大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ: Vinciの空 Cielo

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日照時間が少なくなってきて
サマータイムがまだ終わらなかった10月
いつもの暗い夜に就寝するあの風景のまま
起床も暗いのはなんか損した気分だった。

新生活は暗い朝にもあった。

思春期青少年を6時45分にヴィンチ村まで見送る
けど、やっぱり暗い。
しかし、東の方から黒の空にピンクを見つけた。

そのピンクを見つけたときから
空って刻々と明るくなって
太陽が誕生するような神々しさで
目が放せないほど、時間でも言い表せない
その刻々の間に、空が変化していくのだ。

わー、うわー、言葉にも言い表せない
その空の変化に、ドキドキした。

今見送った青少年も見てるかな。
ウチの子が見てなくても誰か気がつくだろう。

そんな風にバス停にたむろう同じくらいの青少年たちをおもった。

このピンクの空は朝である。

東はにぎやかで、西を振り向くとひっそりしている。が
その東のにぎやかさは西まで響き、深い奥行きを創り出していた。

我が家は西側に窓があるので、西の光景ばかりだ。
東は、そうやって移動するときに
いつもと違う風景に出合う。

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青少年が法律の授業が退屈だとこぼした。

ついこの間私も法律の授業がある講座を受けたので
少しだけ言いたいことはわかる。

本物の社会の授業に突入して何がなんだかわからないのであろう。

しかし、世の中はモラル以外に
度を平等化する法律とか権利とかで治まっているのだから
今退屈でも将来いつかひょんな時に役に立つぞ
法律や権利って問題にぶち当たらないと
気がつきもしなければ必要さもわからないけれど
知っておくと動きやすいことが多々あることは
そこはやっぱり人生半世紀も生きてきてれば
一般教養として学べるにこしたことがないと
必然的にアドバイスができる。とりあえず学んどけ。

「憲法の第一条ってみなさん知ってますか?」
え...何だろうね。とみんなで顔を見合った。
「憲法の第一条って<国民は仕事をする権利>から始まってるんですよ」
へぇ、そうなんっすか!

私が受けた講座の労働法の授業はそう愉快なオッサンで
まるで自慢話のように法律を話してくれたおかげで
なんだか私たちまでワオ!と体が乗り出し
質問や笑いまで起き上がっていたんだから
その愉快なオッサン講師は上手なんだとおもう。
そしてこうやって覚えてられるんだから教え方イイ。

「大統領って外国人でもなれるって知ってます?」
そういうメディアっぽい質問の仕方が興味を駆られる。
「答えは、なれるんですねぇ。」へーなんでぇ?
なんで?という質問を待ってました!と嬉しそうに
「イタリアに50年住んでればなれるんですねー!」
と私の方を見て
「アナタでもなれます。」と指をさす。
広告のタイトルか?

先日法律・権利の抜き打ち口頭テストに我が青少年は当たって
当然の言い訳、勉強してなったとかで、点数が悪かった。

しかし、悔しいと思ったのかこのままではまずいと焦ったのか
次のテストでは、なかなかの成績がとれたそうな。
(何事も結果好き青少年は、成績結果はポロっと報告する)
お!どうしちゃったの?いい成績じゃん!先生に気に入られた?
「そりゃ勉強すればボクだってできる。」ほー。

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朝、青少年はなかなか起きたがらない。
不規則な生活してるからだ。
昼寝が長すぎたり遅くまで起きていたり。

この新生活、高校の終了時間が遅いのなんの。
帰宅が14時半か15時半。家に帰ってからお昼。
お昼学校で食べてゆっくり午後も授業してくれていいのに
なぜかぎゅーっと6時間授業を詰め込みたいフシギシステム。

早弁用におにぎりやパニーニもってく?
「いらない。誰も食べてないしお腹空かない。」などという。
今の子って理解不可能...

