Proiettarsi

先日、衝撃的なニュースを知って
また涙で視界が ぼやけてしまった。

まだ18歳になりたての高校生が
授業の一環の研修先で
事故で亡くなってしまったというのだ。

ここ連日、労働安全第一とデモが続いた。

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イタリアの学校の仕組みは
小学校五年制・中学校三年制が義務教育で
ぞれ以降は日本とかなり違う、と私は思う。

自分の息子が関係するまで、よくわからなかった。

今でもメリットデメリットはよくわからないが
成長した息子自身の調査や選択と運に任せたいと
都合よく頼っている。

もしくは...進路に関して頼りない母ちゃんでごめん。
こっちの学校システムや環境に経験がない。
アドバイスできることは人生の大まかなことしか言えない。。

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中学を卒業すれば、そこは日本同様に、何かしらに進学する。

未成年(18歳未満)の就労を会社や社会は
よい受け入れ体制ではないのが現実であるイタリアだ。

ブドウの収穫でさえ、18歳未満は渋って結局雇わない。

実際の詳しい中卒の未成年就労はよくわからないが
一般的に進学する道としては
大学へ進学することを第一に目的とした
五年制普通校っぽい国立高校(Liceo)に
理数系(Scentifico)・語学系(Linguistico)・古典系(Classico)
芸術系(Artistico)・音楽系(Musicale)に分かれる。

それとは別に、高専的な多種多様の商業系(Istituto)は
こちらも国立五年制のあとは就職を目的に
一般教育から専門分野までみっちり教わる。
(情報・IT系、経済・マーケティング系、観光系、電気系、
メカ系、飲食・サービス系、医療・介護系、ファッション系
農業系、さらなる専門分野はいっぱいあり過ぎて
ここに書ききれない。)

資格なんかも在校中に取得できて便利な進路方法である。

日本のように普通高校に行くことが一般的な風習だったあの頃
無駄で無駄で仕方ないと思ったほどだった私は
この多種多様システムは羨ましいと思った。

なぜなら入学試験がなく自由に学びたいことを選べるのである。

確かに、入学する14歳のホヤホヤ青少年
が自分の将来など想像つかない中
なんとなくの選択で学ぶのもなかなか気持ちが入れられないだろうが
あとはもう出会いとか運であると私は思う。

5年間ある内の2年間は一般教養とざっと専門分野入門
3年目から本格的に専門的に学科を決定する。

もしくは、1年目や2年目で学校までも変えられる。

難関試験でやっとの思いで入学する日本の学校への想いとは異なるし
入学試験に対する思入れも全くない。

だからイタリア(だけではないだろうが)の14歳と日本の14歳では
なんかどっか一風違うように見えるのは、私だけであろうか。

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専門分野で学んだ子たちは、その道にどんどん進んでいく。
世界的に通用するような専門分野は、世界にまですぐ羽ばたいてしまう。

もし進路を変更したくても大学に進学という手もあるし
専門分野を大人になってから変えようと思ったら
若者に向けた無料養成講座もヨーロッパ基金で州がオーガナイズしている。

新しいことを学ぶチャンスはたくさんあって頼もしいが
なかなか就職できなかったり、続けられないこともあったりするのが
イタリア社会の欠点である。

そして、日本のように未経験者歓迎のような軽いアルバイトはほぼない。
ほとんどは、スキルを求められる。

税金が高い国イタリアは、労働者は給料が低く
会社は税金の負担が高い。

卒業したての若者に限った見習い期間(Tirocinio)には
低賃金でもOKという法律は、会社としてはつかわない手はない。

つまり、安く見習いかスキルのある経験者を求められるのである。

もしくは、まだまだ根強く続いている脱税国イタリア
保障せず雇う方法は、個人や小さな会社に多い。
大人がそういうことをやっているから
知らずといつまでたっても継承し続けるのである。。。
だいぶ厳しくなって減ってきているとはいえども。

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その研修中に事故で亡くなってしまった18歳の高校生は
建設物の鉄骨をつくる鉄工所で
その鉄鋼が彼に落ちてきて一撃したそうなのだ。

研修(Stage)の最後の日で、翌月曜日には学校に行って
研修結果を発表することになっていたそうだ。

怒りの学生デモは、彼はまだ学生で労働者ではない!
という言い分であった。親のような大人たちも参加していた。

14歳の子の母親である私としては
どの子の母親になった気持ちで
どの話題にも他人事とは思えないのである。

被害にあった場合も犯罪した場合も
いつもいつも世の中のどこかで
苦しむ人がいてそうさせる社会があることを
考えさせられてしまうのである。

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私は、右腕を痛めてしまった。
ただの五十肩ではなさそうだ。
頸肩腕障害(Tendinite al braccio)であろう。
今年のオリーブの剪定は、夫に手伝ってもらうだろう。
私が嫌いな、炎症と痛みを抑える薬をのんでいる。

以前は右肘を痛めて抗生物質の注射を2回もした。
上腕腱鞘炎(Epicondilite)というものだった。

夫は体力仕事をいつもして
腰が痛いとか腕が痛いとかいつも言っている。
でも薬をのみたがらない。
我慢している。

私や思春期青少年が痛みを訴えると
「オレも痛い」と返ってくるからいやだ。

隣のブドウ畑の主もそのまた隣の主も腰が痛いんだそうだ。
彼らは、痛み止めをのんでブドウの剪定をしている。
「それしか方法はない」と言う。

その夫の体力仕事先の仲間も腰が痛いと言っている。
あまりにもひどく検査をしたら
いくつものヘルニアで腰は侵されていたそうだ。
派遣先の会社からは「腰が痛い奴はつかえない」
ということを聞いてしまったそうだ。

痛みをとるためには何日も何週間も何ヶ月も休まなくてはいけない。
休んでいると仕事がなくなる恐れもあれば
体がついていかなくなってしまうかもしれない。

政府はコロナ禍もあって、SmartWorkingを推奨するけれど
生産する職業や生産を循環にさせるための諸々の職業の人たちは
脳も必要だけれどカラダが資本なのだ。

パソコンだけではモノはつくれない。
やっぱりヒトの手と体力なのだ。

手と体力をつかってきた人間が
腕が痛い腰が痛いといって
急にSmartWorkingとはいかない。

事故が起こるからといってSmartWorkingにすることはできない。

そこへ向かっていた青年の訃報は
カラダを資本としている大人は無念で悔しくて仕方がない。

それでなくても労働先の事故死のニュース(特に若者)は
毎度毎度全国ネットで報道される。
私はどんな状況でも他人事ではないはずだし
企業は絶対に労働者への環境は軽視してはいけないと思う。
(2022年1月31日付ニュースでは1220人の方たちが仕事で亡くなっているそうだ。)

私が知った農業の世界もよりよくなることを願っている。



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