こちらのremixが流行っていた


私たちは、きっとお腹が空きはじまる頃
食べ物の話で盛り上がる。

イタリアは現在、Sushi屋がいっぱいあるから
たっくさんの人がSushiを食べたことがある。
しかし、アレンジされたSushiだからロール系のSushiの話題は
返答できないが、Sushiコピーに負けないヒュージョン系
ベジタリアン対応野菜寿司をアピールする。 なるほどー!

野菜の美味しいイタリアは、夏の野菜寿司と白ワインで
アペリティフなんか最高だよ、と。
醤油やワサビはいらない、辛口オリーブオイルと塩があれば
イタリアの食材で十分さ! なるほどー!

アルゼンチンがキューバ料理にバナナフライがあると言い出した!
すると、バナナフライは1週間に1回は食べたいと
キューバちゃんたちが口々に言う。

私は黄色いバナナを想像したがそうではなく
フライ用の緑色のバナナがあって
フライにするとポテトみたいなんだという。 へぇ、食べてみたい!

今度さ、みんなで各国の料理を持ち寄ろう!マジで。
そうだ、そうだ!楽しそう。

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こちらのブドウ畑は、ヴィンチのどこの畑と同様に
Sangiovese(早熟品種で赤ワイン用の黒いブドウ)が
春のたった二日の夜の氷点下で芽が焼けてしまった。

しかし、それ以外の品種はがんばって実っていたが
こちらの農園も芽掻き作業Scacchiaturaをやらなかったので
実が小さかったり、病気になってたり
干ばつで果肉が干されていたり、なんか今一だった。

Merlot(赤ワイン用の黒いブドウ)と
TrebbianoやMalvasia Biancaなどの
白ワイン用の白いブドウ(そう呼ぶ)は
とっても健康にたわわに育っていた。

全体的に量は少ない。
ロックダウンで景気は良くなかった。
私たちに支払う資金や経費のためにキャッシュが欲しい。
今年のブドウはほとんど農協(みたいな。
Cantinaと呼ばれるところで、フレッシュ果実か発酵後のワインを
各農園から買って、ミックスさせて
大量にワインを生産させるところ。
ブドウの質は気にしない。でも一応カテゴリー的に
ビオ(有機栽培)かどうかは分かれるそうだ。)に売るという。
そっか。

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雨が降った。
あともうちょいだったけど終わらなかった。
6時間労働だったからだ。
30度以下の日は8時間労働にしないと
なかなか終わらない。
みんなの1日2時間の差は大きいのだ。

我が家の周りの農園は、収穫していた。
Vendemmiatriceという収穫マシーンも遅くまで稼働させていた。

しかし、雨が降ったことで果肉は膨らみ
水分が増えるがアルコール度数となる糖値が下がる。
農園のボトル用ワインだったら何日か乾かしてから
また収穫するだろう、しかし
出来はどうでも果汁を売るなら量が多い方がいい。

芽が出てから収穫までずっとハラハラして
ずっと気候に影響されながら成長していくのである。
生産者はいろんなことを見極めて
決断していかなかくてはならない。

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気候変動もそうだけど、ロックダウンも痛かった。
EUのどの国からも一番強制化しているといわれるイタリアは
コロナ免疫済み&ワクチン接種済み&コロナ陰性証明である
グリーンパスでどこまで経済を左右できるのか
コンサートなどのエンタメに出演しているアーティストたちは
グリーンパスに感謝しまくっている。

我らが収穫仲間もワクチンに関しては二極に分かれる。
いろんな説があって、どれもどっちも信じたいし
どれもどっちもあっているとおもう。

マッタレッラ大頭領が辛そうな表情でおっしゃっていたように
Solidalieta'(連帯意識)とかCivile(市民的)なことなんだ、と。
Solidalieta'という言葉が出てくるとキリスト教という
イタリア文化の概念が作用していると思った。


どんどん秋になっていく。
光は弱くなって、真夏の猛暑が懐かしい。



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一家のブドウの収穫は、数年振りだ。

長老がこの世を去った
その次の長が交通事故で車椅子だ。
新世代へ後継ぎした息子は、派遣グループに依頼していた。

こういった収穫などを専門とする派遣グループは
たいてい外国人が多い。
アフリカ系、パキスタン系、トルコ系、アルバニア系

我が家の隣のブドウ畑はパキスタン系の方たちが集まっていた。
ボスらしき男性がコットンのワンピっぽい長いシャツ
クルタを着ていたので、インド系かパキスタン系と察した。