そういうわけで、家族の目覚ましが鳴りw家族で起こし合い
本人も遅刻はしたくない性分だから起きるけど
目覚めが悪いようだ。

生活スタイル変えたら?とシンプルに提案すると
「わかってる。よくないことはわかってるけど今はできない。」
いつも役に立たないことばかり言っている思春期青少年で
母はいちいち腹が立つが、たまにこうやって真相が聞ければ
変化とか発見を静かに見守ってあげようとおもうのである。

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朝から親子ケンカして挨拶もしない日もあるけれど
朝から相談にのってチャオと言い合える日もある。

サマータイム終わったら、朝は朝らしく明るめの朝だ。
夜寝て夜起きピンク入りの夜の朝ではない。
同じ朝なのに同じ朝じゃない。
刻々と変化していく空のように
私たちもなにか変化のある毎日である。


【お知らせ】


2021年より、Obata Makiが監修しましたヴィンチ村15㎞圏内の
トスカーナ産エキストラバージンオリーブオイルが
日本のみなさまへ数量限定で
olivewellness.storeより販売が決定いたしました。
生産過程がこのように垣間見れるオリーブオイルは珍しいことと思います。
この機会を是非ご利用ください。
こちらのリンクにて予約注文ができます。



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近頃私は、コロナ禍のひっ迫感がちっともなく
元首相コンテ熱とは打って変わって
新首相ドラーギのお話を一度も聞いたことがない...

特にどこかに行く予定もなければ行く気もないから
ワクチン接種も慌ててなければ急いでもいない。

マスクも結局オシャレマスクを使うこともなく
思春期青少年が学校でもらってきたやつを
洗っては干し、けば立つまで使い続けている。

そうこうしている内に、野外はマスク無し!という
ホワイトゾーンとかにイタリアは全土なりつつある。
Coprifuoco=夜間外出禁止令だっておさまって
友たちと会えるはずなのに、デルタ株とかなんとかの変異種で
なんとなく要注意な雰囲気で、いまだ気がゆるめず
気づけばまだまだコロナ禍なのである。
でもイタリア国民は気分と頭の中はバカンスなので
去年同様7月以降はGO TOバカンスなのである。

思春期青少年は中学校をいつのまにか卒業しちゃって
プチバカンスに速攻行くお友だちにあわせ
あれよあれよと卒業打ち上げパーティーを済ませた。
でもさ...近所のプール付きのアグリツリズムだったのに
プールは使えず、他校の卒業パーティーもあって騒がしく
ピッツァはおいしくないうえに少ないはで、不満足に帰宅した。

ま、人生そんなこともあるさ。
最高!とか感動!とか幸せ!なんて
オーガナイズしてないときに感じたりするじゃん。
幸せに気づかないlことだってあるし
人それぞれ価値観だって違うさ。

青少年は、ボクには友だちがいない、と
ひとりぽっちでチャリで海へ行ってしまった。
スポーツ少年なのに、コロナ禍で体力は落ち
ワイルド少年なのに、コロナ禍で引きこもり
それでも冒険心は人一倍あるようなので出発したはいいものの
帰りは、ボクの相棒チャリと一緒に電車で帰ってきた。
「お母さん、ちょっと日焼けしたでしょ?!」

「でさ、本当に卒業式とかないの?」と聞いてみた。
お友だちのSNSでは花束をもったムスメとか
投稿しているのみるんだけどな。
「でさ、卒業証書とかあるはずだよ!いつ取りに行くの?」
「それ火曜日。ネットで送られてくる。
お母さん、2021年だよ、全部ネット。」
.....ふーん。

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私は、農主のワインの瓶詰作業のお手伝いに行ってきた。
この日は、バイオダイナミック農法だと瓶詰に適している日だ。
Luna Discendente & Giorno di Fiore

時間節約のために、ランチはパニーニをごちそうしてくれた。
私たちは外で、パニーニを急いでほおばった。
屋根があるテラスより、木陰の方が涼しい。
農主が、農主がね「パニーニといえども食事にはワインでしょう。」
というので、瓶詰中の冷えてないけど白ワイン
単種Vermentino100%をちょっとだけいただいた。
美味しいじゃん!というと、農主は満足そうに「だろ」と答えた。

農主のムスメさんが現在妊娠中で、7月に出産する予定だそうだ。
「男の子か女の子わかってんの?」
「男の子。」って嬉しそうにいう。
畑に来るようになったら
すぐにハサミをもたせる、トラクターも教えてやる
農主は、ムスメと孫とブドウ畑で幸せそうに作業している
その妄想イメージが、話し方で私も頭の中で想像しちゃった。
想像するたびに笑っちゃうけど
妄想してるときが一番幸せなんだから、余計なことは言わないよ。

問題なんて次から次から降って湧いてくるんだから
未来の妄想中を邪魔しちゃダメ。
無理そうでも、否定しちゃダメ。
現実になったときに考えればいいんだから
少ない幸せを壊しちゃダメ。
妄想の幸せほどお金のかからないものはない
夢みてるときは、そっとしておいて!

