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フシギだなぁ
雨が降らないのに、それでもこんなに潤った果実が毎年なる。

8月の終わり頃
家族付き合いの農家の
ブドウの収穫Vendemmiaを
家族で手伝った。

私たち大人は、BIOワインが欲しかったり
自家製Prosciutto(生ハム)が欲しい
ほぼ物々交換だ。
それと、Vendemmia終了の食事会にも興味がある!
思春期青少年はお小遣いをいただいた。

私たちは8月の最週末の午前中だけ手伝った。
その頃、これから雨予報が出てるくらいだったので
めっちゃ湿気がすごかった。

朝はヒンヤリしてるんだけど
しばらくして太陽が湿気のモヤモヤの向こうにいると
やたらと暑い。

我が青少年は、農家の家族の同い年の息子さんのグループで
のんびり賑やかに収穫をしていたようだ。

息子さんは農業高校を選択して
将来、ブドウ農家を目指している。
学校がお休みの日には、剪定やいろんな作業を
少しずつ手伝ってくれるそうだ。スバラシイね。

反抗期とか思春期がないのではないかというぐらい
落ち着いていて社交的でしっかりしている。
お父さんの影響が強く
お父さんの言うことをきちんときいてそうだ。スバラシイ。

そんな息子さんと我が青少年がご一緒させていただくことになって
正反対の二人はさぞかし影響しあって
むしろ楽しそうにみえた。
我が青少年からは愚痴ひとつ無かった。

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私はうってかわって
パキスタン人のグループに混ざって
アジアにでも旅行しているかのように
ずっとパキスタン語を聴きながら収穫していた。

「アナタたち、何人なんですか?」
「パキスタンだよ。君は?」
「日本人です。」
「マジ?!  ボクら、日本に行きたい!」
イタリア人も何人も、みんな日本に行きたいって
いつものことなんだけど
彼らは、滞在許可書ビザについて問いてくる。
「ビザ?ビザって要らないんじゃないの?」
と答えてみたはいいものの、家で調べてみると
パキスタンに行く日本人も
日本に来るパキスタン人も
ビザが必要だっていうことを初めて知った。

彼らはインド人に似ていて
私には、どこの国の人かわからない。
「アナタたちインド人と似てるんだけど
決定的に違うところって何??」
「彼ら(インド人)は彼らの宗教で服装が違う。
ボクらは、イスラムかカトリックでイスラムが多い。
でも、カトリックと仲がいい。争うことはない。」
なるほど!服装ね。

ブドウの収穫には、このパキスタン人半分
ワイシャツに長ズボンだ。
我が夫もこのスタイルが一番涼しいと言っているので
夫の姿がいっぱいいるようで焦ったw

とにかく彼ら全員長袖だ。
何度もブログでレポっているように
暑い国の人ほど、暑そうに長袖を着込んでいる。
直射日光が一番暑いという彼らの理屈である。

それに関しては、私も賛成!
海に行ってもそうだし、肌に直射日光はとにかく熱い。
長時間耐えられない。

それにしても湿気にモヤモヤ太陽なので暑い!
熱中症までいかないけど、だんだん動きが鈍くなるように重くなる。
みんな汗だくでびっしょりだ。

がしかし、イタリア語が話せる一人のパキスタン人は
「疲れた?」と私に聞く。
「え。疲れてないの?」
「まだ大丈夫。」などと言う。
マジかよ。やっぱ暑い国の人って体のメカニズムが違うんじゃないの?!

彼らは、5リットル入りの水タンクで全員分を持ってくる。
で、使い捨てのプラスチックコップではなく
なんかそのへんはとってもエコロジーで
アルミやましてや陶器の取っ手付きのカップを持参するのである。
朝はそれでチャイを飲んでいるようであった。

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それと、もうひとつ気になったことは
よくタバコを吸うのである。
んで、ゴホゴホ咳をしていたりする。
「タバコ吸い過ぎなんじゃないの?」と言うと
わかっているようで返事をしないで、私をギロッとニヤッと見る。

タバコを吸わない人もなんかタバコをつくるような仕草をしているので
それは何かと聞くと、自家製チューインガムだ、という。
タバコがチューインガムになったような
草がネバエバした丸まったものだった。
「お前もいるか?」いらないよ、絶対。

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で、あまりにもパキスタン語でずっと話してるから
声を掛け合ってる様子のとき、その言葉を真似をしてみた。
みんな笑ってる。
やっべ。「もしかして変なこと言っちゃったの、私?」
「いやいや、みんなブラボー、ガンバレ!という意味だよ。」ほっ。
変なこと言わせないでね!

あるとき、彼らはスマフォを取り出してブドウの写真を撮りだした。
ブドウと自撮りまでしている。
そのブドウは、Uva da tavolaと一般的に呼ぶ
ワイン用ではなく食卓で食べる大きめの粒の白いブドウだった。
「え、もしかしてパキスタンにはブドウないの?」
「いや、あるんだけど、こう大きい粒のブドウはないんだ。」
へーそうなんだ。みんな嬉しそうに写真や動画を撮って味見をしている。

イタリア語もままならないパキスタン人たちは、異国で
暑いブドウの収穫でもこうやって発見のあるいいことがあった。
私は彼らと数時間いて、私までパキスタン人になりかけた。
彼らが休憩で集合してると、こっちが異国にいるようで
トスカーナとはおもえない空間であった。
帰る時、彼らはそれでも日陰に寄って並んで
私たちに手を振っていた。とにかく異様な風景だった。

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ブドウは、干ばつで小粒な品種やブドウもあったが
らしく成ってらしく熟れているブドウがほとんどだ。
果肉がいっぱいある食卓用のブドウも好きだけど
これがワインに変わるんだと想像しながら食べる
ワイン用のブドウも大好き。
特にVinsanto用だったり甘めの白ワイン用のSan Colombanoという品種は
食卓用の大きい粒のブドウにに続いてよく出てくるブドウだ。
私たちはこれだけで十分。

暑くて大変なんだけど
やっぱりブドウの収穫は私は好きだ。

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9月に入って日中の気温も落ち着いたし朝なんかひんやりだ。
この湿気と暑さにオリーブミバエの心配もしたけれど
5月からの夏と干ばつで、ヴィンチの丘にはミバエの姿はない。
オリーブの実も小粒に育ったようにみえるけど
もしかするとあと数回9月中に雨が降れば
ぷっくり膨らむかもしれない。
木にもよるけど、オリーブは豊作だとおもう。

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Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




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