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イタリアの身分証明書Carta d'identitàが
まだ紙だった(2026年までに切替)ので
電子カードCarta d'identità elettronica
いわゆる CIE をつくりに
ヴィンチ村の役場に行ってきた。

予約しなくても小さい役場だから
大丈夫かなと甘い考えで
一度、日中時間があるとき
散歩がてら役場に出向いた。

窓口の超愛想が悪くてクソやる気のない
イタリア人あるあるオバちゃんが
面倒臭そうにアポを
役場のオンライン画面でとってくれた。

アポをとるだけで
すんごい気分悪くさせられて退散し
しかも受付予約のアポは一ヶ月以上先。

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待ちに待ったような気分にさせられた
受付申請日は、メチャメチャ陽気に20年
ヴィンチの役場に務めている
別のオバちゃんだった。ほっ。

私たち家族のこともよく覚えていて
私も毎度来るときには
このオバちゃんが色々作成してくれたので
覚えているし、そしてずっと変わらない。

いっつもギラギラにお化粧していて
金髪に染めてて天然ゆるめソバージュで
決して髪の毛を短くしないし
体系もずっとぽっちゃりをキープしている。

私はその日、いつもの黒いベレー帽を
被って、ウォーキングしながら行ったので
スウェットの軽装だった。

証明写真を渡したとき
「あぁ、アナタの髪の毛ってホント素敵。」
と、うっとり私をながめてくださった。
私は前方の頭はアルビノのように
色素が無い白髪だ。

アッシュグレーのヘアカラーが
イタリアでも流行ってるだけに
どこに行ってもたくさんの方から
ポジティブな声をかけられる。

色素が抜けちゃった原因は
一週間に二度の全身麻酔をした
緊急手術体験からだ。
声をかけられるたびに
喜んでいいのか歯がゆい気分。
もちろん、ありがと。

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このヴィンチの役場のオバちゃんは
私が白髪になる前から知っている。

「アナタもう長いことイタリアにいるけど
イタリア国籍取る気はないの?」
うーん。。。
もう少し老いてから考えるわ。

イタリアに10年以上暮らしていて
こんなに奮闘しながらも誠実に生きて
たいていの外国人であれば
イタリア国籍を取ることを望んで
イタリアに移住しているだろう。
他国では、二重国籍なんて当たり前だ。
でも日本は二重国籍を認めない。

あんな面倒な滞在許可書の更新も
イタリア国籍をとってしまえば
滞在許可書なんていらない。

でも私たち日本人は
イタリア国籍が欲しくて
イタリアに移住している人は
ほぼいないとおもう。

日本人でいることの誇りとか愛国心が
きっと在住者全員にあるとおもう。

かといって、何十年もイタリアにいて
家族もイタリアでつくり
イタリアを生活の地として暮らして
家族や仕事などの問題が生じなければ
たいていの人は、日本に帰って
また一から生活の基盤をつくっていく
そのエネルギーがないのと
日本に帰る理由がだんだんなくなっていく
のではないかともおもう。

老後に帰国移住はなんとなくわかる。
まだまだ現役バリバリの三十代四十代
ならまだしも、五十代ともなると。。。
私ひとりならまだしも
日本にたいして興味のない
典型的イタリア人夫と日本で暮らすなんて
毛頭さらさらない。

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イタリアの年金は
調べてはいないが、人の話だと
日本より最低額がいいそうだ。

イタリアで、10年以上仕事をして
税金を払っていれば、国籍がなくても
年金は最低でももらえる歳になればもらえる。

しかし問題なのが
イタリアに国籍がなく主婦業など
夫の扶養でイタリアに滞在している許可書だと
いつまでたっても扶養のまんまかもしれない
危険性があるのである。

そんな場合、ある程度の老人になると
年金という形ではなく生活保護的な保証で
年金っぽく支給されるようだがいつのことやら。

だったら10年以上働こう!

家族目的の滞在許可書は
夫が生活費を保証するとある。
でももちろん働いたっていい。
そりゃそうだ。
二人で年金がもらえる生活スタイルを
早い内から考えよう。

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人それぞれ持っているスキルや
興味のある職業というものは違う。
お給料やスキルのランク、レベル、カテゴリーは
年金の他、失業手当などにも影響してくるので
一からはじめるひとは
そんなことも考慮して職探しをすると
いいんじゃないかとおもう。

んでイタリアは、正社員までの道のりは長い。
もしくは、気になる会社になかなか入れない。
明確な意志をもってがんばろう!
様々な国の移民たちもイタリアで奮闘している。

人生は永遠に七転八倒のアドベンチャーだ。
国など関係ないし、人種など関係ない。
ニッポンジンの私にだってできる!
...と自分に言い聞かせている。

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私は、電子身分証明書CIEを申請したとき
臓器提供にサインをした。

私は、国籍を取得するための目的ではない
どちらかというと、環境の変化を求めただけの
個人的な感情から移住した目的要素が多い。
そこで、そんな私を寛大に受け入れてくれた
ここイタリア共和国には
お世話になった、とか、感謝の気持ち
そう常に想っていたから
私は、私が死んだときぐらい、こんな形で
イタリアの方々に必要とされれば
と思った次第なのである。

なんとなく、、、
このヴィンチの役場の陽気なオバちゃんに
そんな想いを語りたい気分になった。
語らなかったけれど。

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できあがってきた電子身分証明書CIEは
イタリア国内のみの有効のITマークがあった。
イタリア国籍があれば、EU圏内
このCIEだけで行き来できることができる。
その場合、ITマークはない。
家族の中で私だけ違うのである。。。



今日の一曲は、サンレモ音楽祭2024年優勝曲




Grazie di aver visitato!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。
今日もも素敵な一日をお過ごしください。




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