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車が壊れた。

私たちは現在、原付バイクで、家族三人まかなっているw
夫の仕事は現場だから不規則だ。
青少年もチャリだけでは用が足りないことがある、
みんなが交代に送り迎えしてその場をこなしつないでいる。

フツウだったらありえない生活かもしれないけれど
私たちは、文句をいいながらもやっている。
こんなこと、今に始まったことではない。

一年前、もうチャリでブドウ畑行くの嫌だ!って
私は、家族会議で提案して、決断したんだ。

青少年が万が一「免許を取る!」と叫んでも
「いいよ」と言える、自立っぽい生活ができる状態を
用意しておこうと今にいたるけど
車が壊れるとは想定外であった。

現場に行かなくてはいけない夫だって肩身の狭い思いである。
家に来てもらうのはあまりにも距離があるので
車を持っている人が通る道まで連れていく。

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朝、私たちはあいのりをして、ヴィンチの丘の靄をみるのだ。
朝みないと、ヴィンチの佇み感てわからない。
朝の光は、言葉がないほど静寂で「佇む」
という言葉でしか表現できない。

農主が、がんばってSNS投稿してるけど
時間の合間を縫って写真や動画を撮ったこと
夕方、涼しくなってから撮ったこと
朝日に照らされていないこと、全部わかる。

写真て、パッションやセンス、時間や意図、目的がわかる。
私だって、何枚撮っていても、シャッターチャンスの写真は
何枚あるかわからない。

そんな濃厚で弱い朝日を浴びたヴィンチを横目に
私たちは出発するのである。

そして帰り迎えに行くとき、景色も気候もヒトもなにもかも
猛暑後の光と、疲れ果てた影と、放つ体臭につかまって、私は
バイクの二人乗りを青春期夢みたことを思い出したのである。

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日本にいた頃の学生時代、私は高校を卒業した青春時代で
一人暮らしに憧れ、一人で不動産屋に行き
一人で不動産屋と物件を見に行き、契約は母にサインしてもらったが
全部自分で決めちゃったように記憶する。

それと忘れられてはいけない思い出は
私は日本で生意気にもVespaを乗っていた。
生意気過ぎて色々語れないけど
そのVespaはギアチェンジすることと
ガソリンにオイルをミックスするクラシックタイプで
あの頃の日本では、とにかくありえない面倒なタイプであった。
...と思う。バイク好きとかモーター好きとかメカ好きとか
そういうのじゃない、かっこつけだった私は
思いっきり反省して、中古の黄色いスクーターと
交換してもらったのである。
そのスクーターは、Vespaより何倍も運転しやすく、
一人暮らし先ではブイブイ乗り回していた。

日本では当時、50㏄は二人乗りダメだったんじゃないかな...
学校に、250㏄を乗ってくるヤツがいて
そいつに後ろに乗せてくれとせがんだものだった。

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何十年ぶりにスクーターだけど運転することになって
家族を引き連れて運転することになって
私は車がなかったら、バス移動と歩きで
ひたすら時間をつぶしてたイタリア生活だけど
スクーターがあることによってちょっと便利になって
途端、必須となって
私は、夫の送迎のために後ろに乗っている。

二人乗りにドキドキ以上になびく風が気持ちよくって
特に田舎の道路って真っ直ぐで緊張感もなく退屈なんだけど
あぁコレ、青春時代にやりたかったことだって
乗るたびに思うの。
車が壊れてなかったら
夫と息子と二人乗りしてなかった。
あの頃夢みたあいのりを思い出しながら
後部席で手を広げた。

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今年も聖ヨハネのアクア(水)をつくった。
花を摘む、水に浮かべる、月光欲させる
翌日の朝、アクアを浴びる...
農作物の祈願とか個人的な祈願とか
願いを祈るイタリアの風習だ。
一人でもできるし、大好きな草花のことだから
なおさら気に入ったし、この満足感とリラックス感
是非試してみてほしいとおもう。
なんちゃってだって、どこだっていいとおもう。
重要なのはいつもとおなじ
行動することと気持ちがいいこと。


