大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

April 2023

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フィレンツェの警察署(Questuraクエストゥーラ)に
紙の家族用永久滞在許可書から
(permesso di soggiorno permanente per motivi familiari)
電子カード(permesso di soggiorno elettronico)に
更新する手続きの申請に行ったのが二月のはじめ。

申請の時に渡された
申請番号(numero di pratica)なんかが書いてある半券の裏に
≪ poliziadistato.it のサイトで
カードができているか確認してから
月と金の9時から15時半の間に
引き取りに来てください ≫
とある。

噂ではとっても時間がかかるそうなので
とりあえず、三週間後にチェックしてみた。
(poliziadistato.it を検索エンジンにかける。
permesso di soggiorno のところをクリックすると
numero di pratica を打ちこめるページにとぶ)
まだ、できていない。。。

そうこうしている内に私も忘れちゃうので
テーブルに出しっぱなしにして
ちょくちょく気にするように
一ヶ月過ぎた頃にまたチェックした。

おぉ、できているじゃないか!
随分フィレンツェの警察も手際よくなってきたもんだ。
ここまでのオンラインシステムは向上したとおもう。

「カード出来上がってます!
SMSで引き取り方をお知らせします」と
まるでオンラインショッピングの注文完了のように出てくる。

私は、在住者のSNS情報や
自分の長年のイタリアあるある感に頼る。
みんなどうしてるのかなぁ。。。
そんな風に思いながら過ごすことって多々あるとおもう。
特にグループに所属してない孤独派だったり
日本人がいないこんなど田舎に住んじゃって会うこともない。
みんな忙しいだろうなぁと変な気ばかり使って連絡不精...

それでも、私より三か月前に申請に行っていた
フィレンツェ在住の友にどうしているのか連絡することにした。

さすがフィレンツェ在住者だ。
そのSMSはこないまま
申請時期はバラバラだが申請者三人で
クエストゥーラに突撃(!)したそうなのだ!

で、取得できた、という。...ほう。

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私は、半券の裏にある時間通り
金曜日の9時半頃出向いた。
うぅぅ、絶句するほど長蛇の列。

とりあえず、ドアマンしている若造警察官にたずねる。
アポはあるのか、と聞かれ
できてるってオンラインで確認してきてますけど、と
スクショしてある「できてます!」ページをみせる。
これはアポじゃない
今日は人がいっぱいいるから月曜日の朝早く来い
と追い返される。

でもこの長蛇の列の方たち...
私も彼らの真似して並ぶことにした。
角まであって先は見えない。
一瞬前進したように思ったのだけれど
ときどきドアマンしてる若造警察官やってきて
アポありの人を確認し
あとはさっきのように追い返しているのだった。

私だけ田舎から出向いてきてて...とは言えず
みんな何時間も待っているだろうし...
この先、何時間も待って若造警察官が言う通り無駄だったら...
なんとなく気落ちして
今日は諦めて退散することにしちゃったのだ。
突撃、失敗。

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でもこの日は9時から17時まで電車のストライキ。
ヴィンチに帰れない。。。

でも、なかなか会えない友に、行くことを知らせてあったので
田舎者がフィレンツェにやってきた!やぁやぁやぁ
と、急遽集まってランチを共にすることができたのであった。
嬉しい...孤独派にも気にしてくれる友はいる。

久々の日本人同士の会話。
そんなこんなんで警察や滞在許可書の報告をしあう。

私は、そう日本に帰ることもなければ旅行することもない。
国境を超えるための滞在許可書の提示には急いではいないが
仕事をしたり手当をいただいたり
イタリア人同様な手続きの申請のときに
私はイタリア国籍はないので滞在許可書の提示が必要
なのである。

ふだんは carta d'identità という紙の身分証明書と
tessera sanitaria というマイナンバーカード
この二つだけで事は済む。
その carta d'identità の発行申請時に
滞在許可書が必要なのである。

で、この carta d'identità も電子システム化され
(carta d'identità elettronica = CIE)
5年の期限が切れ次第、続々カード発行されている。

もしくは、うっかり我が思春期青少年のように
その紙の身分証明書を紛失した際の発行は
カードで再発行するのであった。

イタリア国籍をもつ未成年は
両親のサインで提出してあれば
そのカードでEU内をパスポート無しで自由に行き来できる。
片親のサインのみではそのカードでは
イタリアから出ることはできないそうだ。

この電子IDカード carta d'identità elettronica は
SPID(Sistema Pubblico d'identità digitale)の代わり
ともなるので、面倒なSPID取得より
CIEにしてしまった方が便利だね
と友たちと情報交換。

で、友の話によると
日本からイタリアに戻ってくるとき
当時紙の滞在許可書提示の前に
当時すでにカード化させていた電子IDカードを
ドイツかなんかのイミグレーションで提示したら
ぴっと機械でチェックしてすんなり通れた
というエピソードを聞いて
EUは繋がってるんだねぇと今さら思い知る。

その日、今日も
イタリアはEUの海の玄関であるニュースが流れた。

私は、17時に終わる電車ストライキにあわせて駅に向かった。
駅には、旅行客、仕事終わりの物凄い人でごった返していた。

私は、ホーム番号が出た瞬間
そのホームに駆けつけ乗り込んで
一人だったのでオラオラと前に突き進み
座ることができた。

それでも20分遅れ
エンポリの駅まで25分だけれども
立ってるのはイヤ!