向こうの畑では、かたやVendemmiatriceという収穫マシーンで
かたやアフリカ系のグループはマシーンで収穫できない畑を
手摘みしていた。遠目でもよくわかる。
去年手伝ったところだ。

その派遣グループをCooperativaと呼ぶ。
翻訳機能だと協同組合と出てくるのだが、ちょいと違う。
Adeccoのような職業斡旋会社でも派遣システムだが
あくまでも職業斡旋を趣旨としているので
いつの日か人材を募集している会社が雇う形となる。はずだ。

この手のCooperativaは、会社として運営されて
仕事の依頼があったら、出動するタイプなので
職業斡旋の目的ではない。

畑作業の場合は
土地の大きさヘクタールで料金設定されていることが多いため
大人数でやってきて、超スピードで
短時間で終わらせて儲けを出す仕組みとなっている。

南イタリアのトマトの収穫なんかもその手の仕組みなのだが
欠点と難点は、安く引き受けるので仕事は頻繁にあるのだが
実際に作業をしている作業員の収入は低賃金で
ボスががっぽり懐に入れているのかどうかしらないけど
ボスは作業をせず、指示と営業のみ。

早く終了させることで儲かるのだから
炎天下だろうが過酷だろうがとにかく収穫量。
犠牲者が出てやっと労働基準法に沿っているのか
チェックがはいり、暴露される。

人間味がわりとあって労働基準法に従うようにしてるのは
イタリア系の派遣会社。
それでも文句はいっぱい聞いているのでなんともいえないが
外国人が運営するCooperativaより
当然イタリア語でコミュニケーションがとれる分
イタリアらしくのんきさもあるw

そして、ヘクタール計算より時間計算が多いので
人数や時間が指定可能である。
料金も外国人経営より高いので
仕事の依頼は農作業よりも能力やスキルを要する内容が多い。

農園の話だと、若者がブドウの収穫をしなくなったのも
外国人派遣を呼ばなくてはいけない理由だそう...。

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というわけで、この一家の2021年のブドウの収穫は
春のたった二日の大寒波で、ブドウの芽が焼けてしまって
ブドウが少ないということで
再びファミリーで収穫することにしたのだ。

彼ら代々が暮らす4軒入ってる家は
丘の天辺にあり、彼らの丘を囲むように
ブドウ畑は鎮座する。どちらかというと
丘の下らへんにあるのかな。

あの日、冷気だった靄は静かに
このブドウ畑を包んだのだった。

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こんなに少ない収穫ははじめてだ、と嘆く。
しかも、小さい果実ばかりだ。
そして、干ばつだから、果汁は少ない。

後継ぎの息子は、別で働いている。
時間もなければ、前年度はコロナで流通が不通だったので
収入も少なく、作業員を雇うことも控え
春夏の作業をしてないという。

私は、後継ぎ息子の叔父である
ビジネスよりパッションが熱い畑を
手伝っていたので、違いがなんとなくわかる。
諦めなかった農主のブドウは
畑の位置もあるけれど
豊満なブドウが実っている。

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この日、雨まで降ってきた。
オリーブの木の下で雨宿りをした。

思い出は、一家のランチだったんだけど
車椅子の長が絶好調ではないこと
一家は全員グリーンパス取得済みだけれど
これっぽちの収穫は祝い事ではないからか
みんなそれぞれ自分チでとることになった。

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農主のブドウの収穫もいよいよはじまる。
私は別でブドウの収穫だ。

ブドウが無くなっちゃう前に食べる用に摘みに行った。

Sangiovese(早熟品種・黒いブドウ)
良さそうなのを選んだつもりが、干された果肉が裏に隠れてた。

Canaiolo(遅熟品種・黒いブドウ)
寒波の後に芽が出てきたので、とても美味しそうに育っている。

Trebbiano(白いブドウ)
ごっそり生まれてたわわになっている。

SanColonbano(白いブドウ)
赤い茎にピンク混じりの果実。

Vermentino(白いブドウ)
まだ緑っぽい色だけど、食べてみると
プチ感も酸味もちょうどよい。

Malvasia Bianca(白いブドウ)
農主が新ブドウ畑に植えた期待のブドウ。
ちょっと遠かったので今日は摘まなかったけど
Defogliatura(果実の周りの葉の除去作業)のとき
わーっとなるほど長いブドウ。
二週間前はもうちょいだったけど熟れたかな。

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Canaioloカナイオーロ
Schiacciata con l'uva(ブドウ入り甘党スキアッチャータ)を
はじめて自分で作ってみた!

