大地の住人 ヴィンチの丘で

地球と体に優しいコト ~イタリアから~

フィレンツェの端っこレオナルド・ダ・ヴィンチのふるさとヴィンチの丘に在住。 大地の自然たちと向き合って地球と体に優しい様々なコト、発見・提案・発信!

カテゴリ: Bio商品 Prodotto

84歳の長老を率いる大家族・・長老から子供まで四世代に渡るブドウの収穫が始まった。

Uva Sana di Sangiovese

トスカーナの子供たちの夏休みが終わる頃、Vinciヴィンチは雨を迎えるような蒸し暑さだった。

Trattore per Tutto

この夏、爽やかな気候だったが雨らしい雨が降らず、大地は涸れていた。

ブドウの葉は枯れた。

そんな気候でも、ブドウの樹は自力で自然の力を操作する。

自然の力を自力で操作したブドウたちは、丈夫に美味しく成長し、たくさんできた。

Vigna

ブドウの実が熟れ出す頃、大地が涸れているならば、葉から水分を補給する。

まずは長老の葉から。

実の周りにある長老の葉の水分と生気を吸い取ると、ほどよく日に当たり熟れが増す。

そんなことを静かに話す次のVendemmiaヴェンデンミア(ブドウの収穫)の主は、

「ボクたちは、彼らの成長を補助するだけだよ」と言う。


長老を率いる大家族のブドウの収穫時には、30人以上の昼食となることもあった。

収穫を祝うVendemmiaの昼食は豪華!

何が豪華って、大家族が大事に育てている家畜をご馳走になるからである。


ウサギの煮込み。

Coniglio in Umido con Fagiolini lessi

ウサちゃんはカゴの中で、大家族が無農薬で育てた穀物を食べて育つ。

Conigli nella Stalla

ニワトリのグリル。

Pollo al Forno 

ニワトリだってBioを食べる。

Pollaio

ガチョウの煮込み。

Papero in Umido con Erbe lesse

7月中、Cerreto Guidiチェッレート グイディ(Vinciヴィンチ村の隣村)Sagra del Paperoサーグラ デル パーペロ(ガチョウの料理祭)でも、ここの大家族は大活躍。そこのガチョウをVendemmiaのためにキープ!


ブタのグリルをスライス。

Maiale Arrosto

ブタも大家族の大地のBioを食べて生きている。

Maiali

毎度テーブルに並んだ自家製Prosciutto Crudoプロシュット クルード(生ハム)

Panini con Prosciutto Bono

少年は、パスタよりProsciutto Crudoをパニーニにして食べていた。

Lardo a fette

口の中でとろけるLardoラールド(ブタの脂身)のスライスも美味しかったなぁ。


長老自慢のFichi Secchiフィーキ セッキ(乾燥イチジク)

Fichi Secchi

長老がこっちに来いと手招きする。

Assagiare Mosto

超フレッシュなMostoモスト(発酵させる前のブドウの絞り汁)をご馳走してくれた。

Mosto Bianco

キィィィッ、美味しい~~~!!

長老、Vendemmiaも終え大量に収穫でき、とても嬉しそうだった。

Cambiamento

私たちは、雨が降り出す予報の早朝、次のVendemmiaへ向かった。

長老・・・Vendemmia終了の翌日、たましいとなり雨の雫と化した。

熱い陽が差すVinciヴィンチの丘。

夏が来た!と思った頃から雨が降らず、草は枯れ、アチコチ道端でポイ捨てされたタバコから火事を招く事件が連日相次いだ。放火魔もまぎれて火をつける。そんな噂が大地の住人たちの間で広がった。

雨が降ったと思ったら、叩きつけるような怒りの雨が降る。


大地の風に当たり、大地の光を浴び、大地の水を吸収し、大地に眠る大地のイチゴは、春も終わりのの五月頃、イチゴは赤くなる。
Fragole in Maggio
 
五月のイチゴは、たいてい感のいいナメクジに先にやられることが多い。
mangiato da lumaca
人間の好物とナメクジの好物は、どうやら同じらしい。


ナメクジには耐えられない隠れ場所もない七月頃、またイチゴは赤くなる。

水分の摂取が減ったせいか、実は小さい。

しかし、旨みの詰った味は濃厚。甘い。

夏のイチゴは一番美味しい時期かもしれない。

Raccolta di Fragole

我が家の少ないイチゴは、アッという間になくなる。

だから、GASやマーケットでイチゴを見かけると、喜んで買う。
Fragole Biodinamiche di Gas
今頃売っているイチゴは、自然の恵みを浴びた大地のイチゴに違いない。

