秋が終わる冬のはしり、イタリアは霧で覆われた。
先が見えず、希望を失うかのような光景だ。毎日続くと不満な気分に駆られる。風が少しでも吹けば、フ~と取り払うのに。
霧が取れ始めた先の見える景色がこんなに嬉しいなんて。
雨が一ヶ月降らず、スモッグ注意報が街では出ていた。
地上と表面は湿気ていても、地下の水分が足りない植物は元気がない。水を与えた鉢植え植物もあったほどだ。
暖冬。北風が吹かない。北の雪も無いそうだ。
そして急に来る冷たい空気。
それでも太陽さえ顔を出していれば、外気温と裏腹に陽気になる。
四季のある土地は、四季の自然と共存している。
四季が乱れると、自然も我々もサイクルが狂う。
それでも旬で冬を過ごす。
私たちの意識で自然のサイクルを守ろう。
☆体を温め、老廃物の排泄を助ける根菜。
☆粘膜を強くするビタミンA、緑黄色野菜。
☆免疫力を高めるレクチン、豆類。
☆抵抗力を高めるビタミンC、みかん類。
☆腎を労わる塩系食材、味噌や醤油・わかめやカキの海産物(マクロビオティック理論)
どれも冬のメニューに欠かせない。
夏には厳しいホカホカのスープものが我が家の食卓によく並ぶ。
そして、ビタミンC たっぷり旬なフルーツ、オレンジは、毎朝のSpremuta d'Aranciaスプレムータ ダランチャ(フレッシュオレンジジュース)で摂取。
押せばグルグル回って簡単に絞れる機械は、少年にも楽しい。
身体の予防ケア。
口を開けて睡眠をした後と外出後の帰宅時のうがい。
≪グラス:Makici=オバタマキ作、陶スプーン:Tamami Azuma作≫
何をしても手を洗うことは日本人の習慣であるが、イタリア人で手を洗う習慣を持つ人は少ない。
公共の場に出向いた日には、シャワーで体も頭も洗って菌を取り払う。イタリア人で体を洗う習慣を持つ人は無いに等しい。一週間に1~2度程度。
鼻をかむ。
粘膜に着いた菌を取ってあげる。
子供がなかなか覚えない。塩水スプレーで鼻の中を消毒する。
鼻水や咳・たんが出てきたら、膜を張ってしまう乳製品は避ける。
イタリア人は物凄い音を立てて鼻をかんでいる。これは真似できない。が!、音が出ると、私もイタリア体質になってきたか・・と思ってみる。
換気をする。
室内は私たちの体内と同じ。外の質の良い空気を取り入れ循環させる。
室内は、暖房機から発する気体や湿度で空気の質が悪化する。乾燥した家なのにポツポツとカビのようなシミまで壁に出てくる。
外は植物や動物の呼吸の循環で質の良い空気を保っているが、私たちの手でつくり上げる家は、私たちの手で管理をしないと、私たちの体にまで影響してくる。
室内も体内も旬の深呼吸をしよう。
冬は閉蔵の時期で春に備える季節。汗をかかないほどほどの動きにして、おとなしく過ごした方が良さそうだ。旬に逆らい冬に無理をすると、せっかく暖かくなって活動したい春に調子が崩れるそうだ。(マクロビオティック理論)
寿命の長い植物の冬は、根にエネルギーを蓄える。≪ブログ『ブドウの木の紅葉』にて。≫
春に近づく冬のなごり、月に左右されるリンパの流れを見計らって剪定する。(バイオダイナミック法)
私たちの体も植物と同じようだ。
欲張らず、旬に従おう。