スキアッチャータとほぼ同じ作り方に砂糖を二振り
間にブドウを散りばめて砂糖を二振り
生地を閉じてブドウを散りばめ砂糖を二振り

砂糖がたっぷりだから発酵を手伝って膨らむ膨らむ。
こんなに簡単だったんだ。
また作ろっと!



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一家のブドウの収穫 Vendemmia 2017 ③
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そう、このブドウの周りの葉っぱをとって
お日様の光に当てる作業までを、春夏の作業とひとくくりし
Potatura Verdeポタトゥーラ ヴェルデ(直訳:緑の剪定)の〆となる。

2021年、この夏のように干ばつで日照りが続くと
地下からの水分は干され、次は
呼吸している葉から水分を補給し
果実は潤いを保つシステムになっている。

だからたいてい、ブドウの周りの葉は
パリパリに茶色く枯れている。
自然のシステムだから心配ない。

キアンティ地方は灌漑設備は設けず
自然に育てることをモットーにしている。

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ブドウたちは8月には、伸びる成長が止まる。
そのことを、Agostamentoアゴスタメントという。

成長が止まると、熟し始める。
葉っぱを枯らすまで水分補給した後は
自らお日様に当たって熟れていくのである。
すごいなぁ、本能って。
きちんと枯れる意味や、日の当たる意味があるのである。

それでも北側や枝の数が多すぎたり
上からダランと垂れ下がって影になっちゃったり
長い草が邪魔したりしていると
果実はじっとチラチラ差し込む光でゆっくり熟れていく。

その覆われた果実の周りの葉っぱを減らす作業を
Defogliaturaデフォリィアトゥーラという。

込み合ってる部分や特にSangioveseサンジョベーゼ(品種)など
キューッと引き締まったタイプのブドウは
ブドウ好きのTignoraティンニョーラ(蛾)が、ご馳走にし
チューチュー糧にしたり、卵を産んで住処にしたり
それも敵のクモが入ってこれないようなところに
幼虫は生まれ持った本能で
奥まったところに移動していくのである。

きっとVendemmiaを体験したことのある人は気づいたと思うが
グニャッと腐っていたり、ツーンと酸っぱい臭いがするブドウは
降水量が多すぎる時にもグニャが起こりやすいけど
Tignolaに寄生されていることが多い。

光を差し込むことで、敵に見つけやすくなってしまう
そんな目的もあって、葉っぱを取っているのである。

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葉っぱの取り方は、ブドウの周りだけ。
Femminellaフェンミネッラ(副梢)が邪魔してたら
それを除去することでわーっと空間ができる。
すでに副梢(新梢から生えてくる新梢のような枝)は
固くなっているのでハサミを使う。

あとは手で、ポキポキと下へ向かって落としていく。
上から日が差し込むし、腰が痛くなるので
自分が直立した位置からブドウが見えるようにすればいい。

Sfemminalleturaズフェンミネッラトゥーラ(副梢掻き)で
新梢から出ている副梢の根元からきちんと除去されていないと
収穫のとき、ブドウに目線を集中していると
その途中で切られている副梢が、目に刺さることがある。
だから収穫のときにメガネが必要なんだけど
トータルで作業をしている人や時間に余裕のあれば
この時に、収穫時の最終チェック、事故を予防できる。

こんなこと誰も教えてくれないけれど
作業が次の次ぐらいのことまで熟慮されていると
収穫のとき速く安全に作業ができるのである。

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農主が、Tignolaにやられたグニャの部分を見せてくれた。
あぁ、幼虫が動いている。

農主は見つけるたびに悔しそうだ。
真夏、毎日観察していたのに
一週間ちょっと目を離した隙にTignolaが飛び回ったそうだ。
農業は、うかうか休暇さえもできない。

腐ったところは取り除いてくれという。

そして、この春の寒波の後
芽が出て実までついたのはよいが
生育がばらついた。

その未熟な果実はもう間に合わないから
青いブドウも取り除いてくれという。
ブドウの木の負担のためと
Vendemmiatoriヴェンデンミアトーリ(ブドウの収穫をする人)のためだ。
収穫する人は、もしかすると収穫は初めてかもしれない。
いちいち説明していられない。

私も他がはじまっちゃったら、農主の畑は手伝えない。
だからいろんなことを想定して作業をした。

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春の寒波で失望した割には、豊満な果実がなっていた。
ブドウの木に果実がひと房だって作業を怠らなかった農主。
それなりの新梢が生まれ、それなりの果実が生まれた。

諦めずに手を施してあげると
ブドウのココロに届いているんじゃないかと
このプチプチのブドウをみて想った。

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空はウロコ雲で覆われている。
大気は朝、秋の吐息を吹きかける。
賑やかVendemmiaがはじまった。



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