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長かった暑い夏が終わった。
5月あたりの初夏を知らずに夏に突入して
9月あたりの晩夏を知らずに秋に突入した...感じだ。

毎年そうだけど、学校が始業する頃には
バッチリ勉学の秋なのだ。

2022年度のはじまりはようやくマスク無しで
授業が受けられるんだそうだ。
よかった、本当によかった。

シチリアからの帰りの長距離バスのななめ前に座っていた
我が思春期青少年よりひとつふたつ歳が上だろう
パッと見さわやか好青年だけど今風な彼らは
小さな村で、イケイケしてないごくフツーな
それでもキャピッとしたガールズと
バスの運転手さんが「出発するよ」と声がかかるまで
ずっと離れたくない様子の青春4人を
ガールズのどっちかのお父さんが送ってきたのかな
ちょっと離れたところで車に寄りかかってあっちを向いて
娘たちを待っている、まるで映画のワンシーン
そんなこれぞ青春の夏が終わってしまう寂しさと
勉強は面倒だけどやっとクラスメートに会えるドキドキ感
9月の始業時期ってこの感覚がおもしろいイタリア。

おわりとはじまりが交錯するとき。
日本の4月の始業に
ワンシーズン丸ごとの長い夏休み明けがプラスされた感じだろうか。
彼らにとってみれば、新年が明ける感覚なのではないだろうか。

私は、この長距離バスの好青年二人が
妙にいろんな記憶とか感覚を
我が思春期青少年より思い出させてくれたこと
時代のないごくごくこのフツーな光景と
彼らのフツーな青春オーラは
私と我が青少年のプチシチリアの旅の記憶に刻まれた。

我が思春期青少年は、初日どんなファッションでいくか
コーディネートを着比べているw
ちょっと前まではコーディネートのコの字にも
無関心だったのにおかしいな。
そんなことよりも勉強がんばってよ!と言いたいところだが
コーディネートの着比べの楽しみを奪っちゃぁいけない。
学校に行きたい証拠なんだからそっとしておこう。
朝のバス待ちは寒いということで
自分の貯金で買ったパーカーのコーディネート中w

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9月の、そういうわけで始業する週あたりから
朝がめっきり冷え込むようになって
日中もそう気温は上がらなくなった。
とはいえ、最低最高気温の温度差は10度以上は余裕である。

私は、8月中のブドウの収穫には手伝えたけど
実はまだまだ終わっていないところが多いヴィンチの丘であった。

きっと、夏の干ばつで果実が小ぶりでモスト(果汁)が少ないこと
暑かったのでアルコール度数が高いこと、だろう。

雨が降ったり気温が下がることで
多少カビになるリスクは高いが、生産する効果は高い。

9月も後半、まだ収穫していないブドウ畑があるが
次のリスクは、熟し過ぎちゃうことだろう。
収獲期の天候って、ホントやきもきする。
畑や動きから、なんとなく伝わってくる。

農主のブドウも、あれから品種の状態をみながら
収穫の時期をずらしながらやっていた。

収獲しちゃう前にカナイオーロという品種のブドウを数房摘ませてもらった。
サンジョベーゼという品種より酸味が少ない黒いブドウだ。

このブドウでSchiacciata con l'uvaスキアッチャータコンルーヴァという
パン菓子をつくろうとおもう。

いたって簡単で
ピッツァとかスキアッチャータ=フォカッチャをつくる要領に
小麦粉400gを目安に
砂糖をスプーン2さじを生地に混ぜてこねる。
膨らんだら
下の生地を伸ばしてブドウを散りばめ砂糖をスプーン2さじ
上の生地にブドウを散りばめ砂糖をスプーン2さじ、振りかける。
それからまた寝かせる。
砂糖がいっぱいかかってるから膨らむ膨らむ。
180度のオーブンで45分ぐらい焼く。

ブドウは、二房あればぎゅうぎゅうに散りばめられる。

以前はブドウの種が邪魔っぽく感じてたけど
ブドウの種だと思わず、ナッツ系をわざと加えたと思えば
カリカリ感もなんだか乙になってくるパン菓子である。

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男子の朝食用スキアッチャータコンルーヴァはできあがった。
私は、アントネッラのところで
最後かもしれない夏野菜を調達しに行った。

土曜日の午前中、アントネッラはマーケットに出すので
日曜日に行くと、畑からわざわざ欲しい分だけ摘んでくれる。

肥沃な大地にワサワサした畑がもう美味しそうだ。
Portulacaポルトゥーラカ(スベリヒユ)が一面に広がっている。いいなぁ。
オメガ3をもつハーブで積極的に食べたい野草でもある。
土を選ぶこの野草は、そう簡単には移植できない。
が、土が合っていると、ものすごい繁殖率なのである。

アントネッラのワンコが摘んでくれたトマトを食べて
でも、すました顔で私をみている!
私は日本語でワンコに文句を言ってやった。食べるな!

アントネッラんチの長男もすこぶる成長しちゃって
いつだか数年前、思春期だかなんだかで困っていたのを思い出す。
今や立派な青年で、お母さんのマーケットのお手伝いをしている。
とても気が利く青年に育ったとアントネッラは喜んでいた。
技術系商業高校を卒業して
高校の掲示板でみつけた職場に見習いからはじめて
今や正社員で働いているそうだ。

イタリアは今、インフレしまくりで節約しないと生活が苦しい。
なかなか容易に一人暮らしができないのが現実だ。
と、アントネッラが嘆く。。。
何歳になっても家に子が残ってるケースは
ただのマンモーネ(ママの過保護)文化だけではない
経済的な面でもそれが実は常にイタリア文化なのである。

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雨が降った。
雫好きにはたまらない光景だ。
家の一番近くにあるオリーブがもう色づき始めている。
色がつきはじめると、ドキドキソワソワしはじめるのである。

 ☆

今年も私が監修しますオリーブオイルが日本で購入可能となります。
詳細は、決定し次第ブログやSNSでお知らせしますので
お楽しみに!



今日の一曲。





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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
コメントを下さいましたみなさま、ありがとうございます。
今週も素敵な一週間をお過ごしください。




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