困難はいっぱいあるけれど
ときどき幸せをみつける大地の住人です。
今の気持ちをシェアしたいとおもいます。
暑い熱いヴィンチの丘より。



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パスクワ前まで雨も降らず天気の良い日が続いた。
そう、パスクワまでに終わらせようと週七日畑作業をして
体中が痛かった頃だ。

あの日は、オリーブの剪定をしていた
初夏を思わせる汗ばむどころか突然の暑さに息苦しくなるほど
ある意味危険な日もあった。

その初夏の陽気は肌で覚えている。
6月のブドウの誘因作業の時期で
よく喉が渇いて顔や体がほてるあの感覚。

温暖化はここまで変えるのか…
今からこんな暑くちゃこの先思いやられるなと
暑さに怯えていた。

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大地にポツンポツンと人が立っている。
農夫たちは絶望していた。
遠目でわかる。
私は、まだ農夫たちと話してないが
言わんとすることは想像できた。

パスクワも本当は雨予報だったのが雨は降らず
そのあたりから気温が下がり始めた。
そして、氷点下となる夜が続いたんだ。

どのTVニュースでもネットニュースでも
農作物が危機と報道されていた。
あるブドウ農園では、薪を焚いて
愛おしいブドウのいる畑の気温を上げる
なんていう手を尽くしていた。
その光景は目を疑うように、ブドウに暖を与えているのである。

その後暖が役に立ったかわからないが
今年初めて試みる手ではないようだ。
各地で毎年どこかで危機に襲われてきたことがわかる。

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我が家の由緒あるPucci家の庭園にある藤の分身
ブドウのような剪定だということも発見できて
順調に芽が出て膨らんで、花が咲き乱れて
強い香りを放ち、いろんな種類の
ハチたちの溜まり場となっていた。

しかしこの四月の寒波は、強そうな植物藤の花をも姿を変えさせた。
それを日に日にみて、こっちも気が落ち込んでいき心配になった。
あんなに気品があってどの時間でも美しかったのに
どんどんしぼんで、生気が失われていくのである。
今は、醜い藤がぶら下がっていて
みんなゾンビみたいになっちゃったのである。

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今年こそは実になりそうなサクランボの花も満開中だったのに
時が止まったように、茶色くなっていく。

ほんのりピンクが入ったヒラヒラしたリンゴの花も満開中だった。
一足先に満開だった洋ナシは結実は済んでいたのか心配だ。

もともとあったイチジクの木は地域で発生した病気に罹って
枯れ気味で、昨年新しく苗を植えて根付いて喜んでいた矢先
小さなイチジクも寒波にやられてしまった。

それじゃぁ簡易温室トマトの芽はどうなんだ?
うぅぅ、トマトまでやられている。
全部ではないから、このまま様子をみよう。

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私も寒くて家の中にいられない。
陽は出てるから、散歩をした。
しぜんとブドウ畑に向かっていた。

自分は農園の主でもないただの作業員だけど、胸が苦しくなった。
ついパスクワ前までブドウの枝を縛って
ブドウの芽生えに胸を膨らませていたのだから。
日に日に成長していく様子が遠目でもわかり
緑のプチプチが光って見てとれていたのである。

光っていた彼女たちはダランとうなだれ、生気も精気もない。
ポタポタと溢れるほどだった樹液は凍ってしまったのか。
葉はパリパリに乾燥して、緑色だった新枝は茶色くなっていた。

農薬ブドウも耐えられない。それじゃ有機ブドウはどうなんだ。
農主のブドウたちの様子をみに歩いた。
陽は出てるから歩くと汗ばんでくる。

有機の…バイオダイナミック農法のブドウさえも
やられてしまっていた。
農主は向こうの方で土を
トラクターで耕していた。

生き残ったブドウたちのためだ。
ここで放ったらかしにしてはならない。
消毒しただろう臭いも鼻に入ってきた。手は打ったようだ。

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それでも枯れちゃったら生き返ることはないだろう。
生気がみなぎる樹液に触れてドキドキしたことを思い出した。