そんなイチゴを大切に育てているのは、きっとオーガニック農園かもしれない。


そして、アラ?春と間違えちゃったの?と思われる晩秋の十一月頃、またイチゴは赤くなる。

Fragole in Novembre
年に3回も実ごもる大地のイチゴ。

彼らの生命力を一つ一つ噛みしめよう。

Convegno di VitiViniColtura Biodinamica Moderna

コンヴェーニョ ディ ヴィーティヴィーニコルトゥーラ ビオディナーミカ モデールナ

【現代バイオダイナミック法によるブドウ栽培ブドウ酒造の集会】

『パート1:農薬による危険性』


この日もジリジリと焼きつくような陽が差したVinciヴィンチ

79日、 *Cerreto Guidiチェッレート グイディ村の中心にある*Villa Mediceaヴィッラ メディーチェアで、現代バイオダイナミック法によるブドウ栽培ブドウ酒造の集会が開催された。


午前、農薬による危険性を淡々と語られた。

わかっていても専門家から説明されると、理解以上に恐ろしくなってくる。

掻い摘んで言うと・・・

農薬を吸う・触れる・食べるを続けていると、ガン・心臓系疾患・脳系疾患・神経系疾患・高血圧・糖尿病・不妊症・甲状腺・アレルギー・アルツハイマー・パーキンソンなどなど・などなどと病気になるそうだ。

よく見ると、私たち一般的な知識で知られている成人病やら生活習慣病といわれる部類からなる病気である。

さらに、私たちが食べ続けていると、幸いに妊娠できたとしても、子供に要因が移っているそうなのだ・・・。子供は、タバコもお酒もやらないのに、なぜ病気になるのか。親が食べ続け蓄積されたものが、子供に悪影響を及ぼしているなんて、こんな悲しい要因はない。

危険が全て繋がっている、という。


隅に座っていても痛々しく感じた話がある。

私日本人の食文化である≪豆腐≫がけちょんけちょんに言われていた。

ここはイタリアなので、ここで口にされる豆腐は輸入が多い。輸入豆腐についてだった。

大豆と聞けば体に良さそうだが、大豆やとうもろこしはOGMされたトップ植物である。OGMは、遺伝子(DNA)を組み換えたものと、今や誰もが知っていることであろう。

何故そんなことをするかって、栽培中に農薬を使わずに済む病気にならない・・させない人間の手で操った脅威の植物を栽培する為である。

そんな大豆にニガリだけかと思いきや、輸入豆腐は化学調味料だの化学保存料だのいろいろ入っているのは、確かに私も知っている。

イタリアは、豆腐が流行っている。固い豆腐がフツーにスーパーに売られている。


私たち消費者にできることは・・・

知識を増やすこと

オーガニック食品を食べること

だそうだ。


生産者は・・・

認識をすること

薬品を使わないこと

指示に従うこと

だそうだ。


常に二つに分かれるこの世の中、少しでもオーガニックを応援する人間が増えれば、地球も今後の人間の姿も改善できるはずだ。

オーガニックやバイオダイナミックの農業者は、利益を求めず”地球と体を守る”目的を一本にしていくのだ!!と、ズバリ語っていた。


午前の部が終了し、お庭でランチ!

『パート2:徹底!ゴミだって出さないウルトラオーガニックランチ』

をどうぞ。


*Cerreto Guidiチェッレート グイディ

Leonardo da Vinciレオナルド ダ ヴィンチの故郷Vinciヴィンチ村から5kmほど離れた隣村。Firenzeフィレンツェ県。

Isabella de Mediciイザベッラ デ メディチが亡くなった地。

7月のイベント:

La Notte d'Isabella Mediciラ ノッテ ディ イザベッラ メディチ
 Depliant La Notte d'Isabella

中世風のお祭りがある。村民が中世の衣装を着ていて、メディチ時代を思わせる。

Sagra del Papero e del Cinghialeサーグラ デル パーペロ エ デル チンギアーレ

ガチョウとイノシシの肉料理祭りも開催され、大賑わいとなる。

Medicea 2016メディーチェア

Mostra Mercato del chianti DOCGモストラ メルカート デル キアンティ ドックジ

キアンティワインのコンクール・展示・試飲・マーケット。


*Villa Mediceaヴィッラ メディーチェア

別名Il Museo Storico della caccia e del territorio

     イル ムゼーオ ストーリコ デッラ カッチャ エ デル テッリトーリオ

Cerreto Guidiチェッレート グイディ村の中心にある1500年代にCosimo Iコジモ 1によって建てられた猟の拠点屋敷。丘の上にある村のさらに階段を上ったところにある。

屋敷はミュージアムとなっている。入館無料。

Cosimo I家系の肖像画、当時の家具、猟で使われた銃やナイフなどが展示されている。



90年代半ばイタリアでは、地球と体に優しくなろうよ、という活動が始まった。

手間隙かけたピュアーなBiologicoビオロージコ(有機栽培/オーガニック)食品を・・小さな農園を・・ローカルな新鮮さを・・地域の住人たちが応援するローカル興しグループがあちこちで結束された。

Gruppo d'Acquisto Solidaleグルッポ ダァクイスト ソリダーレ
略して
GASガス。


私は、レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷Vinciヴィンチ村からちょい離れたところに住んでいる。

見渡す限り自然いっぱいの畑だから、この地域のGASはとても機能している。

そして、我々の地球と体を守るため無農薬で栽培・飼育をして農園を経営している若者が多いことに驚く。

若者だけに、持ち込みCenaチェーナ(夕飯)でミーティングやApericenaアペリチェーナ(アペリティフ&ディナー)の後は映画会などなど、イベントまで企画する社交的で画期的なグループである。


メールで今週販売できるリストが送られ、私たちはオーダーしたいものだけをチェクし返信する。

そして、木曜日の夕方、*Vinci-Cerreto GuidiGASグループが拠点としている*Circolo di Toianoで引き渡される。


値段は、スーパーの産業商品と同じくらいのものもあればちょい高いくらい。逆にスーパーのBIO商品より安いこともある。


野菜、果物、卵、チーズ、肉、ナッツ類などを購入したことがある。どれも安心できるほか、新鮮で大地の味が噛み締める。何しろ、うまい。

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写真は一部。季節など順不同。

一番嬉しいのが、BIO野菜を突っついているニワトリちゃんの卵である。イタリアで生卵ご飯が食べられるのは、幸せである。

でも、大地のニワトリは卵を産む時期ってのがある。一年中ではない。我慢をした後は、益々美味しい。

そんなところがBiologicoで、自然のリズムに従う。

旬のモノを食べ、旬なコトをする。

地球を守り、我々の体を強くする小さなBIO農園たちを応援したい。


Vinci-Cerreto GuidiGAS・・・・・『gasmillepiedi

前述の私が購入した物以外にパン、タルト、ジャム、生ハム、ワイン、ビール、オリーブオイル、豆類、魚、洗剤、化粧品などが今までに販売されていた。洗剤や化粧品も含め、複数のBIO農園がMetodo Biodinamico(バイオダイナミック農法)を適用。

オーガナイズをしている若者達は、全てボランティアで活動している。


*Vinci-Cerreto Guidi・・・Vinciヴィンチ=フィレンツェ県、レオナルド・ダ・ヴィンチの故郷。とCerreto Guidiチェッレート グイディ=フィレンツェ県は、5kmほど離れた隣町。Comuneコムーネ(:地方自治体)は各々にある。

ちなみに、両村を挟む5kmの道は、パノラマが最高である。まさにトスカーナの風景。Sienaシエナ方面とはまた違う景色。


*Circolo di Toiano・・・Circoloチルコロ=地域の社交場、会員制で成り立っている。Toianoトイアーノ=Comune di Vinciヴィンチ町内のある土地名(Localitàロカリタァ)Cerreto Guidi5kmほど離れた中間にある集落。


P.S. イタリア各地にGASは存在しているはず。善し悪しはあるかもしれないが、最寄のGAS利用がオススメ。続けることに意義アリ。

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