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三人でSMS連絡なしで突撃した友に
報告がてらもっと詳しく時間帯などを聞くと...

友は11月の申請で半券には12時~15時半
友の友は昨年の6月申請で半券には14時~15時半
そのまた友の友は、郵便局申請だから時間指定なし

んで、三人は月曜日の11時半にスクショをみせて
30分並んで、整理券配られて中で3時間待ち
ということなのだ。

ランチ友は、コロナ禍に申請して
SMSが一年以上経って送られてきて
日時通りに行って中で2時間待ち

私は、SMSを待とうか迷ったが
2023年8月3日に紙の滞在許可書は無効になるという
お知らせもいただいたり
時間があるときに、出向いて取得しておかないと
また仕事を休まなくてはいけないこと
あとは、無効になっては急に必要な時に困る
と思って、腹をくくって再度フィレンツェへ
クエストゥーラに出向くことに決心したのだ。
本当にそんな気重い感じなのだ。

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私は、友の真似をした。
月曜日の11時半に出向いて、スクショを見せた。

ドアマン若造警察官はまた同じことを言った。
金曜日に来い、と言った。
もちろん私は今回ばかりは返答した。

アポはとれないのか、と訊いたら
アポを送るSMS作業は郵便局がやってるから
警察側は何とも言えないんだ、という。
責任を擦り付け合うイタリアあるあるだ。

もうわかったぞ、想像はつく
郵便局は半年に一回ぐらいまだ取りに来てない人
例えば300件を処理してるんだろうな、とか。

金曜日の9時半よりは全然人が少なくて
もしかすると4分の1ぐらいだ。
中から指令される若造ドアマンとしゃべってるより
並ぼうとおもった。

今日こそ引き返さない!
だって、この並んでる人たちも私と同じ
フィレンツェ県内に住む外国人で
滞在許可書の取得に来ているんですもの。

私の後にも同じ目的の人たちが数人並びはじめた。
あまり後ろは見ないからよくわかんないけど
じわじわと前に進んでくる?入ってくる南米系の青年がいる。
整理券を常に配っているわけではないから
前には進まないけど、グループで来てたりすると
たまに抜けたり入ったり隙間ができる。
そこに割り込んで進んでいるのだ。

私を追い越して
前の前にいる女の子の隙間を指さして
詰めろと言っている。
彼女は、いやいやここには壁に寄りかかっている
パキスタン人たちがいるから、と
無言でジェスチャーしている。

私の前には、アルバニア人ぽい男性が並んでて
その男性も追い越そうと青年はしてたので
その男性が声を出し、青年の腕を後ろにひっぱった。
青年も声を出したので
私も声を出したw
みんなが正しいよ
アンタは私の後ろにいたでしょうが!
後ろに行きなさい
私の前でケンカするのはやめて

というやりとりを見ていた私の後ろにいた中国人の女性も
じわじわ前に詰めてきていたが
後ろに引っ込んだw

んっもう、こんなことで。。。

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一時間後、整理券を配り始めた!

若造ドアマン、私の方をちらっと見て
「良かったね」と言った。
私はごちゃごちゃ言いたかったけど
「グラーツィエ」と言った。

整理券の番号からして70人前にいた。

彼らも一人に要する時間が把握できないから
人数制限しながら中に入れているのであろう。
一日に対応する人数を減らしたいのかもしれない。
とりあえず追い返しとけ。

午後時間が指定されていた半券をいただいた人は
期間や人数、時間ごとに調整されたのだと想像する。
はたまた贔屓か!

申請に来た時より中はだいぶガランとしていた。
座るところもまぁあった。

本を読んではちょっと居眠りを繰り返し3時間!
内、14時から15時10分ぐらいまで
窓口の方たちのランチタイム。

番号を呼ばれたときはウキウキだった。

カードの滞在許可書は封筒の中に入っていて
その中身を確認して、指紋も確認して
1分ぐらいで完了。っふー。

永久の滞在許可書だけれども
これからは、10年ごとに更新。

10年後、もう少しオーガナイズできてることを
祈るばかりです。
もう懲り懲りだけど。。。



今日の一曲。




Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




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オリーブの剪定は2月3月が最適だ。

しかし、トスカーナは
3月終わりから4月の始め頃に起こりやすい
夜の冷たい霜がオリーブ畑を覆うと
弱いオリーブは生気を失う。

ブドウも樹液の流動がはじまって
芽吹いたブドウたちは凍って枯れてしまう。
今年もハラハラした。

そういうことがあるから
大きい枝はできたら一番最後に剪定する。
小さい枝の剪定は
とっとと終わらせる。
切り口の大きさで負傷の度合いがかわる。

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一昨年の剪定は
その前のオリーブの収穫で
私は二の腕あたりを痛めていたので
剪定を覚えてくれない夫にケンカしーしー
エネルギーをすいとる枝を除去する剪定を
中心にやってもらって
本格的な剪定はしなかった。