未来の枝は残せるのか。
この先また温かさをぶり返せば
未来となりそうな枝は生まれてくるのか。

農主に声をかける勇気はなかった。
遠くから手を振ったけど
気づいていたのか悲しんでこちらを見ていたのかわからない。
今度会う日はいつだろう。
もう私の出番はないはずだ。

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自分は無力を感じた。
自分の体で覆うこともできない
手をつないで逃げることもできない。

自然の生命て、どう生き残って子孫を残せるか
それは植物や動物や虫だけのことではない
私たち人類も今そんなシンプルな原点に気づかされている。

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はじめての体験であった。
生気が失っていく姿をみとけと家族に言った。

それでも野草は木々の精気を吸い込んだように生き生きしていた。
負けてはいけない。私たちも野草のように強く生きよう。



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ことな青少年の身体測定を
パスクワ(復活祭とかイースター)ヴァカンス週間に
連れていくことになった。
最後になるだろう小児科へ。

コロナだから昨年は遠慮した。
だから、今年は絶対来い!ということだった。

14歳とはことな青少年だから、ちょっと大人の仲間入りで
小児科から大人のホームドクターへと進級する。

ホームドクターだから家族と同じお馴染みの先生を指定すると
面倒な説明とか遺伝とかそういうのがオートマチックに把握でき
まぁいろいろ便利で、おじいちゃんもおばあちゃんも
というお宅もある。

その進級手続きも現在コロナ禍で医療関係は
すったもんだしているようだから、気長に申請しようとおもう。
その点、野菜嫌いでも病気をしない野生少年は便利である。

身体測定にわざわざ親が連れていき
測定中ボーっと眺め、成長したことに小児科の先生と
わーっと騒ぎ、親が騒いでる姿を青少年は
うるせーなという顔でシラーと下を向き
下を向いている青少年に気が付いた親の私は
日本の集団身体測定て便利だったよなぁと思い出した。

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なにしろヴィンチもエンポリもどこもかしこもレッドゾーンで
どこにも行けないはずなんだけど
働く人はコロナ禍だろうが働いている。

その働く人のために、コロナ禍だろうがパニーニ屋さん
トスカーナだとLampredotto(牛モツ)サンドの屋台が
工場地帯とか高速道路近くとかに構えている。

外出したし、Lampredottoサンド買いに行くか!ってことで
私と青少年はスクーターを走らせた。

あの日天気がすこぶるよくって、暑いぐらいだった。
おNewのホワイトのスクーターでヘルメットもホワイト。
後ろに乗る人だって中古のヘルメットを
ホワイトにペインティング。
眩しい親子だったと想像する。

ことな青少年が二人乗りに喜んでいた。
交通量が少ない田舎の道路で、親子ははしゃいだ。
少年よ!これがパスクワのヴァカンスだぞ!わっはは。

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Lampredottoサンドをテイクアウトして家で食べた。
パスクワ休暇だからか、やたら美味しかった。
どこにも行けないレッドゾーンだからか、無性に美味しかった。

でもさ、どこにも行けないのに海外には行けるんだよね?
とイタリア国民の疑問が世の中を駆け巡っている。
会う人会う人、小児科の先生とも結論の出ない疑問を
問いかけあった。
今の方がワクチンパスポートもないし行きやすいかもですね!

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パスクワなんだかただの日曜日なんだかよくわからない
春陽気の日は、庭仕事をする。
パスクワなのに、オリーブの剪定してる人もいれば
剪定後の片づけをしている人もいる。

二年連続ぼんやりパスクワ。
暑かったり寒かったりのイタリアより
春のヴィンチをお届けします。



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生まれたばかりの細い月をみつけた日
私にも何か生まれたようでドキドキした。


煌々とした丸い満月よりも魅惑的だった。
薄っすらと本来の丸い月の形がみえた。
あの丸い形にじわじわと完結させていく。


いや、丸い月は早々と完結し、また一からのやり直し。
生まれるたびにドキドキして、完結させて、そして生まれ変わる。
なんだかちょっと私たちの生活とか人生にも重ねてみえてきた。
こう速いサイクルではないけれど。


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その月の誕生した夜、私はドキドキしながら勉強をしていた。
緊張して覚えられるのか、覚えてられるのか
そんな不安でなんだかもう頭の中に入っていかなかった。


我がことな青少年もテストがある前日に勉強して
テーブルの周りを時計回りにまわりながら
口頭試験の準備をしている。
こっちはイライラするけど、彼の集中法ならば仕方がない。
それは小学生の頃からそうだった。


最近は、滝に打たれるようにシャワーの下でブツブツ言っている。
夜中のときもあれば、早朝のときもある。
私も真似してシャワーの下で単語を羅列させてみたが
お湯の気持ちよさに、あぁぁぁとリラックスして頭は働かない。
ことな青少年が「そんなんじゃダメだね」なんて言いやがった。


10cm
の厚みはあるテキスト..というか、スライダーのコピーを
ほんの10ページにまとめた。
きっと読んで書いただけで、頭に入っているさ。


明日は普通の日ではない。
しかも午前中のあのたった1時間
そう今日過ぎていったあの1時間、春の木漏れ日に眩しく
家のテーブルに向かっていた1時間とはわけが違う。
そう考えるとどんどん緊張していく。へんなの!


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っもうなんとかなるさっ!と肝を据えると
おばちゃんっぷりが発揮して度胸がついてくる。
そう、このおばちゃんぷりの度胸というのはとっても便利で
どちらかというと老若男女イタリア式対話法?
怖がらず自分を出す!という表現で、海外生活だけでなく
試験や面接、提案とか告白なんかに役に立つのであるw


そんな度胸がムキムキあふれ、口頭試験では
こっちが「もう終わりでいいんじゃないっすか~あはは」と
まん丸の煌々とした月が頭の中に浮かんでいた。


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肝が据わっても体の中はドキドキしていた。
久々のドキドキだ。
こんな歳でもドキドキするんだ。
あの月が生まれたドキドキと同じだ。
何かはじまるのだろう。
いや、月と同じではない。
グルグルまわって勝手に生まれていくのではなく
私たちは仕掛けていくのだ。
ちょっと先のことを妄想しながら。
信じるとか期待とか希望とかそんな気持ちをもって。

私がドキドキするんだから、きっとゴロゴロしてても
ことな青少年もドキドキするときはあるはずだ。
私の14歳だった時代と比べるからいけない。
大人が心配するよりことなたちは度胸たっぷりで
ドキドキさえもして、ゴロゴロしながら笑ってる。
時代が違うんだ。
そう想うと、自分のことにもっと一生懸命になっちゃおうと
思い始めちゃったら、月の回転と同じくらい速く
いつの間にかドキドキと完結がまわっていたのである。

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試験は合格した。
次への妄想を、平日ブドウ畑で、週末オリーブ畑でする。

ブドウ畑では、まだまだブドウの枝縛りとか支え棒を縛ったりとか
とにかく指先を使う。あまり頭は使わない。

オリーブ畑では、とにかく消耗した枝とエネルギー吸い取り枝を
除去しまくる作業だから、これまた頭は使わない。
だからひたすら妄想するのである。

それでも、頭をあまり使わなくても体力は消耗してて
指先も手首も腕も脚も痛いしヘトヘトだ。
夫に手を揉んでもらった。
「えー、こんなにプヨプヨした手をしてるんだ。」
そんなこと今更言う。
俺の手をみてごらんよってガチガチの分厚い手をみせる。
なんだかブドウの涙ぐらいの涙を浮かべながら笑っちゃった。
そうなんだよ、プヨプヨの手で男みたいな作業してんだよ。

家事の中で食に興味をもって、新しいことやってみようと勉強して
目の前でできそうなことは疲れる仕事で
我が子より無口に愛おしい植物たちを
ぜーんぶひっくるめた完結編に人生向けられないだろうか
と妄想しているのである。
そしてドキドキしているのである。

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大地からニョキッと静かに逞しく生まれ
硬い蕾からパカッと静かに芽を出し
はたまたゴツゴツの樹からホニャホニャな芽がいつのまにか誕生する。
静寂の中にエネルギーが生まれる春がやってきた。

ヒョロローヒョロローと鳥の鳴き声がする。
静寂なのにザワザワしている大地に目をやっても見当たらない。
だんだん近づく鳴き声は空からだった。
カモらしき渡り鳥がイメージ通りV字に飛んでいる。
どこへ向かっていくんだ。
春の知らせを教えてくれたかのようだった。




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