それでも毎年剪定しているので
時にはいい。

しかし、次の年は大変だ。
枝は固くなるし太くなる。
その枝にエネルギーが集中して
実をたくさんつけてほしい枝は
元気がなくなる。

とにかく日に当たらないと
葉っぱも生まれなければ実も生まれない。

調度いい場所にある枝は維持したいじゃないか。

今年は、今まで未熟な私の
残しまくった枝たちを
整理する剪定を中心にやった。

いやいやその前の管理主の
残した枝も整理したい。

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オリーブの剪定にはいくつか法則がある。
私も経験を積んでみいだしてきたことだ。

基本中の基本は
オリーブの樹形が
幹が1Mぐらいの高さまであって
そして3本か4本の主軸に分かれていて
その主軸1本ずつが円錐状になっていること。

イタリアでは
Vaso Policonicoヴァーゾ ポリコーニコとよばれる
イタリア中心部では最もメジャーな樹形だ。

私は、この樹形を説明するプロの剪定士も
一番最適な樹形だと思っている。
きっと土地や気候に合うのだろう。

手で持つ振動機の半手摘みの収穫がしやすいし
日にも全体的に当たりやすい。

樹形の中心部は空洞で内側からも日が当たる。
個別円錐状の主軸からは
5~7本の第二の枝が生えている。

剪定の狙いは
とにかく日当たりをよくすること
収穫が速くできる形
おいしい実がたくさんつくように
エネルギーをそっちに集中させてあげること
なのだ。

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樹形は、いたってシンプルだし
分かりやすい。
剪定では、どれを剪定するかだ。

基本中の基本はわかった。
次に追っていく法則は

主軸が高くなりすぎないこと
円錐状を小さめにおさえること
第二の枝を長くさせないこと

上の方はそういうわけで
細くなっているのが円錐だ。
上の方は日がよく当たるので
良い枝やエネルギーをすいとる枝が生えやすい。
それを処理していく。

第二の枝の先になるのが実のなる枝だ。
その実のなる枝は柔らかくてクルンとしてて
垂れ下がる感じのグループの枝が
良い実がなる枝。

その実のなるグループの枝から
ちょっと長めに元気の良い
また似たようなグループ枝が生えている。
将来それを使うこともあるし
じつはその枝がエネルギーに満ちていて
長さによってはその枝も剪定する。

直立した新枝の除去はもちろん
主軸や第二の枝の付け根の周りをスッキリさせていく。

内側へ向かっている枝
上へ向かっている枝も。

私は今回
全体の樹形と円錐と円錐の空間
第二の枝の数と長さ
そのエネルギーに満ちた枝の選択
をパキパキ判断していったら
だいぶ速くできるようになった。

そう、もうひとつの法則は
新しい枝ばかり残さないということ。
オリーブの実は、ブドウと違って
1年目の枝にできるのではなく
2~3年経った残した枝に実がつく。
消耗した枝は除去した方がいいけれど
時間を気にするなら
グループの枝を数年後にバッサリの方が
速く剪定できるかもしれない。

それと、完璧は求めない。
届かないところは諦める。

完璧にできてなくても
オリーブは葉から栄養を送り込んでいる。

いっぱい剪定しちゃったけれど
10~20%の剪定で十分なのだ。

剪定をすればするほど
どんどんエネルギーに満ちた直立した新枝が生まれ
次の剪定がまた大変なことになる。
彼らの葉っぱのなければいけない量って
じつはあるのではないかとおもう。
そりゃそうだ
彼らの呼吸と栄養素、糧となる葉だ。

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今回私が使った道具は
腰に、剪定ハサミと折り畳み式小さなノコギリ
私のは調節はできないけど1M以上の長いノコギリ
少し太い枝が切れるテコバサミ
電動チェンソー
木に登るだけの二段ベットで使うような短いハシゴ
登る時に便利な枝がないときは
面倒だけど長いハシゴ
長いハシゴのときは必ず木に縛って。

皮の軍手
メガネ
帽子
先が少し固くて底がしっかり刻みのある靴
(木に登る時安全)
日焼け止め(日に向かって剪定をしている)
毎日シャワーを浴びる
(木屑をあびたり、木を抱きつきながら剪定をしている)

絶対にオリーブの剪定で
怪我をしたくない。
これでもかというぐらい慎重にやっている。
オリーブの剪定の事故を度々耳にする。

それでもやっぱり
私は、オリーブの剪定が好きみたいだ。

私より何倍も大きい樹。
剪定をはじめるときはため息つくんだけど
やりだすと止まらない。
中途半端もイヤできっちりやっちゃう。

剪定後収穫まで
芽吹いてきて成長している姿を
観察してるのが好きなのだ。

前のオリーブの収穫が豊作だったので
今年は少ないだろう。

でも、その次の豊作のために私は
空間つくりと
エネルギーを集中させるための道しるべを
つくるのである。

なんかどこか私たちの生活と似ている感が
私には親近感がある。
大変とリスク付きなんか
まさしく生活そのものなのだ。




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